2012年08月03日

ツムラの漢方薬は、なぜ効かないと言われるのか? その2

前回のお話「ツムラの漢方薬は、なぜ効かないと言われるのか? その1」はコチラ

ツムラの漢方はなぜ効かないのか?
と悩んでいたら、先日、ツムラの勉強会に行ったばかりの先生と、この話になりました。

なんと、その勉強会の中でもツムラの漢方薬を実際に扱っている病院の先生が、
ツムラの漢方薬は効きが悪い場合があるので3倍量飲ませてくださいと講演されていたとのこと。

病院の先生も感じてたのね。

みんながツムラの漢方薬は効きが悪いと思ってるとわかったところで、
詳しく考えてみましょう。(あくまで僕なりの個人的な見解ですが)

答えは多分・・・
単純に使っている生薬が安物だからだと思います。

漢方薬は、西洋薬のように工場で人工的に作られるものではありません。

生の植物を扱います。
だから、原料の品質は、モロに影響してくるのです。

これは料理と一緒ですね。
例え、同じレシピでも材料が粗悪であれば、どうしようもない。

ツムラの漢方薬のような保険適応ができる漢方薬は、薬価といってお薬の上限の値段があらかじめ決まっています。

勝手に値上げとかしちゃダメなんですね。

ところが、漢方薬は人工的につくるものではなく自然のものなので、仕入れの値段は変わっちゃいます。
漢方は、中国からの仕入れがほとんどなのですが、この値段が今、バンバン上がってます。

そうすると漢方薬のメーカーとしては、定価の値上げはしちゃいけないけど、原料費は上がっていく・・・。
なので、つくればつくるほど、儲からないということになります。

実際、昔は保険適応の漢方薬メーカーさんは何社もありましたが、儲けがないので、ほとんど撤退し、今はツムラさんと何社かしか残ってません。

更に薬価の値段は年々引き下げられています。
なぜ値段を引き下げるかと言うと保険適応の薬は健康保険の税金を使っていて、医療保険は大赤字だからです。
そして毎年、漢方薬メーカーさんは、売り上げが減っちゃうのです。

そこで漢方薬のメーカーはどうすればいいか?

それは、簡・単・で・す!

原料費を下げればいいのです。
つまり、安い生薬で漢方薬をつくればコストが抑えられ、利益がでます。
もちろん、漢方薬の質は落ちますけど。

後、おそらく一時期つぶれかけたツムラを復活させた現社長のやり方にも秘密があると思います。

現社長は第一製薬というバリバリの西洋薬の出身者。
ツムラの社長として就任された頃、正に倒産の危機でした。

患者さんの健康を思って、漢方薬を理論とともに小難しくやっていたのでは、全然売れなかったのですね。

そこで考えたのが、漢方の基礎理論を一切知らなくてもマニュアル的に漢方薬を処方する方法!
これを徹底!

手術後には、大建中湯。認知症には、抑肝散。など、医者が何も考えずなくても簡単にマニュアルで選べるようにしたみたいですね。
これだったら、医者は漢方の理論を勉強しなくても明日から漢方薬を処方できます!
そのかわり、漢方の知識は患者さんとあまり変わりませんけど。

会社の営業にも「専門的に難しく説明するな、簡単に処方できることで売り込め!」みたいな感じもあったみたいです。
(カンブリア宮殿でご自身がそれで、経営を復活させたと言ってました。経営系のテレビ番組だったので、遠慮なく言ってたのでしょうか)

とにかく、こういった活動によって漢方は難しくないと誤摩化して医師にシステマチックに効率よく気軽に漢方薬をすすめるように動きました。

本当に治すための漢方の医学理論なんて知ったこっちゃないって感じに思いました。

他にもこの前、日経新聞で漢方薬原料に混ぜる賦形剤(漢方エキス以外に必要な顆粒)のコスト減に成功し、売り上げを上げたと発表されていたりします。

よーするに患者さんが治るかどうかより、売れるかどうかという方針でがんばっているのだと思います。

まーそーなれば、難しくて敷居の高かった漢方薬に漢方理論を知らない医者が簡単に手が出せるわけです。

経営の立て直しのために来られたので経営者としては当たり前の仕事ですが、残念ながら、漢方薬は買ったら楽しい商品ではなく、治療するためのものなんですね。

漢方薬は、売れればいいってものじゃありません。
先生と患者さんが一緒になって治療していくもの。

せひ、証(漢方的体質を証明)を一から立てて、東洋医学に基づいて処方する方法を指導してもらえたら、漢方界も良くなるのではないでしょうか。ツムラの漢方薬のマニュアルにも「証を考慮して処方すること」ってありますし。

ツムラの漢方薬に限らず、漢方治療を真剣にお考えの方は、その病院やお店の漢方に対する考え方で選んでくださいね。


posted by 華陀 at 16:52| Comment(2) | TrackBack(0) | 病気を治す方法 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
初めまして。
今、ツムラの漢方薬を2種類飲んでます。

1つはごしゅゆとう、頭痛が酷くて1ヶ月前くらいから飲んでます。

もう1つは加味きひとうです。不眠や不安が強く出たりして1週間くらい経ちます。

でも、私は胃のムカムカ、梅核気でも悩んでて、何の漢方薬がいいかわかりません。

ちなみに胃腸は弱くて、胃が痛いよりもムカムカが強いです。
後は梅核気で吐き気がします。

梅核気には半夏こうぼくとうがいいらしいですが、梅核気と胃のムカムカは両方あるので、私には半夏こうぼくとうがいいのでしょうか?

後は足先が冷たく血流は悪いと分かるので、赤外線の足湯を2回したり、ゆたぽんで寝る前にお腹とお尻を温めてます。

保険適用のツムラではないと経済的に難しいので、分かる範囲で教えて頂きたいです。

Posted by たくみ at 2015年01月23日 00:50
すみません。わかる範囲というか、うちでは下記のような長ったらしい問診票に全部、入力いただき、http://www.magocoro-kanpou.com/counsel/index.html
なおかつ、更に個別に詳細を知るために質問をして東洋医学的体質を考え出し治療方針も考えます。
漢方は何かの病名や症状を「頭痛だったらコレかな?」とか「梅核気ならこれかな?」といったような、症状があてはまるものが多い漢方薬をアンケート方式で選ぶものではありません。
保険であっても実費であっても、もし真剣に漢方での治療をお考えであれば、うちのように身体全体をみて、東洋医学的な体質を判断し東洋医学的治療方針を患者さんに説明できるところをお選びされないと結局、結果を得ることが難しいと思います。(経済的な問題があるかもしれませんが、僕の業界経験と知識上では、ツムラなど保険適応で本格的に漢方をやっていることろを探すのは至難の技だと思います。僕は探す自信がないです)。
Posted by 華佗 at 2015年01月23日 15:51
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