2016年04月19日

ウソだらけ!?の漢方に騙されないためには

東京相談会、終わりました。
毎回、たくさんの方に来ていただいて感謝感激です。

折角、ご予約いただいたいのに予約がいっぱいでとれなかった方、すみません。
次回は7月にやります。

で、相談会を終わるといつも思うことがあります。

それは、病院の漢方に対するネガキャンがすごいなと。

当の病院は、全くそんなつもりなく全力でやってるのかもしれないのですが、古法、日本漢方と伝統的な漢方を実践している僕としては、一般の人に誤解を与えるような漢方治療をするのはやめてほしいなと切に思います。
実際、僕が漢方相談していると、病院のやり方や説明と全く違うので、こっちのほうがウソの漢方をやっているように思われるんじゃないかとヒヤヒヤです。

思いっきりネガキャンです。
それも町医者とかでなく、東京の人が聞けば、誰でも知っていたり、全国的にも有名な〇〇医大みたいなところで、「それ漢方の理論に全然のっとってないよ」っていう治療を平気でやってます。

誤解されないように言っておくと「僕の方が漢方を知っている」とか「僕の方が治せる」とかじゃありませんよ。

漢方は東洋医学ですが、東洋医学の法則にまるで則っていない治療を当たり前にやっているので、ネガティブキャンペーンに見えます。
病院は一般の人に影響力があるわけだから「治る」とか「治らない」以前に、東洋医学としての漢方をちゃんと広めてもらいたいなと思うのです。

そんなわけで東京の方々から、正しい漢方治療とはなんなの?という質問がよくありますので、
僕なりに、おかしいと思う点を具体的に説明したいと思います。

患者さんから、お聞きした話は、東京のどこどこ医大でのお話ですが、あまりに有名で名前出しちゃうとまずいので、名前は出しません。
ただ、これらの病院は、漢方外来を紹介する雑誌のページなんかにのっていて、そこのページを読んでたら、まともに漢方しているかのような印象は受けます。

他の病院での漢方相談の様子を聞いた時に一番、びっくりしたのが、一度、漢方薬を処方した患者さんが再来院されて、何も体調が変わっていなかった時に医者が「おかしいな、治るはずなのに・・・」というセリフを言ったいう話。

これ、漢方ではありえません。
西洋医学のお薬は、あらかじめ効果が決まっていて、その人の体質によって効果が変わることがないので、例えば頭痛を緩和する鎮痛剤は、事前にほぼ効くということがわかっています。

だから「頭が痛い」という状態を根本的に治るかどうかを別として、痛み自体は誰が飲んでも、かなりの高い確率で緩和されるはずなのです。

これは、今の時代だったら別に医者の薬を選ぶ力量でもなんでもなく、単純な1つの症状に対して、1つの効果が対応しているようなものなので、なんでも検索ができる現在は誰だって、薬を選ぶことができます。

ところが、漢方薬は、あらかじめ効果が決まっている薬があって、その症状がある人にその効果の漢方薬を処方するのではありません。ここが大きく西洋医学と違います。

漢方治療は、最初に、その人の体質どう見立てるか?というところから始めます。
これは絶対です。そして「体質」は「病名や症状」のことではありません。

わかりやすく、ごくごく単純に説明すれば、
漢方は冷えている人には温める漢方薬を余分な熱がある人には冷やす漢方薬を処方すれば、体質と合っていたこととなり、この時に始めて効いたことになります。

西洋医学のように単純な1つずつの症状なら、まず最初の見立ても、ほぼ必要ありません。
頭痛は頭痛だし、アトピーはアトピーです。
頭痛には鎮痛剤をアトピーにはステロイドをとアホでも処方できそうな感じです。

しかし漢方は、症状1つごとに漢方薬を対応させて処方したり、病名に対応させて処方したりしません。

漢方は冷えている体質だったら実体温が低いとか、手足の冷え性があるとか、そんな単純な分析もしません。
冷え1つとっても、体が弱っていて、冷えているタイプとか、頭痛も冷えが原因の頭痛、熱が原因の頭痛、水が原因の頭痛など、いろいろとあります。これらがマーブルのように混ざっていることもあります。

そして、これを一番、勘違い?しているんじゃないかと思うのが、人の体質って冷えなら冷えだけとか、熱なら熱だけなんてまずありえないのです。

上半身は熱がこもって下半身は冷えて、気が滞っていて、水の巡りはちょっぴり悪いみたいな状態が当たり前です。

大概の人が悩みの症状が頭痛だけであっても、頭痛だけでは体質を分析したことにならないのです。
病院の漢方を聞いていると、とにかく単純に見ようとする傾向があるようです。

体のいろいろな部分のいろいろな状態のことを漢方では「証」とよびます。
これは医者が使うツムラのマニュアルの52ページにも書いてあります(今はページ数が違うかも)

証は一人の人の体に対して複数あります。
体が全体的に弱っている証である虚証、手は冷えないが足は冷える下焦の証、消化器機能が弱っている脾虚の証、月経前や月経中にいろいろな症状に悩まされる瘀血の証。

一人の人に3つ、4つの証が存在し、これら、全部を合わせて1つの体質になります。
そして、漢方薬はこの体質に対して、その体質の各証を調整する漢方薬を1つだけ厳選して選びます。

なぜ、体質を形作る体質の各要素のことを証と言うのか?
この証は証明の証なのです。

だから、漢方薬は、体質を分析し、体質を診断し、調整目標が決まり、その調整目標通りに治った時に証が証明されたことになり、その時に初めて、「その漢方薬が効いた」ことになります。

だから「おかしいな、治るはずなのに・・・」というセリフが出るはずがないのです。
もちろん、僕も治すつもりで体質を分析し、その体質を調整し、病気や症状を治してくれる漢方薬を全力で選びますが、漢方薬は方針通りに良くなって初めて「治った」と証明されるので、実際に飲んでみて治らないこともあります。

その時は「治るはずなのにおかしい」のではなく、漢方薬を処方する側の先生の最初の体質分析自体が間違っていたか、それに対して選んだ漢方薬が間違っていたか、その両方か、患者さんの急激な環境変化があったのか、治っているんだけど、その調整過程で悪いように見えるのか。

漢方薬が効かない理由なんていくらでもあるので、処方した後に治らなかったら「おかしいな、治るはずなのに・・・」なんてセリフどころか考えすら思い浮かばないはずです。

全然、治っていないなら、いろいろと見直さないといけないのです。
下手したら、最初の体質の見立てから。

東京で相談会に来られる方からは、漢方の病院でそう言われたということをよく聞きます。

「おかしいな、治るはずなのに・・・」
こういう発想が出ること自体、治療の方法が西洋医学の発想と一緒で、漢方薬も新薬のように製薬会社が事前に証明した、誰にでも効く決まった固有の効果があると勘違いしているのではないかと思います。

でも、現在は症状、病名に漢方薬を対応させたメーカーのマニャルやネットの漢方情報があるので、何千年も前から良いとされている医学が、そんなアホで単純なわけないと思うのですが。

理論の本だけでも膨大にあるんですよ。
体質を診断していくために勉強する本だけでも何年でも勉強できます。

そもそも最初の体質の分析だって、飲み終わるまで先生も患者さんも、わからないわけだから「おかしいな、治るはずなのに・・・」ってセリフは絶対に出てこないのです。

病名や症状に合わせて処方する漢方薬とか、症状や病名だけ見て、証を判断しないで処方する漢方薬とか、ひどいのは漢方薬を選ぶための問診すら特別にとらない漢方とか、こういう明らかに東洋医学にないウソの漢方治療でウソの漢方の常識を広めるのは、やめてほしいと願います。

特に東京で名前の通った大学病院なんだから、腕のあるなしでなく普通の東洋医学をしましょうよ。


posted by 華陀 at 18:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 東洋医学について | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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