2015年09月24日

患者さんに治療法?を選ばせる漢方薬局

この間、皮膚疾患でうちに来られた方から聞いた話です。

漢方薬局らしいのですが、早く治りたかったら5万円コースがあり、通常なら3万円コースらしいです。

前日に似たような話を漢方薬局を訪問している生薬メーカーの営業さんからも聞きました。

その先生は営業さんに向かって「お客さんには2つの商品を提示して選ばせたらいいんやで。それを勉強会で教えてもらったんや」と得意気に話していたようです。
勉強会で何やってんの・・・漢方の勉強じゃないんだ・・・

僕も昔は漢方相談などをしている薬局さんを営業先として訪問させていただいていたので、この種の話はよく聞きました。

ただ、十年以上も前の話なので、未だにそんな売り方をしているのかと逆に感心しました。薬業界、漢方業界は悪い意味で時間が止まっていますね。

そもそも、高いコースが治りが早いというのが「すごい!」です。

うちでは、当然、高かったら早く治してあげるとか、安かったら普通にしか治さない。という概念自体がありません。

病院の薬は強制的な効果が決まっていますので、決まった時間だけなら、ほぼ確実に効かせることができます。
だから、病院の薬であれば高いコースは早く治る。という提案もできるかもしれません。
ただし、ステロイドなどの新薬を使う場合は、ほぼ確実に効かせられるかもしれませんが、根本的には治らないし「一時的に治る→再発する」の繰り返しです。

じゃあ、漢方となると「こっちの処方だったら早く治るけど高い。
こっちの処方だったら安いので治るのに時間がかかる」なんてありえません。
しかも、この5万円コースの治療って漢方薬でなくて乳酸菌を使うらしいです。
サプリメントなんて漢方よりもはるかに医学レベルが低いのに、お金を高く払ってくれたら早く治すと言えることが単純にすごいなと思いました。

長年、漢方薬での治療に携わっていますが、病気を治すというのは、非常に難しいです。

人それぞれ、いろいろな環境やストレスがあって、症状や病名が他人と似ているように見えても、みんなそれぞれ、違う症状や病気です。

それを見極めて、患者さんとも何度も話し合って治療を進めていきます。

なので、うちで提案するものは、毎回、僕の全力です。
「高いお金を払ってくれたら早く治してあげる」なんて余裕が1mmもありません。

僕が提案するのは、あなたの今の体質にとっての一番のベストだと考えられるもの。
「ちょっと手を抜いた安いバージョン」と「早く治せる高いバージョン」なんて提案できる余裕がない。僕にとったら身体の治療ってそんなに甘くないです。

ましてや、それを患者さんに選ばせるなんて「自分は何のために漢方を勉強してきたんだー!」って感じになります。

なんかそういうのって治療じゃなくて完全な商売なような気がします。
商売だったら、高いものと安いものを同時に提示して選ばせるというのは昔からの常套手段ですから。

昔、うちに相談に来られたある方が
「いくらでも払うから、良いもの全部ください」と言ってこられたことがありますが「残念ながら漢方は医学理論的に、できるだけ、その人にとってベストの1つの処方に絞りこむのが良いので、種類を増やすことはできません」とお断りしたことがあります。
商売的にはもったいないですね。

でも漢方の治療はその人、その人の体質に合わせるものだから、みやみやたらと種類を増やして値段を高くすることは「治せない」ことに直結しているのです。これは漢方医学の原則でもあります。

もちろん、お店を維持していくのに商売的な側面も重要ですが、それよりも「治せない」というのは僕にとって最も恐ろしいことです。

それに漢方薬は何百種類とあるので、その何百種類の中から1つに絞り込んで治せた時の達成感は最高です。
このあたりは漢方マニアとしての快感かもしれません。

僕も早く治したり、普通に治したりと、あやつれるくらいになりたいです。
でも、これからも「全力で1日でも早く治せるかどうか」を地道に努力していくしかなさそうです。


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2015年09月15日

病院では異常がない。でも自分は不調を感じる。

病院では異常がない。でも自分は不調を感じる。

よく「病院で何も異常がないって言われたのですが、私は◯◯の症状で悩んでいるのです」という話があります。

こういう状態でしつこく症状があるから治してほしいと医者にせまると心療内科行きになったりします。

そういう方がうちに来ると漢方は病名や検査の異常値がなくても、自覚症状や体質などを調整する治療なので、どんな人でも「治療」はできます。
また、漢方的に見ると結構、大変な体質だったりします。

「あなたは異常がないから病気じゃない」
あれって昔からなんか違うんじゃないかと思っていて、そしえ考えてわかったのです。

医者の言い方がおかしいから、物事がややこしくなっているのです。

正しくは「私にはわかりません。ごめんなさい」じゃないかと思います。


患者さん:「私は夜中、毎日眠れなくて頭痛と吐き気が続きます」

医者:「検査もいろいろしたけど、何も検査上は異常ないですね・・・僕にはなぜその症状があるのか僕の治療のレベルではわかりません。ごめんなさい」

ね。しっくりくるでしょ。

ここを

医者: 「何も異常がないからストレスや精神的な問題かもしれません」

なんでもストレスかよーーーって感じです。途端に違和感と不信感。
症状の原因をなんでもストレスするのってサプリメントを売りまくっている詐欺メーカーの常套句みたいで嫌ですよね。

そもそも、医者側が医療者として「病名のマニュアル的条件にひっかからなかったら、その症状は全部本当に気のせいなのか?」と疑問を持たないのだろうかと思います。

先日、事故で僕は左手の指を怪我して第2関節が曲がらなくなっちゃいました。
その時もわざと紹介なしで5つの病院に行ったのですが、どこもレントゲンをとって「骨は折れてません。特に異常ありません」と行って痛み止めの処方。

一番大きな手指専門の病院では「その指はもう治りません」と言っておいて、根本治療に何の役にも立たない痛み止めを処方して「次は来月の◯月◯日」に来てください。
だって。

一瞬、意味がわかりませんでした。
医者本人が「一生治らない」→「根本治療にはならないけど」と痛み止めを処方→「次は来月に来てください」

そこは「折角、来ていただきましたが僕の治療のレベルでは絶対に治せません。ごめんなさい。どこか他のところに行っていただけますか」じゃないですか。

これだったら「そうか、あなたには手に余るんだ。でもしょうがないよね。治療の腕はそれぞれだよね」って納得いきます。

僕は医者には治せっこないのはわかっていたので、次の予約は行かずに友達の鍼の先生とタッグを組んで自分たちで完治させましたが、医療的に素人の人だったら、医者に「来月来い」って言われたら普通、行きますよね。

治せもしないのにダラダラ通わせて何がしたいのでしょう。
病院の利益?
それだったら「医学的にはこれを治すのは難しいとかどうとか」プライド高いこと言ってないで、サッサと「僕の治療のレベルでは治せません」ってハッキリと言ってくださいよ。わかりにくいから。

西洋医学の検査は、かなり悪くならないと病気かどうかがわかりません。
そして、検査ではっきりとわかったとしても、西洋医学には、ほぼ対処療法の薬しかないので、結局、根本的に治すことはできないのですね。

ちなみに僕は一度、原因不明の熱で死にかけたことがあります。
その時は、検査数値のほとんどが明確に異常値でしたが、結局、原因不明でした。

その時の先生は、はっきりと「原因不明で治療の方法もわかりません。すみません」って言ってくれましたので、当日は緊急入院でしたが、次の日に勝手に退院しました。
「わからない。治せない。」ってハッキリ言われましたので、気持ち良く退院し漢方薬に頼って治しました。

漢方の治療はもともと、病名と関係ありません。
漢方の医学理論をまるっきりわかっていない病院や漢方薬局は病名に漢方薬をあてはめて処方する。いわゆる病名漢方というマニュアル方法をとりますが、本来は全身の症状や状態を調べていって証(体質を構成する要素)を立て体質を診断します。
その体質に対して漢方薬を選びますので、何も気になる症状がない状態でない限り、なんらかの治療方針は考えることができます。

病名は証を診断する際に若干、参考にする程度です。

漢方治療においては、ほとんどアテにならない病名だけで漢方薬を処方している病院とかってスゴイなと思います。

そんなわけで、病院はみなさんが思っているほど、身体の不調を見つけ出せるわけではないし根本的には治せません。
今、みなさんが感じている「この病院、本当に大丈夫なのか?」という思いは、医学的に知識がなかったとしてもあっていることが多いと思います。

医者に「何も異常がない。特に問題ない」と言われても症状があるのであれば、それは「僕の医療レベルではわからない。ごめんなさい」という誤変換の場合もあるので、お気をつけください。


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2015年09月08日

漢方薬は体質を変えることができるのか?

少し昔によく漢方と西洋医学が比べられて「漢方は体質が変わるけど、西洋医学の治療は体質を変えることができないので根本的には治らない」なんてことが言われていました。

これに対して当時の医者は「漢方薬で体質が変わるはずがない」とか言っていたり、今度はその反論に対しての反論で漢方側では「元々ひどいアトピーの人が治った後に遺伝子検査してみたら体質が変わっていた」とか、まゆつば臭い情報なども出てきたり。

漢方薬は体質を変えることができるのか?
みたいな話がよくありました。

今は病院側も当時と違って、西洋医学の治療薬は対症療法で、その場しのぎのもの。ということが一般の人にバレてきています。
そんな状況下で医者自身が「漢方治療をしたい」と思っていなくても社会的な流れで漢方薬を使わざる得ないような流れになってきているので「漢方薬で体質が変わるかどうか?」的な論議がなくなりましたが、それでもうちに相談に来る医者や看護師さんからは、今も「漢方薬って体質から変えることができるのですか?」という質問がチラホラあります。

僕も昔は「漢方薬は体質を変えることができるからすごいもの」と考えていましたが、いろいろな相談を経験するうちに、その考えも変わってきました。
そもそも、その考えは根本的に漢方を誤解してるんじゃないか。と思うようになりました。

「体質が変わる」というものをどういう見方をするかにもよると思うのですが、少なくとも遺伝レベルで変わるとか、元々の体質から、ぜんぜん違う体質に変わることはないというのが今のところの僕の考えです。

そもそも、病気の状態は元の体質が変わった状態ではありません。
例えば、アトピー。これは突然、体質が変わったから湿疹が出るようになったわけではありません。
アレルギー反応を過剰にするような要因がたくさんあって、それが積み重なって湿疹が繰り返し出るようになります。
本来の正常なアレルギー反応であれば、湿疹が出ても次の日には自然になくなっているのです。

このときに西洋医学ではアトピーの原因がいまいちよくわらないので、とりあえず、ステロイドの力で強制的に皮膚の炎症をしずめて湿疹を引っ込めます。
そうしてステロイドの効果がある間だけ強制的に無理やり湿疹が出ないようにするので対症療法と呼ばれるのですね。

漢方は、湿疹が出ているのが、自律神経系の気の問題なのか?余分な熱が頭を中心とした上半身に滞っているのか?血が滞っているのか?などなど、その人独自の原因を考えていきます。(アトピーだったら→消風散。なんて方法では処方しません。それは偽物漢方かも)
この気がどうとか、熱がどうとかの状態のことを漢方では「証」とよぶのですが、その人の元々の体質のことだけでなく現在の体質(状態)も指しています。

皆さんがイメージしているような生まれつきの体質は、どういった証に陥りやすいのかのクセがわかるだけです。
例えば、元の体質で肝臓系が弱い状態なら「余分な熱がこもりやすい傾向がある」などです。

アトピーになっているのは、元々の体質が大きく変わっているのではなく本来の自然の生活リズムにはない食事の質や睡眠などの生活環境の影響が引き金となり、それが元の体質に影響し、一時的に病的状態になっているだけです。

インフルエンザになったら高熱が出るのと一緒で、インフルエンザになったからといって、高熱体質に変わるわけではありません。

ややこしくなってきたので、まとめると、生まれつきの体質があって、それになんらかの悪い影響が影響し、一時的に現在のアトピー体質になっているといった感じです。

だから漢方薬の役割は体質を変えるのではなく、もとの皮膚のトラブルがなかった普通の体質に戻すように調整するのです。
例えばアトピーの方で、余分な熱がある証だと判断すれば、その余分な熱を発散させたり、上半身から下に巡らせてあげれば、湿疹が出なくなります。
そうすると、元のツルツルの皮膚だった体質に戻るだけですね。

漢方の病気の治療は大体こんな感じで、正しい調整を行って、何も問題なかった頃の状態に戻すだけです。

確かに誰しもが生まれつきの体質を持っていますので、その体質の弱点をフォローするように漢方薬を飲んで、その弱点をフォローすることはできます。

しかし、生まれつきの体質が完全に変わるかというとそれは難しいような気がします。
なぜなら、それは個性でもあるからです。

漢方の世界では全ては陰陽の法則で動いていると考えますので、絶対的に強いとか絶対的に弱い体質というのはありません。

冷える人は温めると楽になりますが、熱が多い人は冷やすと楽になります。
どっちがいいとかではなく「そういう体質」そういう個性なんですね。
顔や体格などと一緒です。

なので、何か決まった漢方薬をずぅーーと飲んでいたら、どんな病気にも負けない万能体質になるのではないのですね。
それは陰陽の法則からいってありえません。
だから「ずぅーーと同じ種類の漢方薬を飲み続けていれば治る」というのも漢方の世界ではありえないのです。

見方を変えれば、元の体質のせいでずぅーーとアトピーということもありません。
元の体質×今の生活環境=アトピー なのです。

寒い冬、暑い夏、そのときの環境と生まれつきの体質が相まって、なにがしかの病気になるので、その時の体質(証)を判断し、いち早く漢方薬で対応すれば、大事には至らないのです。

漢方薬をその時の体質(証)に合わせ細かく微調整して、しばらく飲み続ければ、何も飲んでいなかった時よりは体は強くなります。
ある程度、強くなれば、自分の体質に合わせて生活養生をしていれば、漢方薬をやめても病気にならない体はつくれます。
ただし、ずっと何の病気に対しても強い体質になるわけではありません。

漢方薬は不思議な力で体質を変えるものではなく、厳密にその時の体質(証)を診断し体内を調整し元の良い状態に戻してくれる非常に理論的な医学なのです。


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2015年08月26日

漢方薬は全身の調整治療

東京での漢方相談会を終えました。
今年から3ヶ月に1度ずつ定期的に行っているのですが、開催の度に相談の方が増えていっております。

お越しいただいた方々、本当にありがとうございました。
遠方からも来ていただいている方もいらっしゃって恐縮の限りです。

次回は11月の予定です。
まだ日時は未定ですが、今回、お時間が合わなくて、すでに何名かご予約をいただいています。
今回はすみませんでした。

と挨拶的なものはここまでとして今回、ご相談をさせていただいていて、気になったことがあったので、その事について書いておきたいと思います。

すでに漢方で有名な某大学病院の治療を受けておられる方が数名いらっしゃったのですが、どうもそこの漢方の治療の感じがアレな感じなのです。

長年、ある症状で悩んでいて、いろいろと漢方薬を試してきていた方ですが、ある時に、その長年の症状が良くなってきました。
ところが、それと同時に今度は皮膚のトラブルが出てきたのです。

これ、漢方治療では珍しくありません。
漢方治療は西洋医学の治療と違って症状を部分的に無理やり遮断したり、抑制したりするものではありません。

漢方では身体の中のいろいろな働きは、連携で行われているのですが、その連携のバランスが崩れると、その不調が症状になって現れると考えます。

したがって、漢方では、出てきたいろいろな症状を止めてしまうのではなく、その症状などから、何の連携が崩れたのかを分析します。
これを漢方では「証をたてる」といいます。

そして、それを調整する漢方薬を合わせていきます。

西洋医学では、ただ単に今の症状を部分ごとに無くしてしまおうとしますが、身体を根本的に治そうと思ったら、その症状が何のアンバランスを示しているかを見極めていかないといけないのですね。

ということで、漢方薬は、ただ症状を無くすことが目的ではありません。
バランス調整を行うので、その調整の過程で他の部分が悪くなったように感じるのは、めずらしくありません。

漢方は、そういった治療なので、漢方医の仕事は新たに現れた症状にどんどん対処することではなく、新たな症状が出てきたら、どんな調整の結果、その症状が出てきたのかを考えなければいけません。
場合によっては、一から考え直して漢方薬を変更する必要があります。

ところが、ある症状が治って、それと入れ替わりに皮膚のトラブルが出てきた状態に対して、この有名大学病院の答えは「皮膚科ではどう言ってますか?」

アウト!!
僕はこの先生と直接、お会いしたことはないですが、会うまでもないです。
「皮膚科ではどう言っているか?」
このセリフだけで、漢方の事をなーーーーーーんにも理解していないことが一発でわかるセリフです。

漢方の治療は全身のバランスを調整することです。
なので、内科とか皮膚科なんて分けて考えること自体が異常です。

皮膚のトラブルが出てきたら、漢方薬を処方した、その先生が「一方の症状が治った途端になぜ、皮膚のトラブルが出てきたのか?」その答えを見つけなければ、漢方治療できません。

西洋医学的に言えば、漢方の治療は総合診療科なのです。
全科をひっくるめて治療をコーディネートするのが漢方の常識です。

だから、こういったセリフで「あー漢方治療の考えは理解していないんだな」とわかっちゃうわけです。

僕は嫁さんのニキビとアトピー、母親のリウマチ、僕ら夫婦の不妊症などの漢方治療の実体験していますので、専門的にはニキビやアトピー、リウマチ、不妊治療となりますが、だからといって皮膚科、整形外科、不妊症しかわからないというわけではありません。

漢方修行では後縦靭帯骨化症やてんかんの治療をやっていましたので、そちらも専門と言えば専門。

お店では、急性のヘルペスや冬などは風邪の治療。
ものもらいや副鼻腔炎、喘息発作などん急性の治療。
ハゲの治療もしたことがあります。

これは僕の漢方治療の専門性が広いのではありません。

漢方はもともと、内科とか皮膚科とかに分けて治療するほうが「おかしい」のです。
だから「皮膚科はどう言ってたか?」なんて、事は漢方の世界ではありえないのです。ありえない。

漢方は全身をみて、アンバランスを見つけ、そのアンバランスを調整します。
だから、全身の不調(全科)が漢方の治療領域なのです。

病名は西洋医学が決めたものなので、本来の漢方治療では、西洋医学の病名すら必要ありません。
逆に西洋医学で難病とか原因不明の病気と言われても漢方では東洋医学的な体質を素直に分析すればいいのです。
(ただ、病名漢方といって病名と漢方薬を結びつけたマニュアルで漢方薬を処方している場合は、病名が必要です。)
漢方治療では皮膚科に状態を聞いてきてもらう必要が一切ないのです。
その場で、その先生が見たらいいだけ。


素直に東洋医学的な体質だけを見れば、おのずとなぜ、そんな状態になったのかが見えてくるのですね。

そこが西洋医学とは全く違う治療なのです。
だから漢方専門だと言ってる病院は皮膚科の漢方とか、耳鼻咽喉科の漢方とかやめたほうがいいですよ。
それだけで「本来の漢方治療をわかっていません!!」って宣伝しているようなものだから。

その大学病院、漢方界的には有名だったので、中の事実を聞いて正直、ちょっと残念でした。


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2015年08月04日

漢方薬は症状や病名を当てはめるだけでは治らない

漢方って謎すぎて一般の人に対して、いろいろな誤解を生んでいるような気がします。
その一般の人の中に「医者」も入っているので、なお誤解に拍車をかけているように思います。

「医者が漢方をわかっていないのに治療で使っている。そんな訳ないじゃん!」

って思われるかもしれませんが、わかっていないというか、今の病院で処方されている方法は東洋医学と関係ない感じの西洋医学の医者用のオリジナルの漢方処方といったものです。
2千年もの昔からの知恵があるのにそれを無視して勝手なオリジナルの方法。もったいない。

その中で最も誤解されているのは、病名や症状に合わせて漢方薬を選べばいいじゃないかという誤解。

一般の人も医者もこれをよく誤解しています。

不妊症に当帰芍薬散とか花粉症に小青竜湯みたいなアレ。
西洋医学の問診とは別に東洋医学的な問診をとらずに漢方薬を処方しているものは、勝手なオリジナルな方法とみて間違いないです。

この間もおそらく症状に当てはめて漢方薬を選べばいいとお考えの方だと思うのですが、頭痛とめまいと下痢ではどんな漢方薬が合いますか?という質問がありました。

自分が気になっている症状にあてはめて、漢方薬を選べば治っていくという誤解。
ネットの情報も月経不順と冷えがあれば当帰芍薬散など「この症状ならこの漢方薬を使えば治るんだ」と誤解させるような嘘の情報が常識化しています。

また、病院もこれと同じ方法で処方しているので、余計にこういうのが漢方なんだと誤解されています。

うちでは、症状のあるなしのチェックだけで211項目あります。
それ以外に症状があるかないかだけでなく、どんな症状なのか?どんな状況でその症状が悪くなったり良くなったりするのか?病院での治療暦、自分が気になっている症状以外の何か病気があるか?職業(体の1日の動きを知る為)などなど、いろいろなことをお聞きしています。

なぜ、自分が悩んでいる症状や病名だけじゃだめなのでしょうか。

西洋医学のお薬は鎮痛剤とか止瀉薬とか、薬の効果が決まっています。
また、西洋医学のお薬は体質を治すものではなく基本的には、1つの症状を1つのお薬の効果で、その場だけ治します。
だから、その時の症状に合わせて薬を選びます。

漢方薬は効果が決まっていません。
例えば、葛根湯は風邪薬として有名ですが、そのほかにも蕁麻疹や歯肉炎、下痢にも使います。

ここでまた1つの誤解が生まれます。

「1つの漢方薬にはいろいろな作用がある」

間違ってはいないのですが、皆さんがイメージする「いろいろな作用」があるわけではありません。

葛根湯自体がどんな体質の人に対しても風邪薬や蕁麻疹の薬になるわけではありません。

葛根湯を東洋医学的な作用で表すと3つの証で成り立っています。
(証とは体質を構成する要素です。その要素が合わさって今のあなたの体質をつくっています)

葛根湯の効果や作用は、
表の寒証、表の実証、脾胃の熱証です。

これが葛根湯の効果。
よく、漢方薬の効果を教えてくださいという質問がありますが、これが皆さんになじみ深い葛根湯の効果です。

全く意味不明ですね。
そうなんです。漢方と西洋医学は全く違う医学なので、葛根湯に鎮痛効果とか咳止め効果なんて、わかりやすいものを期待してもダメです。

それは西洋医学的に勝手にくっつけた効果。

葛根湯の働きは上の3つなのです。

そして、漢方では「効果=体質=証=漢方薬」なのです。
ややこしくなってきましたね。
この辺あたりから一般の方も医者もチンプンカンプンになるようですね。

葛根湯は風邪や蕁麻疹や歯肉炎、下痢にも使うとお話ししましたが、これはどんな人の風邪や蕁麻疹や歯肉炎、下痢でもOKというわけじゃないのです。
どんな体質の人の風邪や蕁麻疹や歯肉炎、下痢にも使えれば、葛根湯はいろいろな効果があると言えますが、
体質が表の寒証、表の実証、脾胃の熱証という限定的な体質(証)でなければ、いくら症状が風邪や蕁麻疹や歯肉炎、下痢でも葛根湯はびっくりするほど全く効きません。

体質(表の寒証、表の実証、脾胃の熱証)が異なる場合は、また別に異なる体質に合う漢方薬の中で風邪や蕁麻疹や歯肉炎、下痢に使えるものがあるのです。

つまり、漢方薬は風邪や蕁麻疹や歯肉炎、下痢という同じ症状に対して、体質別(証別)にいくつもの種類の漢方薬があるのです。ややこしいですね。

わかりにくいか、わかりやすいかわかりませんが、漢方には同病異治、異病同治という言葉があります。
同じ病気は異なる漢方薬で治るし、異なる病気は同じ漢方薬で治るというもの。
要は病名や症状でなく体質(証)で漢方薬は合わせるのですよ。という意味です。

だから、症状だけであてはめようとしたって、証(体質)が違えば、その漢方薬は全く効きません。

なんだったら、風邪や蕁麻疹や歯肉炎、下痢という病気の経過した時間が変わっていくだけで漢方薬が変わっていきます。
症状や病名が同じでも経過時間で選ぶ漢方薬が変わるのです。

だからネットやメーカーからもらったマニュアルの症状や病名だけで漢方薬を選ぼうと思ったら、飲んだほうがいいかもしれない漢方薬は無数にでてきます。
(詳しく調べればいくらでもあてはまっていく。自分の都合で調べるのをやめれば、その症状と漢方薬が合っているように感じるだけ)

証を分析できないなら、片っ端からためしていくしかありません。
それこそ、占いなどのラッキーのレベル。

これと同じ占いレベルの治療を病院でやってるから、漢方は誤解されるのです。
漢方薬があやふやな怪しい薬ではなく処方する医者などの人間の側があやふやで怪しいのです。

全ては、病名や症状ではなく、あなたの体質(証)がなんなのか?にかかっていますよ。
自分で漢方薬を選ぶにせよ、誰かに選んでもらうにせよ、体質(証)を証明することが漢方治療の第一歩です。


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2015年06月30日

漢方薬は特定の症状のみを治せない

漢方薬は現在の体質を判断して、それに合わせた漢方薬を処方しますので、自分が悩んで病気や症状とは違うところも一緒に治ってくることもあります。

例えば、アトピーで不妊症で悩んでいた方が妊娠して、なおかつアトピーも治ったり。
漢方の治療の目的は、特定の病気や特定の症状を治すことが目的ではなく、あくまで体質全体を整えることが主たる目的です。

西洋医学的な特定の病気を治療する場合でも、その病気だけを治すように考えるのではなく、どんな体質だからその病気になったのか?
やっぱり、体質をベースに考えていきます。
漢方は医学理論的には西洋医学とは全く関係がないので、あくまで「東洋医学的体質」をベースなんですね。

病院の漢方は、東洋医学的な体質を分析するための問診を書いてもらわないで西洋医学の病名に対応させたマニュアルを見て漢方薬を処方しますが、これは漢方薬を処方する方法としては間違いです。

「そんな、方法もある」とか、そんな余地もありません。
完全に間違った方法。
治療の考え方は、派閥によって、いろいろありますが、漢方薬はかならず、東洋医学的な体質を分析するための問診が必要です。

話がちょっと横道に逸れましたが、要は漢方は、西洋医学的な病名のついた病気や症状を治すことはできますが、それはあくまで体質全体を調整しながら治していくということですね。

だから、逆に「咳だけを止めてほしい」とか「消化不良だけを止めてほしい」これは無理です。

筋肉や気の緊張系からきている痛みなどは「痛み」のみを止めることもできなくはないですが、咳だけを止める目標であっても漢方の場合は、まずは、どんな「体質」が咳を出す原因になっているのかを考えます。

西洋医学だったら、気管支を広げて咳が出ないようにしたら、抗炎症剤で炎症を鎮めて咳を止めたりと「咳」という部分的なところを狙って治療しようとしますが、漢方の場合は「咳」1つの症状でも、水が原因なのか?血が原因なのか?気が原因なのか?はたまた、五臓六腑のどこかの臓器が原因なのか?などなど、結局、体質全体から考えて、どんな体質が咳につながっているのかを考えないといけません。

だから面倒臭いですが、漢方の場合は「咳が出るんですよ」って言われても「オシッコは何回位行ってるのか?」「食欲はあるのか?」など、体質全体を捉えていかないと、体質に合った適切な「咳を止める漢方薬」を選べません。

「咳」だけの症状だけを聞いて、全身状態を聞かないで漢方薬を処方しているところは、要注意ですよ。完全なニセモノだと思いますので。

漢方薬では「咳」だけを簡単に止めることはできませんが、咳の原因が東洋医学的に上焦の水毒という体質だったら、もし頭痛などもあれば、頭痛も止まります。
なぜなら、咳の原因も頭痛の原因もどちらも水だからです。

そして、ここから「普段の水の摂り方が良くないかも」とか、生活の中の原因を探っていくことができます。

水の巡りが悪くなる根本原因がどこにあるのか?

以外と胃の機能が悪く胃腸での水の吸収が悪い状態が上焦の水毒につながっていたりすることもあり、この場合だと、最近、冷たい水を飲み過ぎていないか?などいろいろと原因を特定しやすくなるのですね。

体質がわかると根本原因を探りやすくなるところが、漢方のいいところです。

逆に欠点は、かならず咳を止めることができるかどうかがわからないところ。
漢方の場合は、気管支を拡張したり、炎症を抑えたりすることが効果ではありません。

その人の体質のアンバランスを正して結果的に咳が出ないようにします。

だから、診断した体質と選ぶ漢方薬。どちらもがピッタリ合わないと咳は止まらないのです。

診断した体質が合っていても選ぶ漢方薬が合っていなければ治りません。
診断した体質が間違っていれば、漢方薬は体質から選ぶので、必然的に選ぶ漢方薬も間違います。

咳だけを止め、その場だけをごまかすだけでいいのであれば、一応、人間であれば、体質に関係なく誰にでも効くようにできている病院の薬の方が無難ですね。

ただ、病院のお薬の場合は、誰にでも効くようにできているがゆえに、効かせる範囲が本当に狭く、体全体を整えるわけではないので、薬の効果が切れれば逆戻りです。

治ってるのは薬の効果時間だけ。
「とにかくなんでもいいから今、咳を止めないと」
となれば、病院のお薬の方がいいかもしれません。

どちらも利点と欠点がありますね。

漢方薬は、人それぞれの体質から治していくので、根本から治せます。
しかし、人それぞれに合わせるがゆえに、その人の体質判断を見誤ることもあります。
体質判断を見誤ると全く効きません。

病院のお薬は、人それぞれの体質は無視。人間をロボットに見立てて治療しますが、逆に体質別に見ないので、どんな人でも効くようにできています。
しかし、人それぞれの体質に合わせていないので、全身は整えません。
よって、咳なら咳という症状のみをその場しのぎのゴマカシ治療みたいに対処します。
だから、急性病やその時だけ効かせるのであれば、病院のお薬の方が向いてます。

どちらも利点、欠点がありますが、僕自身は病院の薬は現在、使われているほど使用用途はないと思っています。

病院の薬は急性の時に使用し、長くても1、2週間程度使う薬で、この期間で治れば、それでいいと思います。
治らなければ、薬理上、慢性的な症状は治せないと思います。

この1、2週間をすぎれば、漢方薬の役割です。
だから、本来は、治療のほとんどは漢方薬を使うべきではないかなと思うのですが、漢方の場合は、東洋医学的な体質が見れない先生には正しく処方することができませんので広く、本格的に治療に使おうと思ったら、まともに相談できる先生がいないことが問題ですね。

病院の現状では体質を見ないでポンポン勝手に処方していますので、漢方薬が正しく治療に使わる日はまだまだ遠そうですね。


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2015年06月16日

漢方を不可思議な治療にしないでほしい【願】

漢方というと東洋の不可思議な治療と考える人もいるようです。
これが、一般の患者さんならしかたがないのですが、実際に漢方治療の看板を上げている医者や薬剤師にこういう類が結構、いることが漢方業界の問題です。

僕は患者さんが初めて来られた時に以前はどんな漢方治療を受けていたかをよく聞きます。
理由の1つは、以前に飲まれた漢方薬でどんな変化があったかを探り、そこから体質を分析するためです。

もう一つの理由は漢方治療をしている先生の中には、不可思議な治療をする人がいるので、その話を楽しみのために聞きます。すみません、楽しみではなく勉強のためですね。

大半の漢方内科はツムラなどの漢方メーカーからもらったマニュアルや営業から貰った資料を見て、病名に対して漢方薬を選ぶか、漢方メーカーの勉強会で漢方で高名っぽい先生から聞いた漢方薬をこれまたマニュアル的に処方しています。
どちらにしろ「ある病名=この漢方薬」的な方法。

漢方薬局の方は、もうちょっとマシで、これに自分で買ってきた漢方専門っぽい本を読みながら、病名だけで漢方薬を選ばずに症状も、ちょこっと聞いたりして、病名と3,4の症状をあてはめて漢方薬を選びます。
そして、この漢方薬に更にサプリメントを漢方のフリをさせて、くっつけるみたいな感じです。

大体の病院や薬局がやっている漢方ってこんな感じなので話を聞いたって対して面白みはないのですが、たまに面白い方法をしている病院や薬局があります。

この間、患者さんからお聞きしたのは漢方の専門病院。
これがどんな方法で漢方薬を選ぶかというと病名ではないのです。
症状をあてはめるでもない。

では何かというとその人の好きな色。
それぞれの色に漢方薬が割り当てられていて、患者さんに色を選んでもらい該当する漢方薬を飲んでもらうみたいな。

最初、冗談で言ってるのかと思いました。
だって、僕は健康な時も病気の時も好きな色は青とオレンジだからです。
体調が良かろうが、悪かろうが好きな色は一緒。

つまり、この色診断?からいけば僕は健康な時も病気の時も飲む漢方薬は同じだということ。
漢方薬を飲む意味なしッ!

ちなみに色と心理からいけば、青とオレンジが好きな心理は理論的に分析しにくいと思いますよ。
でも、僕は心理学問的にどうであれ感性的にそうなんです。

これって体質に合わせないといけない漢方理論を根底から覆しているような。

でも、待てよ。漢方には古来より五色という法則があります。
例えば「肝の臓なら青色」といった感じに。
肝臓が悪い人は青黒く見えるとかそんな感じですね。

五色は好きな色を選んだりする理論ではないですが、これだったら、漢方薬を選ぶこととは何の関係もないけど、漢方薬を選ぶこととは何の関係もないけど(一応、2回言っときます)全くの的外れではないかな。

そうだったのか!と思って、その色と漢方薬の対応表を見せてもらったら・・・

「五色と何の関係もねーーー!!」
漢方理論との関係なんもナシっっっ!!

基本の漢方理論を無視してでも通す何か新しい漢方薬と色の関係を発見したのでしょうか。
僕には異次元すぎてついていけません。

最初、色と漢方薬を合わせるという方法を聞いた時「保険適応の漢方薬だけでも200処方以上あるんだから、それを1つ1つ対応させていったら、赤とか青とか基本の単色じゃ無理じゃん」と思いました。

200色以上に合わせようと思ったらRGBカラーの「BF914F」とか、カラー番号管理しないといけなくなるし、そもそもグラデーションのような微妙な色彩の違いを患者さんが見分けることができるのか?と思っていたのですが、5色くらいにざっくりと分けてあって、1色の中にいろいろな漢方薬が含まれています。

えーっ!同じ色のグループの中に数種類ある漢方薬はどうやって選別してるの?

結局、問診を分析してそこからちゃんと選んでるんでしょ?と思ってたら、もっと凄まじい事実が・・・

そこでは、問診は通常の西洋医学の問診でしか聞かないような問診しかとらないそうです。

「名前」「住所」「今なにかの病気で病院に通院していますか?」「お薬を飲んでアレルギー反応が出たことありますか?」みたいな普通の西洋医学の病院で最初に記入するあれですよ。

3分くらいで書き終わる問診。
あれの最後に好きな色のことを聞いているだけ。

東洋医学的に体質を分析するための問診を一切とっていないわけですから本気で色だけで漢方薬を選んでいるようです。

なんか、えーとッ・・・占い?

ちょこちょこ、医者や薬剤師という社会的信用性の高い方が、こういうことを真面目にやったりするから、漢方って不可思議な治療だと思われるんじゃないかと僕は思います。

もちろん、色と漢方薬の関係があるのかもしれませんが、正当に古典から勉強し「証」東洋医学的体質を立てて漢方薬を選んでいる僕はこんな選び方は見た事も聞いたこともありません。

いろいろな方法はその先生の個性でいいと思いますが、1つだけ間違っているんじゃないかと思うのは、なぜ、東洋医学的な体質を分析する問診を患者さんに記入してもらわないのか?

どれだけ個性的な漢方治療の方法であろうとこれだけは、これだけは最低限度の基本だと思います。
僕は漢方は西洋医学のような科学的ではないと思いますが、非常に理論的な医学だと考えています。

こんな流れだと西洋医学の3分で書ける問診表しかとっていないのは、東洋医学的な「証」(体質を構成する要素)を分析できないんじゃないの?と穿った見方をしてしまいます。
真相はどうなんでしょうか。

そして、この話にはまだオチがありまして、この医者、日本の漢方の名医の何人かに数えられる人らしいです。

僕はこれを聞いて、ひょっとして、その名医達って芸人のようなオモシロ漢方をする先生ばかりを集めた本なのかな。と思いました。まだ、こんなオモシロ漢方医が何人もいるのかな。

今度、患者のフリして行ってみようかな。と考えています。
処方してもらってから「僕の証はなんですか?」って聞いたら、おもしろいブログネタを提供してくれそうです。

行ってみたら、またご報告しますね。

「ねー漢方の先生方、普通に東洋医学的な証を分析して漢方治療しましょうよ」

posted by 華陀 at 17:21| Comment(0) | TrackBack(0) | 漢方ってなんだろう? | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2015年06月05日

チョコレートでニキビは悪くなる!?

僕はテレビは見ませんが、この間、たまたま見かけたテレビ(なんで見たのかおぼえてない)で女医がドヤ顔でチョコレートとニキビの悪化は関係無いと言ってました。

うちでは、ニキビとかアトピーで悩んでいる人にはチョコレートは厳禁にしています。
というのも東洋医学的にはチョコレートは「昇」とう性質をもっていて気・血・水を体の上部へ押し上げる性質を持っています。

血などが「昇」の作用で上がると同時に熱などを運び、行き場を失った熱は湿疹の形となって現れます。またニキビ、アトピーなどの方は肝熱という状態の方が多く肝の臓に「昇」の作用が加わると血や気などがより上がりやすくなり湿疹をひどくします。

体質にもよりますが、漢方薬で治療する際も顔などにニキビや湿疹がある場合は、上焦(体上部)の「降」で血や熱を降ろすことによって湿疹を治めます。

その他、チョコレートは脂肪が多く、胃もたれや胸焼けを起こすので胃腸を痛めたりします。

まー西洋医学はなぜか、身体はバラバラに存在していると考えていますので「胃腸の調子がニキビやアトピーとどう関係あるんだ」と思うのでしょう。
視野の狭い考えって怖いですよね。逆に人間をバラバラにしたら死んじゃうのですけどね。

ニキビやアトピーの方にチョコレートがよくない理由というのは東洋医学に見ればこういったことがあるのですが、それよりも長年、ニキビやアトピーで悩んでいる方なら自覚があるんじゃないかと思います。
「チョコレートを食べればニキビやアトピーはひどくなる」と。

だから、テレビのドヤ顔の女医は、言葉が足りないと思うのです。
「西洋医学でチョコレートニとキビは関係無い」と言わないといけません。

僕は今回の自分の指の怪我で1つの病院の在り方を理解しました。

今までも物心ついてから「病院に治してもらった」という記憶がありません。
今回も指が40℃位にしか曲がらなくなって、その時に専門医から「これ、もう治らないです」って言われました。
患者が相談に来て「治らないです」っていって成り立つ医者ってうらやましい仕事だなと思いました。
だって「治らない」ってド素人でも言えますよね。それで荒稼ぎするのだから。

ちなみに手指の専門家に「治らない」と保証してもらった指の拘縮は、2週間経って80%は治ってきています。
病院やリハビリは関係ないですよ。病院は「見て」はくれましたが治療には何の役にも立ってません。鍼と漢方薬と整体で治してます。

僕なりにわかったことは、西洋医学と東洋医学はどちらも「医学」がついてて「治療」を目的としていますが「治療」に関しては全く考えが違うということです。

西洋医学が考える「治療」とは見た目、表面、その場が取り繕えたら「治療」が成功です。
だから、ニキビやアトピーの人の治療でステロイドを使うじゃないですか。
ステロイドは炎症を抑えるので、塗れば見た目に湿疹がなくなり、表面上治ったかのように見え、その場は「治った」ことになります。

残念なのは「その場」でしか効かないこと。
ステロイドの効果の時間が切れれば見事に元のアトピー状態です。
やり直しですよ。

でもこれが西洋医学の「治療」です。
だから、東洋医学の肝の臓の熱や胃腸に関係あるチョコレートなんて関係ないわけですよ。
全身で、どんな状態だろうが要は患部にステロイド塗ればいいだけだから。
だから、全国のどの皮膚科もバカのひとつ覚えのように治療はほぼステロイドのみです。

東洋医学が考える「治療」とは根治です。最終的には漢方薬すら頼らないでも治っている状態を目指します。
西洋医学とは逆に見た目をシャッと変えることができません。
かゆみがステロイドのようにすぐに止まるわけでもないので、その場だけを取り繕うことができません。

しかも漢方の場合は漢方薬だけで治るとは考えていません。
漢方では自分の体質に沿って治るように生活方法を変えていくことも「治療」です。
だから、チョコレートなんかも控えていかないといけないのです。
東洋医学は人間の身体は全てつながっていると考えますので。

「エッでも病院でも漢方薬を処方しているじゃないですか?」

残念ながら、ほとんどの病院は漢方の「治療」の概念を理解せずに漢方薬を処方しています。
要は得意の表面的且つその場を取り繕うような西洋医学バリバリのマニュアル思考で漢方薬を処方しています。要するに新薬がたまたま漢方薬だったというだけで、東洋医学に則った「治療」ではありません。

病院が嫌いなので、ディスってるように聞こえるかもしれませんが、要は世間は西洋医学と東洋医学の違いに対する理解が違うのかもしれないということです。

西洋医学と東洋医学はどちらが上でも下でもなく、西洋医学はとりあえず、その場をしのいだり取り繕う治療です。
だから、緊急手術が必要だとか、とりあえず症状を抑えないと危ないという時に役立つ治療です。
逆に慢性病は治せないし、病院に通って治すようなところじゃありません。

東洋医学は逆に緊急手術が必要な状態の人を1ヶ月じっくり漢方薬で様子をみてみましょう。なんてやってたらダメです。西洋医学で初期の緊急状態を抜け出したら、そこからは、じっくりと体質をみて元通りになるように治していくのです。

ドヤ顔の女医の話は西洋医学側での話であって「医学」全体的な話ではありません。
東洋医学ではチョコレートを食べないほうがいいのは、常識レベルです。

一般的に2つの医学の認識や使い方が間違っているように思います。
ただ、1つだけ問題があります。
それは東洋医学に関しては本当に東洋医学の「治療」の概念を理解して「治療」できる人が、ほぼいないのです。
だから、2つの医学を選ぶたって、なかなか出会うことがないと思います。

大体は、西洋医学のその場をしのぐ発想で漢方薬をマニュアル処方していますので。


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2015年04月14日

一流漢方医の見分け方

一流医師、二流医師、三流医師の見分け方
http://smarthospitall.com/?p=677

こんな記事を読みました。
一般の人にはちょっと難しいかもしれませんが、すごくいいこと書いてあります。
ちょっとこの記事を真似してみました。

この記事中にある通り、日本では国民皆保険という制度なので一流の医師だろうが、三流の医師だろうが治療代金は同額なんですよね。
国民皆保険というのはすばらしい制度ですが、いちサービスとして考えてみたら変ですよね。

腕が悪い医者も、腕が良い医者も同じ料金です。
普通のサービスじゃありえませんよね。

普通のサービスだったら腕が悪かったり、品質が悪いのに一流と同じ料金をとっていたら、「ぼったくり」とか「あそこは騙し」だと言われます。
そして今の時代だと、そんなサービスは、いつのまにか消えていくんですね。

ところが国民皆保険という制度は、いい意味でも悪い意味でも、そんな自然淘汰は起こりません。
この制度だと三流がゴロゴロ残るんじゃないかな。

開業医などが潰れることもありますが、一流、三流の自然淘汰が起っているというよりは周りの患者さんの評判などを聞いていると、腕の良さやサービス以前にコミュ症で人格障害?みたいだったり、経営者としてのセンスゼロ。みたいな印象です。
要するに治療の腕(サービスの品質)以前の問題です。スタート地点にも立ってないようです。

「でも、病院って安いから一流の人が三流の人の料金に合わせてるんじゃないの?」

そんなことはないですよ。
先日、骨折したかもしれないので病院に行ったのですが、僕が払った料金は全部で1500円でした。
「やっぱ、安いじゃん!」と思われたでしょうが、実質の料金はこの金額を3.3倍にした5000円ほどです。

これが病院の治療サービスとしての料金。
僕らが払う料金が安いのは国が全額の3分の2の金額を肩代わりしてくれているからです。

治療時間はいろいろ待ち時間除いて、正味の受付から治療終了までだと15分。
最初の話5分(3分かも)、レントゲン5分、最後の診断と処置(包帯巻くだけ)5分。
15分で5000円ですよ。
一流の料金ですね。

この記事中では
一流医師と二流医師の違いを

(記事より引用)
「患者の治療に対する価値観、病態に応じて「使い分け」しているかどうか?が一流と二流の医師の違いです。
例えば、働きながら治療を希望する患者には、通院回数が減り、仕事に支障をきたす副作用が少ない治療を、他の治療選択肢と比較したうえで提案できる医師は一流です。」
(引用ここまで)

これが僕の経験では、症状自体の状況などは聞かれたことはありますが、仕事などの生活の事を聞かれたことはありません。
外科医の師匠と友達の歯医者(友達だから贔屓にしていません)以外はそんな医師に会ったことがありません。
記事の基準からいけば、三流のみですね。

で、これは漢方でも言えることです。
漢方の場合は知識もさることながらセンスとコミュニケーション能力が重要です。

一流の漢方医の見分け方。
これは、かなり難しいです。
なぜなら、漢方では先生は、みんな知ってる”フリ”をしているから。

「先生」も「店構え」も「Webサイト」も”漢方を知ってるフリ”をしています。
過去に漢方を勉強する前に当時の仕事上で漢方相談などをしている店を400店以上知ってましたが、その中で実践で漢方をわかっているなと思ったのは大阪で1件。そして僕は修業で大阪からわざわざ福岡まで行ってます。

普通に考えたら信じられないことですが、薬局のほとんどは漢方を治療としてはわかっていないようです。
あっもちろん、本を読んで知っているとは思いますよ。
実践の治療レベルでは知らないといった感じでした。
例えれば、野球のルールや野球をする上での体の動かし方の知識はあるけど、実践でやらせたら単純にド下手!みたいな感じですね。
僕もびっくりしました。

こんな業界は他にないと思います。
病院に至っては9割は漢方を治療としては知らないと思います。
現状は漢方薬メーカーからもらったマニュアル通りにやったり、漢方薬メーカーの勉強会で聞きかじった方法をマニュアル的に処方しているだけな感じです。

病院の漢方で東洋医学的な体質をちゃんと診断しているのを聞いた事がありません。
あれって漢方というよりも、なんかよくわからない新ジャンルにしたほうがいいんじゃないですか。

うちの患者さんに病院が、どんなマニュアル使って処方しているかを紹介したら「えっこれだったら私でもできる!」って言っておられました。
インフルエンザに麻黄湯とか、花粉症に小青竜湯ですよ。

そんなフリをしている奴を見破る方法は大きく3つあります。
一流というよりも漢方の場合は大半の先生のレベルが低すぎるので、まともに”普通”にしている先生の見分け方ですね。せつない!

@東洋医学的な問診をとりあなたの東洋医学的な体質をちゃんと説明できる人(西洋医学の問診とは別)。
Aその体質に対してどのようにバランスを整えて治療しようと考えているかを説明できる人。(西洋医学の成分や効果ではない)。
B相談にそれなりの時間を取っている(いくら短くても初診は最低20分。うちは60分とっています。それでも短い!)

最低、これができていないところは実践伝統漢方をやってきた僕としては三流どころか「ただの偽物」だと思います。

一流になってくるとその先生独自のオリジナルの治療戦略が多彩になってきます。
見分けるのは難しいですが、見分ける方法を1つあげるとしたら、漢方のことで質問したら即座にわかりやすく答えることができる人でしょうか。即座にね。


posted by 華陀 at 20:58| Comment(0) | TrackBack(0) | 漢方ってなんだろう? | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2015年04月10日

花粉症だと思い込んでた風邪

一昨日、鼻水ダラダラがひどかったです。
もともと、軽くは花粉症を持っているので「あ〜、花粉症状ひどくなっちゃったな」って思いました。

今年はもともと、花粉症をもっている方々もひどいようです。
僕も3月頃から3種類の漢方薬を使い分けて花粉症状を抑えていました。

僕はひどい花粉症状じゃないです。
そして日によって症状が微妙に変わります。
1つは目の症状はかゆみ。もう一つは鼻水。

日によっては、その日の体質と状況に応じて1日で3種類の漢方薬を飲み変えることもあります。
でも大体、使い分ける条件は「雨の時」「晴れてる時」「ものすごく晴れて気温が高くなっている時」
この3つの状況で漢方薬を使い分けると割合、症状を感じずに快適にすごせてます。

ちなみに小青竜湯だけで全花粉症の症状が抑えることができるなんて幻想ですから。
多分、あれって漢方やる時に東洋医学的な体質をみれない先生が編み出した苦し紛れのマニュアル処方なんでしょうね。

そんな先生たちには残念な情報かもしれませんが花粉症といえども体質や天気などの状況に合わさないといけないと思うんですよね。

そんな感じで、3月辺りから、いろいろと毎日飲み変えていたのですが、一昨日の鼻水ダラダラは何を飲んでもダメでした。

こんなことは初めて。
いつも効いてたどの漢方薬も全く効きません。
鼻水はダラダラダラダラ出たまま。

いつもなら飲んで30j分もすれば鼻水が止まるはずなのに。

そして、その2日前からなぜか身体もダルイ・・・

症状は水鼻の鼻水ダラダラのみですが、もしやと思い、風邪の初期と想定してグルッと180度違う風邪で使う漢方薬に変更しました。

そしたらピタッと鼻水が止まりました。
どうも風邪にかかりかけだったようです。
今年は一度も風邪にならなかったので、最近、「風邪をひいたかも?」って思わないクセがついていました。
それで、鼻水→春=花粉症と思い込んでいたのですね。

今回、効果があった処方は花粉症では、まず使わない処方なんです。
この治療経験で漢方の治療の大原則を思い出しました。

漢方薬を処方している先生で、この「大原則」を知らなくて勘違いしているセリフがあります。

「この漢方薬で効くはずなんだけどな〜なぜだろう・・・」

これ、漢方の理論ではあり得ません。

漢方薬が体質と合っていたかどうかの判断は、狙っていた治療方針に沿って効果が合った時。

ある漢方薬を処方して良くならなかったのは、体質と漢方薬が合っていなかったのです。
要するに処方した先生の
腕が悪いだけ。悲しいけどそれだけ。

細かくみていけば始めの体質診断が検討違いだったかもしれないし、体質の診断はあってるけど、合わせる漢方薬の選択を間違っていたかもしれない。

「漢方薬と体質が合っていた!」というのは3つの条件を全てクリアすることが必要です。

@判断した東洋医学的な体質が合っているか?
A判断した東洋医学的な体質に対して選んだ漢方薬が合っているか?
Bどれくらいの期間で変化が現れるか? 
(漢方薬の効果が現れる時期は人それぞれ体質によって違います。2週間とか1ヶ月は便宜上であって効果が現れる期間ではありません)

漢方薬はどれかが欠けていたら、治療効果がありません。
だから「この漢方薬で効くはずなんだけどな〜なぜだろう・・・」なんてセリフは漢方ではあり得ないのです。

ただ、病院などは東洋医学的な体質判断すらしない(できない?)から、最初から漢方治療していないようですが。
逆にこのセリフを言ってくれたら「僕、漢方って医学的な理論は何も知らないんですよ」って言ってるようなものだから、わかりやすいと言えばわかりやすいですね。

自分が処方した漢方薬で思ったように治らない場合は、さっきの@とAを自分がハズしてしまったか、Bのまだ効果が現れる期間でないかどうかです。
ここでの効果が現れる期間は3ヶ月とか6ヶ月とかではないですよ。大体、どんな体質でも最長2カ月同じ漢方薬を飲み続けて何も効果がなければ処方した先生が思いっきりハズしていると考えたほうがいいです。それこそ腕が悪いだけ。

そんなわけで何か効果があった時に「その漢方薬はあなたの体質に合っていた!」となります。

だから、逆に今回の件は、自分では花粉症の鼻水ダラダラと考えていましたが、風邪で使う漢方薬でピタッと治ったということは、結果的には、花粉症の鼻水ではなく風邪の初期の鼻水だったということがわかります。

漢方っておもしろいでしょ。
西洋医学のように上から目線で自分が選んだ処方(どうせマニュアル)は合っているはず。と反漢方的な理論で考えるよりも、自分の治療の腕を真摯に受け止め、いろいろと考えて挑戦したほうが、いろいろとおもしろいし発見もあるのですね。


posted by 華陀 at 17:14| Comment(0) | TrackBack(0) | 漢方ってなんだろう? | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2015年02月24日

ネットの中の漢方薬の情報を見分ける方法

お店に「ネットには漢方薬に関するいろいろな情報がたくさんありすぎて、どれが本物でどれが偽物かがわからないです。どれが正しいのですか?」

という質問が非常に多い為、その答えを書こうと思って書いたのですが、ネットの情報のウソホントの見分け方までしか書けなくて、肝心の漢方薬の情報の見分け方を書けませんでしたので、今回はネットの中の漢方薬の情報のウソホントの見分け方を書いてみたいと思います。

前回の記事はこちら 混乱したネット情報をうまく使う方法

今や漢方薬の情報もネットの中にはごまんとあります。
大半は漢方相談をしている薬局さんのサイトです。
漢方科がある病院や漢方をやっている医院などのサイトもチラホラ。
後は、漢方薬メーカーのサイトですね。
一応、専門のツムラさんから、今の漢方ブームににってサプリ的に売り込みたいゲッスいメーカーもサイトで漢方情報を提供していたりします。

それにブログ。ブログもうちみたいなブログは漢方相談をしているお店の人が書いているブログが多いですね。
素人の人が独学で勉強して漢方を説明しているサイトもあります。

全く店などが関係無いように見えるサイトも調べていくと結局、どこかの店が店じゃないように見せているだけだったりします。

皆さんのお悩みは、いろいろと主張の違うサイトがあって、どれが本物の情報なのかがわからないということがお悩みのようです。

ここで1つ大前提をご理解いただきたいのですが、漢方は西洋医学やその薬とは決定的に違う部分があります。

西洋医学の薬の情報などは、どのサイトであっても変わりありません。
変わりがあるとすれば、表現方法が難しかったり、わかりやすかったりといった、そんなところでしょう。
しかし、内容自体が食い違うことはありません。

これは、西洋医学の薬はあらかじめ厚生省で法的に認可を受けているからです。
また、西洋医学はある診断方法などは一定のレベルで統一されています。
血液検査の方法や検査数値はどこの病院で受けても同じですよね。

だから西洋医学関連の情報では「あっちのサイトでこんなことを言ってたけど、こっちのサイトでは全然違うあんなことを言ってる」なんてことはまず起こりません。

ところが漢方ではこれが簡単に起こります。
なぜ、お店や病院ごとに言ってることが違うのか?

それは漢方薬の効果や診断の方法は「絶対にこうしないといけない」というような西洋医学にあるような基準がないからです。

漢方は西洋医学の薬のように製薬メーカーが何十億もかけて研究し人工的に薬をつくりだすわけではなく、お米や豆などのように自然にあるものを組み合わさって薬になっています。

この効果は製薬メーカーや厚生省が決めているわけではありません。

漢方は2千年前から続いている生活に根ざした伝統医学で、ずっと昔から、先人の漢方家の経験や口伝、書物によって今まで伝わってきています。

2千年前から続いていて、おまけに中国でも日本でもいろいろな漢方家が自分の経験を伝えてきているので、ほうぼうで漢方薬の効果の考え方が違うわけです。

漢方薬の効果とは、その2千年の漢方治療の経験がいろいろな書物として残っているのもののことです。
ほうぼうの漢方家が自分の経験に基づいて漢方薬の効果を主張してきたわけです。

僕や本格的に漢方薬のみで治療している人間はそれらの書物を自分なりに解釈して更に実際に治療で使用してみた結果を踏まえて漢方薬の使い方をつかんでいきます。
参考にした本が嘘ではないですが、ベーシックなことを書いてあるだけで、実際の治療の場合の漢方薬の効果や使い方は自分で考え出さないといけないのです。

いわば、考古学から治療方法や効果を学び、自分の理論とつくりあげる感じですね。

歴史的にこういう流れがあるので「ある漢方薬に対して、どの効果だったら絶対に正しい」という概念はないのです。

漢方はその先生の治療方針や捉え方によって効果や治療目標が変わっちゃうのですね。
だから、先生ごとに漢方薬や漢方理論の説明が変わっていても、なにもおかしくないのです。

こういった調子で漢方の場合は、どれかの情報が絶対に正しい。という概念がありません。
漢方薬の捉え方はその先生の自由なのです。

では、そんなある種、好き勝手が通る漢方の情報をどうやって選り分けたらいいか?
それは、漢方の熟練度でみることです。

「あーここダメだな」とわかりやすいのは、西洋医学の病名に対して、ある漢方薬の説明をしているところ。

漢方は西洋医学とは何の関連もないので、西洋医学的な毛細血管の血流がどうとか、そういった説明が多く漢方独特の考えが感じられないサイトは偽物というか、レベルがかなり低い可能性が高いです。

大手メーカーが「頭痛や冷え性の方にぴったり」とか説明していてセルフで購入できるようになっている漢方薬の説明は専門的に言えば、完全に偽情報です。
そもそも一人ずつの体質をみないといけないのが漢方の根幹なので、たくさんの人に宣伝して同じ種類の漢方薬を売ろうとしていること自体が偽物以外の何物でもありません。

簡単にいえば、皮肉な話ですが「素人の方が読んでわかりやすいサイト」は漢方のレベルが低い可能性が高いです。漢方理論は独特ですので。

かといって四文字熟語っぽいものばかりで何を書いてるかチンプンカンプンなサイトは熟練度は高いかもしれないです。しかし漢方の場合、相手と相談しながら体質を分析するので、コミュニケーションが非常に重要です。
わけわからない言葉を並べ立てて漢方を説明するのは、僕は相手の配慮に欠けている。つまりコミュニケーションがどうなのだろうか?と考えます。

本物かもしれませんが、中には理論だけの頭でっかちの人もいるかもしれません。

西洋医学で名の通っている病院などのいわゆる「権威」もアテになりません。
医大でも薬大でも学生の時に漢方はほぼ勉強しません。
ちょっと漢方の本を読んだことがある人と同じ程度です。
後は、自分で勉強するしかないので、医者や薬剤師という肩書きは残念ながら漢方の治療では全く役に立ちません。それは西洋医学の方で役立ちます。

サプリメントの匂いのするところもアウトだと思います。
漢方で治せるのならサプリメントなんて扱いません。

なんかダメなとこばっかりですね。
でも、漢方の世界って本当にそうで、ほぼ勉強していないかじりか、めっちゃ勉強しているか両極端で下手したら漢方相談している先生の8割が、かじりだと僕はこの業界をみてきて感じました。

では正しい漢方情報をみつけるために必要な条件はなんでしょう。
それは、治療に対する姿勢でしょうか。どこかの漢方の本からパクってきたようなきれいな説明でなく病気や治療に対するその先生の考え、主張ですね。後、漢方の詳しい先生はみんなマニアックです、なので、そのサイトから漢方オタク感を感じるか。
なおかつオタク感を感じつつ親しみやすさを感じるか。
親しみやすさがないのは、コミュニケーション不全の可能性がありますから。

これらを参考にいろいろと調べてみてくださいね。
posted by 華陀 at 16:31| Comment(0) | TrackBack(0) | 漢方ってなんだろう? | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2015年02月03日

漢方薬の有効成分を考えても無駄!

漢方薬の中身はいくつかの生薬で、できています。
例えば葛根湯なら、葛根、桂枝、麻黄、芍薬、大棗、甘草、生姜 です。
これは薬やサプメントなどで言われるような成分ではなく、個々の独立したものです。
いわば、これらも1つ1つも1つの薬です。
だから漢方薬の中には一味処方といって、厚朴という生薬のみの漢方薬というものもあります。

よく勘違いされるのが生薬1つ1つに単純な効果や成分があって、それらを患者さんの言っている症状に合わせて付け足していけば、いろいろ治せると勘違いしていること。

西洋医学の薬は薬の中に有効成分というものがあって、それが、解熱や鎮痛に効きます。
だから、熱があれば、解熱の成分のある薬。下痢があれば、止瀉の成分のある薬を足していきます。

でも漢方薬は西洋医学とは全く違うのに東洋医学も同じように考えて、生薬の成分を研究したりしますが、そもそも漢方の治療理論は有効成分を積みかさねて治療していくわけではないのです。
生薬内の成分分析は漢方の自由研究としては良いでしょうが、現時点では実践の治療では何の役にも立たないと思います。

漢方薬を有効成分で考えるのであれば、そもそも何十億もかけて何万人も使って、効果と安全性を調べている今の病院の薬を飲んでいるほうが遥かにマシです。

そういえば、昔にツムラの営業さんが「麻黄湯がインフルエンザに効くのは麻黄湯の中の”麻黄”という生薬ですよ」と漢方の医学理論とは何の関係もない意味不明なことを言ってましたが、これも病院の薬と同じ発想ですね。

「何かの有効成分があるから効いている」という考え方。

漢方はどちらかというと現西洋医学の薬学や生理学よりも料理などで考えたほうがいいと僕は思います。

八宝菜の中には白菜、たまねぎ、にんじん、きくらげ、たまご、たけのこ、干ししいたけ
、もやし、豚肉、イカ などを入れますね。

この時の具材が生薬になります。その具材を炒めた結果、できあがった八宝菜というのが漢方薬の名前ですね。
漢方薬の名前って料理名っていっていいかもしれません。

薬の成分は化学式で固有のものが決まっています。
しかし漢方薬においての生薬は料理の具材みたいなものなので、ある漢方薬だけの成分ではありません。

例えば、麻黄湯がインフルエンザに効くのは麻黄が効くから。とツムラの営業さん言ってました。しかし、麻黄湯の中の麻黄というのは、麻黄湯にしかない生薬ではありません。

さっきの八宝菜に使った豚肉みたいなものです。
豚肉っていろいろな料理に入ってますよね。
麻黄だけが効くのであれば、葛根湯にだって”麻黄”は入っています。他にも薏苡仁湯とか、五積散という漢方薬にも”麻黄”は入っています。

さっきのツムラの営業さんの話からいけば、だったら、麻黄が入っている薏苡仁湯とか、五積散もインフルエンザに効くんですか?という話になりますね。

それどころか、麻黄の効果であれば、いっそ”麻黄”一味だけでいいじゃね?なんて思います。
ちなみに麻黄の一味処方は漢方薬処方の中には存在しません。

生薬はバラバラに使わずにいろいろな生薬を組み合わせて漢方薬として使ってきています。この何千年変わらずに。
だから、生薬をさっきの麻黄みたいに生薬の単体効果だけで使ったりするのって、漢方治療ではなく漢方を理解できない人が自分の知ってる西洋医学理論にあてはめて、ただ単に漢方薬を使用しているだけ。に見えます。

要は治療として生かしてないような・・・

料理も豚肉が好きだからって、豚肉だけで食べないですよね。
炭で焼いて塩をパッパッと振って豚肉だけで食べるのも悪くないですが、そんな食生活だけを延々と続けていると絶対に身体が悪くなっていきます。

やっぱり、そこに白菜いれたりキノコいれたりして、いろいろ食べて、バランスの良い食事をするのです。それが健康になる秘訣ですね。
トマトの有効成分はリコピンなど食べ物にも有効成分がありますが、それで、日々の食事を考える人なんていないですよね。
多分、その成分を1つ1つ考えて料理をつくったって、元々、伝わってきている料理のレシピのバランスの良さには敵わないですね。
だったら、成分や生薬1つ1つで細かく考えるのではなく、レシピのバランスがなぜ良いのかを学んで使ったほうがいいです。

漢方薬も同じですね。
生薬を具材のようにいろいろと組み合わせていくと、いろいろなタイプに合う漢方薬の出来上がり。

漢方薬ごとに1つの有効成分があるわけでなく、使っている具材(生薬)は他の漢方薬でも使われているし、他の具材(生薬)との組み合わせによって、味(効果)も変わるのですね。

薬膳や中華料理のように漢方薬も特別なものでなく、非常に料理に近いものです。
僕は、理論的に新薬の薬理の化学式のような理論的にはっきりしているものも好きですが、やっぱり漢方の料理的感覚で治療を考えていける部分が好きですね。
ちなみにこんなことを考えながら中華料理をつくるもの好きです。

「麻黄が有効成分だよ」的なものって、本来の漢方治療からかけ離れるのですが、一般的な理論としては、西洋医学っぽくってわかりやすいのです。
僕が言ってる「漢方薬は料理だよ」ってのは西洋医学や分析学からみれば、非常に非理論的なのですが、僕は、漢方の真髄に近づくには、こっちで考えたほうがいいのではないかと思うのです。

そして、うちみたいな伝統漢方の治療はどうも女性には受け入れやすいようです。
女性が受け入れやすいのは、女性は新しいことが例え理屈的にわからなくても、果敢にチャレンジしたり「漢方は有効成分理論ではなく料理である」というほうがわかりやすいのかもしれません。

なので、漢方薬で治療する際に有効成分が何かなどは気にしたって治療の何の役にもたちませんよ。意義はあるかもしれませんが、それは治療とは関係のない研究者にまかせておきましょう。


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2015年01月27日

ウソとゴマカシが溢れている漢方の世界

いつのまにか、世間に溢れているものはゴマカシのものばかりになっているような気がします。

スーパーなどは、いかにただの安物を高級なように見せかけて売るか?
この間も往年のポテロング(漢方家の癖に前は好きでした)にホタテ味が出ていたので「おっ好きな魚介系やん♪」と思って、つい買っちゃいました。

でもよくよく見てみたら、ホタテ「風」。
本物のホタテなんか入ってません。

騙される僕が悪いのでしょうが、最近のモノやサービスってこんなのばっかのような気がします。
メーカーからしたら「初めから本物なんて一言も言ってません」てなものでしょうが、ああいうのって、ニセモノはニセモノだけを置くコーナーを作ってほしいですね。

うちの嫁さんは昔、スーパーの関連の貿易の仕事をしていたので、食品メーカーの裏事情をよく知っていますが、食品メーカーさんが躍起になってるのってイイものを提供することではなく「いかに消費者の目をひいて買わせるか」だそうです。
だから健康志向が世間のトレンドだとしたら、健康っぽく思えるような偽の情報をパッケージにします。
経済観点から見たら、当たり前といったら当たり前なんですね。

リン酸塩という身体によくない添加物があるのですが、このリン酸塩って、いろいろな呼び名で、書かれています。なんで、1つの添加物が商品ごとに呼び名が変わっているかというと、よくわからないようにするためです。リン酸塩って、いいイメージがないからです。
こういう添加物の記事を書くと、人口添加物は健康を損なうほど含まれていないのだから、気にするのはおかしいとかいう人がいますが、僕はそもそも、単純に自然界にないものを好き好んで食べる必要がないと思っています。

例えば、自然にとれた野菜などを使った料理を作ってもらった時に、かならず人口添加物のふりかけをかけてお召し上がりくださいと言われて、かけて食べる人は、いるのでしょうか?
もし、わざわざ必要もないのにその、ふりかけをかける人がいるなら、本当のバカですよね。

要するに添加物は食品メーカーの運営等の都合で使われているだけで、健康とはなんの関係もないのです。
メーカーが考える食品の流通と儲け。それと健康とは切り離して考えなければいけません。
多くの社員を雇って、たくさん儲けないといけない企業が本当においしくて品質のいいものをつくって、儲かるわけがないのです。

チェーン系の回転寿司や焼肉の食べ放題などもそうですね。
本場、何々産マグロとか、和牛とか「嘘じゃないんだけど、まごころの精神で考えたら、みんながイメージしたようなイイモノではないはずなので、それって結局は嘘だよね」ってやつですよ。
お店側からしたら、こんなに安物でイイわけないじゃん。ってわかっていると思います。

広告は本来、商品やサービスの良さをわかってもらうためのものだったと思うのですが、それがいつのまにかいかに消費者を騙して買わせるかに変わっているようにみえます。

医療の世界でもこういう現象が当たり前のようにあります。
風邪での抗菌剤の処方などですね。
風邪自体を治療する薬はありません。

抗菌剤は、風邪の後の2次的に起こるかもしれない症状に対して予防的に処方しています。
風邪と全くの無関係ではないですが、ここでの問題は効果ではなく、風邪の治療に来た人に対して「風邪の治療はできないけど、2次的な予防的な治療はできるけど、どうする?」とちゃんと説明していないこと。

人によったら「2次的な治療だったら、またその時にお願いしますわ」って人もいると思います。
これも厳密にはゴマカシのサービスですよね。

そもそも、西洋医学の治療はほぼ、対処しかできないと思います。
慢性病治療で将来、廃薬していけるという確固たる理論をもって治療している人なんているのかな?

患者さんの目的は「薬を飲んだら治る → やめたら病気が復活する」なんて治療は望んでいません。
それに気づいていないのでしょうか?それとも気づかないふりをしているのでしょうか?

この辺りも、これからの時代、病院は、対症療法しかできないのなら「繰り返しの治療しかできない」もしくは
根本的に治せるのなら「根本的に治せる」と説明する義務があると思います。

漢方に至っては、業界自体がゴマカシで成り立っているといってもいいくらいです。
僕が偉そうに言う立場ではないかもしれませんが東洋医学的な証(体質)をたてて、東洋医学の治療方針で漢方薬を扱っているところなんて、ほぼ見たことがありません。

病院は証(東洋医学的体質)を分析しないし、大手製薬会社などの一般医薬品系の漢方薬を販売するところは「3、4個の症状が当てはまったら、当帰芍薬散があなたには合ってますよ。だから買いましょう」みたいな、ハナから体質の相談に乗る気もなく、今の安物食品系と一緒で、なんとかゴマカして売りたいという目的しか見えません。

大半の日本人女性に効くのが当帰芍薬散!?

サプリメントなどもそうですね。
「漢方の力」とかなんとかいってるサプリメントなどもあります。
厳密には漢方ではないのに、漢方って言ってるもの。

サプリメントのメーカーの中には生薬を使ったら漢方だと思っている人がいるみたいですが、漢方とは、治療の方法や概念の総称です。
手段として、漢方薬や鍼があるだけで、漢方とは、自然の流れに逆らわずに身体を調整する医学理論や方法論のことをいうのです。

大事なのは、生薬を使用しているかどうかよりも、東洋医学の自然治療の理念に基づいて「治療を考えているか」どうか。それが根本治療につながります。
病院の漢方薬や、製薬メーカーのセルフで買わされる漢方薬、サプリメントなどは、漢方ではなく漢方薬を使った、ただのモノを売ってるだけ。
モノだけ売るなら本質から離れて、消費者を騙したほうがよく売れます。
ちなみに広告や宣伝はモノ売りも「治療」のような顔をしていますからお気をつけください。

別にモノとしての漢方薬を買っちゃいけないということではないです。治療じゃなくモノとして漢方薬がほしい人もいるでしょうから。
ただ、治療として漢方薬を利用したいのであれば「漢方薬」ではなく「漢方」の医学理論や方法に重きをおいたほうがいいのではないかと思います。

ネットが普及するほど、本物がクローズアップされるようになってきました。
こういうニセモノ、ゴマカシサービスは、そのうち消えてなくなるのかもしれません。
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2015年01月23日

大半の日本人女性の冷えに効くのが当帰芍薬散!?

うちで買ってる女性向けの健康雑誌に変な宣伝がありました。
当帰芍薬散を錠剤にしたものです。
それ自体は別におかしくないのですが、気にかかったのは宣伝の方法。

冷え症を改善する漢方処方として「加味逍遥散」「桂枝茯苓丸」「当帰芍薬散」「当帰四逆加呉茱萸生姜湯」を4つ紹介して、その中の「当帰芍薬散」をW日本人女性に多いタイプWに合う漢方薬とし「日本人女性の冷えに効くのが当帰芍薬散なんだから、これ飲みなよ」って宣伝してるのです。

この広告には笑ってしまいました。
要はよくあるやつですね。製薬会社がセルフでポンポン売りたいから、本音では「体質でいちいち選んでられるかよ。安くするから、なんも言わんと買ってけ!!」って商品なんでしょうが、広告の構成が真剣に漢方をやっているお店にとって迷惑というか害だなと思って。

宣伝構成のヘンテコなところは、はじめに4つの処方を出しているところですよね。
冷え症のタイプに4つの処方だけって少なすぎるというのは置いといて漢方は体質ごとに選ぶんだよ。と言ってるんです。冷え症でも人によって4つのタイプがありますよって。

真剣に冷え症治すのなら漢方ではこんな感じじゃないかなっていう記事です。


ついでに漢方で冷え症は4つのタイプみたいにやってるけど、うちではこれくらいのタイプがいると考えてます。
当帰四逆湯、乾姜附子湯、人参湯、桂枝人参湯、呉莱東湯、大建中湯、帰牌湯、加美帰牌湯、桂萎薬草貰辛附湯
、苓甘萎昧辛夏仁湯、真武湯、温附湯、甘草乾姜湯、五積散、苓姜朮甘湯、四逆散、桂枝湯、参苓白朮散、小建中湯、加味遁造散、四君子湯、補中益気湯、八味丸、牛車腎気丸、当帰四逆加呉莱頁生萎湯、桂枝夜苓丸、温経湯、当帰有薬散、四物湯、十全大補湯、ベタな感じでこれくらい。まだあると思うけど・・・。

そう、漢方が西洋医学と違うところは、この宣伝の前半でもやってるようにココなんです。
一人一人に合わせる。というか、合わせないと意味がない。
「なんで漢方って2千年も経ってるのに未だに数百種類も漢方薬があるの?」って話ですよ。

この宣伝の後半の「大半の日本人女性の冷えには当帰芍薬散だから」という理屈が通るなら、冷えに使う薬は「冷え=当帰芍薬散」だけになっていて、現代に当帰芍薬散しか伝わっていないはずです。上にあった漢方薬はなくなってると思います。

でも、実際は、数百種類も漢方薬は伝わり残っています。
それは2千年前だろうが、現代だろうが、やっぱり、漢方薬は一人ずつの体質を判断してその一人のための漢方薬を選ばないといけないのです。
この宣伝のように「当帰芍薬散が合う人が多そうだから体質を見なくても当帰芍薬散、飲んでればいいよ」なんて理屈は漢方理論には1文字もありません。

平均的に多いタイプの体質に合う薬を飲むって、それって、まんま西洋医学ですやん!
西洋医学は一人一人に合わせませんよね。
ジュクジュクのアトピーだろうが、乾燥で血だらけのアトピーだろうが「日本人のアトピーに多いタイプに合う、お薬はステロイド!!」という平均的な考え方。
それがいいとか悪いじゃなくって、西洋医学の薬は山本さんとか、個人に効く薬じゃなく、日本人ですらなく、”人間というタイプ”に合わせたお薬です。動物じゃないタイプに効くお薬です。

漢方薬を飲みたいって思っている人って、西洋医学の薬が嫌だなぁ〜って思う人が多いと思うのですが、その人がこんなノリで漢方薬を飲んだって、根本が間違ってるから漢方薬飲む意味がないですね。
製薬会社がつくった漢方薬はやっぱり西洋医学の薬でした。

それをみてふと、思ったのは、逆に体質をみないで誰でも、それこそ日本人だったら誰でも飲んでもいい漢方薬ってあるのだろうかと。

ぱっと考えれば、答えはノー!ないです。
その人の体質に合わせるのが漢方薬だから。

例えばさっきの冷えに使う漢方薬を4つ出していましたが、桂枝茯苓丸の合うタイプと当帰芍薬散の合うタイプはざっくり簡単に現すと体質が正反対です。
つまり、もし当帰芍薬散が合う冷え症だったら桂枝茯苓丸を飲んじゃいけないし、桂枝茯苓丸が合う冷え症だったら当帰芍薬散を飲んではいけません。
どちらも副作用が出ます。ただ漢方薬の副作用って弱くて目立たずにじわじわと続いていく場合もあるので、処方した人間が気づかなければ、なかったことにしようと思ったらできるのです。
でも、その積み重ねは年月とともに大変な副作用に繋がっていきますが・・・。

そういった感じで、誰でも合う漢方薬となると難しいですね。
漢方の世界では「誰にでも合うものは誰にも効果がないもの」です。
良いも悪いも大きな変化を与えるから副作用も効果があるのです。「誰かにすごく効くものは、他人には、すごく悪いもの」なのです。

でも、そこをあえて追求していくと、あえて言うなら桂枝湯かな。
これだったら、風邪予防とか、胃腸や血と水の巡りを整えてくれるので、誰でも飲めそうです。
でも、治療はできませんね。あくまで、気つけのドリンク程度で考えてもらったほうがいいです。

だって、結局、漢方薬は「誰にでも合うものは誰にも効果がないもの」だから。
僕は病気ではないですが、それこど体調を整えるために毎日、漢方薬を飲んでいますが、短かったら3日。長くても2週間ごとに、その時の体質を自分でみて漢方薬の種類を変えていってます。

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2015年01月13日

インフルエンザ=麻黄湯 のエセ漢方理論の考察

少し前に漢方薬のことに関するテレビがやっていたらしいですね。

らしいですね。というのは、僕はテレビを見ませんので、僕は知りませんでした。
「その内容というのが、もう笑い話のレベル」だという話を漢方の詳しい人から聞きました。
その人がいうには「先生がもし見ていてたらテレビで医者がテキトーなこと言ってるからキレちゃってたんじゃないですか」みたいな内容だったらしいです。

僕自身は見てないので、その人から聞いた話になりますが、まーよくあるテレビの間違った知識シリーズですよね。
僕はそれを見ててもキレなかったと思います。
なぜなら、今までもテレビに出てくる医者が話している漢方の話で、まともなものって聞いたことがないから。
こっちにすれば、あれって漢方医学ではなく、あー言う、西洋医学風漢方という新ジャンル?といった感じですね。

テレビは見てませんが、どうせ「この病気だったら、この漢方薬」とか「この症状だったらこの漢方薬」みたいなお決まりの東洋医学的体質を理論的に診断することができない医者のよくある話なんでしょう。

さて、ネットなどでちらっと調べると西洋医学は引き算の医学で1つの原因を1つの成分まで精製された薬で対応し、漢方薬は足し算の医学で複数のいろいろな症状や病気に対応できるみたいなことの話だったみたいですね。
なにぶん見てないし見る気もないので違ってたらごめんなさい。

僕はいつも思うのですが医者って漢方に対する根元の考えが間違ってると思います。
こういう話を聞いていると西洋医学も漢方も同じ医学理論の属性の中で薬の使い方がちょっと違うみたいな印象を受けます。
漢方薬は一度にいろいろな症状に対応できるみたいな。

なんか治療(薬の使い方)だけが違うかのような話をしていることが多いですが、漢方はそもそも、病気に対する原因の考え方や症状の考え方、薬の対応の使い方まで何から何まで違います。
西洋、東洋と同じ「医学」という名前がついていますが、別ジャンルのものだと思ってもらっても差し支えないです。
例えれば、医者がパソコンのプログラムを組んでそれをうまく機能するように作成すること。それっくらい、違います。
医者は同じ医学だからと思っているようですが、僕は、実地で治療していると、それくらいの違いがあると思います。
だから、西洋医学の知識が全く役に立たないわけじゃないですが、逆に西洋医学がすごいから漢方でもすごくなれるとは限りません。

さっきの例でいけば西洋医学ですごい医者が途中から勉強して一流のプログラマーになれることなんて、そう、ないでしょう。
ここらあたりの感覚は一般常識がおかしいので、病院だから、医者だからという先入観は捨てたほうがいいです。

漢方医学はそもそも、西洋医学にあるような1つの原因を調べてそれに対応するという流れはありません。

西洋医学がなぜ原因を探し出してそれに対応する医学かというと、それは西洋医学は元は急性病や怪我などの外科的なもの、感染症などから始まっているからです。

これらは、調べていけば、原因が見つかります。
しかし、漢方が得意な慢性病はこれらの病気と違って、いくら調べても1つの原因なんかに行き当たらないと思います。

持って生まれた体質や長年の生活の中に無数の原因があって、それらが積み重なって病気ができあがっているのです。
だからアトピーなんかは、外から塗る治療であるステロイドしかありません。
抗ヒスタミン剤などもありますが、どちらも「その人」のアトピーの原因は突き止めていなし、その原因自体はなにも治療していません。
表面の最後の結果である湿疹を一時的に抑えるだけ。

なので、慢性病に関しては原因はありますが、その原因なんて、とてもじゃないけど特定できません。いくら調べていっても1つに絞り込むことができないのです。
いろいろ調べてわかるのは、原因が無数にからみ合っているということではないでしょうか。
漢方はそもそも、原因ごとに対応しているわけじゃないのです。

では漢方では原因は一切考えないのか?
そんなことはありません。

漢方では原因のことを病因と言います。
ただし、これ西洋医学と同じような感覚の病気の原因のことではありません。

西洋医学では病気が起こる詳しいメカニズムのことを原因と呼んでいますが、漢方で、病因というは、人間が病気になるかもしれない様々な法則のことをいいます。
季節ごとに起こりうる病因。
食事で起こりうる病因。などなど。

それらの理論を元にその人の体質と照らし合わせて、原因となるものをいろいろと考えていくのです。
しつこいようですが、この作業は原因を1つに絞るのではないですよ。
原因だと考えられるものを抜き出していくといった感じでしょうか。

そして、西洋医学なら、この原因をもとにそれに対応した薬を処方しますが、漢方ではいろいろな原因に対して薬を処方するのではありません。

原因から見るのは、体質の方向性です。
水の巡りが悪い水毒体質なのか、気が滞る気滞体質なのか、方向性を見ます。
そして、原因からだけで漢方薬は決定されません。

漢方では治療を決定するのに原因(病因)ともう一つ、その人の体質を知る必要があります。

この時に「体質」に対する誤解がありますが、体質はいろいろな症状のことではありません。
中には勘違いして、いくつかの症状が当てはまったら五苓散とか温清飲とかと安易に考える人がいますが、症状やさっきの原因(病因)などの情報をミックスして総合的に「体質」を考えます。

痛みがあったら芍薬甘草湯ではないのです。
ただ、テレビで言ってるような痛みがあれば芍薬甘草湯みたいな使い方も漢方ではします。
それは、慢性病でなく急性病の時。
急性であれば体質をみれなくても、病名やいくつかの症状だけをあてはめて効かすことができます。
しかし慢性病の場合は「この症状だったら、この漢方薬がすごく効く」という理論は通用しません。体質と病因を東洋医学的に考えていく必要があります。

医者がテレビなどで言ってるような「ある病名とある症状をあてはめる方法」は急性のわかりやすい状態の時しか通用しません。
でも、そんな急性の時なんかは僕は逆に西洋医学の薬の方が効果的なんじゃないかと思います。わかりにくい複雑な慢性病だからこそ、漢方に頼ったほうがいいのです。

そんな感じで結局、医者がやってる漢方薬って西洋医学的な急性病や感染症に使うような方法しかとれないんだなといつも思います。
こういった理論から「インフルエンザ=麻黄湯」なんて理論は漢方理論ではありえません。「インフルエンザに」ではなく「麻黄湯体質」のインフルエンザだったら中には適合する人もいるという逆の理論が漢方です。


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2014年12月09日

漢方薬の効果と副作用は隣り合わせ

漢方には治療に重要な原則があります。
それは「陰陽」です。

白と黒が1つの円の中に書かれているのは、正反対の事は常に隣合わせに存在していることを示しています。

taikyoku01.jpg

漢方は自然の流れや哲学など、医学のみの理論ではなく、いろいろな観念が関係しています。

なので、西洋医学のように、ただ●●病はこんなので、●●病の原因はこんなので、その原因には●●の薬の効果が効きます。
といったような、本に書いてあることをおぼえてやっていくものではありません。

漢方薬を治療に使おうと思ったら、東洋医学というよりも東洋思想の観念をしっかりと理解して、それから、病気や症状、漢方薬のことを勉強しなければ、思考がない状態で、ただ本のことを丸おぼえしても、びっくりするほど効果を発揮しません。

その考え方の中のもっとも原理的かつゆるぎないものが「陰陽」です。

これは、漢方ではどこにでも登場します。
意味は、その場面によっていろいろと変わりますが、要は、世の中は正反対のものでバランスがとれているということです。

熱さは寒さでバランスをとることができます。
緊張は緩和があるから存在しています。

熱さだけとか、緊張ばっかりというものはなく常に正反対のものでバランスをとって、ちょうど良い状態になっているのですね。

これは、漢方薬で治療する際に絶対にわかっていないといけない考え方です。

なぜかというとこの部分が実際の治療と副作用に関わってくるからです。
西洋医学と全く違う部分でもあります。

西洋医学では、薬には効果があって、そして副作用があります。
効果とは→良いもの。
で、副作用とは→悪いもの。というイメージがありません?

実際に西洋医学では、薬の大半は効果があるもので、副作用は滅多に起こらないものとして理解されています。

実際に副作用も、そうしょっちゅう起こらないし、西洋医学では、どんな人に副作用が起こるのかは、よほどの大病か状態の人でない限りわかりません。
ある種、副作用が起こるのはアンラッキー位の世界です。

不思議ですよね。あれだけ理論の世界に見えるのに、その人に明確な病気がなかったり、妊婦などの明確な特殊な状態でなければ、どんな人だったら副作用が起こるのかがわからないのです。ファンタジーの世界です。

漢方薬も「陰陽の思考」なく使うと、この新薬と同じように考えてしまうことになります。
「漢方薬は大体の人には効果があって、ごくたまに漢方薬でも副作用を起こす」みたいな。

ひどいイメージになると、漢方薬は自然のものでつくられているから、新薬よりもより副作用が少ない。みたいな、かなり乱暴なイメージで捉えられていることもあります。

でも、漢方薬は効果や副作用は、全く違う考え方なのです。

ここで登場するのが、西洋医学にはない陰陽の考え方。

漢方では、効果と副作用は隣り合わせです。
大半の人に対して効果があるものではなく、副作用もごくまれに起こるものでもありません。

漢方薬は常に体質に合わせて選んでいくものです。
ごくごく簡単に言えば、冷えている人には、温める漢方薬を。
熱がこもっている人には、冷やす漢方薬を使います。

この時に冷えている体質という判断があっていれば、温める漢方薬は冷えている人にとって良い効果になりますが、冷えている体質という判断が間違っていて、実は熱がこもっている体質(漢方ではよくある)に温める漢方薬を合わせるとどうなるのか?

症状はよりひどくなります。これは副作用です。
だから漢方薬は、効果も副作用も隣り合わせに一緒に存在しています。
効果が副作用にもなるし、副作用が効果にもなります。

漢方薬の副作用はごくたまに誰かに起こるものではなく、効果だと思っているものも、ある体質の人には副作用になるのです。
その効果や副作用に別れるのを決めているのは何か?

それは、処方する先生です。
西洋医学の薬は医者が処方していますが、医者は薬の効果も副作用も決めていません。
厳密には、その薬をつくった製薬会社が効果や副作用を決めています。
そのマニュアルを見て、処方しているのが病院ですね。

漢方の場合は先生が体質を判断して、それに対して先生が漢方薬を選びます。
効果や副作用を決めるというのは、ちょっと表現が違うかもしれませんが、ある人が本質的な体質は熱がこもっている人なのにその体質を冷えていると誤診して、温める薬を与えるのは、先生が初めから副作用を起こす漢方薬を渡しているので、効果と副作用を決めているようなものなのです。

漢方薬は効果や副作用ではなく、変化を与えるものですね。
だから、始めの体質を見誤ったらダメなのです。
ちなみに大半の病院は、東洋医学的な体質判断をしませんので「効果なのか?副作用なのか?」を理解する段階にすら達していません。

漢方薬は副作用が滅多に起こらない的に思われがちですが、なぜでしょうか?
それは、漢方薬を飲む前に東洋医学的な体質を判断していなければ、処方した先生も患者さんも、今、感じている症状が副作用なのかどうかが、認識できないからではないかと思います。

漢方薬は常に効果ではなく変化を与えながら調整していくもの。
変化を与えながらん調整なので、全部の症状が良くなるとは限りません。
その変化は良い方向に向かってるのかを判断する必要があります。
漢方薬は常に効果と副作用が隣り合わせに存在していることを意識されてみてください。


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2014年11月07日

漢方薬の効果と病院の薬の効果の明らかな違い

病気の治療っていうと薬の服用。
漢方薬も服用して治します。

何で治るの?
薬には効果があるからです。

しかし漢方薬の場合は、ちょっと違います。
「効果があるから」という事だけが治る要素ではありません。

病院の薬は何かの病気や症状に対して効果があるお薬を使用します。

湿疹だったら、炎症を抑える効果のあるステロイド。
喘息だったら、気管支を拡張する効果のある気管支拡張剤。

でも、漢方薬はちょっと違います。

病院のお薬は、体質がどうであろうが効果は変わりません。
誰に使っても同じ効果です。
本当にその通り効くのか、どうかは別として。

漢方薬にも効果はありますが、漢方薬の場合は誰に使っても同じ効果ではありません。
ステロイドのように誰に使っても絶対に同じ効果を発揮するものではありません。

僕がやってるのは日本で最も長く治療されてきた日本漢方という流派ですが、日本漢方では漢方薬には方意というものがあり、ある程度、治療方法にいろいろな幅があるという考え方があります。

例えば、葛根湯は風邪によく使われますが蕁麻疹の治療にも使います。
他にもリウマチや神経痛、肩の関節炎、乳腺炎などにも使います。

病院で風邪の時に処方する薬は抗菌系、咳止め、痰がひっかからないようにする系のもの、それと解熱剤。
抗菌系は風邪の後に菌の影響で喉の痛みなどが起こらないように菌を排除する効果。
咳止めは咳を出す中枢神経系を抑えて咳を出なくする効果。
解熱剤は熱を下げる効果のものです。
ちなみに風邪の治療で処方してもらう薬に肝心の風邪の原因であるウィルスをやっつける効果のあるものは一切ありません。
全部、付随するか、するかもしれない症状を一時的に止めたりするだけです。

葛根湯の場合は、咳を止める効果でもなく、熱を下げる効果でもないです。
葛根湯の効果は「表の寒証の発表と温補」「表の水毒の利水」「表の実証の寛解」です。

「表の寒証の発表と温補」とは身体表面の冷えを温めて、発散させる効果です。
「表の水毒の利水」とは身体表面にたまった水を巡らせたり発散させます。
「表の実証の寛解」とは身体表面や首や肩などに溜まった気や水などエネルギーを発散させます。

葛根湯の効果はこんな効果です。
病院の先生にとっては残念なことですが、気管支を拡張するとか、アレルギー反応の物質をブロックするとか、そんなわかりやすい西洋医学的効果はありません。

なぜなら漢方薬は西洋医学とは何の関係もないからです。
現代の研究で現代風に漢方薬の効果を西洋医学的に解釈しようとしていますが、研究としては意義があると思いますが、その漢方薬を選ぶ前の診断も身体や病気の解釈も全て、2千年前の理論とセットになっているものなので、漢方薬の効果だけを現代風に研究しても、現場の治療では何の意味もないと思います。
そんな考え方は趣味の程度にしておいたほうがいいです。

ちょっと横道にそれましたが、葛根湯は「風邪」に効く効果があるわけではないのですね。
そして、このよくわからない東洋医学的効果。

病気と効果を合わせるのではなく、その人の体質によって、この効果がどう応用できるのかを考えなくてはいけないのです。

例えば、蕁麻疹の場合は、さっきの「表の寒証の発表と温補」「表の水毒の利水」
「表の実証の寛解」でどうやって治すのでしょう。

漢方の場合は蕁麻疹が、この3つの効果が合わさって治るのではありません。

このうちの「表の水毒の利水」「表の実証の寛解」の2つの効果を採用します。

このときに重要なのは、蕁麻疹だったら、この2つの効果で治るのではありません。
ここからが西洋医学と逆なところ。

身体表面に余分な水が溜まって、身体表面が実証といって、発散できない状態になっている体質の蕁麻疹なら、「表の水毒の利水」「表の実証の寛解」で治ります。

ここで間違ってはいけないのは、蕁麻疹全般に効くのではないのです。

西洋医学的には蕁麻疹は1種類の蕁麻疹と言う病気ですが、漢方的には、蕁麻疹を主とした体質をみなければいけません。

蕁麻疹を主とした体質だと、他にも蕁麻疹+胃腸が悪いとか、蕁麻疹+肝の臓の機能が弱いとか、いろいろな体質の人がいらっしゃいます。体質が変われば葛根湯でなく、他のぜーんぜんっ違う漢方薬になります。

なので、葛根湯が効くのは「蕁麻疹」にではなく、「表の水毒」と「表の実証」の体質の蕁麻疹に効くのです。
他の体質の蕁麻疹だったら、葛根湯は、ま〜〜〜たく効きません。

これが体質と漢方薬を合わせるということですね。
風邪に葛根湯とか、アトピーに消風散とか、不妊症に当帰芍薬散っていうのは、風邪+「何の体質だったか?」がスッポ抜けているのですね。そこに何の考えもないテキトー処方です。

ちなみに実際には蕁麻疹+漢方的な体質(証)以外に、その蕁麻疹の強さや時期、その人自身の体力等の強さなども含めて考えて、更に深く漢方薬を選んでいく必要があります。
蕁麻疹に葛根湯というのは、結構、強い作用を使った方法なので、一気に悪くなることもあるので、体質を見れない方は使わないほうが無難です。

風邪に葛根湯しか出せない、もしくは肩こりでもなんでも葛根湯を出す医者のことを葛根湯医者といって、漢方では、これはヤブ医者の代名詞になっています。


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2014年10月30日

漢方薬が効いてくる期間の謎

漢方薬ってどれくらいで効いてくるか?
なぜか、世間一般的には「漢方薬は半年位かけてジワジワと効いてくる」みたいなデマが流れています。

なぜ、漢方薬の効いてくる期間が常識が、こんな風になっているのか不思議です。
というのも、漢方相談をするにあたって、いろいろな漢方の本を読みあさっていますが(古文レベルの古典も含めて)そんな事はどの書物にも一言も書いていない・・・。

この前なんて、病院で「冷え症を漢方薬で治すには1年位みないといけない」と言われたと言っておられる患者さんがいました。
ひどいデマですね。
「漢方薬」だと1年かかるんじゃなくて「僕が治療したら」1年かかってしまうと正確に言ってほしいものです。
お医者さんの立場で言っちゃったら、本当だと誤解しちゃうじゃないですか。
その人の体質ではなく、冷え症という病態に対して1年かかるとかいう言い方自体がが漢方をわかっていない証拠ですよ。
案の定、東洋医学的な問診を一切とらずにポッと漢方薬を渡されたと言っておられました。

これは僕の推測ですが、効果が出るのに半年もかかるというのは、病院辺りが漢方薬を正しく効かせる使い方ができないから「化学の薬は効果が早い!だから自然の薬である漢方薬は遅い!」みたいな単純な発想で広まったのかもしれません。わかりませんが・・・

それで、結局、漢方薬の効果って早いのか?遅いのか?
結論としては「どっちでもない」という、とんち問答のような答えになってしまいます。

漢方薬は体質に合わせて選びます。
その選んだ漢方薬の役割は、痛みを止める。鼻水を止める。などの特定の効果ではなく、身体全体の調整を行い、その結果、症状がなくなるといった流れです。

とは言っても、いつでもそのパターンではありません。
そもそも「昨日から突然、頭痛がある」「今日の朝から喉がイガイガして風邪っぽい」など、普段、全身症状で見れば対して何もないけど、昨日、今日、2、3の症状が出てきた!って場合は、西洋医学みたいな感じ対応します。

もちろん、漢方なので、西洋医学のように1つの症状に対して1つの効果(新薬1種類:効果1種類)ではないです。
いくつかの症状を組み合わせて、体質を判断し特に目立っている主な症状に漢方薬を合わせます。
それでも、その時は、いつもの漢方治療のように全身の症状くまなく聞いて、体質を分析して、それに見合った漢方薬を選ぶというパターンは踏みません。

急性の場合はそうやって西洋医学のように対応します。
昨日、今日の症状ですから、漢方薬でもこの時の治療期間は3日程。
早ければ1日です。
うちの息子なんて吐き気、頭痛、腹痛なんかはヘタしたら1服で終了。
風邪でも1日半以上飲んだことがないです。
家族も風邪や急性の症状なら、漢方薬を飲むのも3日位。

自分で言うのもなんですが、新薬よりも治るの早いんじゃないかと思います。

そしたら、漢方薬って治るのが早いかっていうとそうではない。
「3年以上前からだんだん症状が増えていって」とか、病気の期間が長くなってくると、やはりそこは治療に時間がかかります。
といっても「病気が完全に治る」ではなく「なんか良くなってきた」とか「なんかいい感じがわかる」とかなら、長年の慢性病の治療で漢方薬を飲み始めても早ければ「次の日〜長くて2ヶ月後」にはわかります。

平均すると2週間後あたりから変化がわかる感じでしょうか。
逆に2ヶ月以上経っても「な〜んにもわからない」場合は、体質と漢方薬が合ってません。
半年も待つのは無駄です。
合っていない漢方薬は、その後10年飲んだって、効果ありません。

何せ漢方薬は200種類以上あります。そんな状態になったら、さっさと処方した先生に体質を再検討してもらって、より合ったものに変えてくれとお願いしてください。

その時に「漢方は時間がかかるものだ」なんて言われたら「なぜ、変えないで続けたほうがいいのか」を聞いたほうがいいです。それで「東洋医学的」に説明できなかったら、そこは即、やめたほうがいいですよ。
東洋医学の理論から外れてます。

そういうことで漢方薬の効果が、わかる期間って早いわけでも遅いわけでもないのです。
そして、実はここからが本題ですが(前置きながっ)

本来なら漢方薬の効果がわかるまで時間がかかりそうな慢性病でも、飲み始めて3日とかで変化することがあります。

急激に気になってた症状が良くなります。
でも、こういう時って同時に悪くなるところも出てくる可能性が高いです。

なぜなら、漢方薬は西洋医学のお薬のように症状を遮断したり抑制したりするものではないからです。
身体の中の要素は互いの絶妙なバランスで成り立っています。
だから、どこかを強く引っ張れば、どこかの要素が引っ込みます。

強く引っ張った方は良くなった症状。
引っ込んだ方は症状が良くなったときに悪く出てきた症状。

急性の場合は、悪くなった部分が良くなるだけで済むのですが、慢性病になると、身体のあらゆる要素のバランスが崩れているので、どこかを強く引っ張ったって元の形には戻りません。

う〜ん、自分で書いてて、これはわけわからない説明かもしれませんね。
とにかく漢方治療って、慢性病の場合は、全体的に少しずつ整えていかないといけないのです。
だから、どこかがすごく良くなって、どこかが悪くなったら場合によったら、良くなった部分があった漢方薬だから名残惜しいですが、一から再検討し、その漢方薬自体を廃止して、考えなおさないといけない場合もあるのですね。

漢方薬の治療期間は早いし、遅いです。
ここが漢方の奥が深いところですね。


posted by 華陀 at 18:32| Comment(0) | TrackBack(0) | 漢方ってなんだろう? | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年10月28日

実は漢方薬のレシピは皆一緒だけど、そこには秘密が・・・

最近、病院と漢方専門店との違いみたいなネタの記事が続いていますが、今回もそんな感じです。

前は漢方専門店の漢方薬って質がいい感じに思われているみたいなことを書きました。
その時に漢方薬の品質は薬価との兼ね合いがあるので、病院の漢方薬はどうしても原料にいいものは使えないんじゃないかという話しをしました。

今回は、逆に病院も漢方専門店も一緒であると言う話しです。
何が一緒かというと漢方薬の種類です。

多分、漢方治療の経験がない一般の方って漢方専門店は、他の人が考えつかないオリジナルの処方ばかりで病院やドラッグなどは既存のものばかりみたいなイメージがあるようです。

あれは誤解です。
漢方薬って例えば葛根湯とかって葛根、桂枝、麻黄、芍薬、大棗、甘草、生姜って7つの生薬の配合でできています。

新薬やサプリメントと違うところは、これらの配合がミソでこれらの生薬の成分さえ入っていたらいいというものではなく、いわば、これってレシピなのですね。

基本的には病院の葛根湯だろうが、ドラッグの葛根湯だろうが、漢方専門店の葛根湯だろうが、レシピは一緒です。

でも、この生薬の質は変わってきます。
質は薬価の問題で病院の漢方薬は多分、あまり良い物ではないと考えられます。
ドラッグも利益を上げる形態が薄利多売なので、高くていいものは仕入れることができませんので、当然、質は落ちてくると考えられます。

だったら、質がよければ効果が高いのか?
これも厳密には違います。
漢方治療の基本は、体質に合わせる治療。
現在の体質とそれに見合った漢方薬を合わせるのです。
マッチングですね。

その種類は基本だけでも200種類以上です。
つまり、最低でも200パターンの体質と漢方薬があります。

つまり、質が世界最高品質でも体質を分析できずに合わせる漢方薬を外してりゃ、効果ないわけです。悲しいくらいに。

だから漢方の場合は、モノの善し悪しよりも大事なのは体質を分析する能力とその体質に漢方薬を合わせる能力が大事です。

僕は漢方を料理のように捉えることがあります。
例えば、カルボナーラというパスタのメニューがありますが、あれは大体、使う物も質を別としてレシピは大体一緒なわけですよ。

ところが、同じようなメニューだけど値段はピンからキリまで。
サイゼリアのカルボナーラと夜のコースだと1万円はするイタリアン専門店のカルボナーラ。
どっちもレシピは似たようなものですが、一緒のものだと思います?

まったく違います。
もちろん、使っている食材の違いはありますが、だったら、サイゼリアで良い食材を使わせたらイタリアン専門店と同じカルボナーラを作れるでしょうか。

そもそも、サイゼリアにはガスレンジも包丁もないので、つくることができません。
また、道具があったってそんな、おいしいものをつくれる技術がありません。

僕のイメージでは個人の体質の問診をとらないで漢方薬を処方している病院は簡単に言ったらサイゼリアですよ。「作り方とかよくわかんないけど、マニュアル通りになんとかやってる」みたいな。

僕ら専門店がやっているのは、漢方薬をつくるわけではないですが、体質を分析して選ぶというのは、専門的な料理の腕みたいなものだと思っています。

同じ、カルボナーラでも食材だけでなく、作り方などいろいろと違うわけですよ。
それにサイゼリアにイタリアで修行した人なんか、働いていないでしょうが、イタリアン専門店にはイタリアで修行した人なんかがシェフだったりするわけですね。

僕も大阪から福岡まで漢方の修行に行きましたが、漢方もそんな感じです。
やはり漢方は誰かに修行をつけてもらうのがよいと思います。

漢方薬のレシピは同じ。
しかし漢方の知識が専門的に深いと合方といって、既存の漢方薬と漢方薬を合わせて、新しい処方をつくったり、加減といって生薬を2、3付け加えて新しい処方にしたり、複数の漢方薬を飲む時間を変えて新しい組み合わせにしたりと専門店はオリジナルの治療のバリエーションが多いのも事実です。

それは、漢方薬の質の問題ではなく、先生自体の東洋医学の治療の腕が高い人が多いからです。
サイゼリアみたいにマニュアルだけで料理というか盛りつけするようなところにオリジナルの隠し味や料理方法があるわけがありません。

漢方薬のレシピは同じ。
でも漢方の治療で重要なのは、それをどう使いこなすのかが最も重要です。
プロの料理人のレシピ本を見ながら作っても、なぜかお店の味と違う・・・
漢方だってそんなものです。

東洋医学として理解して漢方薬を使いこなすのとメーカーのマニュアルや他の病院の治験などをみて処方する。ここには大きな違いがありますよ。
はっきり言って2千年の歴史がある医学は奥が深いです。


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2014年10月24日

病院の漢方薬と本当の漢方治療

漢方治療は2、3症状を聞いて、それに合わせて処方すれば「ハイ終わり!」といった簡単なものではありません。
病院は症状すら聞かないで漢方薬の処方を簡単にやっているとこもありますが・・・。

漢方薬は「かゆみを止める」「痛みを止める」など直接的な効果で治療しません。
いろいろな症状や病気は本来持っているバランスが崩れるから起こっていると考えます。

ちょっと捉えにくいかもしれませんが、西洋医学は頭痛などの症状があって、それを止めるためのお薬を処方します。

頭痛 → 頭痛を止める作用で痛みを止める治療。
この場合は、病気や症状1つずつに対応していく必要があります。

頭痛を止める薬。胃痛を止める薬。血圧を下げる薬。などですね。
症状とその結果に対して対応します。

漢方の場合は、治療の根元の考え方が違います。
頭痛や血圧が高いなどの起こってしまった症状、1つずつに対して対応していくのではありません。

人間の身体は元々、自力で健康を保つ力を持っています。
いわゆる自然治癒力と呼んでいるものですね。

これは外界のいろいろな状況(暑いとか寒いとかストレスなど)に合わせて常にバランスをとっています。
毎日、毎日、いろいろな要因で崩れていますが、病気でない人はすぐにバランスを取り戻しています。

例えば冬が寒過ぎると本来のバランスの限界を越えて手足が冷えてしまいます。
それほど、きつい冷えでなければ、また元に戻ります。

一旦、バランスが崩れて冷えてしまうと今度は、なかなか元に戻れません。
この時に西洋医学的な発想だと手足の血流を流す(そんなものは西洋医学の薬にありませんが)という治療になります。
冷えた後の結果に対して対応するのですね。

漢方の場合は、なんのバランスが崩れてそうなったのか、元を考えます。
先程の西洋医学的な発想のように単純に温めるという治療方法をとることもありますが、この時に漢方の場合は全身の状態を見ますので手足の冷えと他の症状との関連がないのかをみていきます。

そうすると冷え始めてから耳鳴りがしていたとか、オシッコが頻繁になった。など全身様々な症状があることもわかります。

こういった症状を組み合わせて元々持ってる自然治癒力の何のバランスが崩れたのかをみていくのです。

外に出た症状から身体の中というか深い原因を探っていく感じですね。

そうやって他に存在する症状と手足の冷えを組み合わせて考えていくと、水の問題と胃腸と腎臓が関わっているとか、月経のリズムと血の巡りと肝臓が関わっているとか(本来はもっと複雑ですが)今のバランスを崩した体質がみえてくるのですね。

漢方には西洋医学のように目立った症状である手足の冷えを温める効果もありますが、結果に対応するのではありません。これでは西洋医学と同じです。

治療の本当の目的は冷えの本質的な問題である水の巡りと胃腸も同時に温めて整えたりと表に出ている症状から辿って身体の深い部分にある根本的な問題を探り、その根本的な問題を治すことによって、結果として手足の冷えが治ります。

全身の症状をみながら体質を探っていき、深い部分から治していくので、漢方の治り方は、気になっていた症状だけが治るのではありません。
その他、体質に関連した症状が全て調整されて治ってきます。

ここが西洋医学と違うところですね。
西洋医学は今の漢方的な見方から説明すれば、身体の深い部分から表に出て来た症状に対して対処するだけです。
だから、本質的なものが治りませんので、薬を永遠と飲み続けなければならないし、その他の症状は、また別に対応しない限り変わりません。

よく漢方と西洋医学の治療方法の違いを木に例えることがありますが、木の葉っぱに対する治療が西洋医学です。(外科などになってくると違ってくる場合もありますが)
葉っぱは無数にあるので、対応するのも大変です。

漢方は根や幹を治療します。
葉っぱが病気になっていても、所詮は枝葉末節。
一番、最後のところをいくらその都度対応しても治療が終わりません。

でも、葉っぱだって元は根や幹から生えているのです。
だから元の根や幹を治すのです。

根や幹は1本ですが、葉っぱは無数。
でもその1本を正していけば、そこから生えている葉っぱは自然に治っていきます。

西洋医学でずぅ〜っと治療しているけど、治らない人は、永遠と枯れていく葉っぱを治療して、それが生えてくる根元の幹や根に対しては何の治療もしていません。
だから、永遠と治療が終わらないのです。
薬も増えるばっかり!

また、悲しい事に病院の漢方は漢方薬を扱っていますが、この超基本的な漢方の概念を理解していませんので、漢方薬を葉っぱの治療に使っています。
1つ1つの病気や症状にあてはめて処方しているのです。

なんで、そんな変な使い方をするのか?
それは先程の身体の幹や根などにあたる体質を知ろうとしないからです。

体質は症状や症状を組み合わせたり、他のいろいろな状態を考えて「証」という形で診断します。
メインの訴えておられる症状に全身の症状を調べて、いろいろと組み合わせて体質を考えていきます。

だから、問診に時間がかかるし、当然、こんなのマニュアルでは不可能。
だって「手足の冷え」と1つの症状だけ見れば同じ感じの人がいても、それにプラスある人は頭痛があるとか、ある人は手がほてるとか、全身の症状を付け加えていったら一緒の人なんていなくなります。
その都度、その人のために考えるしかないのです。

病院で漢方医学的に治療しようとしないのは、そういった分析に時間がかかるからなのか、あるいは東洋医学の体質論を理解できないのか。
どちらかは知りませんが、どちらにしろ、2、3の症状だけとか西洋医学の病名だけで漢方薬を選ぶ事はできません。
2千年間も消えてこなかった医学はマニュアルでチャッチャとできるほど甘くはないのではないか僕は思うのですが。


posted by 華陀 at 18:26| Comment(0) | TrackBack(0) | 漢方ってなんだろう? | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする