2015年10月22日

なぜ病院の薬を飲みたくないのか。その理由。

ある不妊治療系の病院でのひっどい話を聞きました。
その不妊治療病院で診察を受けていた時に、それまで穏やかに診察していた医師が患者さんが「薬は飲みたくありません」と言った途端に顔を真っ赤にし机をバン!バン!叩いて「なぜ、薬を飲みたくないの?それを説明しないさい」と詰め寄ったようです。

専門知識のない人にこういった質問すること自体、その医師の人間性を疑いますよね。
専門家でない患者さんは当然、何も答えられなかったわけです。
その後も何度も「薬を飲みたくない理由を説明しろ!」と詰め寄り、最後には「今の年齢で薬も飲まなかったらあなたは全体、妊娠できない」という捨てセリフまで吐く始末。

そしてこの手の話は、その医師だけがレアでぶっ壊れた人でなく、うちでは、これによく似た話は何人もから聞いてます。
こういうことはいろいろな病院でしょっちゅうあるみたいなので、僕が代わりになんで病院の薬を飲みたくないのかを説明したいと思います。

ちなみに「あなたの意見って漢方家だから新薬が悪いと思い込んでるのでしょ」と思われるのは心外なので、師匠の元外科医、調剤をしている薬剤師、新薬メーカーのMRなどにも生理学的、薬学的にも確認をとっています。

みなさんが最も飲みたくない理由。僕も同じだと思うのですが。

◯病院の薬は対症療法である。
◯病院の薬は結局は異物である。
◯個々の状態に合わせたものではない。

後は次点で副作用が怖いというのもあるでしょうか。

以上が理由ではないでしょうか。

対症療法とは姑息療法とも言われていて、要するに薬効成分が体内にある間は効果があり、薬効成分が一定時間経ち、なくなるとまた症状がぶり返すというものです。
ステロイドを長年使用している人は嫌というほど体験していると思います。
月経時に頭痛がある人の鎮痛剤も効果が切れて頭痛が再開することがわかりますね。

「病院の薬は根本治療にならない」
これが薬を飲みたくない理由ではないでしょうか。
誰でもバカみたいに同じことの繰り返しは嫌ですよね。

病院の薬は薬物動態という薬学の基本的な考えで成り立っています。
薬物動態とはADMEと呼ばれるもので薬物が体内で「吸収→分布→代謝→排泄」されるまでをワンセットとして考えます。

基本は薬物が血中の中に存在する血中濃度というものさしで考えます。
薬の成分が血液中に入って、対象の臓器や組織に到達し、効果を発揮して、人体にとって「異物」である薬の効果を代謝して不活性化させ腎臓から排泄します。

成分もさることながら「異物」である証拠に薬を作り出す際にはプロドラッグという考えがあります。
これは所詮、薬は「異物」なので、体内で毒だと思われて分解されて効果がなくなっちゃうのを防ぐ工夫です。
消化液に解けないようにしたり、代謝されないように代謝される盾で有効成分をくるんだりと、いろいろと身体を騙して「異物」を体内に入れる事ができるようにつくります。

薬の種類によりますが、ADMEはスパンが長くても短い期間で排泄されます。
留まるものもありますが、何ヶ月単位などで留まりません。

なぜ、排泄までを考えないといけないかというと本来の自然にはない「外的な異物」が強制的な作用によって体内の働きを変えて症状を緩和するからです。
そんなものがずっと体内に留まったら、身体のシステムは外的な強制的な働きで動いていくことになりますので、身体がおかしくなってしまいます。

血中濃度が高くなるにつれ効果を発揮し、やがて代謝されて排泄される。
この流れが化学的に証明されているのが病院のお薬です。

なので、薬の効果時間の間だけ効いて成分が排泄されると症状が再発するので対処療法になるのです。

病院のほとんどの薬は対症療法です。
日本では慢性病の人に対して、その場しのぎの薬を長期間使っています。
僕はそれが化学的な見地から考えてもどうにもおかしいと思っていたので、
「こういった性質の病院の薬がなぜ慢性病を治すと考えるのか?そのメカニズムがどうしてもわからない」と師匠に尋ねたところ「いや、全くその通りで対症療法の薬を長期間使ったら慢性病が治るなんて道理もエビデンスもどこにもないよ」とアッサリ言われました。

なぜ薬を飲みたくないのか?

一番の理由と問題は医者と患者さんの間の価値観の違いかもしれません。
医者の「治る」という価値観をどこにおいているのか理解不能ですが、

患者さんは、
「薬が切れたら途端に再発するような治療」は望んでいないのです。

「根本的に治る」ことが患者さんの「治る」の目的です。

かといって、厚生省でパクってきたようなありきたりで平均的な生活養生を付け焼刃で言われても、説得力も何もないのです。

今まで感じていなかった急性の症状に病院の薬は有効だと思いますが、慢性病や長期的なスパンで根本治療したいと願っている患者さんは対症療法を望んでいません。
それが薬を飲みたくない理由だと思います。

病院の薬は個人の体質にフォーカスしないで人間全般に対して効果を発揮するように化学的に考えられています。
それゆえに誰が飲んでも効くようにできていますが、その性質のせいで対症療法になります。

これからの治療は西洋医学の薬といえども、個人の体質に合わせたものが必要かもしれません。
ただ、それは1つの薬を作るのに何十億円もかかりますので、商業的なことも含めて考えると不可能ですが。

不妊治療や婦人科系のホルモン剤はまた問題が違うので、それは不妊治療ブログの方で書きたいと思います。


posted by 華陀 at 19:03| Comment(0) | TrackBack(0) | 病気を治す方法 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする