2017年04月06日

検査だけで病気の原因がわかるわけがない

今日、患者さんとお話しをしていて、病院って狂ってるよな〜なんて思うことがありました。

その患者さんは長年、不眠で悩んでこられた方で、うちで漢方治療する前は、数々の病院で治療されていました。
その中で何回か不眠に対する精密検査をされているのですが、その中のある検査は、何の意味があるのかわからないとおっしゃっておられました。

その検査は、睡眠薬を飲んで、脳波を測り、1日通してレムやノンレム睡眠の状態をみていくのですが、何がおかしいって、眠れない悩みの人が、誰でも強制的に無理やり眠れる睡眠薬を飲んで眠れているかどうか測るわけです。

もう一度、言っときましょう。
誰でも強制的に眠らされる睡眠薬を飲んで、眠れているかをみているのです。

それで、検査の結果は、非常に断続的で短い時間でバラバラに散らばっているけれど、「合計したら、それなりに眠れているので大丈夫です」とのことだったらしいです。

この話を聞いた時、本気で、それが謎の不眠症を解明するための検査だと考えているのかと思いました。
無理やりにでも眠れるように開発した薬を飲んでるんだから、眠れるに決まってんじゃん!

むしろ、その不眠を治療するとして処方している薬を飲んでも眠りの深さが断続的なのであれば、自分たちがいつも使っている治療薬としての睡眠薬が、いまいち、効いてないんだから、睡眠薬を再度、何十億円、何十年かけて再検討したほうがいいでしょ!と思います。
ある意味、この検査で睡眠薬も対して効かないというエビデンスを発揮したのに、自分達の治療が頼りないということは気にならないのですね。

僕の息子も検査で摩訶不思議な経験をしたことがあります。
乳児の頃に授乳後、5回に1回位、30秒ほど手足の痙攣が起こるのです。
僕も職業柄、常に観察、問診、分析をしていますので「もしかして、てんかんか?」と思いました。

ところが、2週間ほど観察しましたが、授乳後の30秒しか起こらないのです。
それも毎回ではない。

一応、心配なので、堺市で乳児などの専門治療として有名な病院に連れていきました。
そうしたら、最初に言った言葉が、「今は、発作がないみたいですね。今度、一度、発作の起こっている時に来てもらえませんか?」

「あのー先生、日本語わかります?」って言いそうになりました。
もちろん、医者は日本人ですが。

「授乳後の30秒しか起こらない。それも5回に1回位しか起こらない」ということを僕はすでに説明しています。

その病院までは車で30分。しかも病院ですから、着いてから何分も、長い時は1時間以上待っての診察です。
それで、どうやって「授乳後の30秒しか起こらない。それも5回に1回位しか起こらない」発作を見ることができるのでしょう。

その病院に住み込みで、毎日、診察予約しておいて、病院で授乳しろとでも?
まーでも原因解明のための検査というのであれば、それが一番、ベストかもしれませんが、そんな指示はないどころか、検査をしましょうということで息子の頭にいろいろ線をつけて、音鳴らしたり、光を点滅させたり、していました。
てんかんかどうかを検査して消去法で消しておく。
ここまでは、検査としてはありでしょう。

その後、診察室に入ったら、机の上に「てんかんの治療指針」みないな本が開けてありました。
「今から勉強かよ!」しかも、患者に見えないように隠すくらいのプライドがないのにも、あきれました。
「俺、てんかんに関して素人だぜ!」って患者にアピールしてどうするの?
で、検査の結果、異常なく、それで終わり。
「異常ありません」だって、
「おいおい、1つの検査しかしてないし、自分たちの検査をあまりに過信しすぎでしょ?」
こっちは、てっきり、その検査で急激にひどくなる、てんかんではなさそうという消去法として、検査をし、ここから原因究明をするのだと思っていたのですが、1つの検査だけして「異常ありません」だって。

そこは「異常ありません」じゃなく「なんだかよくわからなかったのですが、こんな頼りないもので申し訳ないですが診察代は、いただいてもよろしいですか?」でしょ。

本質的な検査は症状の再現だと思います。
つまり、患者さんがしてくれるかどうかは、難しいですが、一度だけでも、診察中に授乳し発作が起こるかどうか?それが、まだ的を得た検査だと思います。

病院の検査って、自分たちの持ってる数少ない答えに無理やり、あてはまるように持って行こうとしてるだけじゃないのかと思います。イレギュラーは認めないし存在しないはず!!みたいな。

血圧などもしかりですよね。
本来は、なぜ、血圧が上がったのか?を調べないといけないのに、検査してみたら血圧が高いから血圧下げる薬飲め!って、問題のすり替えです。

高血圧には、腎臓などの何かはっきりした問題のあるものもありますが、大半の人の高血圧は本態性高血圧といって、要は「原因が複雑でいろいろありすぎて、何で血圧が上がるのかわかんない」というものなのです。

だから、治療しようと思ったら、いろいろ検査して、全身の症状、生活環境、生活リズム、精神状態など、ありとあらゆることを聞き出して、患者さんと一緒に高血圧の原因を考えていく必要があります。

それを、検査したら血圧高いから血圧を下げる薬飲めって、機械で検査してサプリメントを売りつける怪しいサプリメント屋ですか。

いつのまにか、病院の検査って、薬を売りつけるためか、異常がなかったという誤魔化しを通すための機械に成り下がっているように思います。

検査というのは、本来、その検査で答えが出るかどうかなんてわかりません。

昔、外科医の師匠に検査数値それぞれの相互関係の分析方法を教わりましたが、その時に「例えば、血液検査なんて、肝臓の細胞の死骸など細胞の死骸や燃えかすのゴミをみて、あーだこーだと言ってるだけだから、検査も所詮、人間の体のごくごく一部分の情報でしかないから、検査だけでわかった気になっちゃダメだよ」と教えていただきました。

なのに、現実は「検査で異常がなかったから大丈夫」
そんなわけないじゃん!
人間の体はそんな甘くないですよ。

病気なんて、ウィルスや菌などのよほどわかりやすいのでないかぎり、基本的には、なぜ、その病気になったのかわからないものですよ。
そして、一人一人違ってます。
病名って、なんとなく、ざっくりとジャンルでくくっているだけで、病名が一緒の人が体内の働きが全く同じなわけがないのですよ。

検査は、そんな一人ずつ、何が原因かわからない原因不明の病気をその時々で解明するための補助としてのごく一部分の情報でしかないです。

検査だけでは、その病気を治すのに全然、全然、情報が足りないはずです。
足りていると思っているなら、傲慢もいいとこ。
なので、病院はこれから、「検査で異常がなかったので大丈夫ですよ」というセリフは「検査して異常がなかったけど、これ以上は、僕にはわかりません」と言ったほうが、患者さんとの誤解もなくなると思います。


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2017年03月24日

花粉症で病院に行く意味がイマイチわからない!?

この時期になると耳鼻咽喉科の前に自転車がズラーッと並んだりします。
花粉の飛散時期が、ひどい日は途端に自転車の列が多くなるので、うちでは天気予報などの花粉の飛散情報を見なくても「花粉屋(うちで、耳鼻咽喉科を勝手にそう呼んでる)に一杯、自転車が止まってるから、今日は花粉が多いよ」なんて話をしています。

この行列を見るといつも不思議に思います。
花粉症で病院に行く人は、一体、何のために行くのだろう?

もちろん、本人たちは「花粉症を治すため」だと答えると思います。
ただ、薬理なども知ってる僕からしたら、どうせ、医者に診てもらっても、最終的には、処方箋でザイザルやジルテック、アレジオンを出すだけ、それだったら、アマゾンでも買えるのだから、病院なんか行かずにアマゾンで家にいながら、薬を届けてもらえばいいじゃんと思います。

病院で何時間も待って、ほぼ相談もせず、大した相談もしていないのに診察料など余計なお金をとられる。
保険で安いからと思うかもしれませんが、時間はお金では買えません。

そして、健康保険で安いたって、その当の健康保険は大赤字で、それを賄っているのは、その病院に通っている人たちの税金です。
皮肉なことに、子供さんをよく連れて行ってるけど、アマゾンでも代わりが務まるようなレベルの低いサービスに払っているお金は、当の子供の未来をより借金づけにしているという皮肉な状態です。

西洋医学の知識が医大を出た専門家しか知らず、処方箋薬と同じ成分が手に入らなかった大昔ならいざ知らず、調べる気になれば、専門的な医学知識も得ることができるし、医者が使っている治療マニュアルも簡単に手に入り、しかも外科は別だと思いますが、内科や皮膚科なんて、ガイドライン遵守なんて、かっこいい言いかたして、おもしろいほど、そのマニュアル通りに検査、診断、処方をしています。

処方箋薬と同じ成分の薬がアマゾンが自宅に送ってくれる時代に、なんで時間と労力をかけて病院に行くのか不思議でなりません。

ひょっとして、通販で買える薬をわざわざ、時間と労力を払って病院に行くのは、対症療法の薬でも飲み続ければ根本的に治るとでも考えているのかな・・・

残念ながら、通販だろうが、病院でもらおうが、対症療法の薬は鼻水や目のかゆみを薬が効いている規定の何時間か抑えるだけで、何年、まじめに続けようが根本的に治ることはエビデンスとしてありえません。

ただ「そんなことは知ってるけど症状が辛いから」というのであれば、だったら通販でいいじゃん!って思います。

そもそも、花粉症に限らず、病院の薬は、ほぼ、一時しのぎの対症療法で、僕自身は西洋医学の薬は「どうしても症状を止めないとしょうがない」時に「化学合成品で気持ち悪いけど、しょうがないから使う」時だけ使うものだと考えています。

そのしょうがないというのは、数時間で死んじゃうかも。とか、痛すぎて眠れないとか。花粉症であれば、鼻水がポタポタ落ち続けて何もできないなど、我慢を遥かに超えて、仕事や生活が手につかない状態ではないかと思います。

症状が嫌だからだけで、この時期に薬を飲み続けるのはどうなの?って感じです
病院の薬は確かに飲み続けても命に別状はないですが、自分の肝臓に負担をかけているのは事実ですし、自然のものでない化学合成品であることに変わりありません。

僕は凝り固まったナチュラリストではないですが、それでも、わざわざ、化学合成品を飲み続けようとは思いません。
昨今は食べ物や添加物のことは、みんな気にするのに純粋な人工化学品である薬は気にしないのがどうなのかと思います。

実際に、うちに来られる患者さんたちは、純粋な人工化学品は嫌だという以外に病院の薬の鼻水を栓でフタして効果時間が切れたら、鼻水を出してやるぞ!というような利き方が、理屈でなく単純に気持ち悪いという方が多いです。

結構、こんな感じで人工化学品の薬は気持ち悪いと言われるようになってきたので、病院も病院で、漢方薬という医者本人は、よくわかってないけど「自然のもので良さそう」的な素人と同じノリで漢方薬の取り扱いを始めたりします。
ある耳鼻咽喉科も、この何年かは見なくなりましたが、昔はツムラの営業が小青龍湯の箱を山のように抱えて、病院に入っている場面を見ることがありました。

これは僕からすると非常に迷惑な漢方薬の使い方です。
漢方は東洋医学的な体質を分析し、その病的体質に対して、調整できる漢方薬を選びます。
実はツムラの漢方薬のマニュアルにも「使用目標=証」「患者の証を考慮してすすめること」と書いてあります。
※「証」とは東洋医学的に分析した病的体質のことです。東洋医学的に分析するので、西洋医学の病名は直接は関係がありません。

ところが、病院は、花粉症→小青龍湯のような病名マニュアルで漢方薬を処方したり、症状をいくつかあてはめて、自分の思い込みで漢方薬を処方しています。(処方された患者さんから聞きました)

実は昔からある漢方の専門書にそんな方法は存在しません。
あるとすれば、漢方薬を勉強したての素人の頃は、漢方の医学理論が難しすぎるので、せめて、西洋医学の病名だったら、どんな漢方薬を出すのか的な、特別措置みたいに、初心限定で、そういった勉強もしますが、当たり前ですが、お金をもらうプロとしてやっていくのに、そんな素人時代の方法のままというわけにはいきませんので、その方法はあくまで修行時代のごく初心者限定の方法です。

病院は漢方薬ですら、そんな無駄でもったいない使い方ですから、僕は余計に、みんなは何しに病院に行くのか不思議に思います。

ちなみに、うちでは漢方薬を使って、難病なども治療しますが、うちのように専門的にやっていても、花粉症に関しては対症療法になります。
小青龍湯でも2,3時間で効果が切れます。しかも漢方薬の場合は、花粉症といえども体質と漢方薬の相性はありますので、体質と小青龍湯が合っていなければ、2,3時間どころか、1mmも効きません。花粉症でも体質に合わせて何種類かの漢方薬を使い分けますので、小青龍湯で効かなければ、「証」に基づいて漢方薬を変更していもらいましょう。

体質と合わなければ効かないのは漢方では当然ですので、小青龍湯が1mmも効かないからといって、漢方薬が効かないとは思わないでね。

専門的にみても花粉症を漢方薬で根本的に治そうと思ったら年単位かかり、かなり根気がいります。
時間がかかるのは、花粉症を治すのではなくアレルギー体質を根本から治さないといけないからです。

花粉症は漢方薬だけに限らず生活養生で症状を緩和する方法もあります。
そのあたりは、また今度、書いてみたいと思います。

ついでなんで、通販で買うための薬の知識を仕入れるのに役立つURLを書いておきます。
ここで少し勉強して、自宅に送ってもらえば、病院に行く無駄な時間と労力は、ほかの楽しいことに時間が割けると思いますよ。

アレロックに似た市販薬6選!飲む回数や価格を比較!
※別に、ここの回しものではありません。
適当に検索しただけですので「花粉症の薬 スイッチOTC」で検索してみてもいいと思います。


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2017年03月03日

自分の湿疹(アトピー?)の具体的な治療方法

自分の治療シリーズです。
シリーズといっても、滅多に病気にならないので、シリーズっていうほど、記事の数をかけないのですが・・・

僕は大の医者嫌いなので、病気になっても病院には行きません。
自分自身の経験ですが過去に髄膜炎のような病態で死にかけた時は、担当の医者から「原因はわからないし、治療方法もわからない」となぜか自信満々に断言され、人差指の靭帯を断裂した時は、指が60℃以上曲がらなくなったのですが、それも6つの病院で、それぞれ「一生、治らない」お墨付きをいただきました。

いずれも結局、漢方薬と鍼で根治させましたが、医者自身に「治せない」と断言され、それは自分自身で診断したわけでもないので、今のところ、実体験から「西洋医学は治療としては非常に頼りない」という結果しか知らず、僕の中では病院は治すところではなく、検査するところ。もしくは、一時的に症状を誤魔化して、しのぐ。位にしか思わざる得ない経験しかしていません。

一時しのぎの誤魔化しの姑息療法ではなく、根治させてやるぜ!と自信のある病院があるのであれば、県外であったとしても、ぜひ、行かせていただきたいです。
うちのブログで素晴らしい治療を実況させてもらいます。

そんなわけで、自分や自分の家族は、治療といえば、病院ではなく、漢方薬と鍼灸。と昔の人みたいなノリです。

今回は、右まぶたの上がアトピーみたいな湿疹になりました。
原因は何かと思い返してみましたが、1つ位しか思い浮かびません。

お風呂で目を休めるために、タオルをやや熱めの湯で温めて、それを目の上にかけていたこと。
タオルは載せているとすぐに冷めちゃうので、だんだんと熱いお湯でタオルを温めるようになっていったのですが、とは言っても、ヤケドするくらいのものではありませんが、多分、ごく小さなヤケドみたいな傷ができて、そこを無意識に掻いたのでしょう。

こんなことでアトピーみたいになるものなのか・・・と自分でも不思議ですが、どう考えても、それ以外の原因が思い浮かびません。アトピーの始まりって、案外、そんな小さなものなのかもしれません。

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こういう状態になると、僕にとったら、貴重な状態なので、つい、いろいろと治療実験を試してみようという気になります。これは一大、チャンスなのです。

で、まず、外用治療の真実を検証してみようと思い、うちでもスキンケアでおすすめしているリスブランというメーカーの皮膚ベースの肌環境を整える特別な水であるジネンミストとノンEローションを使ってみました。

これは、実際にうちの治療でも使っていて、赤ちゃんの湿疹は、これだけで、すぐに治ります。

右まぶただけなので「これはリスブランだけで、サッと治っちゃうんじゃないの〜」なんて、ノンキに治療を始めました。

結果、次の日に、まぶたはカッピカピになり、右目だけ半分しか開けられない状態。
かゆみもジネンのスプレーとノンEローションを使った後は、しばらく治るのですが、その後は2倍位、かゆくなります。

2倍位、かゆくなって、掻きすぎたのか、2日後は、薄黄色の汁が出現。
かゆさも更に倍!といった感じ。

その後も、いきなり悪くなったからといって、やめるのは、漢方家としてダメだと思い、何日か、この外用を実施、同時に漢方薬は、肝の臓の熱を冷まし、和解といって、体内のアレルギー物質を分解する的な役割を持った処方としました。

まー平たく言うと、外用のリズブランで完全にこじれて、めっちゃひどくなりました。
熱感、腫れ、赤み、かさぶた、オールレッド。
かゆみは仕事に集中できない位のひどさ。
漢方薬は、多分、1mmも効いてない感じ。体質と合ってないのでしょうね。

アトピーの患者さんには、湿疹は絶対、掻いちゃダメと言いますが、「掻かずにいられるかー!」って感じ。
なんとか掻くのを耐えますが、それでも起きてる間は1日5回位は根負けして、掻くというか、湿疹を抑えてしまいます。

問題は寝た後、明らかに無意識世界で掻いてる!
なんか夢の中で掻いてて、それが現実に反映している感じです。

掻いた後をよく見ると、皮膚が破れて微小な裂け目ができていて、そこが特にかゆい感じ。

僕のアトピー治療の自論で、そもそも、アトピーって、内面からの湿疹や蕁麻疹、外面の菌の影響による湿疹の要素がごちゃ混ぜに混ざっていると考えているので、よし!うちで菌系の湿疹を治す時のある塩水を希釈して、スプレーしてみようと考えました。
この方法、うちの店では数々の手荒れの人を根治させてきました。

結果、惨敗。かなり希釈しましたが、熱感、腫れ、赤みが爆発。
次の日は、目が開かない状態に。
ほとんど、水のような塩水なのに「ある意味、ここまで悪くできるのってすごいな」と妙に感心しました。

そして、いつもなら、漢方薬は種類をどんどん、変更していきますが、外用としての効果を見たかったので、漢方薬は変更せず。相変わらず、何も効いてない感じ。
飲んでも飲まなくても一緒だよ!と思いますが、もうしばらく我慢。
病院の漢方薬を飲むってこんな感じなのかなとも思いました。

これは、ダメだと思い、リスブランのノンEローションだけとか、ジネンミストのスプレーだけとか、を何日間かずつやってみたら、どうもジネンミストのスプレーだけだと、かゆみが治り、寝た後のかゆみが治まる感じです。
掻かないので「掻いて傷ができる→かゆくなるからまた掻く」の地獄のスパイラルからは、逃れられそうです。

そして、ここから、漢方薬は変更。
表の利水といって、皮膚表面の水の巡りを巡らせる基本処方に補助処方として、強力な殺菌を行う漢方薬にしました。ここまでが1ヶ月。

ジネンミストだけにして前のひっどい状態よりはマシになったのですが、ただ、単純に、まだ湿疹としてはひどく、全然、治っていません。なので、患者さんには「先生、目、大丈夫?」と心配される始末。

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たまにアトピーの皮膚科の医者とか、アトピーの漢方相談をしている先生とかで、ひっどいアトピーの人がいますが、まさか「それどんなボケネタだよ。ツッコミ待ち?」みたいなことは、うちではできませんので、そろそろ、いろいろ実験はやめて、本気で治すモードに切り替え。

まず、外用は、無用なアレルギー反応を誘っていると考え、リスブランのものは、全部中止。
つまり、なにも塗らないということ。
そして、漢方薬は、殺菌系の補助処方の方が強すぎるのか、すぐに軟便になっていたので、一段階、殺菌力を落としたものに変更しました。

普段からお菓子は、ほぼ食べませんが、一切、口にしなくしました。

そして、地味そうですが、実は重要な「掻き方」を変えてみました。
掻き方というか、湿疹の患部の抑え方というのでしょうか、
日中に意識して、抑え方を変えたら、なぜか、寝た後も同じ掻き方(抑え方)になり、傷にならなくなりました。

そうしたら、見る見る、かゆみが治まってきました。
ただし、見た目は、前よりも最悪。
前は赤みと腫れ、皮膚が硬くなってシワがよっていた感じですが、皮膚の硬さがなくなってきたのですが、かさぶた感がひどく、病院に言ってたら「余計ひどくなったー」なんて騒いでいたかもしれません。(病院には行きませんが)

その後、漢方薬の飲み方を変えてみようと思い、朝、昼、寝る前は表の利水と殺菌の処方で夜に一度、表の利水で不要で汚い水を流した後に、熱を冷やして、肝の臓の解毒能力を上げてアレルギー反応を抑えるもの加えました。

1日のうちの1回だけ、方向性の違う漢方薬をあえて、放り込む感じですね。
そうしたら、それがよかった。
そこから、治療レベルアップ!
だんだんと良くなっていきました。

途中、「熱感」「腫れ」「赤み」「かさぶた」状態をみて、常に漢方薬を変更するべきかどうかのチェックも行い、変更すべきかどうかを監視していましたが、結局は変えずに治りました。

いろいろと外用で遊んでひどくなって1ヶ月経過し、こりゃ本気で治さないと漢方家のプライドに関わると思い、実験なしで治療を初めて1ヶ月です。
全部で2ヶ月。僕的には「本気で治そうと思ってからは1ヶ月で治したんだからね!」って感じ。

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言い訳じみているかもしれませんが、肉眼では赤みがないです。かゆみはゼロ。
ただ、時々、疲れるとカサカサはするので、完全な根治までは、まだかかりそう。

最後のまとめ。
治るのが早かった答えははっきりしてます。
それは、ステロイドを使用していないから。ステロイドに限らず、肌に塗る系のものは、大体、害にしかならない。
ぶっちゃけ、医者が処方しようが、どっかのド素人が処方しようが、一時的にかゆみを止めて、その後、再発することがわかりきっているステロイドで、どうやって根治させるのか、不思議でしょうがないです。

後、漢方薬は「アトピーに効く漢方薬」をマニュアルで探して、思い込みで「この症状あてはまるじゃん!」って選んだ消風散や柴胡清肝湯、越婢加朮湯では、やっぱり一生治らないんだろうなと思いました。


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2017年02月02日

漢方薬はマニュアルで選んでも治らない

みんなの家庭の医学というテレビ番組で漢方の事をやっていたらしいですね。
(僕はテレビを見ませんので僕は番組を見ていません)
治療提携している鍼灸の先生から、先生にブログのネタを提供しますよ。と話を聞きました。

なんでも冷えの女性が出てきて、千葉大学の漢方の先生が、いろいろと診察して、その冷えの原因を「ストレス!」と言ったらしいです。

正直、この話を聞いた時、少し悲しかったです。
千葉大学といえば、日本漢方の大先生の母校です。
バリバリの超優秀な日本漢方医がいた大学の漢方の先生の見立てが「ストレス」って、そこらのサプリを売ってる怪しい販売員じゃないんだから、嘘でも、もうちょっと漢方医らしく「証」(東洋医学的な病的体質の要素)を診断して「証」とは何かをズバッ!と説明してほしかったですね。

更におかしな話を聞いたのが、その先生、漢方のガイドラインをつくっている先生とのこと。
???
漢方のガイドライン・・・漢方は個人、個人のその時の「証」を診断して、その証と治療戦略に基づいて漢方薬を選びます。
先生ごとに分析方法や証も治療戦略も変わるので、ガイドラインで漢方なんかできません。
もし、なんらかのガイドラインがないと漢方ができないというのであれば、それは、ただの勉強不足の人です。

厚生省の役所仕事で、ガイドラインやマニュアルをつくって、どの医者も漢方ができるようになる基準を作りたい気持ちはわからないでもないですが、漢方は個人の体質を調整する治療方法なので、ガイドラインを決めること自体、漢方薬を漢方らしく使えなくしているのと同じことです。

このガイドライン、どういう意味合いでのガイドラインか詳しくは知りませんが、おそらく、西洋医学の病名や症状をあてはめて、マニュアル的に漢方薬を選んでいくような今の病院がやってるファンタジーな方法を突き詰めていく感じなんじゃないかと勝手に推測します。

例えば、漢方では、治療の考え方の違いで中医学、古方、日本漢方と大きく3種類の方法があります。
この方法論は、どれが良いとかどれが優れているというような優劣などは、誰も決める事ができません。
どれも体質の診断の理屈や診断方法、漢方薬の選び方などが違い「それぞれの治療の考えがある」といった感じ。

この方法論。漢方では派閥と言いますが、この派閥のどれかを基準にするというのなら、まだわからなくもないです。
例えば「病院は中医学を漢方の基準医療の方法とする」などです。
ただ、中医学をガイドラインにしたところで、自分の考え方で、体質を分析し、漢方薬を選び、治療戦略を策定するというのは、変わりません。

やっぱり、西洋医学の病名や症状からあてはめて、漢方薬を選ぶという本来の漢方には一切ないファンタジー理論をガイドラインにするのは東洋医学的に異常なので、そんなガイドラインをつくったところで、診察する先生自身が一人一人、治療方針をつくらないといけないことに変わりないわけです。

西洋医学は、平均の医学で、個人の体質などは考えません。
小さな子供も、体格の良いアスリートも病弱で年老いているおばあちゃんも「頭痛」を治すのは、みんな同じ鎮痛剤を使います。
個人差を一切、考えないで、「頭痛」という症状だけに対して、一時的に治る薬を処方します。
時には効かないタイプもいますが、個人差を考えず「人間」だったら「効くはず」という前提で話がすすんでいきますので、効かなかった人は「なぜ効かなかったか?」の理由はわかりません。
「おかしいな・・・効くはずなんだけど・・・」で終わり。

漢方は西洋医学とは全くの逆で、一人一人、体質が違うと考えます。
顔や体つきと同じです。全く同じ人なんていませんよね。
小さな子供、体格の良いアスリート、病弱で年老いたおばあちゃんの「頭痛」を治すのは、全部、違う漢方薬になる可能性が高いです。

頭痛だったら呉茱萸湯とか、五苓散というのは、呉茱萸や五苓散が直接、痛みをとる働きなら、効くのですが、呉茱萸や五苓散もそういった効果ではないし、漢方は直接的に症状をとるために飲むものではないからです。

漢方は、頭痛そのものを直接的に治すものではありません。
漢方において「症状」とは体の健康を保つ要素のバランスが崩れた結果、出てくる警告音のようなものだとみます。
症状はあくまで警告音なので、警告音を直接切って、音をなくしても(症状をなくす)根本的な問題は何も解決しないのです。

体の中のいろいろな要素のバランスが崩れて症状が出ているので、全身の状態をみて、なぜ、頭痛という症状が出てきたのかを分析します。
それは、気の滞りと上焦部位(肩から上の部位)の水の滞り、それに寒証(冷え)という病的な体質(証)から出てきた症状かもしれません。
証を分析をする際は、全身の症状や生活状態などを調べていきます。
例え、不快な症状が「頭痛」だけであっても、食欲、胃腸の状態、睡眠に関すること、オシッコや便など、全身の状態をかならず調べる必要があります。

この場合、頭痛は、気滞の証、上焦の水毒の証、寒証という3つの証の組み合わせによって、現れていると考え、これらの3つの証を全部調整できる漢方薬を選びます。
ちなみに、これは僕がやってる日本漢方の分析です。

頭痛に効きそうな漢方薬を順に試していくのではありません。
漢方の初心者の頃は、どうしてもレベルが低いので、病名や症状にあてはめるところから、始めますが、あくまで初心者の頃の方法なので、そんな方法でやってていいのは、せいぜい6ヶ月位じゃないでしょうか。どんなものでもそうですが、いつまでも初心者レベルでやってちゃダメですから。

そして、肝心なのはここから。
本格的な漢方のマニュアルでも頭痛によく使われる漢方薬というものはあります。
ツムラのマニュアルを見ても7つ以上の候補があります。

今のガイドラインがどんなものか知りませんが、普段は、この候補から、いくらか書いてある頭痛以外の症状があてはまるかどうかを探していくのでしょうが、ここに書いてある症状は、あくまで例です。

その証拠に他の漢方薬の本を何冊も見比べてみてください。
漢方薬に適応症と書いてある症状は、本によって微妙に違うものが書いてあるはずです。
そうなったら、どの本をマニュアルにしますか?
ひょっとしたら、この「病名・症状=漢方薬」というマニュアルを標準化して、ガイドラインにするのでしょうか?

そもそも、現実には適応症状の全部の症状が一致することなんて、ありません。
「この症状はあるけど、この症状はないな・・・」
悲しいかな、詳しく見ていけば、見ていくほど一致しません。

そうしたら、どうするか?
「多分、大体合ってるから、これでいいか!」って急にテキトーになります。
でも、それっておかしいですよね。
症状を合わせるのであれば、全一致じゃないと「どれでもいい」になってしまいます。
これが、実は、漢方の勉強を始めて、本格的に勉強しようとした時に出会う大きな壁です。

最初は病名や代表的な症状だけをマニュアル的にあてはめて、処方しているのですが、その方法は、あくまで初心者用の方法で、当然、何ヶ月か経ったら、そのド素人の方法から抜け出さなきゃいけません。

そして、その次に、漢方薬の適応症状も見て、この適応症状が、あてはまるものを選べば、効く可能性が高いんじゃないかと思いはじめるのですが、皮肉な話、勉強すればするほど、その漢方薬に合う適応症状が増えて「あてはまる症状だったり、あてはまらない症状だったりが、ごちゃごちゃになって、どれがどれだかわかんない→どれでもいいや」状態になり、そのまま、レベルの低い占いのような病名・症状漢方を続けるか、漢方をやめるかという岐路に立たされた人は大勢います。

どんなガイドラインをつくっているのか知りませんが、ガイドラインをつくるのであれば、処方マニュアルではなく、中医学、古方、日本漢方の派閥をいずれかに設定し、どの診断基準を使うのか?で設定すればいいのではないかと思います。

ちなみに「漢方は気・血・水で診る!」みたいな、これまたファンタジーな話が一般的ですが、例えば日本漢方なら「気・血・水」「八綱弁証」「五臓六腑」「五行」「六経」「病因(外因・内因)」「八法」「治法」などの分析ツールを使って証(体質)を分析します。

「気・血・水」は体質分析ツールの1つにすぎませんので、もし体質分析を「気・血・水」だけでやってるなら、そういう先生は大丈夫かな?という感じです。


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2016年12月07日

麻黄湯は取り扱いの難しい漢方薬

そろそろ、インフルエンザが流行ってきている時期ですね。

この時期になると毎年、麻黄湯とインフルエンザについて書いているような気がします。

インフルエンザが流行り始めると、よく聞かれるのが、「先生はインフルエンザワクチンを打っているのですか?」という質問。

僕はワクチンを打っていません。
別に放射脳的にワクチンは危ない!とか考えている派でもなんでもありません。
全種類のインフルエンザを100%防げるのであれば、打ちますが、そんな万能でもないというのが1つの理由。

もう一つは、病院と医者が嫌いなので、わざわざ行くのがめんどくさいし嫌。という本音。

そして、漢方ではインフルエンザという病名は存在せず、ただ強くて進行の早い傷寒(風邪)なだけなので、どうせ、自分の漢方薬で治すからという理由です。

ちなみに皮肉なことにインフルエンザワクチンを打った、お店を始めた初年度に1度インフルエンザにかかり、それ以降は、ワクチンを打ってませんが、インフルエンザには1度もかかっていません。

でも、毎年、インフルエンザになっている人、なっていた人が相談に訪れ、うちのチビも7年間で2回、インフルエンザをもらってきていますが、インフルエンザにはなっていないのは、漢方薬のおかげですね。

ここからが本題ですが、医者の記事やブログでインフルエンザには麻黄湯とか、言ってますが、あれは完全な間違った使い方。

漢方は体質に合わせるもので、そもそも、2000年前にほぼ、治療理論が確立していた漢方の世界にその約1800年後に始まる西洋医学の病名などはなんの関係もないので、漢方の世界に「インフルエンザ」という言葉も診断もないので、インフルエンザに麻黄湯を使うという概念自体が存在しません。

風邪の漢方治療は実は一番、難しいです。
なぜなら、漢方は、体質に合わせるもので、体質は「全身の症状」「生活環境」「過去の既往歴」などから総合的に診断していきますが、インフルエンザや風邪の場合は、熱、頭痛、咳、鼻水、喉の痛み、関節の痛み、食欲不振、胃腸障害くらいしかないのです。

そのくせ、風邪というざっくりした病名だけで、候補になる漢方薬を考え始めると「桂枝湯」「麻黄湯」「桂麻各半湯」「桂枝二麻黄一湯」「香蘇散」「柴胡桂枝湯」「葛根湯」「葛根湯加川芎辛夷」と絞っても8種類が考えられます。

8種類も候補として考えられる漢方薬があるのに、症状は、それほどの違いがない。
だから選択が非常に難しいのです。
なので高度な治療になるのですね。

こんな話「風邪→葛根湯」「インフルエンザ→麻黄湯」というようなマニュアルでしか処方していない病院には何の関係もないでしょうが・・・
僕もこんなド素人でもできそうな、お手軽な漢方処方だったら楽だろうなと時々、魔が指すように考えることがあります。

でも、こんなテキトーな漢方薬の選択方法では、治るかどうかが「ラッキー」に頼るだけという、これまたド素人臭いことになってしまうので、決してやりませんが。

漢方薬は、なぜ、そこまで細かく体質を分析して、体質と合っているものを選んでいけないかというと、副作用が病院の薬のような「ごくたまに少数の人が副作用になる」みたいな、ざっくり曖昧な薬ではないからです。

漢方薬の副作用は、至ってシンプルで、「体質と合っていない漢方薬を飲むと副作用となる」です。
これは、漢方治療の原理原則の物事には裏と表があるという陰陽の考え方からきています。
僕はこの陰陽の考え方がカッケー!なんて思いながら漢方をやってます。

漢方薬には、大きくざっくりと説明すると、ここに温める漢方薬と冷やす漢方薬があります。
冷えている人に温める漢方薬を与えれば、ニュートラルになり、治ります。
逆に余分な熱を持っている人に冷やす漢方薬を与えればニュートラルになり、治ります。

で、これを逆にして、冷えている人に冷やす漢方薬を与えると、余計冷えて、病状は悪化。
これは副作用です。

この例えだと、冷え体質か熱体質かを簡単に言ってますが、実際は、体温が高いから「熱体質」とかではありません。ここでは割愛しますが、もっと複雑に診断しないと分析できません。

肝心の麻黄湯の話ですが、麻黄湯は強く汗を出させる漢方薬です。
無汗(汗が出た後、ひく)になったら中止するものです。
そして、漢方薬にも裏表があります。

麻黄湯は、胃にダメージを与えやすいものです。
そして、漢方では、胃腸は脾の臓といって、体内のエネルギーを得るところとしてものすごく重要視しています。

風邪の時に気をつけなければいけないのは、胃腸のコンディションなのです。

そして、麻黄湯は、胃にダメージを与えやすいという特徴があります。
これは副作用ではないですよ。ややこしいですが、漢方では、良い効果、悪い効果の概念はありません。変化を与えているだけです。
副作用は、合わなかった結果論で考えます。
誰でも麻黄湯で胃にダメージが受けるわけではないです。

そして、漢方薬が体質に合っていたというのは、該当する漢方薬を飲んだ後に目標の症状等が治っていれば「漢方薬と証(体質)が合っていた」となります。

ここに麻黄湯とは対をなす桂枝湯があります。
桂枝湯は麻黄湯と反対の役割で、汗の出すぎを調整します。
こちらは胃の障害ではなく、胃が弱っていたり胃の調整が良くない人の消化器を強めてくれます。

さて、ここでリアルに風邪になる時を考えてみましょう。

風邪、ないしインフルエンザの本当の初期は、なんとなくだるく、鼻水と咳がちょこっとといった感じ。胃腸風邪というものもあるので、この後、胃が悪くなるかもしれないし、まだどう転んでいくのかわかりません。

この時に、頭空っぽでマニュアルだけで麻黄湯を選んだとします。
この後に、胃も悪くなり、下痢も出てくるような体質やパターンだと、風邪、インフルエンザは一気に悪くなります。

この場合、風邪やインフルエンザが悪化したのではなく、麻黄湯の「効果」で悪化させられたのです。
麻黄湯を処方した病院に悪化させられたと言ってもいいかもしれません。

こういった事態が起こるのが漢方薬なので、漢方で証(体質)を分析しないで漢方薬を処方してはいけないと思います。

漢方薬には薬性の強さのランクがあるのですが「強い=強い良い効果」ではなく「強い=強い変化を与えるもの」です。
したがって、体質と合っていなければ、強い副作用ともなります。
漢方薬は常に諸刃の剣です。

こういった風邪やインフルエンザの場面では、薬性の弱い方である桂枝湯から処方するのが体質と合っていなくても副作用が軽くなるので無難なのですが、薬性が穏やかであるということは同時に「速攻で効きづらい」とも言えます。
ちなみに薬性が穏やかな桂枝湯でも体質が合っていれば、速攻で効いてくれます。

なので、結局は、その人にその時の体質にピッタリの漢方薬を選ぶしか治療の道はないので「副作用を出さないように無難な漢方薬で・・・」とやると「副作用はないけど治せない」ということになってしまいます。
これはこれで、漢方医として、くやしい思いをしないといけないのです。

病院がやってる意味不明なマニュアル漢方の麻黄湯は、どうなのかは知りませんが、東洋医学から見たら、麻黄湯は決してインフルエンザ用の薬ではなく、悪化もさせる可能性のある、扱いが非常に難しい漢方薬ということですね。

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2016年11月02日

漢方治療は単純に効果だけで治すわけではない

こんな記事を見かけました。
「偽薬」とわかっていても、プラシーボ効果が得られることが判明:研究結果

記事の内容は、タイトル通りなのですが、昔から精神的な考えやエネルギーも薬などの物理的な効果があるのではないかと考えていました。

漢方を初めてから、年月が経つほど、その考えは、強くなっていきました。
なんか、こういう話をすると、「病も気から」という言葉を宗教的に捉えているんじゃないの?」と思われそうですが、「信じれば救われる」というような宗教的なそんな漠然としたものではありません。

漢方を勉強し始めの頃は「漢方薬自体がよくわからない」(もちろん知識としてはおぼえているが、体に落ちていない状態)状態で、言わば、本の受け売りな感じでした。
「当帰芍薬散の効果はこんな効果」「葛根湯はこんな効果」
本に書いてあることをそのまんま、効果をただ単純に理解して、その効果を単に知ってるだけといった状態で、漢方の場合は、知識と知ってる状態だけだと、「その漢方薬が効いたか?効かないか?」と言うイチかゼロという極端で意味のない状態でしか扱えませんでした。

漢方薬を選ぶための体質判断の問診をとらない大半の病院は、多分、この状態で止まっているのだと思います。

その後、勉強を進めるうちに漢方薬を「ある症状に対して効いたか?効いていないか?」だけで扱うと、対して治せないし、なによりも根本的に治せないことに気づきます。

その治せない原因が何かを考えた時、漢方薬は、西洋医学の薬のようにある症状や状態を抑制したり、遮断して失くしてしまったりすることではないことに気づきました。

考えてみたら、当たり前ですね。
西洋医学と東洋医学は違うのだから。
当時、漢方の勉強を始めた頃は、東洋医学のことがよくわかっていないので、今の漢方を扱っている医者と同じように病名や症状に当てはめた漢方薬を飲めば、症状がなくなったりして、更にそれを続ければ、いつか自動で治っていく。という非常に都合の良いファンタジーな感じで考えていたのです。

そこから、病院の薬の飲んでる時だけ治す対症療法ってなんだ?根本治療ってなんだ?対症療法と根本治療は何が違うんだ?と深く深く考えていくうちに、漢方治療は少しずつ、少しずつバランスをとっていくことだということに気づきました。

で、その少しずつバランスをとっていくというのは、具体的には表に現れている症状も少しずつ変わっていくということなんだという結論に至りました。
ゆえに漢方薬は病院の薬のように「症状がなくなったか?なくなっていないか?」では、効果を確認できないのです。

これに気づいてから、昔から読んできた漢方の本を読み返してみたら、ちゃんと「少しずつバランスをとっていくんだよ」ってことが書いてあるのです。
漢方って不思議な理論のもので、自分の気づきが増えてから、過去に読んだものをもう一度、読み返してみると以前に分かったつもりだったものが、実は解釈を間違えていたことに気づいたりします。

漢方薬は「どの症状がどれくらい変化したか?」
これを常に観察していく必要があります。

なぜ、漢方は単純に「症状が良くなったかどうか?」だけを見ていくわけではないのか?
それは漢方薬が「その人によって良い薬となった。体質に合っていた」と判断できるのは、ある程度の期間、漢方薬を飲み終わった結果からしかわからないからです。

そして、漢方薬の副作用は体質と漢方薬が合っていない場合に起こりますので、漢方薬は「先生が良いと思って処方しても結果的に体質と合っていない場合もある」ということです。

なので、「どの症状がどれくらい変化したか?」を見ていきます。
漢方薬を飲むことによっていろいろと悪くなることもあり、その場合は、結果的に体質と漢方薬が合っていなかったか、体質の分析自体が間違っていたか、が確認できます。

つまり、漢方薬の治療を進めていくには、常に観察が必要になり、ある症状がなくなったかどうかのオンオフだけでは判断できません。

治療2回目に漢方薬が体質と合っていて、良いものかどうかを見ていく時に非常に微妙な質問や患者さんんからの答えなどのやり取りがないとその漢方薬を飲み続けても良いかどうかすらわからないのです。

漢方は部分的な症状ではなく、常に全身をみていく治療なので「頭痛は感じなくなってきたけど、同時に夜中にまでオシッコに行くようになった」なんて、良い部分と悪い部分が混ざって同時に出てくることなんてザラにあります。

漢方相談は「医者→患者さん」みたいな一方通行のやり取りではなく「漢方医と患者さんが同じ研究チームの同僚として、一緒に問題を検証する」といった感じが理想です。
患者さんがフィールドワークで実際の調査をし、その調査結果(自分が飲んだ結果の症状や変化など)を漢方医が聞かせてもらって、そのデータを元に専門的に次の手(治療方針)を考えていくといった共同作業です。
だから、漢方には、「おかしいなこの漢方薬で良くなるはずなのに・・・」という、ひとりよがりな世界は存在しません。

記事の研究では偽薬とわかっていて効果を感じることができるのは、医師や看護師とのコミュニケーションや何かを飲むという行為が体を治そうと働きはじめる。と書かれています。

西洋医学の偽の薬でも実際に効果があるようですが、漢方では、効果を確かめる際により細やかに患者さんの状態の変化を調査する必要があるので、漢方医とのコミニュケーションがもっと現実的に、治るかどうかに関わってきますので、漢方本来の治療で治したいと思うのであれば、漢方医との相性や治療の説明やアドバイスの受け入れ安さ、先生が疑問にちゃんと答えてくれて、不信感が残っていないかなどを確認したほうがいいですね。
病気が治るかどうかに深く関わってきますよ。


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2016年08月30日

良い鍼灸治療院の選び方「出会い編」

今回は良い鍼灸治療院の選び方を記事にしてみたいと思います。

「なんで、漢方相談しているところが鍼灸治療院の選び方なんて記事を書くんだ」と不思議に思われますよね。

実は、うちは現在、鍼灸の先生と治療提携しています。
業務提携ではないですよ。治療提携。

「うちの患者さん紹介するから、そっちも紹介してよ」とか「患者さんを紹介してくれたら手数料を払うよ」的なのは業務提携です。
これは、たまにやってるとこがあります。こちらはお金的な、つながりですね。

僕が今、一緒にやってる鍼灸の先生は以前から知っている人でした。
以前は、漢方薬的なサプリメーカーさんの営業さんとして知り合い、意気投合し友達になりました。

でも、その時に僕は「鍼灸でまともな治療をできる人はいない」とは考えていたので、鍼灸の先生というよりは取引先の営業さんであり、友達であり、といった感じでした。

鍼灸で治療はできないと考えていたのは、その先生以外での実際の治療体験です。
うちの周りには鍼灸治療院は山ほどあり、鍼灸治療と一緒にできたら面白いだろうなと考えていたので、うちの嫁さんと母親に周りの鍼灸治療に行ってもらいましたが、どこもマニュアルの「病名鍼」や「症状鍼」。
うちの店にも鍼灸治療院の受付の方や鍼灸治療院で勤めている先生などが相談に来られたこともあり、その方々から内情を聞いても「やっぱり、まともに鍼灸治療できる人っていないんだな」という印象でした。

漢方業界も漢方内科とか漢方薬局がたくさんありますが、9割は「病名漢方」「症状漢方」といって病名や症状にあてはめてマニュアルで漢方薬を選ぶだけのものをそれを五行論などで、もっともらしく説明する感じのところがほとんど。

漢方も鍼灸も本来は東洋医学的治療思考で「証」とよばれる体質を分析して、それを調整することができる漢方薬や施術方法(ツボなど)を選ぶことが目的で、直接的に頭痛を止めたり、湿疹のかゆみをとめるといった効果があるわけではありません。

現実は東洋医学らしい治療をしているところは、ほとんどなく、漢方も鍼灸も西洋医学もどきのものをやっているというのが、この業界の情けない実情です。

漢方業界もそんな調子なので、鍼灸も信用していなかったのです。
しかし、僕が人差指1本を怪我ををした際、6つの整形外科(有名で大きな整形外科、著名な専門医含む)で「一生、曲がらない」とお墨付きをもらった状態で、その先生に一応、聞いてみる的な形で相談してみたら「あっさり「治せますよ」とのこと。

最初は、以前の嫁さんとうちの母が近所の鍼灸治療院を何件と行ったけど、どれも東洋医学の治療から見ると偽物だったので「本当に治せるのかな?」なんて失礼なことを思っていました。

治療の様子は、また別で細かく書きますが、病院のリハビリに結構、通い人差し指は60℃まで曲がるかどうかみたいな感じだったのですが、今は普通に曲がっていて、ピアノもギターも怪我する前と同じようにできています。
6つの病院で保障された「一生曲がらない指」は、ほぼ「完治」しました。

その僕自身の指を治す時に、どちらも治療をやっている者なので、指の状態を解剖学、東洋医学の両方から2人で検討したのですが、その先生も「証」(東洋医学の体質)でみることができることがわかりました。
特に解剖学に造詣が深いところがすごいと思いました。
僕は常々、漢方治療(東洋医学)をやるにしても、西洋医学の基礎生理、病態生理、薬理は理解しておくべきだという考えで治療していますので、解剖学に詳しいというのは、すごく共感しました。

「鍼灸の人もちゃんと証をみれるんだ」と思い、鍼灸業界を誤解していたなと反省しようとしましたが、その先生に聞くと、鍼灸業界は漢方業界よりもひどく「マニュアル治療ではなく、東洋医学治療として鍼灸治療ができる人間は、全体を100%としたら全国で5%もないと思う」とおしゃっておられました。

つまり、ほとんどの鍼灸は、患者さんに言われた凝っているところや痛いところをその場だけ、緩和したりはできるが、本来の「証」をみて東洋医学的な調整はできないとのことです。

言うまでもなく、漢方も鍼灸も東洋医学なので「証」を見ない治療は「偽物」です。
この「偽物」というのは治る。とか治らない。ではなく、漢方薬や鍼を本来の正しい使い方をしていないということです。

当たり前ですが、2千年も歴史のある漢方薬と鍼を東洋医学のルールにのっとって正しく使用しなければ、本来の力は全く引き出せないと思います。
病名漢方(鍼灸)や症状漢方(鍼灸)でも治ることはありますが、それは、たまたまであって、治療者側は東洋医学的な治療方針や理論がないため運任せと同じになります。

そんな感じで、東洋医学理論にのっとった漢方治療を実践しているところを探すのも難しいですが、鍼灸はもっと難しいということです。

まず、家や職場の近くで東洋医学の治療として実践できている店があるとは思わないほうがいいでしょう。

漢方も独特の考え方や理論、用語がありますので、一般の人には理解しがたいですが鍼灸は、もっと理解しがたい分野になります。
ちょっと傲慢な物言いかもしれませんが、一般の方に良い鍼灸治療院かどうかなんて、まず判別はできないんじゃないかと思います。
僕は知識的な鍼灸の知識はありますが、僕でもその先生に会うまでは「どんな鍼灸治療院がいいか?」なんて判別できなかったと思います。

次回は具体的に、どんな鍼灸がダメなのかを書いてみたいと思います。


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2016年08月03日

アトピーは脱ステもステロイドを使うのも間違い

アトピーでも冬に悪くなる乾燥型の人がいたり、夏に悪化する人がいたり、はたまた、年中、ずっと悪い人がいたり・・・。

症状が強くなる時期だけでなく、湿疹の形も質も、人それぞれだったりします。
まだ、僕地震、治療に慣れていない初学の頃は、肘裏や膝裏、首辺りに湿疹ができるのがアトピーなんて、幼稚くさいことを考えていたこともありましたが、何年も何人もアトピーの人を治療していて、わかったことは、体内の原因で湿疹が出ている人、アトピー系湿疹に菌系の湿疹が混ざっている人、蕁麻疹的な湿疹が混ざっている人、薬剤性の特異な、ゆがんだ新種の湿疹みたいになっている人、乾癬になっている人、それらが、複数混ざっている人など、いろいろなタイプがあることがわかってきました。

アトピー自体が「奇妙な」とか「特定されていない」などの意味なんだから、いろいろな皮膚病の総称だといってもいいかもしれません。

病院ではあたかも、アトピーという特定の湿疹があるかのような診断をするから、ややこしいんですよね。
最初から「あなたはよくわかんない皮膚病ですね」と診断?していれば、ややこしくないのですが。
ただ、これ、医者が正直に表現したら「だったら診察代とらないでくださいね」って言われますね。

話が飛びますが、病院に行って、医者が診察した時に「よくわからない」っていう場面が多いのですが、なんで、その後の支払いで診察代が含まれているのか不思議です。
はっきり「わからない」って言ってんだから「診察代」はとれないような気がするのですが・・・
あれ、場所代?

まー、そんな感じで、僕も初学の頃は、さすがにアトピーに消風散、十味敗毒湯みたいな幼稚なマニュアル処方はしてませんでしたが、それでも「アトピーという体質に対して、どんな漢方薬が良いのだろう?」と今考えたら、よくわからない病気を目標にして体質を考えていました。

それから、もうすぐ10年になろうとし、いろいろなアトピーの方の治療をしている間に、アトピーがある体質を見るのではなく、冒頭にも書いたような多様なアレルギー反応の集合体としての体質を考えなくてはいけないという結論に至りました。

うちでは、アトピーが治りやすい人と治りにくい人の差が明確に現れていて、その違いも最近、はっきりとわかりました。

これも多様なアレルギー反応の集合体を発見するに至ったきっかけなのですが、女性は比較的に早く治るが、男性は結構、苦労するという治療経験です。

女性は、早い、遅いはありますが、確実に1歩、1歩、治癒改善していく感じです。
男性の場合は、良くなって1歩進んだかと思うと、次には斜め後ろに1歩下がるという感じ。

この治療の経過を最初は、ただ単に自分の腕が悪いと思っていましたが、女性側で治った人は、30年来のアトピーが完治している人だったりするのに男性側の場合は、それよりも、もっとキャリアの少ない10年位のアトピーの男性の方が苦労する。という事態になってきました。
なので、ここは治療研究として、うちで完治した人にインタビューしてみようと思い、治った後で今は治療していない人の何人かにインタビューしました。

そうすると、1つのおもしろい事実が浮かび上がってきました。
どんなにひどい状態でもうちの治療でアトピーが完治した人は、ステロイドの使用期間が短く、かなり昔に一切、やめていたのに対し、男性はほぼ、100%ステロイド使用は今も現役で、それも、使い方も結構ハデな使い方です。

ステロイドの薬理も副腎の働きも西洋医学の生理、薬理で理解していますが、なぜ、ステロイドを使っていると治りが遅いのかよくわかりません。

ただ、ここから更に突っ込んで考えていくと、ストロイドを使用していない人とステロイドを使用している人の漢方薬に体質差が見えてきました。

漢方治療って、体質のいろいろな東洋医学的要素が湿疹にどう関係しているのかを分析し、それを調整する漢方薬を選びます。

熱の巡りの悪さからきている湿疹なのか?
水の巡りの悪さからきている湿疹なのか?
肝の臓の機能が関係している湿疹なのか?
それらが全部絡んでいるのか?など。

「かゆみを止めるとか、湿疹の炎症を抑える」みたいな、そんなストレートで単細胞的なわかりやすい治療ではありません。
それだったら楽なんですけどね〜

その人の体質を推測し、その体質が調整されるであろう漢方薬を選び、飲まれる前に治療方針として「たぶん、こんな感じ体質が変わっていくはず」という推測を元に漢方薬を選ぶわけですが、女性というかステロイドを使用していない人の場合は、割合、推測通りの体内変化を辿るのですが、過去も今も絶賛ステロイド使用中の人の場合、予期せぬ体内変化を辿ったりします。

それで、治療が1歩、1歩進まなくなっちゃったりするんですよね。

手放しにステロイドが悪い!とは言いませんが、あれ、たぶん、長期間、強いものを使っていると体の働きを何か違うものに変えていってると思います。

そんな体内を魔改造してるであろうステロイドですが、魔改造するからといって、ピタッと止めても、これはこれで難儀です。

脱ステロイドで治すとかいう病院も増えてきていますが、うちに来られるアトピーの患者さんはキャリアが長いので、そのキャリアの中で脱ステロイドで治った(?)こともあるみたいですが、とりあえず地獄だし、結局、再発するみたいです。

ということなので、実際に悩んでいる人の現実をお聞きしていると、ステロイドを塗り続けたら、漢方薬がまともに効かない体になるし、脱ステは地獄で再発するしで、病院のステロイドは結局は、その場しのぎでしかないし、完治させたいなら、その場しのぎ位にしておいたほうが無難だと思います。

どうせ、最近の皮膚科ってストロングかベリーストロングのステロイドをただ、塗らせるだけだし、ステロイドの副作用的な2次的な湿疹になっている人もいるので、最早、皮膚科は医者なしのステロイドの自動販売機でいいんじゃないかと結構、本気で思ってます。
ちなみに、これはヘビーなアトピー患者さんも同じ意見でした。

うちでの治療は折衷案です。
いきなり何の代替えも補助もなく根性で脱ステするのは、無謀というか、よろしくない行為なので、漢方薬でかゆみの元を断ちながら、調子をみて、ステロイドのレベルを順に落として、なるべく早く、ステロイドをやめて漢方薬が素直に効く体にしていくといった感じですね。


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2016年07月13日

冷やすと温める漢方薬のいろいろな使い分け

今時は、かなりレベルの低い漢方の考え方だと思いますが、それでも、未だに「温めれば病気は治る」「女性は冷えているので温めないといけない」などが漢方の考えであるかのように主張しているものがあります。

でも、今の時期なんかは、皆さん、いかがですか?
冬は寒くて仕方がなかった人も今は、それほど、冷えで悩んでないんじゃないでしょうか?

漢方治療では冷えと温めるは、実は複雑な使い分けがあります。

確かに特に女性は、冷えを感じることが多いですが漢方では「冷え」というのは、医者などが「冷えますか?」と聞いた時に「冷えます」と答えたら、イコール「体が冷えている」というような、そんな単純な考え方はしません。

東洋医学は、やや摩訶不思議なところがあるかのような説明をする人がいますが、あれは、おそらく東洋医学を理論的に理解できない人が、ごく少ない、わかった部分だけで漢方を説明しようとするので、その人のよくわからない部分が怪しげな感じになってしまっているのだと思います。

確かに漢方は科学的ではないですが、かといって、理屈のない、いい加減なものではなく、非常に理論的な医学です。

ちょっと例えが違うかもしれませんが、西洋医学が物質的な科学だとすれば、漢方は天気や感情などの自然科学みたいな感じです。

それは、さておき「冷えているから温めればよい」のような本当にいい加減なざっくりしすぎている考えの先生がいますが、漢方では冷えにも何種類かの体質があると考えます。

一般的によくある考え方である「冷えていたら温めればよい」という体質は、陰証の虚寒証とよばれる体質で、華奢で体力がなく、手足が冷え、体感的にも寒がりで、内も冷えやすいので、冷たいものなどを飲むと、すぐに下痢をしたりします。

こういった方は、冬の方がより冷えますが、夏も冷えやすく、エアコンなどで、すぐに冷えます。
冬などは眠る時に体が冷たくで寝つけないこともあります。

こういった方は、一般的なイメージ通りに体全体を温める力が強い漢方薬を使用します。
体全体を温めるといっても、なんとなくボワーンと体全体を温めますよ〜みたいな詐欺っぽいモヤモヤしたものではなく、体全体が冷えていても、熱とよばれる強さの働きと体力と気を補って、3つの働きで強く温めたり、血や気の通り道を押し開き、その巡りを活性化することによって、体のすみずみまで血と気を行きわたらせて温めたりと、強く温める場合も、その人の体質によって、微妙に治療の方法が分かれてきます。

実は、このような一般的に「冷えている」と思われているタイプは少なく、女性で多い冷えは、上熱下寒とよばれる部分的冷えや血虚系の冷えです。

上熱下寒とは体の上半身は暑かったりするけど、膝からしたなどは、すごく冷えるといった感じの体質です。

こういった方は、手は冷えません。
なので、漢方治療で問診をとる時に「冷えますか?」とざっくり聞くのではなく「手は冷えますか?」「足は冷えますか?」と別々に聞くことは重要です。

こういった証の方は、上半身の気と熱は降ろして、下半身に熱を促すようなイメージの治療になり、そういった役割の漢方薬を使用します。

血虚系の冷えというのは体で使用する血と体で消費する血のバランスが取れずに血が不足している方が血の不足から冷えを起こしている状態を指します。

漢方では、血は肉体的な活動だけでなく、思考など、体のあらゆる活動で使用すると考えられています。

ですから、西洋医学にあるような、成人の人なら「これくらいの血液量が入りますよ」というような液体の容積と平均値を比べるだけのものではありません。
西洋医学の検査で見ているのは、平均値と比べて、あるか、ないかだけですね。

漢方の場合は、悩んだり、激しく疲れたりすると血を消耗し、なくなった分を製造できなければ、不足するので、その状態を血虚とよびます。

熱を巡らせる血が不足している状態なので、冷えになってくるのですね。
この場合は、一般的にあるような温めることが治療のメインではありませんね、
血を増やすことがメインになります。
血を増やし、それから温めることによって、血の活動を活発にして、冷えを取り除きます。

その他にも、「気」の乱れ、現代の医学でいえば、ストレスなどで自律神経の調整がうまくいかなくて、一定の条件で手足だけが異常に冷えるなどの冷えがあり、この場合は、気の調整をすることによって冷えを取り除きます。
温めるわけではありませんね。

あと、体に余分な水がたまっていて、それが濡れた衣服のように体を冷やすという体質など、いろいろな体質があるので、漢方ではそれらのバランスをとるようにして温めます。

漢方で「温める」というのは、暖房にように、ただ単に「温める」というわけではないのです。

その人の体質に合わせて結果的に温まるようにもっていくということですね。

漢方は「陰陽」の法則が大原則になっています。
なので、どんな体質の人にでも良い薬というものはありません。
温める力を強い熱の漢方薬は、熱証とよばれる熱の調整がうまくいなかにタイプには毒になります。
なぜなら、そんな人を温めると熱が体の中にこもって悪さをするからです。
ちなみに僕はこの熱がこもりやすいタイプです。

体質に合わせる漢方薬というのは、こういうことですね。
誰でも温めれば、治るというものではないし、温め方にもいろいろとあるということですね。

特にこの時期は要注意です。
冬に冷えで悩んでいた人だって、今は暑くてしょうがいないのです。
でも、詳しく聞いていくと「足先は冷える」「お腹は冷える」「手はほてる」「首から上は暑くて汗ダラダラ」のように冷えと熱が混在しています。

そんな時は、足先が冷えているからといって、ただ単に温める漢方薬を使うべきじゃないですね。

温めるとか冷やすとか、そんな単純なものではなく、どう冷えと熱のコントロールをするか。
それが漢方治療です。


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2016年05月31日

薬を薬でかぶせて治そうするのは愚策じゃない!?(肝炎)

もともと、昔に、うちの患者さんだった人が、新たな相談で久しぶりに来られました。

以前に来られた時とは違う症状で、突然、肝臓の数値がものすごく上がったとのこと。

GOT、GPTが通常の8倍〜9倍に跳ね上がり、異様なだるさ、食欲不振、吐き気、ゲップ、胸の熱感や上半身ののぼせ感など。黄疸はありませんでしたが、かつてないほどの最悪状態。

年齢は30代前半の女性で、アルコールは一切飲まず、昔からの持病も一切なし。

普通で考えたら急性肝炎ですが、病院のエコーの診断結果を見たら「急性肝炎らしくない」との診断。
かといって「何」ということもなく、得意の不明という診断。

病院の治療はおきまりの「なんとなくウルソの投薬」
この辺のマニュアル治療はさすがですね。
勉強のエリートは絶対に一般的なマニュアルを外しません。

ウルソを飲み始めてから肝数値は、ほんの気持ち程度、下がったが、とにかく、異様なだるさ、吐き気、ゲップ、熱感などの自覚症状は1mmも変わらず。

検査数値も重要だとは思いますが、患者さんは「とにかく症状をとっておくれ」といった感じだったそうです。

その後、病院の「検査→ウルソ→検査」の繰り返しで「病院は詰んでるみたい・・・」と感じられたようで、一旦は近くの漢方薬局に相談に行かれたようです。

そこで処方されたのは「牛黄清心丸」
出たー!といった感じ。

漢方薬局と言いながら、牛黄清心丸と鹿茸でなんでも治ると思っているサプリメントノリの店ってあるんですね。

こういう店って、大体この2つにプラス田七などの血をサラサラにするものしか処方しません。
最近は更に腸をキレイにするものプラス!

どんな病気でも血をサラサラにする田七と牛黄清心丸みたいな。

漢方ってサプリじゃないですからー

牛黄清心丸といえば、思い出しますが、僕の西洋医学の師匠は上海人で、西洋医学はもちろんのこと、漢方のことも、よくご存知で、日本に来られた時に驚いたのが「なんで日本の薬局はどこも牛黄清心丸が山積みなの?」と言っておられました。

なぜ、そんな質問をされるかというと、牛黄清心丸って漢方の理論から言ったら、譫言、痙攣、高熱、病気で行ったら脳梗塞の直後みたいな時に使うものなのです。

その滅多に使わなさそうな処方が店に山積み!
師匠からしたら、日本はそんなヤバイ人があちこちに一杯いるのか?という素朴な疑問です。

でも、師匠、違うのです。
日本では勝手に「体力がつく」とか「元気になる」とかひどいのになったら「風邪がすぐに治る」みたいな漢方理論そっちのけで売ってるのです。

なので、今回の症状に効くはずもなく。
患者さん自身もその漢方薬局の説明に怪しさを感じたらしく、ほぼ飲まない状態で、うちに相談に来られました。

うちでは病院と関わり出してからの経緯を順に詳細に全部、聞きました。
そうすると、ある事情で一時期だけ、降圧剤をのみ、その後、ステロイド、不安感があるので、心療内科系の薬。その後も、やれ、吐き気にこの薬だ。食欲不振にこの薬だと。

薬のオンパレード。
時間経過と検査数値を並行してみていくと、どんどん、どんどん、肝臓が壊れている感じ。
そりゃ、肝数値も悪くなります。

一応、師匠に相談したら「薬は全部肝臓で処理するんだから、次々、薬を使ったら、肝臓がへばるに決まってるでしょ!生理学と薬理学の基本だよ!」

「はい、それはちゃんと理解し、おぼえています。師匠」
僕は漢方専門なので、一応、西洋医学の専門の師匠に確認しました。

で、トドメに牛黄清心丸。
漢方薬って、その人のその時の体質にも合わせる必要があるのですが、牛黄清心丸って、かなり強い負担を与える薬なんです。
その方は、虚証とよばれる体質なので、当然、そんなもの弱ってるところに放りこまれたらよけいに疲れます。

病名漢方のマニュアルからいくと、肝炎ってインチンコウ湯とか、大柴胡湯を使います。
肝臓に強く効かせる生薬が含まれる漢方薬を使用するのですね。

うちは、病名や症状ではなく、証(体全体の状態)をみて、漢方薬を選びますので、インチンコウ湯とか、大柴胡湯なんて選択肢は、弱っている虚証の患者さんに使うなんてありえません。
この辺の漢方薬を使ったら、更に悪化するのは目に見えています。
それは「証」が教えてくれています。

次に治療の方向性を考えていく上で、肝臓系のトラブルは柴胡剤とよばれるものを使うのがセオリーなのですが、治療の1段階としてやらないといけないのは「肝炎」を治すかどうかではなく「食事がまともに食べられるようにすること」

肝炎という「病気だけ」で見ると大柴胡湯とか患者さんの体力とか状況を一切無視したような処方をしかねません。
とにかく今は食べて、体力をつけるためには上焦(肩から上の部分)に熱がたまりすぎているので、それを降ろす必要があるため、上焦の熱をコントロールする漢方薬を選びました。

漢方薬名はあえて言いませんよ。
だって、この業界って、こういったブログを読むと「肝炎には○○の漢方薬がいいんだ!」とすぐに単純なマニュアルにしようとする人が多いので。(ちなみに同業や専門家は読まないでと注意していますが)

漢方薬を選ぶ時は「肝炎に○○の漢方薬」と直結で稚拙な選び方ではなく、「肝炎の□△の体質の人に○◇の漢方薬」を選ぶのです。漢方では肝炎の次に「□△な体質」という診断が必須なのです。

病名が同じ肝炎でも○○の体質だと選ぶ漢方薬も□△の体質の人の漢方薬とは種類が変わってくるのですね。
□とか△とか訳がわからなくなってきましたが。

その後、狙い通りに熱がひいて食欲が戻り、ゲップが少なくなり・・・と次々に落ち着いてきました。
もちろん、この時も漢方薬を渡すだけでなく、その人の体質に合わせた食事の摂り方をアドバイスしました。一般健康論でないやつね。

まとめ的には、具合が悪くなった時に体に負担を与える病院の薬を次々にかぶせて治そうとするのは、愚策ではないかと思う次第です。


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2016年03月30日

花粉症に対しての小青龍湯の間違った使い方!?

花粉症のいや〜〜〜な季節ですね。

あいかわらず病院の漢方はマニュアル大好き漢方なので、花粉症と言えば、小青龍湯を何も考えずに処方しているようですね。

うちの近くの耳鼻咽喉科も以前までは、この時期になるとツムラの営業さんが小青龍湯(ツムラ19番)のみを山のように抱えて、その病院に納品していました。
その様は、まるでスーパーの特売品!
あそこまで割り切って漢方薬をマニュアル特売してたら、逆に清々しいですね。
病院だけど安売りのドラッグのようです(遠い目・・・)

そういえば、その特売品も最近は見なくなりました。
よく、そこの病院で漢方薬を処方された人が、うちにその漢方薬の事を聞きに来るので、マニュアル漢方がやりにくくなったのかな・・・。
真相はわかりませんが。

それはさておき、どこの病院も得意の全国共通商品券のように花粉症と言えば小青龍湯を処方していますね。

アレグラなんかと同じだと思っているのでしょうか。
あんな発想だけで漢方薬を処方できる厚顔さが羨ましい限りです。
僕は漢方は複雑で難解な医学だと思っているのですが。

と言いながら、小青龍湯は花粉症によく効きます。
でも、その効き方が問題。
うちでは、その効き方のことを詳しく説明しています。

小青龍湯は効くのですが、効き方が新薬みたいな感じです。
いわゆる、皆さんが漢方薬で想像するような、根本的な治療効果ではない感じ。

小青龍湯は漢方的には「上焦の水毒と熱」という体質に合わせるとよく効きます。
よく効くと言っても、そこは漢方薬なので、誰にでも効くわけじゃありません。

花粉症だと言っても、人それぞれ、体質がありますので基本的にはその人独自の体質に合わせます。
あくまで漢方なので「小青龍湯の合う体質であれば効く」ですね。
小青龍湯が合わない花粉症だったらウンともスンとも効きません。

漢方では、病位という、どんなレベルの状態かを判断する属性レベルを判断する基準があるのですが、小青龍湯は太陽病と太陰病という2つのレベルを持っている変わった漢方薬です。

この病位というもの、詳しく説明するとブログ記事でvol.10位まで書かないと理解が難しい理論なので、簡単に説明するとレギュラーの4段階の上から4、3、2、1と弱くなり、レベルが高いほど、急性で使用し薬性も強く、レベルが低くなると慢性病で使用し薬性も穏やかになります。
(漢方薬性は強い=効果が強いではなく、体質と合わせるレベルと指します)
他にイレギュラーレベルが2つあります。

つまり、小青龍湯は、急性で薬性も強い状態のものです。
もうひとつ、裏属性で穏やかな薬性レベル2も持っていますが、これはイレギュラーな特殊なものなので説明すると、かなり長くなるので、今回は割愛。

要するに小青龍湯は早く強く効くのです。
その代り、漢方は自然界の陰陽の法則で動いているので、早く効くということは、じっくりと効かせて、根本的に治す治療に使うのは難しいということ。
治療の世界でも一夜づけは、すぐに忘れちゃうんですね。

経験上、効果の持続時間は大体、2〜3時間位。
飲んで40分しないうちに鼻水なんかが止まってきますが、3時間もすれば、ドバーと鼻水が再開です。

病院の薬、お得意の「薬を飲むと症状が止まる → 時間が経ったら症状が再開」のループが小青龍湯でも始まります。

効き方が新薬的なんですね。
その上、病院では誰でも効くと勘違いしているかもしれませんが、そこは漢方薬なので、体質が合ってなければ小青龍湯も全く効かない人もいます。

基本的には小青龍湯のみで花粉症を治せないことはないかもしれないですが何年もかかると思います。
ちなみに僕は小青龍湯で花粉症を根本治療できると考えていませんので、花粉症の時期でない時も飲んでても意味がないと思っているので、うちでは「新薬で眠気や頭がボーッとするなどの副作用がなければ、花粉症の時期が短ければ新薬を飲んだほうがいいよ」と新薬の方を勧めています。

その新薬も病院は保険で若干、安いですが、ドラッグでも病院が処方するものと同じ成分のものが売ってますので、病院に行く時間や待ち時間を短縮できる方が大事だと思う人は、ドラッグで買ってください。
ドラッグでもそんなに高くありません。

まとめると、新薬の副作用が困るなら、小青龍湯が治療薬になりますが、レベル4の漢方薬なので、飲み続けていたら、だんだん効いて根本治療してくれるということは稀です。

小青龍湯も体質を選ぶので最初の何包かで、症状が緩和されなかったら、飲み続けても効いてきません。
小青龍湯とあなたの体質が合ってません。
小青龍湯はあきらめましょう。他に花粉症に使用する漢方薬はいくらでもあります。

小青龍湯が、その時に効いたとしても、新薬的なので花粉症の時期を過ぎて飲み続けても根本的には治らないと思います。
長くても1ヶ月飲み続けて、やめた時に症状が再開していたら、さっさと違う漢方薬にしたほうがいいです。

一応、花粉症からガンまでの漢方相談を専門にやってきた僕の見解です。


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2016年03月15日

捻挫や骨折の治療の役に立たない病院

お店で仕事をしていると嫁さんの方から焦った口調で電話がありました。
どうも、うちの息子がサッカーをやっている途中でくるぶし辺りを捻って捻挫をしたらしいです。

「整形外科に連れて行ったほうがいい?」という電話。

患部の腫れ具合もそれほどひどくなく、膝あたりに手で振動を与えた時にくるぶし周辺の骨に痛みが走るかどうかを確認したところ、ないとのこと。

だったらと即座に「病院は行く必要はない」と答えました。

このブログでも過去に書きましたが、去年に僕自身がスケートで事故に合い、左人差指の靭帯を断裂?しました(?なのは、6つ行った病院のどこもが曖昧な診断しかしなかったため)

最初は骨にヒビがいってるとか、いってないとか、靭帯が切れている、ただの突き指など3つの病院でどれも曖昧。

行った病院は近くの老人介護主体の腰掛け的な整形外科。
近所でリハビリに放り込んで儲けているというところから鶏小屋と呼ばれている町の整形外科。
元、大病院のリウマチ専門の権威の先生が個人開業した整形外科。
うちの周辺だと事故などの救急でも運ばれ手指の手術でも定評のある大病院。
由緒ある鍼の学校と併設されている整形外科(院長に診てらもいました)
もう一つはスポーツ専門外科をしている友人の整形外科。

おそらく同じ整形外科でも、あらゆる種類の整形外科に行ったと思います。

怪我をした当時は同時に複数の病院に行ったら実際はこんなことになるんだと勉強になりました(友人のところは親身に相談にはのってくれました)

あの時は、6つの病院に順に行ったので毎朝、仕事前にどこかの病院に行っているという状態。

しかもどれも初診で他の病院の情報は話していません。
なぜなら、どこもどんな治療能力をもっているのか見てみたかったから。

そこから学んだことは、病院は行っても、ほぼ無意味、治してくれないということ。

今回の場合、病院に行くかどうかのポイントは、骨が折れているかどうか?です。
さすがに骨が折れているかどうかは、最後はレントゲンで見ないとわからないからです。

ただし、病院に行けばわかるのではありません。
僕の経験からいくと、病院でもポッキリと素人でもわかりそうな骨折しかわからないようです。
しかも、骨折してても僕らがイメージするような治療ではありません。

整形外科の捻挫や骨折の治療は多分、全国同じです(たかだか6つで6種類のバリエーションの病院しか行ってませんが)

湿布、痛み止め、テーピングなどによる固定、それと安静。

多分、どこに行っても同じです。
僕も6つの病院ともこれでした。

残念ながら自然治癒力を研究している僕ら東洋医学の人間からすると、これらは治療ではありません。

看護師さんなど医者以外の補助の方がする応急処置です。
補助処置といってもいいでしょうか。
結局、その人の自然治癒力にまかせているだけで、医者自身から積極的に治療として働きかけているものはありません。

(湿布)怪我した直後に腫れたら医学のド素人の人でも冷やしたほうがいいと思います。
しかも、湿布をし続けたところで湿布の薬効が骨や靭帯を治してくれるわけじゃありません。

(痛み止め)医者、これ好きですよね。僕の時も痛みは耐えれると何度もいってるのにやたら処方してきました。鎮痛剤は痛みを緩和するだけで、これまた骨や靭帯を治してくれるわけじゃありません。

(テーピング)最初は動かさないほうがいいというには、これも医学のド素人の方でもそうしたほうがいいって思いますよね。
しかもテーピングするのは看護師さんかリハビリ師さん。僕の経験では医者は下手くそでした。
固定は実は諸刃の剣で怪我の度合いによって、動かす箇所と動かさない箇所を状態に応じて考える必要があります。またどれくらいの時期から動かすかは重要なのですが、僕の経験からすると4週間固定とか、マニュアルっぽかったです。

(安静)言うまでもなく自然治癒力。これも医学のド素人の方でも休んだほうがいいのはわかります。

そう、僕の経験では診断は曖昧。治療はただの補助的な措置。
どこに医者が必要なの?と思いました。

しかも僕の時は結局、有名な大病院で一生治りませんと言われただけ。
「いやいや、あなたの無能をカミングアウトされても・・・」と苦笑いしか出ませんでした。

でも、西洋医学には手術があるじゃないか。
そうです。僕の西洋医学の師匠は元細胞顕微外科医。
神経を1本、1本繋ぎあわせる手術をする先生。

もちろん、その先生にも当時、相談しました。
そうしたら、先生、曰く、
「手術は単純に治してくれると考えてはいけない。
生活できないほど、どうしようもない状態を生活できるようにするのが目的で、手術といえば聞こえがいいが、要は健康な組織をぶった切る傷害行為に違いはない。
基本的には人間の身体は一度、傷をつけると2度と本来の元の姿にはならないので、なるべくしないほうがいいし、もっとひどくなる失敗とも隣り合わせだ」
とおっしゃっておられました。

だから、怪我した状態を本当の意味で元の状態に戻したい。
と思ったら病院って役に立たないんじゃないかと思うのです。
少なくとも6つの病院に行ったって。

なので、うちの息子も病院には行かせず、一緒に治療コラボしている鍼の先生に電話。
すぐに診てくれて、見るなり「あーこれ鍼ささないとダメですよ」とのこと。

小3ですが、遠慮なくブスブス、鍼を15本ほど刺しましt。
そうしたら、翌日からほぼ、痛みなし。歩くのも少しの違和感だけ。
手前味噌ではありますが、東洋医学ってスゲーと改めて思いました。

で、鍼の先生と病院だったら、今頃、鍼の痛みに耐えられる子に痛み止めの薬、出して、次の日から歩いている子に2週間、固定して安静って全国共通商品券みたいな治療するんだろうな。と笑い話になってました。

2日目から走ろうとする息子に固定と安静は必要ないけど、もうちょっと怪我したことを自覚した動きをしなさいと注意するので大変です。


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2016年01月13日

風邪の漢方薬はマニュアルで選べない

風邪をひいた、うちの患者さんから電話がありました。
どうもご主人が風邪をひいたようで、漢方薬を飲ませたいとのこと。
たまたま、以前に奥様用に風邪の処方をお送りしていたので、その漢方薬で治せるかどうかの問い合わせでした。

症状をお聞きしていると、他の種類の漢方薬でないとダメな感じの可能性もあり、うちが休み前だったので、漢方薬をお渡しすることがでないので「申し訳ないけど、近くの薬局で今から言う種類の漢方薬を買って飲ませてほしい」とアドバイスしました。
(ちなみに現在、うちですでに完歩役を飲まれている患者さんには緊急の場合は、こういった感じで漢方薬のアドバイスをしますが、新規の方に、こういったアドバイスはしていません)

この時期になると東京や関西以外の地方の患者さんからも、こういった問い合わせがあり、風邪は1日単位とか下手したら何時間単位で漢方薬の種類を変更する必要があったりするので、お送りしていたら間に合わない場合は「これこれこういう漢方薬を買ってきて飲んでほしい」というアドバイスをします。

ところが、なぜか、この時に患者さんが、どこかの漢方薬局に銘柄指定で漢方薬を買いにいくと、高確率で変な漢方薬を勧めてきます。

それもなぜか、大阪と東京と離れているお店でも葛根湯と銀翹散(ぎんぎょうさん)が多い!
後、熱が高かったら板藍根(ばんらんこん)!

離れている場所の店でも同じ漢方薬を勧められるということは、よっぽどマニュアル化されているんだろうなと思いますね。

患者さんにしたら、別にその漢方薬局に相談にいったのではなく、うちで相談済みで、指定の漢方薬を買おうとしただけですが、なんか変な漢方薬を勧められて、買わざるえなくなり、困った事態になっていることがよくあります。

で、それで治ったら結果オーライで良いのですが、案の定、良くならなかったり、結局、その店の説明が怪しかったりして、再度、僕に、その変な漢方薬を飲んでもよいのかを相談してきてくれます。

それを聞くと「また、その処方かよ!」と思うのです。

風邪に葛根湯って四字熟語みたいに皆さんご存知ですが、うちでは、葛根湯なんて出しません。
(別に僕は変わった漢方薬を知っているアピールをしてやろうということではありません)
僕は葛根湯で風邪が治ったことなんて、10年で1,2回位のレベル。

確かに葛根湯って「え、風邪かな?いや違うかな?」的な、はっきりしない時期に飲めば、ピシャッと聞いて治りますが「喉痛い、咳が出てきた」なんて風邪の確定感と病状が進んでる感が出ていたら、もう葛根湯は効かないというのが僕の経験です。

それどころか葛根湯の中の麻黄というのが、合わない人は胃に悪かったりするのですが、僕は「葛根湯で胃がやられて、そのまま風邪がひどくなった」みたいなことに何度か陥ったので、風邪の時には飲まなくなりました。

葛根湯には麻黄という生薬が入っていて、その麻黄が主剤になっている漢方薬が、麻黄湯ですが、巷でインフルエンザに麻黄湯みたいな話が流れていますが、あれ、完全にウソですよ。

漢方は西洋医学と何の関係もないので「風邪にはこの漢方薬」「インルフエンザにはこの漢方薬」なんてマニュアルなんてありません。

あれは多分、西洋医学の病名でしか漢方薬を処方できない人が考えたデマ(漢方的には)だと思います。

漢方は「風邪だったら」とか「インフルエンザだったら」とか、病名ごとに分けて漢方薬を選びません。

インフルエンザだろうが、風邪だろうが、その時の鼻水や喉痛、咳などの状態に合わせて、何種類かの漢方薬を使いわけていきます。
腸炎なんかも風邪と同じように治療することが多いですね。

なんだったら、1日単位や時間単位で「朝、昼はA漢方薬で夜はB漢方薬、良くなってきたらC漢方薬」なんて感じで次々に種類を変えていくこともあります。

それくらい、風邪の影響による体質変化は早いのです。
風邪に漢方薬の処方を1週間分とか、ながーーーーい期間、処方している病院がありましたが、その処方をやっている時点で「漢方薬を使って風邪を治す方法を僕は知りません」って言いながら処方しているようなものですね。

ちなみに東洋医学には葛根湯医者という言葉がありますが、すぐに葛根湯を処方する医者のことを漢方ではヤブ医者のことを指します。

銀翹散も何度か飲みましたが、これもびっくりするほど効いたことがわからない処方ですね。

風邪って1包ずつの勝負ができるので、1包ずつ「あっ症状が悪くなったな、この漢方薬じゃないや」とか「おーこの漢方薬だな!ばっちり効いてる」とか、良いも悪いもわかりやすいのですが、銀翹散って特に変化を感じたことがないので苦手です。

僕が古方と日本漢方をやっていることもあるかもしれませんが、中医学の処方である銀翹散が苦手なのかもしれませんね。
ただし、僕は国際中医師なので、中医学の銀翹散をわけわからず飲んでいるわけではありません。

風邪の治療は漢方では別格です。
処方自体は6種類位で事足りるのですが、どの漢方薬をどのタイミングで何回飲んで、次の漢方薬に変更していくかが難しいので、6種類といっても、無限に組み合わせが生まれてきます。

多分、その難しさはマニュアルで風邪に葛根湯とかやってる先生自身よりも、風邪で元々持ってる持病がひどくなったりしている患者さんの方が、よくご存知ではないかと思います。

そんなわけで、この時期、風邪に葛根湯とかインフルンザに麻黄湯などのマニュアル処方にはお気をつけください。


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2015年12月08日

病院の治療は根本的治療にはならない

よく病院で「このケガは全治3ヶ月」みたいな言い回しってありますよね。
僕は今まで、あれって完全に治るまでのことだと漠然と思っていたのですが、どうもそうじゃないらしく通説的には「日常生活に戻れるまでの治療を行う期間」のことを言うらしいです。

僕は8ヶ月前にとある事故で左手の人差指を怪我しました。
過去に骨折した時に元に近い状態に治ったのが1ヶ月位だったので、最初の病院の診察を受けた後は、今回は骨折もないし、なんとなく今回は1ヶ月も経たないで治るのかな。なんて、かるーい考えでいました。

そうしたら、合計6つのそれぞれ違う病院の診察を受けた結果、結局、医師から「その指は一生、ちゃんと曲がらない」というお墨付きをもらいました。(6つのバラバラの病院をあえて紹介状なしで診察を受けたのは、職業柄、病院の診察って実際のところどうなのかを検証したかったからです)

「全治1ヶ月」どころか「一生治らない」
一応、病気の相談を何年とやってきた僕ですが「えらく低く見積もったものだ」となんか苦笑いです。
「骨が折れるより靭帯の損傷は難儀」というのは本当なんだと実感しました。

この時のそれぞれの病院の治療の時に感じたのが「全治とは」の定義に書かれている「日常生活に戻れるまでの治療を行う期間」ということ。

そう、自分が怪我するまでは、なんとなく「病院の治療=元に戻してくれる」とか「完治」と思っていたのですが、そうじゃないのです。

「日常生活に戻れるまでの治療を行う期間」まさにこの「日常生活に戻れる」がポイントで、どの病院も最初から日常生活をなんとか送れたらいいんじゃないか的なところが最終目的のような感じでした。

だから、指が元のように曲がらなくたって「食事などは問題ないですよね?」って言われました。
僕はピアノとギターを結構、本格的にやってるので「ピアノやギターはできるようになりますか?」って医者に聞いたら「それが仕事じゃないでしょ?」だって。
さすが、元に戻す気も能力もないだけある人の意見です。

「内科、皮膚科、耳鼻科などに関しては根本的に治すのが目的ではなく、ただ対症療法の薬をバラまくだけ」ということは、この業界にいた経験から重々に理解していましたが、外科のことはあまり知らなかったので「怪我は治してくれるんじゃないか」とどこか甘い考えがあったのです。
これだけ病気の相談経験があって、まだ病院の治療というものを根本的に誤解していました。

自分自身の経験から病院は元のように戻る、いわゆる根本的治癒や完治は最初から目標にないようです。
「私ができる範囲はやってあげる。それで元には戻らないけど、生活位はなんとかできるんじゃない」というのが病院の全力の治療なのだと体感しました。

東洋医学は根本治療を目指すので、完治できるかどうは別として、どうやったら元に戻るのか、完治になるのかを、その都度、人それぞれの状態や状況に合わせて患者さんと一緒に考える治療です。

病院のような、できる範囲の治療だけならやりますよ。という姿勢は衝撃でした。
しかもその病院のできる範囲が、これまた狭く、僕の実際の治療ケースだと、

@骨折していないのがわかっててもバカの一つおぼえのように毎回撮るレントゲン。
A根本治療と何の関係もなく「痛みは耐えられる程度だ」と言ってるのに処方してくる痛み止めと湿布。
B「解剖学、ほんとに分かってやってるの?」と不思議に感じてしまうような技術で指をマッサージするだけのリハビリ。

治療範囲がとにかくせまいッ!!

僕の場合は「6つの病院、全てで打つ手なし!」
西洋医学の底の浅さにむしろ関心しました。

もともと、内科、皮膚科に関しては謎の高熱で文字通り死にかけた時に医者の方から正直に「原因も治療もわかりませんが点滴とステロイド出しときます」と言われて内科と皮膚科で治してもらう必要はないんだなと感じていたし、子供が鼻と喉を悪くした時は耳鼻科で薬をチョッチョッと塗って、後は薬の名前は違えど、要は抗生剤と抗ヒスタミン剤をバラまいているだけというのを経験、ここに外科はレントゲンと撮って痛み止めと湿布を出すだけということが加わりました。

今まで西洋医学は漢方と違って使用する薬が対症療法なので、根本治療にならないと考えていましたが、そんな問題ではなく、根本治療や完治以前に今回の6つの病院の態度をみていると「できる範囲のことをなんとなくこなすだけ」というのが西洋医学の特徴なんだと考えを改めざる得なかったです。

ちなみに「一生、曲がらない」と言われた指は機能的には完全回復しています。
先日はギターのライブもやりました。今月はピアノです。

「何で治ったか?」ですか。
もちろん、東洋医学!鍼と漢方薬です。
今回のことをきっかけにとても優秀な鍼の先生と出会いました。ラッキーでした。

でも「東洋医学」だから治ったのではありません。
東洋医学は基本理念が自然治癒力を応用する医学なので、自分の治癒力を十分に発揮できるようにリハビリやらも鍼の先生といろいろと考えて「自分自身の治り方」を研究した結果です。

東洋医学は人それぞれの体質に合わせた治療です。
その人に合わせるということは、言い方を変えれば「できる範囲の治療をする」のではなく、どうやったら根本治療になるかを治療者側の僕らだけでなく治療を受ける側の患者さんも一緒に考えるということなんですね。

できたら「生活できたらいいんじゃない」という頼りない治療でなく、あなたと一緒に完治を目標にしたいですね。


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2015年12月01日

自分の力だけで治すか?薬を使うか?

前回、こちらの漢方薬で治るのか?病院で治るのか? から西洋医学の病院の治療、漢方薬の治療、自分で養生して治してく治療の違いを理論的に説明してみました。

メールでの相談をお聞きしていると大体のこの3つの治療方法でどれが一番いいのかを悩んでおられる方が多いようです。

一般的には病院を選ばれます。
しかし、それぞれの治療に利点と欠点がありますので、漢方薬が一番得だとか損だとか、一言で説明するのは難しいです。

ではでは、実際に病気になったケースを元に病院、漢方、自分の養生の治療方法の違いを比べてみましょう。

僕自身の話なのですが以前にコンサートに行く前にお腹を壊しました。
いきなりの軟便からの下痢になりました。

この時にどの治療方法の選択肢を選ぶかです。

西洋医学の場合は選択するのは止瀉薬ですね。
この時は実際には西洋医学の薬は飲んでいませんが、止瀉薬ならすぐにでもピタッと便を止めてくれます。

とりあえず便は止まるので、安心してコンサートに集中できそうですね。
ただ、家からコンサート会場まで1時間、コンサートは2時間ほど、合計3時間なので、途中で薬の効果が切れると再び、下痢が襲ってくるかもしれません。

念のためにコンサート会場についてから、もう一度、薬を飲んだほうがいいかもしれません。

こういった急性の場合は、新薬は役立ちます。
薬が吸収されれば、すぐにでも効果が現れ、便を止めてくれるからです。
ただ、薬の効果の時間が切れれば、症状が元に戻ってくる可能性が高いので、その場合は、何回か飲んで対応する必要があるかもしれません。

それとこのケースのように急に襲ってきた病気で一時的にでも止まればいいという場合は、病院の薬は効果的ですが、これがかなり以前から悩んでいる病気の場合は、ずっと薬を飲み続ける必要があります。

なぜなら薬をやめたら症状が元に戻るからです。
何日か前やさっきなったような急性の病気の場合は、何回かで治るケースが多いですが、治らない場合は、薬を飲んで症状を抑えて、薬が切れて症状が元に戻って、薬を飲んで症状を抑えて・・・を繰り返します。

コンサートの帰りには、お腹のことなど特に気にせずにイタリアンを食べたのですが、病院の薬の場合は、一時的に表面上、症状を止めてくれているだけの可能性もあるので、病院の薬だけの場合は、消化のよい食べ物にしたほうが無難ですね。

次に漢方薬です。
この時は漢方薬で治しました。

お腹が冷えていたので、温めてお腹の力を高めて軟便を治す漢方薬です。
結果からいうと、家から出る前に1包だけ飲んで、それで、すぐに治りました。
再発もなしで、2包目も飲んでいません。

その時の証(軟便になった体質)にピタッとハマったのでしょう。
漢方薬は薬の成分で便を止めるわけではないので、うまくいけば、何包かで完全に治ります。

慢性病で言えば根本的に治る状態です。
ただ、漢方薬はその時の証(体質)と漢方薬を合わせるのが大変です。
腹痛や軟便の症状だけで考えれば飲んだほうがよさそうな漢方薬は何十種類もあります。

今の軟便の体質がどんな証なのか?
その証に合う漢方薬は何なのか?
この2つをクリアしないと証と漢方薬が合っていない場合、漢方薬は、びっくりするほど効きません。

数十種類の下痢や軟便に使う漢方薬から適当に選んだ場合はまず外すと思うので、外した場合は、コンサート中、ずっとトイレと友達になる必要があります。

帰りのイタリアンは遠慮なしに食べています。
漢方薬で治った場合は、自分の力で治しているので、普段の状態に戻ったということなので、いつも通りの食事でいけます。

そして病院の薬にも漢方薬にも頼らないで自分の力だけで治す場合。
これは可能です。しかし先の2つの治療に比べたらかなり治すのが難しくはなります。

とりあえずできることと行ったら腹巻位でしょうか。
コンサート会場までの道中もいつトイレに行きたくなるのかわかりません。
もちろん、コンサート中も油断できません。
うまく行けば徐々には治ってくるかもしれませんが、病院の薬も漢方薬も使わないで治すなら、一番いいのは、コンサートに行くこと自体を中止して、家で寝ていることです。

食事も消化のよいもので暖かいものを少量とるようにするのが良いと思います。
じっと忍耐強くしていれば治ります。

今回は、一過性の下痢で例えましたが、慢性病だと、どの治療方法でも時間がかかるので薬は病院の薬も漢方薬も飲み続けていく必要があります。
病院の薬の場合は、漢方薬と違って化学人工物なので、長期間、飲み続けているとだんだんと体がおかしくなってくることもあります。

漢方薬の場合は、素人の方が選んでいたり、処方している先生がおまぬけな先生だったら、長く飲み続けても状態は悲しいほど一向に変わりません。
自分の証と漢方薬を見直していく必要があります。

自分の力だけで治す場合は、どれくらいかかるのかわかりませんが、かなり長期戦を覚悟して、コンサートを休むように体に良いこと以外は全て中止にして、体を治す生活だけに集中したほうがいいですね。
でないと、いつかは治るかもしれませんが、いつまですればいいのか検討がつきません。

以上、西洋医学と漢方と自分で治す場合のそれぞれの違いでした。


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2015年11月25日

漢方薬で治るのか?病院で治るのか?

厚生省は、医療費を下げるのに必死です。
なぜなら、国民健康保険は毎年、大赤字だから。

医療費って安いですが、あれ別に病院が安くしてくれているわけではなく、健康保険という皆さんの税金で病院に足らずの70%の料金を支払っているわけですよ。

ちなみに去年の税金から払った医療費は前年に比べて7000億円増の39兆9556億円。
国民1人当たりの医療費は31万4000円。老人になると1人当たり93万1000円です。
すごいですね。

あなたはこんなに使ってます?
若い人なんか使ってないでしょうね。誰かが誰かの医療費の肩代わりするのが利点でもあり欠点でもあるところですね。

高度医療や手術、救急、産科以外の病院は1人に対して何十万円もの価値のある医療を施しているとは思えません。
僕の周りの病院を見ていたら、ただマニュアル通りに薬をばら撒いているようにしか見えませんね。後、何もわからないくせに撮るレントゲン!レントゲン最強!

このままいくと医療費で国が潰れちゃうかもしれないので、厚生省もジェネリック使ってくれとか、いろいろと医療費を減らす工夫をしているのですが、僕は全く違った方法で医療費を減らせると考えています。

ブログの本題はここから。
「治療」や「病院」に対して見直すのです。

医学理論がしっかりとある治療方法は大きく2つあります。
西洋医学と東洋医学ですね。
それと医学ではないですが、自分で養生とかして、なんとかする!という方法があります。
他にもハーブや温泉の湯治やといろいろとあるかもしれませんが、とりあえずは大きく3つの治療方法を考えてみたいと思います。

実は今「治る」「治癒」ということに関して、社会的に1つの大きな間違いが常識になってしまっていると僕は考えています。

それは、西洋医学の薬で「根本的に治る」とか「病院の薬で予防できる」とか。
そもそも、病院の薬は対症療法といって、薬を飲んでいる間だけ症状を遮断したりして、薬の効果が切れるとまた元どおりに戻ります。
薬の化学的構造から考えれば、それ以上でもそれ以下でもない効果であることが証明されています。

なので、慢性病で悩んでいる人が何週間か病院の薬を飲んでやめた時に再発した場合は、病院の薬で根本治癒する道理はないわけです。(外科医の師匠にも生理学的、薬理的、理論的に道理がないことを確認しました)

ここのところを本来、医者が理解するべきですが、それは難しいようなので患者さん側が理解するしかありません。病院の薬の本来の価値観と使い方を変えないといけないと思うのです。

病院での治療は基本的には急性の治療なのですよ。
もしくは、慢性病でも何週間か薬を飲んで、治らなかったら後は病院の薬を何年飲んでも治らないと思います。飲み続けて根本的に治っていく道理はありませんから。

つまり、急性か慢性病の初期でちょこっと行くだけのところが病院だと思うので本来は、長い間通うところじゃないと思うのですよ。
ただ、急性の病気や症状には短時間で薬は効きますので、そこは病院の利点です。

欠点は待ち時間など時間がかかる。慢性病は初期で治せなかったら、後はグダグダ中途半端な治療がダラダラと続くだけ。中には、続けるべきでない対症療法の薬を続けて身体がおかしくなった人なんかも、うちに相談に来ています。
対症療法を使ってアレルギー科でアレルギー体質を治療するとか意味わかんないですね。

漢方薬は根本的に治療を考えるものです。
漢方は急性病でも慢性病でも対応できます。
ただし、欠点でもあるかもしれないですが、漢方は証という体質の要素を分析し、それにガッチリと漢方薬を合わさないと悲しいほど効きません。

一般的に病院や漢方薬局がやってるような病名や症状にマニュアル的にあてはめるような方法は治るかどうかはラッキーにすがるしかないです。
そこが漢方薬の難儀なところですね。
東洋医学理論にのとってやらないとウンともスンとも言わない。
その点、病院の薬は大体、見立てがあってれば誰でも効きます。

利点は、漢方薬は自然のもので病気を根本的に治療することができますが、(ただし養生も必要)分析した体質と漢方薬が合っていないと何年飲み続けても治らないので、そこが欠点ですね。
また、自分の体質に合わせた生活養生も必要です。
根本的に治るというのは薬の力だけではないからです。
だから、病院で根本的に治ることはないのですね。

一人一人の体質に合わせると言われているだけあって、毎回、毎回、その人の体質を分析しないといけないので、毎回、1回でバッチリはまる!というのが難しいのです。
また本当にちゃんと診断してもらえる漢方は保険と同じ料金というわけにはいきません。そこも欠点かも。

病院の薬も使わず漢方薬も使わず治したい。という場合・・・それは可能です。
しかし、それは、自分の都合のいい時に自分のできそうな養生をすることではありません。

生活の全てを病気を治すために変える必要があります。
「昨日はたまたま遅くて寝るのが遅くなって」とか、よくあるようにチョコチョコ、身体に悪い影響を与えていたら、常に一進一退です。
健康維持ならそれでいいですが、薬も使わないで自分で治すとなると少しの妥協が病気の悪化につながります。また自分の養生だけで治すのであれば、おそらく何年もかかりますので、ある種、病院や漢方薬の道よりもイバラの道です。

利点はお金がかからないことですが、欠点は鬼のような意思の強さを何年も持ち続けないといけないということ。

ということで長くなりましたが、日本の医療費の大赤字を減らそうと思ったら「西洋医学でなんでも治る」という幻想を捨てて、冷静に自分は何の治療を選ぶべきかを一人一人が考えていけば、病院にはそれほど行く必要がないことがわかるので、その結果、医療費は減るのではないかと思います。

次回、この3つの治療方法の違いを具体的に説明したいと思います。

続きの自分の力だけで治すか?薬を使うか?はこちらから。

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2015年10月22日

なぜ病院の薬を飲みたくないのか。その理由。

ある不妊治療系の病院でのひっどい話を聞きました。
その不妊治療病院で診察を受けていた時に、それまで穏やかに診察していた医師が患者さんが「薬は飲みたくありません」と言った途端に顔を真っ赤にし机をバン!バン!叩いて「なぜ、薬を飲みたくないの?それを説明しないさい」と詰め寄ったようです。

専門知識のない人にこういった質問すること自体、その医師の人間性を疑いますよね。
専門家でない患者さんは当然、何も答えられなかったわけです。
その後も何度も「薬を飲みたくない理由を説明しろ!」と詰め寄り、最後には「今の年齢で薬も飲まなかったらあなたは全体、妊娠できない」という捨てセリフまで吐く始末。

そしてこの手の話は、その医師だけがレアでぶっ壊れた人でなく、うちでは、これによく似た話は何人もから聞いてます。
こういうことはいろいろな病院でしょっちゅうあるみたいなので、僕が代わりになんで病院の薬を飲みたくないのかを説明したいと思います。

ちなみに「あなたの意見って漢方家だから新薬が悪いと思い込んでるのでしょ」と思われるのは心外なので、師匠の元外科医、調剤をしている薬剤師、新薬メーカーのMRなどにも生理学的、薬学的にも確認をとっています。

みなさんが最も飲みたくない理由。僕も同じだと思うのですが。

◯病院の薬は対症療法である。
◯病院の薬は結局は異物である。
◯個々の状態に合わせたものではない。

後は次点で副作用が怖いというのもあるでしょうか。

以上が理由ではないでしょうか。

対症療法とは姑息療法とも言われていて、要するに薬効成分が体内にある間は効果があり、薬効成分が一定時間経ち、なくなるとまた症状がぶり返すというものです。
ステロイドを長年使用している人は嫌というほど体験していると思います。
月経時に頭痛がある人の鎮痛剤も効果が切れて頭痛が再開することがわかりますね。

「病院の薬は根本治療にならない」
これが薬を飲みたくない理由ではないでしょうか。
誰でもバカみたいに同じことの繰り返しは嫌ですよね。

病院の薬は薬物動態という薬学の基本的な考えで成り立っています。
薬物動態とはADMEと呼ばれるもので薬物が体内で「吸収→分布→代謝→排泄」されるまでをワンセットとして考えます。

基本は薬物が血中の中に存在する血中濃度というものさしで考えます。
薬の成分が血液中に入って、対象の臓器や組織に到達し、効果を発揮して、人体にとって「異物」である薬の効果を代謝して不活性化させ腎臓から排泄します。

成分もさることながら「異物」である証拠に薬を作り出す際にはプロドラッグという考えがあります。
これは所詮、薬は「異物」なので、体内で毒だと思われて分解されて効果がなくなっちゃうのを防ぐ工夫です。
消化液に解けないようにしたり、代謝されないように代謝される盾で有効成分をくるんだりと、いろいろと身体を騙して「異物」を体内に入れる事ができるようにつくります。

薬の種類によりますが、ADMEはスパンが長くても短い期間で排泄されます。
留まるものもありますが、何ヶ月単位などで留まりません。

なぜ、排泄までを考えないといけないかというと本来の自然にはない「外的な異物」が強制的な作用によって体内の働きを変えて症状を緩和するからです。
そんなものがずっと体内に留まったら、身体のシステムは外的な強制的な働きで動いていくことになりますので、身体がおかしくなってしまいます。

血中濃度が高くなるにつれ効果を発揮し、やがて代謝されて排泄される。
この流れが化学的に証明されているのが病院のお薬です。

なので、薬の効果時間の間だけ効いて成分が排泄されると症状が再発するので対処療法になるのです。

病院のほとんどの薬は対症療法です。
日本では慢性病の人に対して、その場しのぎの薬を長期間使っています。
僕はそれが化学的な見地から考えてもどうにもおかしいと思っていたので、
「こういった性質の病院の薬がなぜ慢性病を治すと考えるのか?そのメカニズムがどうしてもわからない」と師匠に尋ねたところ「いや、全くその通りで対症療法の薬を長期間使ったら慢性病が治るなんて道理もエビデンスもどこにもないよ」とアッサリ言われました。

なぜ薬を飲みたくないのか?

一番の理由と問題は医者と患者さんの間の価値観の違いかもしれません。
医者の「治る」という価値観をどこにおいているのか理解不能ですが、

患者さんは、
「薬が切れたら途端に再発するような治療」は望んでいないのです。

「根本的に治る」ことが患者さんの「治る」の目的です。

かといって、厚生省でパクってきたようなありきたりで平均的な生活養生を付け焼刃で言われても、説得力も何もないのです。

今まで感じていなかった急性の症状に病院の薬は有効だと思いますが、慢性病や長期的なスパンで根本治療したいと願っている患者さんは対症療法を望んでいません。
それが薬を飲みたくない理由だと思います。

病院の薬は個人の体質にフォーカスしないで人間全般に対して効果を発揮するように化学的に考えられています。
それゆえに誰が飲んでも効くようにできていますが、その性質のせいで対症療法になります。

これからの治療は西洋医学の薬といえども、個人の体質に合わせたものが必要かもしれません。
ただ、それは1つの薬を作るのに何十億円もかかりますので、商業的なことも含めて考えると不可能ですが。

不妊治療や婦人科系のホルモン剤はまた問題が違うので、それは不妊治療ブログの方で書きたいと思います。


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2015年09月29日

季節に合わせて飲む漢方薬を考え直す重要性

秋ですね。本来ならすごしやすいはずの秋です。
でも今年は夏から続いて最悪ですね。

台風につぐ台風。
加えて、なんとなく風邪が流行っていたり、花粉症っぽいものがあるようなないようなで、鼻ズルズルだったり、喘息みたいな肺炎になった人が多かったりと。
東洋医学的にはこういった季節は湿熱という身体にとって体調を崩しやすい環境をつくりだします。

漢方薬が西洋医学と決定的に違うところは、漢方薬は体内の自然な働きに逆らわないようにしながら調整します。
本来の健康なバランスから乱れてしまった働きを元の正常なところに戻れるように促すのです。

西洋医学はその人の体内の自然な働きとは関係なく薬の強制的な力で体内の働きを変えます。
本来の流れを遮断したり、本来の働きを助けるというよりは、本来の働きを邪魔して痛みなどが伝われないようにして治療します。

なので、東洋医学と西洋医学は全く治療の方向性が違うのですね。
現状の漢方薬を扱っているほとんどの漢方の病院や漢方薬局は、この漢方の治療原則がわかっていないのか、わかっているうえでそうしないのか、その辺はわかりませんが、漢方薬をその人の体質合わせて処方しようとしません。
漢方薬も西洋医学の薬のように強引に痛み止めやホルモン活性、かゆみ止めなどの効果を目標して処方したりしていますが、これは本来の漢方治療ではありません。

本来の漢方治療は、その人の体質を本来の正しい働きに調整するのですが、この正しい働きというのは、いろいろな要因で悪くなります。

西洋医学ならウィルスとか病原菌が体内に入って悪さをするのが病気の原因になりますが、漢方では自分を取り巻く自然環境や生活リズムと自分の体質の調整能力がずれたりすると病気になると考えます。

漢方薬を選ぶ際に西洋医学の病名が関係がないのは、そういう治療原則からですね。

身体は夏は汗を多量にかきますが、あれは体内の熱の発散を行って体温を下げて外の環境と調整しています。
逆に冬は汗や熱がなどが漏れ出ないようにして身体を温めています。

こういった風に身体のあらゆる機能は外の環境や生活リズムに合わせて身体を最もよい状態になるよう調整を行っているのですが、外の環境が強すぎると体内の調整がうまくいかずに病気の状態になったりするのですね。

漢方の治療で良くなっていくキーポイントは現在の環境とも関わっているのです。

そして、話は戻りますが、今年はすごく変な気候です。
ものすごい猛暑かと思ったら、台風がきて梅雨みたいに雨続き。

こうなると外の環境のバランスが悪すぎて、身体の調節がうまくいかなくなります。

調節がうまくいかなくなった部分を探すのが漢方の体質判断です。
初回に相談を受けにこられた方は問題ないのですが、こういう乱れに乱れた季節の時に困るのは、すでに何ヶ月か漢方薬を飲んでいて、順調に治ってきた人。

こういった方々が今年は季節の乱れが大きいので、今まで治っていた漢方薬が急に効かなくなったり、悪い場合は、変な症状が出てきたり不調になったりしているのです。

前までよかった漢方薬で悪くなる感じ。

これは、季節の変動が激しすぎて、身体の調整と漢方薬が調整する効果の3者がズレることによって起こります。

通常の季節の移り変わりくらいなら全然、問題ないのですが、今年は最悪です。

夏から同じ種類の漢方薬を飲んでいて、順調に症状が治ってきていたのに、急に症状がぶり返したりと、このまま同じ漢方薬を飲んでいてもうまくいかない感じの方がたくさんいらっしゃいました。

こんなに漢方薬の調整に苦労した季節は初めてですね。

病院のように病名や症状だけで漢方薬を処方していたら、そもそも、こういった漢方の治療原則を知らないので、何か症状がひどくなったとしても、新たな病気になったみたいな捉え方をして、また新しい薬を処方したり「漢方薬は効くまでに時間がかかるから」といって同じ対応でほったらかされたりしますが、漢方治療は外界と体内環境を調和させていくのが本来の治療なので、こんな時は季節の乱れに応じて元の漢方薬の治療の方向性を考慮しつつ漢方薬の種類を微調整して対応していかないといけません。

なのでうちでは、順調に治っていた人からジャンジャン、電話がありました。
まだ、台風が来ていて、季節は落ち着かない感じなので、まだまだ油断できそうにありません。

外の環境(気候)が落ち着いてくれると漢方薬の調整もしやすくはなるのですが・・・。

サーフィンをやってるので趣味的には台風は嬉しいのですが、皆さんの身体の治療を考えると今年の台風はちょっと勘弁してほしいなと思います。


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2015年09月18日

健康セミナーって大丈夫?

うちの患者さんから「先日、食養生のセミナーに行ってきたのですが、これって私に合ってますか?」と質問がありました。

最近は、妊活の生活養生法とか、アトピーのための生活養生法とか、いろいろな健康セミナーがそこらかしこで開かれているみたいですね。

「元気になるためにはミトコンドリアを活性化させないといけない」とか「活性酸素を除去する食事を心がけましょう」とか。

このミトコンドリアとか活性酸素って何かっていうと、ミトコンドリアは各細胞の中にあるエネルギーをつくる器官です。各細胞に存在します。

そして、活性酸素は呼吸をした酸素の中に化学反応的に不安定な酸素があり、それが体内で老化やら不調を引き起こすと言われています。

そのセミナーではミトコンドリアを活性化させるのはコエンザイムQ10という物質を摂るようにすれば元気になる!みたいな理論でした。よくあるやつ。

間違ってはいないのですが、おかしい部分もあります。
そもそも細胞はコエンザイムQ10だけで活性化させていません。
他にもいろいろな酵素などが関わっています。
このあたりはネットで「クエン酸回路」などで検索してください。
複雑な化学式が出てきますので興味のある方はどうぞ。

細胞の活性にはコエンザイムQ10以外の酵素もたくさん関わっているし、分量だって人それぞれ、状況それぞれで違うわけです。

活性酸素に関してはSODと呼ばれる悪さをする活性酸素をなくしてくれる酵素があって、それを摂って身体に悪さをする活性酸素をなくしましょう的な感じです。

どちらも共通しているのは、身体にいい成分をとって身体を元気にしましょう。というもの。

これはサプリメントの理論です。
こういった理論の話の問題は、身体にいい成分はそれらだけじゃないということ。
そんな細かい成分を引き合いに出すと身体の中には他にも無数に身体に良い成分はあるわけです。

なのでコエンザイムQ10とかSODと言われても他の成分や他の成分とのバランス量なんかはどうなの?って話です。

もちろん、こういった成分の話だけでなく、他にも生活に役立つことも話されているのですが、ここにも問題があります。

講師の方が西洋医学の身体の生理学や病態生理学に対してあまりにも素人なのです。
体系的に、これらを理解せずに「細胞の働きだけ」とか、かなりの偏った知識なので、話していることがデタラメだったり、いいことだったりと良いも悪いも混ざっています。

こうなるとただの混乱したむちゃくちゃな話です。
こういったセミナー全般に言える特徴ですね。

セミナー自体が良いか?悪いか?ではなく、西洋医学も東洋医学もどちらも理論が無茶苦茶なので、僕なんかがそのセミナーの話を聞くとデタラメと良いことを選り分けるだけで時間がかかります。

だから、うちでは「その時に気になったことをメールか電話ください。僕がわからなかったら、僕の師匠の元外科医の先生にも確認とりますので」とお伝えしています。

こういった健康セミナーでは要は「食事や生活養生をがんばって病気も治しちゃいましょう!」ってことになっています。

しかし、養生だけで病気を治すことも可能は可能なのですが、東洋医学理論から考えると、かなり厳しいです。

養生自体は悪くないです。漢方で治療する場合も、うちでもその人の体質に合わせた生活養生をアドバイスします。養生を心がければ治りが早いからです。

しかし、養生だけで治すとなると話が違ってきます。
(うちが漢方薬をやってるからってことじゃないです。東洋医学の理論上です)

食養生などは言わゆる民間療法です。
民間療法はサプリメントのような感じで「便秘だったらオオバコがいいよ」とか「喉が痛かったら大根と蜂蜜がいいよ」みたいな。
その人ごとの体質は見ません。

これが次のレベルになると薬膳になります。
薬膳になると本来はその日の体質をみて、それに合わせて通常の食材だけでなく漢方薬で使用する生薬なども一部、使用して料理を作ります。

最近、薬膳というと「身体に良いもの入ってたら薬膳!」的なノリがありますが、本来の薬膳は季節や体質を考慮して考え料理を作ります。
だから、今、一般に知られているのは偽物のなんちゃって薬膳!ですね。

そして漢方薬は完全に薬です。
証(体質を構成する要素)から体質を分析し体質に合わせて漢方薬を選びます。
(病院などは体質判断せずにマニュアル処方してますけど)
漢方薬は本来、見立てた体質と漢方薬が一致しなければ副作用になります。
つまり、すべての漢方薬で副作用の可能性があります。

完全に治療の範囲です。
効果も高くなりますがリスクもあります。

食養生は漢方薬からみれば2段階下の身体を良くしてく方法です。
治療ではありません。
養生のみで病気を治すことはできますが、漢方薬の何倍も時間がかかるし、生活の中で妥協してはいけません。

食べ物、睡眠、運動、これらを統括した生活リズム。それらを徹底的に整え1日でも休まないように年単位で取り組む必要があります。
生活リズムのことを考えれば場合によったら友達付き合いなども断ったり仕事も考えないと自分のペースで養生できません。

つまり、現代の普通の生活リズムでは大半の人にとっては不可能に近いのです。
「だから漢方薬を飲みましょう!」
ってことでなく、もし養生だけで治そうとしているけど、イマイチ効果がわからないのであれば、毎日がんばるのがストレスになるくらいストイックに徹底しないとダメだということです。

養生がダメだということではありません。
漢方の治療でも養生は併用ですから。

養生、治療は分けて考えないといけないし、大半の健康セミナーは悪い事は言ってないけど、医学理論の軸がなくブレブレなのでお気をつけあれ。ということですね。


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2015年08月20日

病気が治るための養生を伝える必要性

「養生」とは普段の生活の中で病気を治すために「こうした方が良いとか」「ああした方が良いとか」
生活で気をつけたり、身体にとって良いことに取り組むことですね。

西洋医学では生活養生は治療とは別で、できればやったほうが良い的なオプションっぽい位置付けのような感じがありますが、漢方では完全に治療の一部です。
漢方薬での治療と養生は同等だと思っていただいていも差し支えありません。
病態によっては絶対に取り組まないといけないこともあります。

西洋医学の治療のほとんどは、本来、身体の中のシステムにはない外的かつ人工的な作用で痛みを止めたり、かゆみを止めたりします。
その場や一定の時間だけ、外的な力で症状を無理やり止めたり無くしたりするので、姑息療法と言われています。

西洋医学は、こういった性質なので、根本的に治療したり、根本的な原因を考える術がありません。
実は西洋医学が病気の根本的な原因のように説明しているのは、体内のメカニズムを細かく詳しく見た結果を説明しているのであって、病気になった根本的な原因がわかっているわけではありません。

例えば、アトピーは腸内免疫の免疫が関係しているとかいった話は腸内免疫の状態がアトピーの原因ではなく、アレルギー反応に関連する生理学的な説明を詳しく説明したにすぎません。
その人自身のアトピーになった原因ではありません。
現在の体の中のことを単に説明しただけ。

人によって若干、異なってきますが本質的なアトピーの原因は食事の時間や食事の質だったり寝不足だったりするわけです。

慢性病の原因は、皆さんの生活の中にあるのですね。

以前にアトピーの方の治療をしている際に夜勤がある方だったので「睡眠不足や睡眠リズムの乱れは湿疹が治らない決定的な原因にはなります」とお話しました。

もちろん、だから治らないという意味ではなく、漢方薬はステロイドのように湿疹を無理やり一定時間無くすものではないので「夜勤による睡眠リズムや睡眠不足の乱れをなるべく調整するようにしていかないと漢方薬の効果だけで治るわけではありませんよ」と言う意味でお話したのですが、どうも漢方薬を飲み続けていれば、生活は変えなくても、そのうち治ると思っておられたようです。

漢方薬は新薬と違って、長期間、副作用なく飲み続けることができる便利な薬みたいな位置づけに思われがちなんですが残念ながら漢方薬の役割は、乱れた体質を元の健康な状態に近づけるよう調整することです。

だから、かゆみを止めたり、漢方薬を飲んでるだけで治っていきません。
バックアップ的に体内のシステムの調整は行ってくれますが、悪い要因は取り除かない限り、良くて一進一退になります。

例えば、漢方薬で血を補い、血の巡りを促進することによって傷口の修復を促進させることはできますが、その漢方薬を飲みながら、その傷口を毎日、わざと叩いて再度、傷つけていたらどうなるでしょう。

漢方薬で体内から傷の修復を促進しながら、外部から自分で傷を叩いて傷をひどくするわけです。
これだったら、現状維持でも十分に良くなっていることになります。

傷口は見てわかるものなので「そんなの自分で傷口を叩いたら、治るわけないじゃん!」って誰もが思うでしょう。

でもアトピーの方の食事時間の乱れや甘いも、コンビニ弁当などの便利で簡単な添加物食品の摂りすぎ、不妊症の方のタバコやお酒(男性に多い)は傷口を叩くほどのわかりやすさがなく、なおかつ、便利であると余計に自分にとって良いことと都合よく思い込みたいので、実は悪いこと。を普通に毎日やってしまっているのです。

これでは養生になりません。
漢方治療は体質にあった漢方薬と体質にあった養生、2つで1つなので、普段の生活を病気の頃と変わらない状態ですごしていたら、半分良くなって、半分悪くなる。
つまり現状維持なら、めちゃくちゃ治っていると考えないといけないかもしれないのです。

養生においてのもう一つ、大きな問題があります。
病院では「1日1万歩、歩くのが健康に良い」とか「毎日、緑黄色野菜を満遍なく30品目摂りましょう!」とか一般平均の健康論を養生的にアドバイスしていますが、養生も体質別で考えないといけません。

誰もが同じ養生なんてありえません。
普通で考えれば何歳のどんな人だったら、どんな養生がいいのか?皆んなバラバラになって当然です。

でも病院で個人ごとに養生のアドバイスなんてできません。
なぜなら、元々、診察の際にその人の体質を見ないで画一的な平均化された病気の病名で人を見るからです。
この見方は菌などを特定できる感染症では通用しますが、その他の病気には一切通用しないと思います。

その他の病気は、すべて個人差、体質差がかならずあるからです。
なので、菌系の感染症以外で病院から「普段はこうした方がいいよ」というのは一般論すぎるので、信用しないほうがいいと思います。

子供の養生、大人の養生、普段からスポーツしている人の養生、虚弱な女性の養生、病気ごとにも違うし、体質だって全然違うわけですよ。

それが「”人間”だったらみんな同じ養生でいいですよ」は、あまりに粗く乱暴ですね。
そんなわけないです。
一人、一人の養生考えるの邪魔くさいから「人間」くくりで、こんなものを食べたらいいとか、こんな運動をしたらいいとか、テンプレの養生を誰にでも同じことを言ってるのですよ。

病気を根本的に治そうと思ったら、結局、西洋医学であろうと東洋医学であろうと、一人一人と向き合って、その方だけの体質を理解し、その方だけの薬や養生が必要だと思います。


posted by 華陀 at 18:58| Comment(0) | TrackBack(0) | 病気を治す方法 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする