2014年04月01日

病院の大建中湯の異常な使い方

以前からすごい気になっていたことがあります。
それは大建中湯という名前の漢方薬。

大建中湯・・・これほど病院にアホな使われ方をしている漢方薬もめずらしいですね。

医者が漢方薬を処方するときに証(体質)を”一切みれない”のは知っていましたが、それでも「大建中湯はないでしょー」って言いたくなります。

ずっと前から気になっていたのですが、つい最近、患者さんから聞くまで、そういえば病院の大建中湯の異常な使い方があったことを忘れていました。
病院の漢方薬の異常な使い方は大建中湯に限らないのですけど。

大建中湯は病院では手術後の癒着を防いだり、イレウスなんかに使っているようですが、言うまでもなく漢方薬は症状や病気に合わせるのではなく体質に合わせます。

真剣に漢方やってる先生なら、よく大建中湯を使うって聞けば「えっ・・・」と眉をひそめるでしょう。

いわゆる体質に合わせる本格的な漢方だと大建中湯なんて滅多に使いません。
僕は8年間の漢方人生の中で1人だけですね。
多分、真剣に漢方やってる先生は同意見じゃないかな。

うちの患者さんが病院で処方されたらしいのですが、どんな状態に処方したかというと腸が弱く軟便の状態に出したようです。
お約束通り、漢方的な体質を判断するための問診は一切とっていません。
医者曰く「温めるのがよ良い」とかテキトーな感じ。

いいですよね。医者は・・・実は漢方を東洋医学的には「全然、知らない」のに患者さんには知ってる風に思われてるし誰にも突っ込まれないですから。

まーでもネット時代になりましたし僕がささやかながら専門的かつ本格的な見地からドンドン突っ込んでいこうと思います。

もちろん、漢方薬は「冷えてそう→だから大建中湯で温める」みたいな子供ような発想の幼稚なレベルの医学ではありません。
大体、「軟便→温めないといけない」というだけなら山のように候補になる漢方薬があります。

なんで、その山のような処方候補の中から、よりによって大建中湯なのか?
「あっそうか!特にいろいろな候補の漢方薬から選んでないからですね」

僕がいかに大建中湯を使わないかというと、過敏性腸炎って、これも軟便の病気ですが、それでかなり冷えていて一気に20kg体重落ちた人でも使ったことがありません。

他の処方で十分、治せます。
それくらい冷えていて軟便でも他の処方もあるということですね。

ちなみに僕が過去に大建中湯を使ったのは、きっつい胆石+下痢。(もちろん体質的にも判断して)
大建中湯の適応する体質って4つの証から成り立っています。

まず、冷えですね。これは漢方では寒証といいます。
大建中湯の場合は、ただの寒証ではなく、ひっどい寒証ですね。

次に脾胃の虚証と気滞。
消化器の気が弱って滞っている状態です。
「滞っている」状態だけでなく「弱っている」もプラスされます。

だからこれも「ひっどい脾胃の虚証と気滞」になります。

次に虚証。
身体全体、筋肉が弱っている状態ですね。
これもかなり強い弱りです。
強い弱りとは変な言葉ですが・・・。

そして「気滞による精神症状」があります。
いわゆる精神的にも大きな負担になっているのですね。
ストレスもそれにあてはまります。不眠も代表的な症状ですね。

要するに「冷えてる軟便状態だから」っていう簡単な理由で処方できるものじゃないですね。

そもそも、大建中湯には山椒が含まれていますが、これは皆さん知っていますよね。
うな丼にかけるアレです。

ほんのちょっとだけしか、かけませんが、強烈ですよね。
漢方はイメージ治療ともいえるものですが、イメージしてください。

あの山椒をちょっと多めに食べたときの感じ。
青い感じの変な香り。
口の中に広がるハッカなのかなんなのかよくわからない感覚。

なんかたくさん食べるとお腹壊しそうですよね。
でも胆石とかの塊は強い気滞の場合もあるので、この変な感じが石を壊してくれるんです。

では、普通の軟便の人は・・・
余計、下痢になりそう。

そう、こんな、山椒を食べたときのイメージ通り、漢方は治療していくので、軟便だけなら、もっと優しくボワーンと温めてくれる感じがいいですよね。

それが体質を選ぶっていうことです。
もちろん、理論的にも分析しますが、誰でももってるこんなイメージ感覚も漢方では大事です。

文字にしたらどちらも「温めて治すもの」かもしれませんが、漢方薬は体質ごとに漢方薬も合わせないとダメですから、同じような文字の「温めて治す」でも現実にはいろいろな感じの人がいるのです。

漢方の場合は文字の勉強だけでガリガリやると、処方がトンデモ処方になります。
じゃあ、それほどバカでない医者はどうやって漢方薬を処方しているの?

そうですね。不思議ですね。体質見れないのに。
それを書こうと思ったら長々となりすぎたので次回にでも。

「先生、続くって書いて書いてないの多いですよ」って、この前指摘されたので、忘れないように書きますね。
posted by 華陀 at 18:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 漢方薬の選び方 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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