2016年02月24日

増加!?しているインフルエンザ患者さん

今年のインフルエンザってキツいらしいですね。
こんな記事がありました。

インフルエンザ患者 過去10年で2番目に多い

職業柄、風邪やインフルエンザの方も相談に来られますが、体感的に確かに今年は多い感じだし、年々、増えているような気がします。

ちなみにうちは「インフルエンザ→麻黄湯」のようなベタな単純マニュアル処方ではありませんよ。

で、過去10年で2番目に多いという内容に少し違和感をおぼえました。
僕が子供の頃は学級閉鎖なんて、小学校6年間で何回もありませんでしたし、インフルエンザにかかること自体がちょっとめずらしい感じでした。

「3年前に1回、インフルエンザになったけどキツかったわ〜」みたいな会話をしていたように思います。

ところが、最近は、子供がかかったら家族全滅とか、学校の話を聞いていると冬の学級閉鎖や冬はクラスで複数の人が常に休んでるなんて半ば、当たり前な感じです。

何が違和感って、昔はインフルエンザの予防注射は、ほとんどやってなかったのに、今は誰もがインフルエンザの予防注射をする時代。
なのにインフルエンザになる人は増えている感じ。

誤解されるといけないので、僕は「予防注射は体に悪い」とか思っている派ではありません。
単純にインフルエンザの予防注射が当たり前になってきているのにインフルエンザの患者は増えているんだなと思った次第です。

もちろん、昔は病院を受診する人が少なかったから、表の数字として見えなかっただけかもしれないし、インフルエンザだと診断する技術も低かったからかもしれない。ただ単に見え方の問題だったのかも。

でも、予防注射が当たり前になって、インフルエンザになる人も当たり前になってるのもなんとも皮肉だなと思います。

予防注射もインフルエンザの型、全部に対応できるわけじゃないから、型を外せば、なるときはなるでしょうから、予防注射とインフルエンザ患者さんが増えている感じとは関係ないかもしれません。

まー実数を調べても今も昔も本当の患者さん達の実数は確認できないでしょうから、あくまで体感の感想です。

ちなみに僕は予防注射はしません。
なぜなら、ただ単に針が嫌いだから。

それに漢方薬でなんとでもできますので。
この6年か、もっと前からインフルエンザになった記憶がありません。
もしかしたらなった時もあるかもしれませんが、漢方薬を投入しまくるので、ただの風邪だと思っていたのがインフルエンザだったかもしれません。

しつこいようですが、麻黄湯だけで治しませんよ。

それで、うちによく「インフルエンザにならないようにするにはどうしたらいいですか?」という質問があるのですが、予防をしようと思ったら、実に地味で単純なことを忘れないように実行するしかありません。

感染症なので、とにかく「うつらないようにする」こと。

他人がいるところでは、マスクは、かならずすること。
それもドラッグの特売で売ってそうなハンカチのような薄っぺらいのではなく、しっかりしたもの。

ショッピングモールや電気屋さんなどは気をつけたほうがいいです。
なぜか、子供の持ってるウィルスは、なぜか強い感じがあるので、特に子供がたくさんいるモール系は気をつけたほうがいいですね。

手洗いとうがいも必須です。
手を洗った後は、できたら鼻の表面もさっと水で流したほうがいいです。
鼻うがいまでは必要ないです。
後、うがい薬は使わないほうがいいと思います。
日本の水は塩素がたくさん入っているので、出したばっかりの水なら、それで十分です。
うがい薬まで使うとかえって悪くなることもあります。

ここまでは普通に奨励されていることですが、この普通のことを徹底しないとつけこまれますよ。

漢方的には2つすることがあります。
1つは首にタオルをひっかける。
風門と言うツボを温めるのですね。
この時は夜遅くに外にいないようにすることも大事です。

もう1つは消化器を大事にしないと一気にやられます。
風邪やインフルエンザになる前って気づけないくらいの微妙なだるさや疲れがあるはずなのですが、その時点から気をつけて、油ものや味の濃いもの、生ものを食べないことです。

西洋医学では胃腸の不調って軽いレベルに捉えられていますが、漢方では消化器を脾とよんで、胃腸のダメージをかなり重要視します。

食欲があると回復できるチャンスはありますが、ここがやられると全部がガタガタになりますので「なんか、ちょっとしんどいかも・・・」という時から食べるものやアルコールなど、身体の負担になるものに気をつけましょう。

後、水分を普段よりも少し多めにとって、オシッコにいくようにしましょう。
漢方ではインフルエンザを治す方法として発汗によってウィルスを追い出しますが、体力がない場合は、利水としてオシッコを出させることによって治す方法をとることもあります。
そこは漢方なので「体質によって」ですね。

麻黄湯は発汗法を使うもので、体力のあるタイプに使いますが、麻黄湯で発汗法を使うとかえって悪くなる体力のないタイプないし体力のない時には利水方法でオシッコをたくさん出させる漢方薬を使います。

もうすぐ春ですが、最後に風邪をひかないように養生しましょう!


posted by 華陀 at 18:39| Comment(0) | TrackBack(0) | 東洋医学について | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年02月19日

鍼灸師の漢方薬のアドバイスはアテになるのか!?

最近、鍼灸師について奇妙な話を2件、聞きました。

1件は、電話でのお問い合わせで、その方は、ずっと前から鍼灸治療してもらっている先生に小柴胡湯を飲んだ方がいいと言われ「ドラッグなど方々を探し回ったが、どこも売ってなくて、漢方専門の先生のところだったら売ってますか」というもの。

もちろん、柴胡剤の基本剤である小柴胡湯は売ってますが、うちは基本、体質を総合的に判断して最適な漢方薬をお選びしています。
漢方薬名指定でもお売りはしますが、どうせ、買うのであれば、体質を専門的に見ないで買ってしまうのは、もったいないのでは・・・と話しましたが、鍼灸の先生には、小柴胡湯を飲めと指示されたとのことでした。

小柴胡湯ならツムラでもなんでもいいんですか?と聞いたら、鍼灸の先生からは特にどこのものの漢方薬でないとダメという指定はなかったようです。

小柴胡湯と指定した割には、良い品質のものを買ったほうがいいという指示はなし。
漢方薬は西洋医学のような人口化学物質ではないので、品質の差は、都会のスーパーの特売の魚とキレイな海辺でとれた魚ほどの差があります。

なので、漢方薬を処方する際は、名前さえあっていれば、どこの漢方薬でいいということはありえません。
東洋医学的な体質を分析し最適な漢方薬を選ぶことと同じくらい、どの品質の生薬や漢方薬を使うかも漢方治療に含まれる重要なポイントです。

もう1件の方は、鍼灸治療している先生から「補中益気湯をすすめられたけど、その方が、防已黄耆湯だとダメですか?」と聞いたら手の平返したように僕にはわからないので、漢方の専門の先生に相談してくれ」とのこと。

じゃあ、最初の補中益気湯なんなんだよ。って感じですね。

どちらも漢方に対してテキトーすぎますよね。

実は僕はずっと鍼灸治療は否定していました。
否定していたのは鍼灸治療自体がダメだというわけではなく、家族が家の周辺の鍼灸治療を実際に受けたり、うちの患者さん達の数々の鍼灸治療の経験、長年、鍼灸治療院の受付をしていた人がうちの患者さんだったりしていたので、そういった方々からいろいろ聞いて、東洋医学として、まともに治療してる人いないじゃん!というのが僕の結論でした。

しかし、以前に指を怪我し、有名な整形外科で一生治らないと言われたものを知り合いの鍼灸の先生に治してもらいました。

正直、鍼灸ってすごい!と思いました。
しかし、その先生に鍼灸業界のことをお聞きするとやっぱり前と同じ結果でした。

鍼灸治療はすごいけど、まともにできる人はほとんどいない。
僕らの漢方業界と同じで漢方薬局をしているお店、鍼灸治療をしているお店は一杯あるけど、東洋医学として本格的に治療できる人はほとんどいない・・・

実はその鍼灸の先生とは今、一緒にコラボして治療をしています。
その先生とは、東洋医学の専門用語そのままで、こちらから患者さんの体質を伝えても理解されるので連携治療がスムーズです。

悲しい現実ですが、何十年と漢方薬局をやってる先生でも証(東洋医学的体質)を専門用語で話すと理解できないのが現状です。

実は先生と僕が知り合ったのは、先生が漢方薬のことを知りたくて、うちに来たのがきっかけでした。
それから、鍼灸と漢方の勉強を互いに教えあっているのですが、お互いにわかったのは、基礎知識として把握はできるが、それぞれ、治療レベルでは到底理解に及ばないということ。

それで、鍼灸が必要な場合は先生のところで、漢方薬が必要な場合は僕のところで、それぞれの専門を生かしてコラボ治療をしましょうということになりました。

同じ東洋医学なので、ある程度、鍼灸にも漢方にも共通する証は分析できますが、実は微妙に違いがあります。

鍼灸だけの証(体質)の分析で漢方薬を処方するための証(体質)の分析はできないのです。逆もしかり。
だから、僕たちは、治療自体は別々にしています。
僕は鍼灸のことに口出ししないし、先生も漢方薬のことには口出ししない。

でも、冒頭のお問い合わせの方の鍼灸師達は、自分1人で漢方薬の処方も決めています。

そこで、その先生に鍼灸師が漢方薬のことをすすめているらしいんだけど、鍼灸師が漢方薬の事ってわかるの?とお聞きしました。
先生に聞いてみると、鍼灸学校の時にちょこっとだけ、漢方薬のことを学ぶらしいからです。

もちろん、治療レベルじゃないですよ。
本読みレベルらしいです。
先生曰くは、おぼえた知識だけで「適当に漢方薬のこと言ってんでしょ」との話。
日本人の好きな机上の理論、知識だけ。ですね。

でも、これ東洋医学だと非常に危険。
なぜなら、漢方薬は「○○の効果で治す」というものではありません。
実際に漢方薬を処方していると体質と漢方薬が合っていなくて副作用が出たり、いろいろな経験を経て体質と処方の経験値や勘どころを養って治療精度を上げていきます。

それは、同じ東洋医学の鍼灸だって同じ。
いろいろな体質の方の治療経験から治療精度を上げていくのです。

東洋医学というのは、どちらも経験を糧に腕をあげていくのですね。

なので、漢方薬と鍼灸のそれぞれの専門を尊重し、コラボしてやっている僕たちとしては漢方薬のための証(体質)を分析せず、自分自身で選んだ漢方薬も渡さずに漢方薬のこと指示している鍼灸師は、東洋医学の捉え方がお勉強スタイルなのかな?
そうなると漢方薬の方だけでなく鍼灸の方も危ういんじゃないかと思ったりします。

うちの患者さんでまともな鍼灸治療を受けたいという方は、ぜひ、お問い合わせください。
僕らは、よくある売り上げ的な業務提携ではなく治療提携でやっていますので。


posted by 華陀 at 18:47| Comment(0) | TrackBack(0) | 東洋医学について | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年02月10日

その人の体質に合わせた運動や漢方薬

なかなか痩せられない人にとっては身も蓋もない記事で、運動によるカロリー代謝は、やればやるほど消費するわけじゃない。というもの。

つまり、「運動すればするほど、痩せていくわけではなく、痩せるのは運動よりも食生活ですよ。食べなければいいんです」みたいなことが書いてあります。

この記事を読んで非常に人間の身体、そのものの性質のことを鋭く捉えている記事だなと思いました。

記事中では、
(記事から引用)
「運動レベルが中程度を超える人たちにおいては、運動量を増やしてもカロリー消費が増えにくくなる傾向が確認できたのです」
(引用ここまで)
とあります。

人間の身体って、やればやるほど変わっていくわけではないのです。
同じことを続けていても人間の身体は体内で自動でバランスをとっているので、だんだんと成果が出にくくなってきます。

実は漢方は、人間の身体のこんな性質を最初から理解している医学です。
漢方の治療は、体内のバランスをとることによって治します。

逆に見れば、いろいろな病気は東洋医学から考えると何か1つの原因でなっているわけではなく、いろいろな体内要素がギクシャクとバランスを崩している状態が症状となって現れているのです。

漢方の治療の目的は、そのギクシャクしたアンバランスな要素をパズルのように組み替えて、元の正しい位置や機能に戻す事です。

皮膚の炎症が湿疹の原因とか、ホルモン値が低いのが不妊症の原因とか、西洋医学で見てるような、そんな一部分の原因をなんとかしたら身体が治るほど、人間の身体は単純ではありません。

西洋医学のお薬は1つの原因に対して1つの効果を発揮することが多いので、全体のバランスを整えることができません。

だからといって、治らないから薬の種類をどんどん増やしていっても「体内のバランス」としては、ますます崩れていきます。

新薬は、元々、1つの部分を専門に治すようにつくられていますが、漢方薬は元々、複数の部分のバランスをとるように構成されています。

アトピーで皮膚の部分だけをステロイドで治療しても、ステロイドをやめれば、湿疹は復活します。

不妊治療でホルモン剤を使って妊娠する人もいれば、不正出血を起こしたり、無月経になる人もいます。
それは、体内のホルモンバランスをホルモン剤で崩しているからです。

漢方薬でも漢方をよくわかっていない先生は、この根本の東洋医学の理念をよくわかっていないので、複数の生薬と複数の役割の漢方薬を何種類も使って治そうとします。

これは、余計に体内のバランスを崩す結果となります。
なぜなら、原則、1種類の漢方薬で複数の部分を動かしてバランスを整えるように設計さrているからです。

根本的な治療というのは、総合的なバランスの問題なのです。

身体は常にそのレベルに応じた体内システムを構築します。
ずっと一定ではありません。
それが、さっきの「ある程度、運動ができる人は、それほど痩せない」のです。

そのレベルの時にはそのレベルの方法が必要です。
病気の治療も同じです。

体質は常に変化していきますので、その時のレベルに応じた漢方薬が必要になります。
フルマラソンを8時間で走りきる人は、毎日3km走ったって、代謝が高まったり筋力が上がったりはしないのです。
でも、運動がゼロの人は3kmを走り続ければ、最初の方は痩せます。
やがて記事にあるように効果がなくなります。

同じ治療をゴリ押しで長期間続けさせるのは、先生側からすると楽なのですが、治療でも運動と同じようにステージは変わっていくので、漢方の場合は、漢方薬をその時の体質のステージ合わせて変えていく必要があります。

以前、尋常性乾癬の方が医者から「これは大変な難病だから今の漢方薬を10年飲み続けなければ治りません」と言われたことがあるようですが、これは、とんでもないウソですね。

運動も治療も今の自分のステージを知って、それに適したプログラムや漢方薬が必要なのです。


posted by 華陀 at 18:02| Comment(0) | TrackBack(0) | 漢方薬の選び方 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年02月05日

ひとりひとりに合わせた漢方薬と英語学習

「英語が苦手」は脳の部位同士のつながりのせいかも
http://www.gizmodo.jp/2016/01/post_663872.html

英語の上達はその人の脳のクセ(個人差)によって変わる。
英語習得には一人一人違う、自分にあった学習方法が必要かもといった内容ですが、
記事を見た時に英語を勉強している身としては一瞬「そうなんだッ!」と思いましたが、次の瞬間、考えてみたら当たり前といえば当たり前じゃん!と思いました。

日本の学歴社会って、なんか机の上でやる勉強だけは、みんな同じ方法で努力すれば、うまくいくみたいなイメージがありますよね。
だから「英語の上達度は脳の個人差だよ」みたいな記事が珍しいネタの記事として成立するのでしょうが、考えてみたスポーツや音楽なんて、最初から個人差ありきですよね。

プロ野球選手、プロのギタリスト、プロの料理人・・・
勉強はみんな同じような勉強をして、努力次第でいい大学にも行けるというイメージが定着していますが、プロ野球選手なんて、物心ついた歳なら、ほとんどんの人は最初からなれると思ってないと思いますよ。

それは、個人差を知ってるから。
選ばれた人間がなれるのです。
まーこれ認めちゃうと身も蓋もないですが。

だから英語の学習も一緒ですよね。
「その人の脳のクセで上達できる人が決まってる」と言われてもなんら不思議ではありません。

脳には個人差があって、脳も人間の体の中の臓器の一部です。
その臓器に個人差があるわけですから、当然、他の臓器にだって個人差があるわけです。
だから、治療にしたって、この英語学習と同じで、一人一人のその人にあった治療方法が必要なわけです。

この記事からいくと僕のイメージでは、西洋医学は学校の英語の授業です。
しかし、英語習得には脳の個人差があるわけですから、学校で平均的に教えてもダメなわけです。

学校の授業で習得できる人もいるし、習得できない人もいる。
現状の日本人の英語の実務能力からいくと、どうも学校の英語の授業は、ほとんどの人が学習方法と脳が合っていないようですね。

結局、勉強も治療も人間は、その人の独自に合わせたものでないと成果を得ることができないということですね。

では、なぜ、学校という形をとるのか?
当たり前ですが、一人一人の脳の状態に合わせたレッスンなんてやってる時間がないからです。
理想は一人一人に合わせること。
だから、僕は漢方治療は理想の治療じゃないかと思います。すみません。漢方オタクなもので。

だから、プライベートレッスンはどんな分野でも高額で価値あるものになります。

西洋医学の薬は個人の体質に合わせてるわけじゃありません。
学校と一緒で平均的に成果が上がるであろうと考えられる部分をとってるわけです。
学校の英語の授業。

そこから考えれば、漢方はいわば、プライベートレッスンです。
たまに西洋医学は人工化学薬で漢方は自然でやさしい薬とポワンとしたイメージを持っている方やひどいのになるとそう考えている先生がいますが、

漢方は脳の個人差じゃないですが、その人の体のクセ、その人だけの体質を見て、治療方法を決めるわけです。

だから漢方薬は体質に合わせて選びます。
また、根本的に治るためには日々の生活で気をつけることや逆に率先してやったほうがいいことなどもあります。

それも個人差。どこまでいっても個人差。
個人差に合わせて総合的に治るアドバイスをし薬を処方するのが漢方なので、正にプライベートレッスンですね。

なので、東洋医学の問診をとらないで漢方薬を処方するのは、個人差を一切、考えない英語学習と同じで、現実の結果を見ていると、あまり成果が上がりそうにありませんね。


posted by 華陀 at 18:07| Comment(0) | TrackBack(0) | 東洋医学について | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする