2013年10月22日

漢方医に必要なのはプライドを捨てること

漢方治療で最も大事なことはなんでしょうか。
東洋医学の診断理論を詳しく知っている事でしょうか?
何百種類もある漢方薬を全て知っている事でしょうか?

どちらも漢方家としては知っていなくてはいけないことですが、最も重要なことではありません。

では何?

それは、自分が「先生」として治療しているというプライドを捨てること。

「プライドと治療に何の関係があるの?」
それがオオアリ。

プライドを捨てるといっても困難な病気でも治療をあきらめずに考えぬく漢方家としてのプライドは必要です。

しかし漢方を勉強して詳しくなるほどプライドを捨てないといけない場面があります。

それは「患者さんに漢方薬を飲んだ後に症状の変化を聞く時」

体質を考え抜いて、それに合わせる漢方薬を考え抜いて、これがベスト!
と考えた漢方薬をお出しします。

しかし、漢方薬の効果というのはあくまで【結果】です。
事前に「こう良くなるだろう」「ああよくなるだろう」って考えてたって、自分が考えた体質と漢方薬が合っていれば結果が出ますが、結果が出ないのは要は自分の考えた体質も漢方薬も合っていなかったということです。

たまに病院で、ある西洋薬の処方で良くならなかったら、
「この薬で治るはず・・・」「その症状は気にしすぎじゃないの」など患者さんの精神的な問題じゃないかという先生がいますが、漢方ではこれは一切通用しません。(西洋医学でも通用しないはずですが)

良くならなかったのは、処方した先生が体質を見誤り、漢方薬を選び間違いしているのです。

だから、漢方薬を飲んでもらう時点で「全然、よくならなかった」という結果を考えておかなければいけません。

「全然、変わらないですよ」「漢方薬を飲んでからひどくなった気がします」
などはそのまま受け止めなければいけないのです。

それを「僕はこれだけ漢方を勉強しているのだから、この薬が効かないはずはない!」なんて、しょうもないプライドを発揮したら治せるものも治せません。

ただし「良くならなかった。ハイ終わり」じゃないですよ。漢方の場合は「変わらなかった」「余計にひどくなった」からが本当の勝負どころ。

漢方薬は病名に合わせて処方するものではないので、初めから答えなんてないのです。
先生と患者さんが一緒に試行錯誤しながら何百種類の中から合うものを探していくのです。

そのために何百種類も漢方薬があるのですね。
ただ、合わなかった場合、患者さんには非常に申し訳ないですが・・・。

何百種類の漢方薬は、それぞれ理論的なつながりがあります。
ここでそれを詳しく説明はできないですが、ある漢方薬が合わなかった理由が体質に対して強すぎたと判断した場合、同じような方向性のもので弱い体質にも使えるものにすることができます。

そうやって、Aの漢方薬はBの漢方薬より強くて、CはAに比べて血の巡りを変えていく力が強くて・・・といったように漢方薬同士は有機的なイメージで互いに、つながっています。

うまくいかなかった場合も、この有機的なつながりを伝って、次の漢方薬を探していくのですね。

病名マニュアルで漢方薬を処方している先生のようにマニュアルに書いてある漢方薬を順番に適当に試してもらうわけではありません。

そんなわけで、患者さんに症状の変化を聞く時は「治っている」という想定で聞くよりも「治っていないかも」という想定の方を優先して聞かないといけません。

なぜなら、患者さんの中には、あまり良くなっていなくても気を使って良いように言ってくれる人がいるからです。

だから「僕は詳しいよ」というプライドが高い雰囲気も出してはいけません。
むしろ「ダメだったみたいです」という意見を言いやすい環境をつくらないといけないと僕は考えています。

なぜなら、漢方は自覚症状を聞いて体質を判断するから。
患者さんが申告する自覚症状が、例え気を使った上での嘘でも情報はねじ曲がってしまいます。ねじ曲がった症状の情報は、ねじ曲がった体質判断につながり、間違った漢方薬の処方につながります。

先生がプライド高くて、話しにくいなんて思っている人。
それ、漢方じゃ治療としてどうにもならないですよ。

クレームつけるくらいで言ってみましょう!
それを受けるのが漢方家なのだから。


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2013年10月17日

西洋医学に慢性病は治せない!と思うその理由

このブログを読んでくれている人だったら「知ってた」と思うかもしれませんが、
僕は病院があまり好きではありません。

といってますが師匠は西洋医学の外科医です。師匠は別。
ちなみに師匠は日本人ではなく、某有名大学の元外科医です。
国際レベルだと思います。

それはおいといて。
ただ好きじゃない!って言ったら感情論なんで、なんで好きじゃないのか、また西洋医学での治療は治療目的を分かって使い分けないといけないということをお話していきたいと思います。

僕自身は西洋医学は「慢性病」に対してはもう手詰まりなんじゃないかと思っています。
それに根本的に医療システムが患者さんのためになっていないし、それを疑問に思わずにルーティンワークを繰り返している医者もどうかと・・・。

好きじゃない理由は、実体験からです。
僕がよっぽど運がないのか、よくわかりませんが、僕、僕の家族を含めて、病院で治してもらったという記憶がありません。

自宅周辺はほとんど行きましたが「さすが、お医者さん、見解が違うわ」って1mmも感じたことがないです。ちなみに師匠の話は感銘の嵐ですが。

加えて、誤診も何度とありますし(当の医者が認めている)一度、僕自身、高熱で死にかけた時は「原因はサッパリわからないし、治す薬もハッキリとわからないけど、入院したほうがいい」って意味不明なことを言われたこともあります。

ただし、病院が全面的にダメだとは思っていません。
ただ、現在は、西洋医学の役割が大きく誤解され、それをそのまま通していることが問題なんじゃないかと思っているのです。

僕自身が思うのは西洋医学には西洋医学の得意分野があるということ。
西洋医学は病気のことならなんでもできるというわけじゃないと考えています。

なのに得意分野でない慢性病も治そうとしています。

これまた、僕の勝手な考えですが、西洋医学のルーツは感染症の治療や戦争などの怪我に対する手術です。

そして、このルーツは今も変わっていないと思います。
ようするに西洋医学は感染症、急性病、手術が必要な状態が主な治療分野で慢性病は治療分野ではないと思っています。

その証拠に西洋医学で処方される薬は対症療法とよばれるお薬でお薬にも「このお薬は根本的な原因を治すものではありません」と書いてあります。

対症療法とは薬の効果時間、3時間とか6時間とかの効果時間内は症状は緩和されたりするけど、効果時間が終わったら、また最初からですよ。元の病気です。ってやつです。だから根本的な治療にはならないということです。

長期間の治療が必要な慢性病から見たら、ただのその場しのぎ。

僕が1つ西洋医学で不思議なのは、薬をつくった会社が「その場しのぎ」の薬です。って言い切ってるのに「なんで長期間、飲ませてんの?」「対症療法の薬の長期間の服用で治ると思ってる科学的根拠って何?」ってこと。(西洋医学は科学的根拠で成り立ってますからね。)

ここは患者さんにしっかりと「長期間飲んだって治るかわかんないよ。基本的には長期間飲んで、どうにかなるかもわからないからね」って言うべきではないでしょうか。

西洋医学の治療は、その効果やメカニズムから考えると長期間、ダラダラ治療したって治らないですよね。

なんかこの辺が今の西洋医学ってちょっと違うんじゃないの?って思います。

それともう一つは、診察っていうけれど診察してないじゃん!

僕は病院に行く前に「今日の診療」っていう医療マニュアルやネット(大学などの根拠のしっかりしたところ)などを徹底的に調べます。

今のこの状態は西洋医学ではどんな状態で、どんな検査をして、第一選択薬は何で、そしてそのお薬の作用機序(効果ではないですよ。作用のメカニズム)を徹底的に調べてから病院に行きます。場合によっては、師匠に頼んで、東大やら阪大での見解などの資料をもらったりもします。

そうして、基本的な医学と薬学の知識を一通り、頭にいれてから病院に行きます。

なぜ、そんなことをするかというと職業柄もありますが、医者に「診察」してもらうために病院にいくからです。

診察とはその病気について独自に考えてもらうことです。
たかだか僕が20分くらいで、iPadで調べたことと同じことを言われたってしょうがないですから。だってそれだったら医者いらないですよ。iPadあるんだから。

僕は、その基礎の病態生理と基礎薬理を踏まえて、現場の知識と経験から得られた独特の「診察」を求めて病院に行っているのです。
マニュアルから得られるガイドラインを聞きにいってるわけではありません。

でも残念ながら、どこの病院にいっても、どんな病気の時も iPadで20分位で調べていった診察、投薬方法となんら変わらない。

誰でも調べられるものと同じ知識だったら「診察料」って何に対して発生しているんでしょうか?

特に問題なのは、初めの治療でうまく行かなかった時に僕は「今後はどうやったら治るとお考えですか?医学としてではなく、先生の経験から個人的にどうお考えです?」って聞いても、またまた、ガイドライン的なことしか説明しないのです。

「だから医療人個人としての見解を聞きたいって言ってるじゃん・・・
それって聞かなくても iPadで調べりゃわかるし・・・」

まー逆にあれだけガイドラインに忠実なのもすごいですね。
僕は iPadにデータをまとめて持っていきますが、それが頭にはいっているんだから「記憶力」はすごい。

病院は好きじゃないけど西洋医学がダメとは思いません。
西洋医学の利用の仕方ですね。

急性病の風邪や急性の下痢、頭痛、ヘルペス、膀胱炎なんかは漢方薬で余裕で治せるので、それ以外の急激に病態がすすむものは病院で治療したいと思います。
ただ、今のところ、それ以外で西洋医学が必要だと感じた場面はないです。

後、手術は漢方では無理なんで、外科的な手術も西洋医学の得意分野ですね。
こちらも西洋医学でお願いしたいですね。

でも後の慢性病を含む、病気は・・・。
西洋医学で「その場しのぎ」をしてもしょうがないので、必要ないです。
通うだけ時間もお金も無駄ですね。

ただ、これは今までがあまりに運が悪かっただけかも。
家族も「主治医はほしいよね」って言ってます。

ガイドラインを徹底的に調べて、必要であれば大学の論文なんかも取り寄せて、現場の治療の様子も師匠に聞いて基本は徹底的に頭にいれて診察に望みますが「おまえ、何もわかってない!現場をなめんなよ。聞いた事もないような知恵で治してやるよッ」って病院があったら教えてください。

「ごめんなさい」って言って、慢性病でも通います。


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2013年10月03日

2回目の治療から途端に弱腰になる病院

うちに相談に来れる方は、どんな病気であっても、ヘビーな状態な方が多いので、うちに来るまでに結構、いろいろな病院に通っていたということが多いです。

通っていた病院も最終的には近大だったり阪大だったりと有名どころが多いです。

そんな感じで何件も病院に通っていた人達に共通した意見があります。

それは、そういったところの先生は、初めて診察し処方する時は、自信満々で、上から目線で処方するが、それが全く効かないと途端にオロオロしたり「効かないはずがない!」と逆ギレし出すとのことです。

これは、西洋医学の1つの大きな特徴が現れています。

西洋医学は検査などによって何かの病名を決定して、その病名に使うことが決まっている薬を治療として使用します。

つまり、病名を診断した後は、処方する薬はほぼ決まっているようなものです。
そして、その薬の効果の設定は自分で決める事ができません。
薬の効果を決めているのは、医者ではなく製薬会社です。

西洋医学のお薬はあらかじめ、この病気にはこの薬を使うという設定が決まっています。

患者さんの病気がいつでも診断しやすい病気とは限りません。
中には西洋医学的に見れば複数の病気に一度にかかっていて、「あなたはこの病気です!」と特定できなかったり、特定の病名にあてはまらないこともあります。

そんな時は、漢方みたいに人それぞれの体質を考えて・・・というわけにはいきません。
その症状などから近い病名のものにあてはめてしまうのです。

もしくは正直に何かわからないから、一応、この薬出しときます。みたいな適当な感じだったり。

例え、無理矢理あてはめた病名でも、その決定した病名に対して薬の効果も、これまた決まっています。

お薬はあらかじめこの病気や検査の状態などに使うと決まっているのです。
初めの病気の診断が違っていれば、そのまま連鎖して当然、薬も思ったように効きません。

さっきのように複雑で本当のところは西洋医学的にどの病気かわからないとなると、あくまで便宜上、近い病名か何かの病名にあてはめて、その病気ズバリそのものではないので、薬も効かないのです。

だって「ある病気に対して、この薬を使いましょう」って設定になってるんだから、初めの病名が確実じゃなかったら、思ったように効くわけないんですね。

そうなると、実はもう手がないから、オロオロしたりします。
または、新薬の治療のバリエーションってみんなが思っているほどないんですね。

例えば皮膚病関係だったら、抗菌剤、非ステロイド剤、ステロイド剤。
これだけ。
後はメーカーが違うとか、薬の強さが違うとかだけで、菌を殺すか、炎症を抑えるか。

治療の手法だけで言ったら、これしかありません。
そりゃ、すぐに詰まりますよね。
効かなかったらオロオロするのもしょうがない。だって手がないものですから。

こんだけ、ボロクソ言ってんだから、当然、漢方は違うってことです。

漢方には、そもそも病名を確定するという概念がありません。
病名診断が西洋医学の考えですから。
漢方は体質を分析し判断するのですが、この体質は分析する先生によって、それこそ無数に考えられます。

もちろん、治すべき体質はひとつですが、ある分析した体質が間違っていて、治らなくても漢方の場合は、オロオロする必要はないんですね。

今の漢方薬が効かないということは、自分が分析した体質か、体質に合わせる漢方薬かが間違っているということ。

だから、全然、良くならなければ、今の失敗を踏まえて、次の体質や漢方薬を考えればいいのです。
漢方は体質も漢方薬もつながりを持っているので、次はこの漢方薬にしてみようという技が使えます。
漢方は「ある病名=漢方薬」ではないです。

この体質とそれに合わせる漢方薬の予測が高いほど治癒率が高く、漢方医の腕がいいということになります。

漢方の場合は、西洋医学のように「この病気や状態ならこの薬で治ります」なんて決まった設定がないです。また、西洋医学は「絶対にこうなるはず!」という設定に縛られすぎ。人間の身体は実験結果だけでうまくいくほど甘くないです。

事前に設定が決まっているから、思うようにいかないとオロオロしないといけないのです。

漢方は、はじめから自由。
体質をどう捉え、どういう漢方薬を合わせるかは先生の発想次第。
どんな戦略で組んでもいいのです。

「この漢方薬は絶対にこの効果」ではないですから。
だから粘り強く先生と患者さんが一体になって一緒に探していけば、体質をよくしてくれる漢方薬はあるのです。

その代わり、マニュアル好きな先生や戦略のアイディアが次々に浮かばない先生には漢方は向いてないでしょうが。


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2013年09月11日

漢方では心と身体はどちらも病に影響すると考える。

病は気からという言葉があります。

実際に精神的なダメージは身体の臓器を傷つけたりします。
仕事でのいやーな事がずっと気にかかっていると胃にポリープができたり、逆に長年の身体の重い病が、おおらかな性格をゆがめてしまったりします。

西洋医学では、心療内科などを設けて、肉体的な病気と精神的な病気は別物として扱います。

精神的なことは精神的なこと。
肉体とは関係ないと。

漢方では精神的なことと肉体的なことは切り離して考えません。

医学知識がなくても誰でも「そんなの当たり前だろ」と思うでしょう。

大勢の前でいきなり「話しなさい」と言われれば心臓がドキドキします。
寝る時に明日の仕事の問題などを考えていると眠れなくなります。

誰もが精神と身体は直結していると自然に知っています。

それは、例え、心療内科のように精神と肉体を分けて考える医者でも実感していると思います。

西洋医学ではそんな当たり前のことを分けて考えます。
漢方では身体の臓器と感情が結びつけて考えられています。

肝の臓は怒りや焦りなどの感情と。
心の臓は喜びの感情と。
脾(胃腸の消化器)の臓は憂いや思い過ごしなどの感情と。
肺の臓は悲しみなどの感情と。
腎の臓はびくびくと恐れたり、怖がったりする感情と。

それぞれの臓器が感情と結びついています。

やる気がでないなどの精神的な疲労も血の不足から起こるとも考えますし、失語症などを身体上部の余分な水を抜いていく漢方薬で治療したりします。

精神と身体の関係は逆からのリンクもあります。

いつもイライラしたり、すぐにキレたりしている人は、肝の臓を痛めます。
アトピーの人なんかは、こういった感情が臓器に作用して、より湿疹を悪化させている場合もあります。

漢方では身体と精神は互いにリンクしているのですね。

だから漢方薬である臓器を治療していくことは、ある感情や精神的な病を治すことにもつながるのです。

おもしろい話が実体験であります。

昔、うちの嫁さんは、顔のひどいニキビというかアトピーで悩んでいました。
そして言葉きつく、会話のやりとりでいつも自分が攻撃されているかのような反応をしていました。
いつもキレ気味というか起こっているというか。

それから、漢方薬でニキビを治したのですが、その後、性格も変わってしまいました。
性格が変わったというか、攻撃的な部分がなくなっちゃったのですね。

ニキビの時の体質が肝の熱が中心のものでした。
イライラとつながっている臓器に熱をもっていたのです。

漢方薬で肝の臓の熱を冷ましたら、ニキビだけでなく、イライラもなくなったのですね。

それから、ニキビもその性格も全然、なくなっていましたが、最近、またそのイライラが出るようになってきたのです。

漢方では、感情と病は一心同体ですから、感情的に何かが出てきたということは、身体にも何か不調が出ているということ。

それで、体質をみてみたら、体質のバランスがよくなかったのですね。
それでまた、イライラを調整する漢方薬を飲めば、身体に出始めていた湿疹も治まりました。

身体の病気を治せば、心の病が治る。
心の在り方を変えれば身体の病気が治るのです。

「でも、精神的なしんどさは、ちゃんと身体とは関係ない理由がありますよ」
そう思う方もいらっしゃいますね。

精神的な問題は、大概、何かの原因があります。
その原因は漢方薬が関われるような問題ではないかもしれません。

でも、身体が元気だとそういった問題に対抗する力がつくのですね。

西洋医学は忘れているようですが、心と身体は一心同体です。

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2013年07月30日

漢方ダイエットの裏側

最近、漢方がなんとなく流行っているようです。

そのせいか、健康関連の流行の王者とも言えるダイエットにちなんで漢方ダイエットがもてはやされています。

しかし、この漢方ダイエット。
いつもながら誤解だらけなので、本格的な漢方医学の側面から、きちんと説明したいと思います。

いきなりですが、漢方の中でダイエットの考えなんてありません。

漢方は、2千年前に医学理論が確率された医学です。
2千年前の世界を想像してみてください。

大半の人が食べていけるかどうかもわからない時代。
一般的には食べ過ぎて、痩せたいなんて概念すらなかったと思います。

では、漢方ダイエットと呼ばれているものは一体、なんなんでしょうか?

大きくは2種類の漢方薬にわけられます。

有名なのはコッコアポ。

これ、漢方薬名で「防風通聖散」って言います。

当然ですが、漢方薬は決まった効果があるわけではありません。
ですから、当然、防風通聖散は痩せる効果があるわけではありません。

「肥満型の人に合う漢方薬」です。
ココ、間違えてはいけません。肥満の人が痩せるのではなく「肥満型の体質の人に合う」薬です。

そして防風通聖散が飲める条件の体質は「肥満」だけではありません。
他にも太鼓腹や便秘やのぼせ、湿疹やむくみ、高血圧などなどがあります。

防風通聖散は臓毒と呼ばれるものが主たる原因となっている体質です。

先ほど、昔は痩せたい人よりも食べれないことが深刻だったとお話しました。
なので、おそらく、この処方はマンガに出てくるようなでっぷりと太ったいやらしいオジサンの体質に合うものだと考えられます。

どうしてもダイエットで使いたいのであれば、自分がこのマンガに出てくるような湿疹があって、赤ら顔で、むくみでブヨブヨで、太鼓腹ででっぷりと太っているような感じであれば合うと思います。

ただし、漢方薬は「応用」という使い方があるので、ダイエットではなく湿疹の治療や高血圧の体質治療として使う時はこの条件は関係がなくなります。

もちろん、この漢方薬の目的はダイエットではありません。
臓毒によって太ったりして出てきた高血圧や湿疹、腎臓の問題を治していくものです。

漢方薬なので、誰にでも合うものではありません。

「太っている=防風通聖散」ではないです。

当然、合わない人も出てきます。
この漢方薬が合っているかどうかは、いろいろな条件を考えないといけませんが、誰でもわかる副作用があります。この副作用が出たら、この漢方薬と自分の体質が合っていないみたいなやつ。

それは軟便。

これ飲んで軟便になる人は、合ってません。
軟便〜下痢になりやすい生薬が入っているので、軟便になって消化吸収が悪くなればちょっとは痩せるでしょうが、それがあなたの目的でしょうか?

軟便なって痩せるとか、詐欺みたいですよね。
軟便で痩せたって、それはちゃんと治さないと病気だし、軟便が治ったら、きっとまた元に戻るだろうから、結局、買っただけ損みたいになりそう。

漢方薬は証(体質)に合わせて処方するというのが漢方の専門家の常識なんですが、ダイエットと称して販売しているところをみると、クラシエさんって「実は全く漢方のこと知らなくて売ってます?」それとも名前変えてるくらいだから「騙すこと前提?」

こんな考え方の会社の病院とかのクラシエの漢方薬とか大丈夫なんだろうか???

他にも利水力(水を絞り出す)の高い漢方薬をダイエットといってすすめてたりします。

漢方薬名は防已黄耆湯。

もう説明するまでもないですね。
漢方薬は体質に合わせるもので、ダイエットだけの目的のものはありません。

では漢方薬はダイエットできないのか?

そんなことはありません。
本物のダイエットは漢方でできます。

それは、今度にでも書いてみますね。

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2013年07月23日

症状だけをあてはめて選んだ漢方薬では治るわけがない

漢方薬は体質に合わせるものです。
体質に合わせるということは、まずは、体質がわからないと漢方薬を合わせることができません。

体質は四診という4つの診断方法と2つの切診という診断方法、合計6つの診断方法を総合的に分析して判断されます。

望診は見た目や歩く姿勢、座る姿勢を見ます。
目の色や顔色、アトピーなどの湿疹であれば、患部の状態などを見ます。

聞診は、声の大きさや口臭、体臭などの臭いなどを感じとります。

舌診は、舌の形や色を見ます。

問診は全身の症状や状態、過去の病暦や親族の病気、住んでいる環境や生活パターンを聞きます。
あらゆることを患者さん自身から聞き出します。
最も重要な部分です。

2つの切診とは1つは脈診。
もう一つが触診です。

脈診は脈をみます。脈から身体の状況を判断します。
触診は患部を触って確認します。

体質をみるのに最も重要なのは問診です。
いろいろな事をお聞きするのですが、これがなぜか誤解されて、症状だけを聞いて、漢方薬にあてはめるだけというような形でやっている先生がいます。

残念ながら漢方医学でこんな方法は存在しません。

体質は症状だけで構成されているわけではありません。
いろいろな要素を分析しないといけないです。

なぜ「いくつかの症状があてはまったら、この漢方薬が良い」というようなエセ占いのような方法が当たり前のようになっているのでしょうか?

それは、ほとんどの先生が、いろいろな診察方法を使って総合的に体質が判断できないからです。
症状をあてはめるだけなら、マニュアルを見れば誰でもできます。

漢方を知らないあなたでも、病院が処方する時の方法となんら変わらない方法で漢方薬が選べます。

「マニュアルで簡単にできるのならそれでいいんじゃないの?」

そりゃ、仕事は簡単な方がいいです。
でも、現実はそんなに甘くはありません。

漢方は2千年も続いている医学。
医学理論も膨大な情報量があります。

そんな医学が2、3の症状をあてはめただけで選んだ漢方薬なんかで治るわけがありません。
よく考えてみたら、当たり前ですよね。

要するに症状だけ、あてはめて処方している漢方薬は、あてずっぽうの賭けみたいなものです。

当たって治る人もいるしハズれて治らない人もいる。
だって、漢方薬は500種類以上ありますから。

また、その症状にもいろいろな捉え方があります。

うちに相談来られた人の中でも、
「不妊以外は何も問題ないです。病院の検査でも診察でも何も問題ないって言われてます。」
と言われていても、いざ、うちで相談していると、
「あっそれもあてはまります」
「えっ、月経の時に胸が張るのって問題なんですか?」
とか言われてたりします。
気づいたら、結構、いろいろダメな症状があります。

漢方医が考える症状と本人が考える症状に食い違いがあるのですね。

大抵の人は、何かの症状がかなり目立って、辛い状況になると悪い症状と判断しますが、それは西洋医学的な考えで、その状態の時は漢方的にはかなり悪化している状態です。

60歳以下で夜中にオシッコがあったり、月経時に胸が張ったり、経血に塊があったり・・・

漢方では、病気か病気でないかを分けるのではないので、些細な症状でも、体質を判断していく手がかりになります。

また、症状をあてはめるといっても、症状にもいろいろな状態があります。
手足の冷えがあるという症状も足は冷えるけど手は実はそれほど冷えないとか。
頭痛があるといっても、毎日、頭痛がある人から月経時だけの人も。

でも、マニュアルで見るとどれも同じ症状になってしまうのですね。

大体、女性なら、疲れやすい、手足が冷える、肩がこる、月経不順気味という症状だったら、ほとんどの人が「あっ自分だ!」と思います。まさに占いの世界ですね。

でも、この症状だけで考えたら、あてはまる漢方薬は30種類以上あります。

だから、症状だけをあてはめて漢方薬を選んでも、意味がありません。
病名なんて、もっと抽象的で一人一人の体質から遠のいているので、更に悪い選び方ですね。

症状だけ、あてはめて治せるほど、2千年の東洋医学は甘くないと思います。


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2013年07月09日

サプリメントと漢方の違い 「もうちょっと続く」

僕自身は漢方の東洋医学理論を本格的に勉強し初めてからはサプリメントは一般的に思われているほど、効くものだと思わなくなりました。

漢方の自然医学を勉強すれば、するほど、サプリメントの効果ってちょっと無理があるよね?て思います。

前回の記事にも書きましたが、最も無理があるのが、濃縮エキスで大量にとれるというあの宣伝文句です。

サプリメント先進国のアメリカでは、すでにこのビタミンやミネラル、もしくは、何かのエキスを大量にとるというのは問題視されています。

例えば、ビタミンEやβカロチン。
特にガンの患者さんに大量にとることを警告しています。

ビタミンEがダメな理由はおもしろいですよ。

なんと、その理由が「人工的に合成したビタミンと自然のビタミンは厳密には違うから」

「えーっそんなの初めからわかってたじゃん!」

人間は何事も経験して、善し悪しが分かるのですね。

では、アメリカでは今までビタミンやらなんやらをたくさん飲まれていた方はどうしているのでしょう?

なんとっ和食を食べようって和食が健康食品みたいな感じになってるのです。

日本はサプリメントを摂るのに必死になっていて、それを広めた張本人のアメリカはサプリじゃなくて、和食だ!なんて、なんていう皮肉なんでしょうか。


サプリメントの一番、おかしいところ。
「一度にたくさんの成分や栄養素が摂れる」という、ふれこみ!

例えば、糖分は身体を動かすためや脳のエネルギーになるものですが、
その糖分を一度に多量にとったらどうなるでしょう?

体内では糖分を身体の中の細胞に入れて使うためにはインスリンというホルモンが必要です。
そして、そのインスリンホルモンはある程度量が決まっているのですね。

だから、一度にたくさんの糖分を腸から効率よく吸収できても、結局、インスリンがおっつかないから、血液に糖分ドバドバで血流ドロドロ。

身体に良いものであっても、適量が重要です。
この適量が漢方の原則ですね。
たくさん摂るほどパワーアップ!なんて、子供の考えそうな理屈は漢方では通用しません。

ちょっと、前の記事と内容が被ってしまいました。

でも、そんなサプリメントでも良いものはあります。

僕はたくさんのサプメントと関わってきましたが、良いものとはなんでしょうか?

それは・・・生薬系のサプリメント

これは、サプリメントの中でも効果が高いです。
ただし、生薬系サプリメントは、効きますが弱点があります。

それは、生薬を使用しているので、誰にでもいいというわけじゃない。
漢方薬ほど、体質の適正に対して厳しくないですが、それでも誰にでもいい・・・
というわけではありません。


ちなみに漢方薬は生薬というものが何種類か合わさって1つの漢方処方が構成されています。

それだったら、生薬系サプリと同じじゃないかと思われるかもしれません。

でも全然、違います。
その違いは理論です。

漢方薬は、どんな体質に合わせるとか、東洋医学理論にどんな効果があるとか、理屈があります。

生薬って元々、東洋医学の中で単体としての効果などの理屈は説明されているのですが、どんな体質に良いというのは漢方薬に比べると理屈は少ないのです。

そんな、ちょっと野放しで野生な感じの生薬ですが、体質に合わないかもしれない効果を逆に利用できるのです。

うちでは、元の体質から、ちょっと違う方向に動かしたいな〜とか、
「漢方薬ごと変えちゃうと体質を変えてしまう。だけど、ちょっぴり、体質を動かしたい。」そんあ風に考えた時に生薬系のサプリメントを使ったりします。

説明がわかりにくいですね。
うまく説明しずらいです。ようするに体質に合わせた漢方薬の補助としてサポートしてもらう感じですね。

サプリメントによくありがちな、○○にもいいし、□□にもいいし、といったような誰にでもいいですよといったような使い方はしません。

うちでは、濃縮していない生薬系のサプリを使います。

それ以外は、お金の無駄だから、患者さんには、そのお金で毎日、何か野菜でも買ったほうがいいよってアドバイスしています。

大半のサプリメントはぶっちゃけ、お金の無駄ですね。

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2013年06月25日

体質を説明しない(できない!?)偽漢方医

前のブログで漢方の名医かどうかを調べるには、処方した先生が、

「体質をどう捉えているのか?」
「それがどう変わると推測しているのか?」
「今後、どういう方針をたてているのか?」

これらのことを漢方薬を処方した先生は説明できるはずである。
ということを書きました。

そしたら、最近、おかしな話を聞きました。

病院で漢方を処方してもらったけれど、体質や漢方薬のことを説明してもらえなかったと。

病院で漢方の説明をしないという話は、以前からよく聞きます。

なぜ漢方の説明をしてくれなかったのかと聞いてみたら、ただ上から目線で「あなたが知る必要はない」と言われたそうです。

漢方の場合は、患者さんが知っておく必要があります。

最近は、情報開示が当たり前になってきたので、西洋医学は説明されるようになってきましたが、西洋医学の場合は特に説明を受けなくても治療に問題はないのではないかと僕は思います。

もちろん、自分が納得したり、把握しておくという意味では必要だとは思いますが、漢方での説明の必要性はそんな問題ではなく、患者さんに説明して理解しておいてもらわないと治療自体に支障が出ます。

漢方では体質のことや漢方薬がどんな影響をおよぼすかは患者さん自身が知っておかなくてはいけないのです。

では、なぜ、西洋医学よりも漢方の方が患者さん自身が体質や漢方薬のことをよく理解しておかないといけないのかを順をおって解明していきますね。

西洋医学は、どちらかというと他覚的な客観性を重視します。
どういうことかというと、本人の主観で主張していることよりも、検査での結果や医者自身の冷静な目から見た状態の方を重視します。

だから、本人が「痛い、痛い」と主張していても、検査やら診察やらで何の問題もなければ「特に原因はありまんよ」って言われます。

こんなケース、よく思い当たりませんか?

検査などで何も異常がないのに、自分だけがいろいろと主張していると、いった感じにとられて、しまいには、精神的な問題などに結びつけられたりします。

西洋医学ではこのように、本人が主張していることよりも、本人の意思が及ばない他覚的で客観的な検査などの診断が重要になります。

一方、漢方には、血液検査をしたり、レントゲンをとったりという客観的な検査は一切ありません。人間対人間。

漢方医が直接、見て患者さん自身に自分の感覚の自覚症状を話してもらって、それを漢方医が分析し、まとめて、体質を判断。治療方針を決めます。

この時に体質の事や漢方薬のことを患者さん自身にも理解してもらっていないと問題が起こります。

漢方は「この病気ならこの漢方薬」といったようなマニュアルで処方しません。
(そういった間違ったやり方が正しいと思ってやってる先生もいますが・・・)

漢方薬が体質に合っていたと確認できるのは、飲んだ結果で初めてわかります。
また、漢方は西洋薬と違って、何か1つの症状だけを狙って治療するわけではありません。

西洋薬は、鎮痛剤は痛みがとれるだけ。解熱剤は熱を下げるだけ。
と何か1つの効果です。

しかし漢方薬は総合的に身体や症状をみて、全体的に変化させていきます。
また、西洋薬のように何か1つの症状がとれれば良いというものではありません。

胃腸の調子や汗のかき方、便やオシッコ、睡眠の状態など、いろいろとお聞きし、例えそれらに大きな問題はなくとも、それらが、漢方薬を飲む事によってどう変わってくるのか。

全体的に観察し、自分の分析した漢方薬が合っているのか?
その体質に合わせた漢方薬が合っているのか?

この2点を飲み終わるたびに確認しないといけないのです。

マニュアルや本を見ながら選んだ漢方薬を2,3ヶ月飲んでたら、だんだん治っていくというわけではありません。

次回は同じ漢方薬を続けるか?
違う漢方薬に切り替えていくか?

この検討を一定期間で繰り返していかないといけないのですが、その切り替えの際に必要なのが、漢方薬を飲んで身体がどう変わったか?

気になる症状が一発でよくなるわけではないので事前にお聞きしている身体全体の状態の変化が良い方向に向かっているのかどうかの確認が必要です。

その確認は患者さん自身しかできないのです。

そして、その症状の変化を感じとるためには、事前に自分の体質と漢方薬の役割がわかっていないといけません。

だから、漢方治療において「あなたは体質や漢方薬のことなんて知らなくていい」なんてことはあり得ないのです。

自覚症状の変化が聞けなくなったら、それで治療は終わり。
もしくはマニュアル治療。

だから漢方薬を処方して体質とその体質に対しての漢方薬の役割の説明をできない先生は、実はマニュアルで漢方薬を選んでるから「体質」もそれに対する「漢方薬の役割」の説明も、しないのではなく「できない」のじゃないかなと思います。

だから、これからは「あなたが自分の体質や漢方薬の役割なんて知る必要がない」と言われたら「それじゃ、先生と一緒に治療できませんよ」って思っていただいていいと思います。

漢方治療は患者さんが主役。
患者さんんがどれだけ、自分の身体を観察できるか。

だから、先生側が体質やそれに合わせる漢方薬の説明を患者さんに、しなくていいなんてことはあり得ません。西洋医学で言えば検査一切なしで治療と同じことですね。
そんな医者はいい加減すぎて怖いです。


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2013年06月20日

漢方の名医とは?

漢方は、2千年前の伝統的な医学を現在まで、つなげてきた医学です。

伝統的医学は長い歴史の中でいろいろな派閥や流派に別れました。

それをそれぞれの漢方医が自分達なりの信念と理解でもって自分流をつくりだし治療をしています。

西洋医学は、ある程度世界共通の学問のガイドラインがあり、それに則って、治療を考えていきます。
程度の差はありますが、西洋医学の知識は、どの病院でも変わることはありません。

ところが、漢方には、学校などがありませんので、自分自身で勉強しなくてはいけません。もしくは、昔から伝わってきている技を知っている漢方医に弟子入りすることです。

逆に言えば、優秀な成績で大学を卒業しても、漢方では何の意味もありません。

そんな話になると、ちょっと詳しい先生なら、漢方にも中医学という学校も資格もあるじゃないかと反論されそうですが、中医学は伝統的漢方とは少し違った医学です。

中医学は、60年前にそれまでバラバラだった各流派の医学をまとめたものです。

ここで勘違いしてはいけないのは、それまでの伝統医学が間違っていたから、新しい中国医学をつくったわけではなく、ただ学問的に整理するためにまとめただけです。

ですから、強引にまとめた経緯上、診察や処方理論に矛盾もみられ現在も問題は山積みです。

要するに漢方に関しては、大学や資格や権威的な名声は何の意味もないです。
目の前の患者さんを治せたかどうかだけです。

僕は過去に10万人に1人と言われる難病「後縦靭帯骨化症」を治してきましたが、体質によったら、ニキビの人すら治せないこともあります。

体質ごとに治療が変わる漢方では、いくらたくさんの人を治しても、治った人にとっては名医ですが、治らない人にとっては名医ではありません。

と言ってしまうと身もフタもないので、治すのは当たり前として、最低限、どんな漢方医が名医か考えてみましょう。

漢方は、マニュアルが通用しません。
本に書いてあることは、本の書いた人がそう思っただけで、その本の先生が治した人の話が自分の患者さんの体質と一致するとは限りません。

つまり、本をたくさん読んでそれを参考にして処方しても治りません。

あくまで自分がそれらを参考に鬼のように勉強をして、その場で一人一人違う体質を見抜いていかないといけないです。

まず、名医は、病名で処方しません。
その人独自の体質を分析します。

そして、漢方というのは治った時に初めて分析した体質とそれに合わせた漢方薬が合っていたということになるので、患者さんごとにその都度、その都度、治療方針を考えているかどうかが、ヤブと名医を分けます。

重要な点は漢方医学の治療方針ではなく、その人だけの治療方針を考えたかどうか。
だから体質別なんですね。

マニュアル的に考えてしまうと「不妊症」は○○の治療方針で治すって具合になりますが、そうではありません。

患者さん自身に対する治療方針です。

AさんもBさんもCさんも、みんな不妊症だったとしても、治療方針はAさん用、Bさん用、Cさん用とみんな変わってきます。

漢方の名医として最も重要な点は、治した数が多いことではありません。(もちろん治した実績は必要ですが)

漢方医が自分のしようとしている治療を理解しているかどうかです。

マニュアル的に病名や症状をあてはめて処方なんて論外!
処方したけれど、どんな症状がどう変わっていくと見ているのか、今後、どう変化すればどう治療していこうと考えているのか、それがない漢方医はヤブですね。

僕は、名医ではありませんが、そういった漢方医学独特の特徴に沿って治療をしています。

当然、初回に体質を分析し、それを説明します。
合わせる漢方薬はその体質に対して、どんな調整を行うのかを説明します。
そして、推測と違った場合は、どう対処していくかを説明します。

だから不妊症の治療では、来月はここで排卵日が来るとか、月経はちょっと早まってここで来るかもとかお話することもあります。別に当てものではないですが当たった時は驚かれます。まー当たった時は・・・。

漢方薬を飲む前には「この症状とこの症状がこんな風に変わってくれば、良い方向に進んでいますよ。でもこうなったら、合ってないかもしれないので、連絡ください」とお話しています。

漢方の治療で重要なのは、いろいろな知識を知っている事ではありません。
漢方医が、

★自分のやろうとしていることをわかっているか?
★未来が予測できているか?

ですね。

本の書いてある理屈は、その先生自身の治療方針ではありませんよ。

今、漢方薬を飲んでいてもなかなか好転しないと悩んでいる方。
「体質はどう捉えているのか?」
「それがどう変わると推測しているのか?」
「今後、どういう方針をたてているのか?」

今の先生に聞いてみてください。
漢方薬を処方したのなら、説明できないとおかしいので。
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2013年06月18日

根本から治りたければ、ステロイドは意味がないかも!?

皆さんが、漢方の治療に期待していることってなんでしょうか?

それはズバリ!根本治療ですね。

では、根本治療って何?

根本的に病気じゃない体質になること。
病気を自力で治せる体質だと思います。
違うかな?

漢方の根本治療に対して病院の治療は対症療法とよばれるものが中心です。
対症療法とは、薬を飲んでいる間だけ効果のある治療。
薬の効果が切れれば、また、元の病気の状態に戻ります。

どちらが悪いというわけではなく、あなたが、どう治療していきたいか、その目的によって、どちらがより適切かを考えていく必要があります。

例えばアトピーで使うステロイド。
普段は湿疹など出た事なく、急に湿疹がでてきた!
そんな時は、短期間はステロイドを使ってみるのもいいかもしれません。

短期間、一時的にステロイドを使って、よくなれば、その後は、すぐにステロイドをやめちゃえばいいのですから。

やめて、湿疹が出てこなければ、ステロイドでも根本的に解決したことになります。
対症療法を有効に使っていますね。

ところが、ステロイド剤をやめた途端にまた、元の状態に戻った場合。もしくはひどくなったら。
外部のステロイドという作用で一時的によくなっているだけで、自分自身はよくなっていないですね。

まさに対症療法で、その場しのぎになっているわけです。

この場合は、いくら長く続けたって、ただステロイドを塗って、よくなってやめたら湿疹が復活し、またステロイドを塗って・・・とループを繰り返すだけです。

こうなると、根本的に治す必要があります。
となると、登場するのが漢方薬。

ところが、ここでひとつ問題があります。

うちでは結構、ヘビーなアトピーの治療をしてきました。
そんな時、かならずつきまとうのが、ステロイドをどうするか?

当然、最終的にはやめないといけないのですが、離脱が問題なんです。

今までは、だんだんとステロイドを断っていけばいいとアドバイスしてきましたが、最近、治療をしていると、どうもステロイドと漢方の治療を併用していると、どう考えても、ステロイドが漢方の治療の邪魔をしているのです。

良くなったり、悪くなったりと。

反対にステロイドを断った状態の人は、漢方が狙い通りに効いてくれているようなのです。

両者を比べると治る速度が違います。

でも、それって考えてみれば当たり前。
ステロイドは、ただのかゆみ止めではないです。

「免疫抑制作用」「抗炎症作用」「血管収縮作用」「細胞増殖抑制作用」があるのです。

これは裏を返せば、感染症に弱くなったり、血の巡りが悪くなったりといろいろな身体に対する悪影響もかゆみが止まることと同時に抱えるのです。

かゆみは止まるかもしれませんが、他の部分では、身体に対して、その代償を払っているのですね。

漢方薬は、身体のバランスを整え、その結果、アトピーを治します。
だから、ステロイドを使いながら、漢方治療するとステロイドでかゆみを止める以外のことは、身体に悪い影響を与えながら、漢方薬でバランスをとろうとする、非常に中途半端な治療になってしまうのです。
要するにどっちつかずな治療。

ということは、結局、ステロイドをやめないと本格的な漢方の治療が始まらないということにもつながります。

根本治療のためには、ステロイドをやめないといけません。
ただ、これが難しい。

早くやめないといけないからって、いきなり、やめていいものではありません。
アトピーの状態によったら、ショックを起こすこともあります。

となると、おひとりおひとりに合わせてステロイドをどうやめていくかの計画を考えていくしかありません。

根本治療に大事なのは、本格的に漢方を効かすためにどれだけ早くステロイドをやめることができるかにかかっているような感じがします。

なので、根本治療を考えている人で今、ステロイドを使っている人は、ステロイドをどう離していくかも使いながら考えていく必要があるかと思います。

特に子供さんの場合や、まだごく初期にステロイドを使用している人は、ステロイド使用で短期間で治らず、長期間に突入しそうであれば、一旦、漢方などの根本的な解決を考えてみてはいかがでしょうか。

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2013年06月14日

ステロイドのプロアクティブ療法って大丈夫?

医療系のサイトで欧米の方で広く提唱されているプロアクティブ療法というものの記事があった。

プロアクティブ療法とは、湿疹がなくなってキレイになっても、その後もステロイドを塗り続けると治るという方法らしい。

記事の医者の話によると今ままでは、キレイになったらステロイドをやめて、また湿疹が出てきたら、ステロイドを塗る。

それを繰り返すから、だんだんと強いステロイドを使わないといけなくなる。
だから、本当に治すにはキレイになっても塗り続けなければいけないということらしいです。

そして、塗り続けている期間の中で、だんだんと日数を空けて、ステロイドの塗るのを減らしていくと言ってます。
そうして、長期間、塗り続けた後、ステロイドをやめるようです。


なんか、西洋医学のいつもの理論だけが立派で実践ではお粗末な臭いがなんとなくしないでもないので、アトピーの患者さんに助言を貰いながら深く考えてみることにしました。(僕は皮膚科ではないので、現実のプロアクティブ療法とは違うかもしれません。僕がいろいろと調べたのと患者さん自身から聞いた現場のことを元に書いています)

とりあえず、アトピーで悩んでいるその患者さんに聞いてみたら、実際にやったことがあるとのこと。

そして、予想した答えですが、当然、かなり長い期間、ステロイドを続けてみたが、よくならなかったとのこと。こんな方はたくさんいらっしゃると思います。

まーこの話を医者にしたら、塗り続ける期間が短かったとか言うのでしょう。

この方法、結構、穴だらけで問題があります。

それでは現実によくある治療現場の様子を想像してみましょう。

ある人が湿疹がひどくなったから、病院へ行く。
医者はマニュアル的にステロイドを処方します。

ステロイドは強力な抗炎症剤なので、当然、ステロイドを塗れば湿疹はキレイになります。

プロアクティブ療法によると、キレイになっても続けるということですが、ここで1つの問題。

ステロイドは塗ったら一時的にキレイに治るのだから、その時点から「治った」ことになって、塗り続けろということなのでしょうか?

そもそも、ステロイドは対処療法のお薬なので、その定義からすれば1回目でも治ったことになります。

そこから、塗り続ければいいのでしょうか?
そして、その場合は、どれくらい続けて、どの時点から量を減らしていくのでしょうか?

???だらけです。

現実を考えてみましょう。

ステロイドの量を減らせば、復活することが多いです。
対処療法の薬は効果時間が終われば元に戻るので当たり前ですね。

で、結局、しばらく塗る→量を減らせば復活→またしばらく塗る→量を減らせば復活→復活を繰り返すので強いステロイドに切り替え。

これが皮膚科の王道パターンではないでしょうか。

つまり、長年のひどいアトピーで治療してきた人は、相談の経験上から考えるとプロアクティブ療法で悪くなってきたのです。

つまり、いつか、やめるために量を減らすことと、塗り続けることが矛盾しているのです。

ステロイドは一時的で、すぐにキレイになるものです。
なので、本当に治ったかどうかは、やめてみないとわからないのです。
塗ればすぐにキレイになるステロイドをやめないで、どうやって、だんだん減らしてもいいという結論になるのでしょう?(僕がバカすぎるのか・・・)

また、得意のマニュアルなのかな。
アトピーの人は一律、これぐらいから、量を減らしてもいいとかなんとか。

この療法は、医者の思い込みから始まっているような気がします。

1つは、患者さんは湿疹が消えたら、すぐにステロイドをやめていると思っている。
2つ目はステロイドでかならず、どんな湿疹でもキレイになると思っている。

うちには、かなり長い期間、アトピーだった患者さんが相談にきていますが、みんな、年単位で、かなり長期間、ステロイドを塗り続けて、ひどくなってきています。

もう一度、言いますが、プロアクティブ療法のようにステロイドを塗り続けてひどくなってきています。

現実は、プロアクティブ療法の中で医者自身がステロイドのグレードを繰り返し上げながらひどくしてきているのではないかと思います。

ところで、今日は、その患者さんから助言をいただいて、漢方治療とステロイドは、密接な関わりがあるのではないかということが判明しました。

今後は、その仮説を念頭において、漢方治療の経過をみていこうと思います。

「漢方治療とステロイドって何の関係があるの?」

それは、機会があれば、また書いてみますね。


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2013年06月06日

漢方治療のコツはたくさんの漢方薬を思い浮かべること

漢方薬が体質に合っていたと判断できるのは、患者さんが治った時です。
治った結果、処方した漢方薬が合っていたと判断できるのですね。

漢方薬を飲む前から、先生が上から目線で「あなたにはこの漢方薬が合っています」と決めることはできないです。
それは「あなたには、この漢方薬が合っていると推測できるのですが・・・」の間違い。

あくまで、飲んだ後に治れば「○」がもらえます。

病院のお薬は、体質がなんであろうと飲む前から作用が決まっています。
そこが漢方薬と病院の薬の決定的な違いです。

実際にその新薬を飲んで効こうが効くまいが、その作用は変わらないのです。

漢方薬の場合は、治った時に合っていたとわかるので、逆から考えれば、治らないということは、漢方薬が合っていないか、そもそも、元の体質の判断が間違えているということになります。(厳密には、漢方薬はどれくらい飲めば効いてくるかは体質差があるので、1ヶ月飲んで変化がないから合っていないとはいえませんが)

「あなたには、この漢方薬が合ってるはずなのに・・・」ではなく、ただ、ただ、先生の腕が悪いだけ。

結果でしか、漢方薬が体質に合っていたかどうかわからないというのは、ねじ曲げられない漢方の原則です。

だから、僕たち漢方家は、漢方薬を飲んでもらう前にできるだけ、1人の人の体質に対して1種類の体質や漢方薬だけでなく、いろいろなバリエーションの体質や漢方薬を考えるようにします。

例えば、アトピーだったら、小柴胡湯、柴胡桂枝湯、消風散、十味敗毒湯、荊芥連翹湯といった具合に。

この人の体質は、現時点で5パターンが考えられ、それに合わせる漢方薬は1つの体質ごとに1つの漢方薬で、これまた5種類が考えられる。

昔、師匠に言われたことがあります。
病院などでマニュアル漢方にちょっと毛の生えた人なら2、3種類の漢方薬の可能性を考え、そこから選ぶようにしているけど、この治る可能性のある漢方薬を考えるのは多いほど良いと。

1人の人に事前に1種類の漢方薬しか候補として考えられなければ、その1種類がアウトだったら、それでもう治療の方法は終了です。

かといって、やみくもに、たーくさんの種類を候補に考えても、今度はそこに一貫性がなければ、治らないからドンドン試していくという、とっても無駄な治療になります。

ここでちょっと誤解を解いておきたいのですが、マニュアルで漢方薬を選んでいる先生や一般向けに漢方薬のことを書いてある本などに、不妊症なら当帰芍薬散と温経湯とといくつかの漢方薬を使うように書いていますが、その種類からしか選んじゃいけないということではありません。

これは書いた人が勝手に決めているだけで、本当の漢方理論にそんな方法は書いてません。

あれは、わかりやすくするためにあえて、代表的なものを絞って書いてあるだけで、本来の漢方では、病名に対して合わせるのではなく体質に合わせるので、どの病気であろうと、基本は全ての種類の漢方薬が候補になってきます。

もちろん、何百種類の漢方薬が全て、治る可能性があるわけではありません。
その中でも可能性の高いものを選んでいかないといけないです。

その可能性の高いものを絞り込んでいくのが、漢方医の腕ですね。

なるべく漢方薬を絞りこんで、なおかつ、その漢方薬がダメだったとしても、次の一手の漢方薬をいくつかのバリエーションでもっている。
それが理想です。

漢方薬は、何百種類とありますが、全部、全く違う働きのものではないです。
中には微妙な違いしかない漢方薬や、よく似ているが、ある1点だけが違う漢方薬など、まぎらわしいものがたくさんあるのです。

治療前にいくつかの候補の漢方薬を考える時は、当然、似たような種類の働きの漢方薬を考えることが多いです。

そこから、体質の微妙な部分を汲みとって、1つの漢方薬を選ぶのですね。

漢方では、このいくつかの候補から1つの漢方薬に絞ることを「鑑別」といいます。

新薬のように1つの原因を探し、その1つの原因を治せる薬を選ぶのはなく、飲む前になるべくたくさんの候補になる漢方薬を考え、それを消去法的に1つに絞りこんでいくのですね。

ちなみに僕は、1人の患者さんに対して、初回は大体4つの体質と4処方を考え、その中で一番、治りそうな優先度の高いものから飲んでもらいます。

飲まれた結果、推測に反してよくならなければ、プランBが発動するのですね。

場合によっては、飲まれた結果から、初回の候補ではなく新たなプランBダッシュになることもありますよ。

本に答えが書いてあるわけではないので、先生の考え方の数だけ、候補の処方があります。


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2013年05月22日

自分の漢方薬が合っているかどうかを知る方法 本来の漢方編

前回の記事にも書きましたが、自分が飲んでいる漢方薬が合っているかどうかを知るためには漢方薬を飲む前に「何がどうなったら飲んでいる漢方薬が合っている」とするのかという推測がたっていないと、合っているかどうかを確認できません。

よくある誤解が、自分の気になる症状がよくなれば「合っていたんじゃないの?」と考えること。

そうなって当然だと思います。
だって、漢方薬を飲むのは何かの症状や病気を治したくて飲んでいるからです。

ところが、漢方の場合は、自分が気になっている症状が「良くなった」「悪くなった」で漢方薬が合っているかどうかを確認できるとは限らないのです。

漢方薬は特定の効果を期待して選ぶものではありません。
あくまで体質に合わせて選ぶものです。

例えば、アトピーならステロイドのような皮膚の炎症をしずめるとか、不妊症なら黄体ホルモンを活性化するとか。

そういった、特定の効果は漢方薬にはありません。

「この漢方薬が自分に合っていたら湿疹が治ってくるはず」というのは、自分側の都合です。

例えば、消風散には「どんな体質の人でもかゆみを止めます」なんて設定はないのです。

では、自分の気になっている症状で確認できない場合でも漢方薬が合っているかどうかが分かるのか?

分かるのです。

漢方治療では、漢方薬を選ぶ前に体質を判断します。

これは「あなたはアトピーです」といったような西洋医学の病名ではありません。

東洋医学独特の体質を判断します。

水毒証とか、瘀血証とか、血虚証とか。
(こういった要素が複数、重なっている)

西洋医学とは全く関係のない東洋医学独自のものです。

アトピーの人は、みんな、湿疹ができて、かゆいという状態は同じですが、体質はそれぞれ違います。

アトピーの人でも、ある人は、血の巡りが原因であったり、ある人は水毒といって水の巡りが原因だったり、ある人は肝の臓の機能が落ちていたり・・・

こういった体質の要素(証)をいろいろな症状や状況と組み合わせて、考え、推論を立てていきます。

水毒証は、汗とオシッコと便と冷え関係の症状と組み合わせて考えたり、瘀血証は月経と手足の冷えと頭痛や耳鳴りなどと組み合わせて考えたり、湿疹のできる場所などから考えたり。

とにかく、足が冷えてたら寒証とか、血の巡りが悪いから瘀血証とか、そんな単純な分析ではありません。

全身の症状をいろいろと組み合わせて、1つの体質を考えていくのです

この考えだされる体質に共通のマニュアルはありません。
体質は、ひとりひとり違うので、その都度、判断が変わります。
また漢方医によっても体質判断は変わります。

「あの先生は私の体質を●●証だと言っていたが、先生の見方は違うのですね」
そうです。先生によって判断は変わります。

そして、この考え出された体質を調整する漢方薬を選びます。

体質を調整する漢方薬を選んだ時、同時にその漢方薬はどんな風に証を調整していくか、良くしていくかも考えます。

ここで注意しないといけないのは、漢方医が選んだからといって「絶対に体質に合っている漢方ではない!」ということ。

漢方医学の体質判断は漢方薬を飲む前は推測でしかないのです。

で、この漢方薬が合っているかどうかを調べるのは、あらかじめ推測した体質の要素(証)が漢方薬の飲む前の推測通りに調整されているかどうかを、はじめの問診の時のように症状や状況から判断していきます。

それを簡単にまとめると、

@現在の環境や症状、病名から漢方的な体質を判断する。
A体質を調整する漢方薬を選ぶ。
B症状などが、どう変化すれば漢方薬が合っていたかの推測を立てておく。
(患者さんが気になる症状から変化するとは限らない)
C漢方薬を飲んでもらう。
Dあらかじめ推測していた変化の推測を現在の症状などを聞きながら確認し、判断した体質、それに合わせた漢方薬があっているかの答え合わせをする。
E推測した変化がなければ、違う体質や違う漢方薬を検討する。

この行程を経て、漢方薬が体質と合っていたかどうかがわかります。

ちょっと例えが違うかもしれませんが、自分で問題を作って、飲んでもらった変化を観察し、答えが合っていたかどうかを答え合わせする。

それの繰り返しで、患者さんの気になっている症状を最終的には根本的になくしていきますよ。

「漢方薬が体質に合っていた」というのは、推測通りに良くなった時に初めてわかるのです。
だから漢方医によって体質判断は変わるし、漢方薬を飲む前の時点では答えではないのですね。
あくまで治ったら、正解。

なので、自分の気になる症状が「良くなった」「悪くなった」「何も変化がなかった」だけでは、本当に体質に合っているかどうかは判断できません。


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2013年05月16日

自分の漢方薬が合っているかどうかを知る方法 病院編

自分の飲んでる漢方薬って合っているのだろうか?

漢方薬を飲み始めた人は誰しもが思うことです。

実は自分の飲んでいる漢方薬が合っているかどうかという、この問題。
とっても誤解されています。

もしかしたら、処方している先生すら誤解している、もしくは、ちゃんと分かっていないことがあります。

漢方薬は現在の体質を判断し、その体質のバランスの調整ができるように漢方薬を合わせます。

わかりやすく理解してもらうために、かなり簡易的な例になりますが、身体が冷えている体質だと判断したら、温める漢方薬を選ぶのですね。(実際はこんな単純ではありません)

なので、病院などがやってる病名だけで処方したり、なんらかの西洋医学的な効果(かゆみ自体を止める効果とか、黄体ホルモンを高めるなど)だけで処方している場合は、合ってるも、何もあったもんじゃありませんので、これは論外です。

漢方は西洋医学とはなんの関係もなく、病名で漢方薬を処方している理由は、マニュアルみるだけで処方できて「簡単だから」って理由だけです。多分・・・。

とっても論外ですが、大半の病院や薬局がこういった方法で処方していて、
根元の選び方からして間違っていますが、悲しいことに最も多い、選び方なので、このケースで考えてみましょう。

病名で処方するということは、アトピーだったら消風散みたいな処方ですね。

病名は、その人、個人の体質を現していません。

「アトピー」って「体質」なんかないです。
アトピーっていうのは「よくわからない湿疹が続く」っていう西洋医学の診断状態のことです。(この状態も曖昧すぎて、よくわかりませんが)

で、この本来の漢方的体質と全く関係なく「よくわからない湿疹が続く」という状態に漢方薬を処方した場合、どうなったら、その漢方薬が合っていたと判断できるのでしょう。

その漢方薬が合っていたかどうかを知るためには、
「どんな症状が、その漢方薬を飲んで、どう変わったか?」
これで確認できますね。

更に具体的に確認するためには、3つの条件が必要です。

@漢方薬を飲む前の現在の症状はどんな症状があるのか?
Aその漢方薬で、どの症状が、どう変わるのか?
Bその変化はいつ起こるのか?

この3つが確認されることによって合っているかどうかがわかりますね。

そしたら、病名で処方した場合を考えましょう。

@症状はアトピーってだけですね。「湿疹がある」とか「かゆい」以上、それだけです。

Aどの症状が、どう変わるか?「どう変わるか?」って言われても湿疹とかゆみしか情報がありません。どう変わるのかは、選ぶ漢方薬で変わってきますが、マニュアル的に選んでいるため、どう変わるのかは処方した人自身が予測できていないと思います。
あえて言うんなら「もしかしたら、漢方で治るかも!?」みたいな。

B変化がいつ起こるのか?については、勝手に3〜6ヶ月で効くとか、じょじょに効くとか適当に説明されてますが、これはウソ。体質によって違います。本来の体質をみる漢方だと、同じアトピーという状態でも、判断する体質は個人個人変わるし選ぶ漢方薬も変わるので、「これくらいでよくなる」という基準はありません。

こればっかりは、先生の経験、腕としかいいようがないですね。

では情報が揃ったところで、合っているかどうか検証しましょう・・・東洋医学的な体質判断をせずに病名だけでで処方した場合
「かゆみと湿疹がなくなれば、合っていた」ということですね。

でも、これにはBの「いつから変化する」の要素を含めないといけないので、1ヶ月で変化なくても、いつか「かゆみと湿疹がなくなるかも」という状態になります。
そうなると永遠、飲み続ける可能性もあるので、合っているかどうかを判断するのは不可能ですね。

変化する期間を勝手に1ヶ月としたとしても、合っているかどうかの判断は、「かゆみ、湿疹」がなくなったかどうか。

つまり、
湿疹が治ったか、治らないかだけです。

しかも、このかゆみや湿疹も「全部がなくなるのか?」「どうなくなるのか?」も本当は推測しておかないといけませんが。

黄体ホルモンを当帰芍薬散で活性化するとか説明しているような処方の場合も同じ。

黄体ホルモンが活性化するかどうかが、その漢方薬が合ってるかどうかのポイントですね。
もちろん、これにも「B」のいつ変化が起こるのか?を無視した場合です。

1ヶ月、飲み終わった頃にこっちの都合で変化してくれる保証などありません。

そもそも、西洋医学的に黄体ホルモンが活性化するとかで当帰芍薬散や温経湯を処方するのであれば「プラノバールやルトラールで確実に妊娠するって思ってること?」ってことになります。
それだったら「はじめからホルモン剤でいいじゃない」と思うのですが、体質みないで漢方薬を処方している先生は、そこんとこどう考えているのでしょうか?知りたいです。

付け加えると不妊症で漢方薬を飲んでいた場合は、黄体ホルモンの弱いことが決定的な不妊症の原因かどうかがわかりません。だから、例え、漢方薬で黄体ホルモンの数値がよくなったとしても、不妊の改善につながっているかどうはわかりませんね。

着床障害のために当帰芍薬散を処方しているケースも同様ですね。


よく「アトピーで消風散を処方されました」とか「不妊症で当帰芍薬散を処方されました」っ人から「合ってますか?」という質問がありますが、以上の理由で合っているかどうかは確かめようがないです。

うちでは、飲む前と飲んだ後の変化をみるために初めの問診で42項目の症状や状態を聞きます。
人によっては、1つの項目で3つ位、該当する症状があったりするので、120以上の症状や状態の変化をみていくことになりますね。

それだけの数の症状などが、漢方薬を飲んだ後、どうなったのか?をみています。
だから「アトピーで処方されました」言い方を変えれば「かゆみと湿疹の2つの症状を理由に処方されました」というたった2つの症状だけで合っているかどうかは、答えようがないです。

こういった本来の東洋医学的な体質判断をしないで、病名や特定の効果だけを期待して処方された場合は、合っているかどうかを知るには「治るまで待つしかない」ですね。

ちなみに下記がうちで体質判断している項目です。
ステマするつもりはないので、あくまで参考にみていただければと思います。

体質判断表

で、いい加減流漢方の批判だけしていてもしょうがいないので、次回は、じゃあ、本来の漢方では、自分の漢方薬とあっているかどうかをどうみていくのかを書いてみたいと思います。


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2013年04月25日

アレルギー物質を避けていてはアトピーは治らない!

漢方と西洋医学は、治療の考え方が全く違います。

中でもアトピーほど、その考え方の違いがでるものはないと思います。

西洋医学の治療では、アトピーの原因を探すためにアレルギーの検査をします。
卵や小麦、ハウスダストなど、何に反応してアレルギー反応をおこしているのか。

アレルギーになっているものを避ければアレルギー反応が起こらないから、アトピーにもならない。

そういった理由ですね。

また、西洋医学の治療は根本的な原因ではなく、病気の一番表面的な湿疹やかゆみにステロイドなどで対応します。加えて原因となるアレルギーの物質を避けていく。

漢方は直接、皮膚の炎症や湿疹に対応しません。
なので、かゆみ止めの漢方薬はありません。

厳密には、かゆみ止めの漢方薬はありますが、治療の主役にはなりません。
あくまで、補助的にかゆみを止めるといった感じ。
また、このかゆみ止め漢方薬も体質を選ぶので、ステロイドみたいに誰が使っても「かゆみが止まる」といったものではありません。

漢方治療のメインは、崩れたバランスを整えて、健康状態に戻し、その結果、かゆみがなくなるといった感じですね。

誰でも、かつてアトピーのなかった時期があります。
だから、その時の状態に体質を戻してあげれば、かゆみも湿疹もなくなるわけですね。

漢方が根本治療とよばれるのは、こういった西洋医学とは全く違うアプローチで治すからです。

病院では、アレルギー反応を起こす物質を検査で探しだし、それを避けることで治療しようとしますが、あの検査も参考にはなっても本当の原因になるかどうは疑わしいらしいです。

医者本人が、そう言ってました。

それはさておき、漢方では何の食べ物がアレルギーを起こしているかは、調べません。
もちろん、現時点でアレルギーを起こしているものは、治療中は避けた方がよいですが、漢方の場合は、ここでも西洋医学と発想が逆で、アレルギー物質を避けるのではなく、アレルギーに負けない体質をつくるのです。

なので、自分がわかっていないアレルギー物質をわざわざ機械で重箱の隅をつつくような無駄なことはしません。

大体、検査でアレルギー物質がわかったからといって、それが治療になるのでしょうか?

確かにその物質を避けていれば、アレルギー反応を起こさないでしょう。
でも「一生、避けるの?」って感じです。

病院では、それが、さも治療みたいに言ってますが、それって、ただの「逃げ」ですよね。

例えば、一般的なそばや甲殻類なら、まーこれからも避けたほうがいいかもって思いますが、卵や小麦なんか、誰でも食べるじゃないですか。
また、昔から長年、誰もが食べてきました。

それを、現在になって「避けてたら、治りますよ」って、
それって治療じゃないです。

「ごまかしと逃げ」ですね。

アレルギー反応というのは、免疫の反応性のことです。

免疫システムが外からの何か物質に反応することは正常な事なんですね。

ただ、アトピーや喘息の人は、それが過剰になってるだけ。

だから、それほど特別な病気でもないです。

免疫を再教育してあげればいいのです。

後から後から出てくる、かゆみや湿疹をステロイドで止めても、その時のかゆみは止まっても根本的に治ることはありません。

腐った枝をいくら払い落としても、幹や根が腐っていたら、永遠に枝を払い落とさないといけないですから。また枝を何度も払い落としていたら、自動的に幹や根が治ることはありません。

漢方は、この免疫の調整を身体全体を調整することによって、免疫を調整します。
免疫も身体のいろいろな営みの一部なので、身体全体の営みを調整してあげたら、自然、免疫も調整されるのです。

漢方では、卵や小麦を一生食べれない。わんちゃんや猫ちゃんを一生触れないような治療はしません。

むしろ、積極的に食べたり触ったりできるように前に進んで行く治療なんですね。

うちでは、治療中は一旦、アレルギー物質を避けて身体の負担を軽くしてあげますが、ひとたび、よくなってくれば、次は、あえて、食べたいものを食べれるように様子をみながら調整していきます。

だから、僕は何かを我慢したら治るという治療は治療とは思ってません。


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2013年04月18日

脈診、舌診、実はわからずにやってない?

漢方をちょっと、知ってる人なら、脈診とか舌診って知ってますよね。

脈診は脈をみて、漢方的な体質を探ります。
舌診は舌をみて、漢方的な体質を探ります。

うちは、慢性病の患者さんでは、どちらもやってません。
急性や子供ならみますけれど。

で、慢性病系の方だと、やってないもんだから、患者さんからよく、
「脈診とか舌診はしなくていいのですか?」って聞かれます。

僕の答えは、しなくてもいい。

念のために言っておくと僕が「みれない」ということではありません。
理論的にも勉強したし、修行でも実践的に教えてもらいました。

知っているけど、みません。
ちなみに僕はギターをやってるので、指先感覚は、普通の人よりはすぐれていると思います。

では、なぜ見ないかというと、かつての経験から、どちらも「現時点で出ている体質」を示していることが多いと感じたからです。

どういうことかというと、ちょっとイメージしてみて。
長年アトピーで悩んでいる人が相談に来られました。
そして、その人は、昨日から風邪をひいている。

脈は、体質の状態が出たものです。

となると、脈や舌は、風邪に影響されたものが出やすいのです。

もちろん、元の体質であるアトピーの舌や脈も出ていると思いますが、もとの感じを知らないのに見分けることは困難です。

勉強していると、いろいろな舌や脈の状態があるんだなぁ〜と感じます。
「あー、舌が、この色だったら、この病気」
「この脈だったら、この状態なんだ」って具合に。

わかった気になっても、実際の相談の現場では、ものすごく微妙な感じの舌や脈ばかりです。
本にあるような、はっきりとした舌や脈の人なんて滅多にお目にかかれません。

僕の師匠は、中国の先生でその先生は、脈を学ぶ時に問診一切なしで脈だけで妊娠しているか当てることができる指導医について研修したんだそうです。

その時に、その指導医の方が実際に診ている患者さんを来る日も来る日も一緒にみて、現場で脈を教えてもらったそうです。
ちょっとウロおぼえですが、2千人以上はみたと言っていたような。

そして、その結果・・・。

「全然、わからん!」って言ってました。

師匠曰く、理論は誰でも勉強すれば学べる。しかし、脈や舌を診るのは、知ってるだけじゃどうしようもないそうです。

イチロー選手のようなセンスと考えられないような努力が必要なんです。
男の子なら誰でも野球のバッティングを知ってますが、理屈を知ってても打てません。
それと一緒。脈診の達人に直接、教えてもらっても2千人程度の努力じゃ、甘いということですね。

おまけに日本では、歴史的に脈診や舌診はあまり発達しなかったので、元々、達人がいなかったらしいです。
だから、技術が伝えられてきていないとも書いてありました。

それに現場では、実際的な問題がありまして、舌診では、まず色のつく飲み物や食べ物を食べてきたらアウト。診察前は飲食しないでくださいって書いてるところもありますが、一切飲食してないかどうかはわからないし、患者さん自身は、何だったらダメなのかがわかりません。

脈診では、遅れそうだからって走ってきたらアウト。始めてのところだからって緊張してもアウトですね。これも「今」の状態が色濃く出てしまうので。走ったり緊張すれば、誰でも脈は早くなりますから。

それと、これが地味に問題になるのですが、問診、望診で考えたものと舌診、脈診で考えたものは、結構、一致しません。

そしたら、コミュニケーションをとりながら、理論的にいろいろ考えたものをとるのか?
感覚技術がすぐれていなければ、ちゃんと分からない微妙な舌診、脈診の方をとるのか?

そんなとき、僕はコミュニケーションをとりながら理論的に考えた方をとり、矛盾して一致しない舌診と脈診は捨てます。

あっでも、子供だと舌診、脈診は有効です。
だって、子供は問診とったって、大人ほど、詳しくわからないですから。

僕は自分で勉強し、経験し、師匠の何千人診ても、わからんかったわって話を聞いて、ずっと疑問に思っていたことがあります。

それは「他の漢方の先生って本当にわかってるの?」

それで、仲のいい漢方の先生に聞いてみたら、
「そんな細かくわかるかいな」とのこと。
「やっぱり」

その他の先生には聞いてませんが、僕が観察してきたところ、多分。9割の先生はわかってないと思う。

よーするにパフォーマンスですね。

そりゃ、脈の浮、沈や舌の怒張、白苔なんかは、ちょっと勉強すりゃわかるでしょうが、ぶっちゃけ、その程度では、なんもわかってないに等しいですから。

ま、なんにせよ。舌診や脈診は漢方の素人の人に占い程度のことはできても、診断に使うには、国宝級の達人じゃないとダメだと思います。


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2013年03月22日

病院のお薬やステロイドはどれくらい続ければ治るのか?

最近、病院に対してイラッとくることがありました。

僕のことではないです。
僕や僕の家族は、医者に行っても治療や治療方針の説明はグダグダなのは、もう大昔から何件も何件もの病院で体験済みなので、今さらイラッとくることはないです。

うちに来てくれてる患者さんのことでです。

うちで治療している患者さんが、病院にいったときに「ちゃんと飲まないから治らないんだ!」と上から目線で怒られたこと。

ちゃんと飲み続けないと治らないという理屈はわかります。

漢方なんて特に飲んだり、飲まなかったりすると身体の変化の過程を探れないので、あんまり空いてたら、とりあえず、飲み続けてから症状を教えてくださいと、なってしまう。

漢方の場合は、飲んでる一定時間効かせるのではないです。
ここでは詳しく説明しませんが、気とか血とか、寒とか熱とか、身体の中にもっている自然的な要因を少しずつ整えていくので、飲み続けた結果をみていかないといけません。

ところが、病院のお薬は漢方薬とは違います。

病院のお薬は基本は対症療法のお薬。

このブログを読まれている方はおなじみですね。
よーするに「その場しのぎのお薬」

薬の効果時間が決まっていて、薬の成分が代謝されたら効果がなくなります。
そして、元通り。

ここで師匠の西洋医学の先生に聞いても、どうしてもわからないことがあります。

例えばステロイドの説明には下記のことが書いてあります。

(引用ここから)

「さまざまな皮膚症状に使用されています。ただし、症状をとる対症療法薬ですので、病気の原因そのものを治すことはできません。」

「長く続けていると、ステロイド特有の皮膚症状がでてくるおそれがあります。にきび、肌荒れ、皮膚の赤みや萎縮、シワ、多毛などです。また、細菌や真菌(カビ)などによる新たな感染症にも注意が必要です。さらに、大量連用中に急に中止すると、ひどい反発症状を起こす危険性があります。」

(引用ここまで)

薬の説明ではっきりと「その時の症状をとるだけ」と書いてあるのですね。

僕がわからないのは、医者が使う薬にこのようにはっきりと書いてあるのに、なぜ続けたら根本的に治ると思っているのかが理解できません。
(僕がアホなのかもしれませんが)

飲み忘れようが塗り忘れようが、症状がある時に使えば効くんじゃないの?

そして「根本的に治らないですよ」と作った本人(製薬会社)が説明しているものを続けても、

●薬を飲んで症状が治まる → 薬の効果時間が切れて症状が再発 → 薬を飲んで症状が治まる → 以下、繰り返し。

なんじゃないのかな。と思うのです。

なので、さっきの医者に上から目線で怒られた患者さんに戻りますが、飲み忘れたら治らないとか、続けないと治らないという意味がよくわかりません。

これだけ話しておいて、今さら、こんな事いうのもなんですが、僕自身は、病院のお薬でも2週間か長くて1ヶ月位続けて、その後にやめても再発しなくなる体質や病状はあると思います。ただまれです。

なんせ  「ただし、症状をとる対症療法薬ですので、病気の原因そのものを治すことはできません。」  と言ってますから。

実は怒られた患者さん達は、サボったりでちゃんと飲まなかったわけではありません。

処方した医者の説明に納得できない信用できないからだと思います。

だって、うちの漢方薬は飲み忘れてないもん。

これは、僕も経験があることです。

ある時に、うちのチビが蕁麻疹かアトピーかよくわからない湿疹で、これも経験だと思って病院に連れていったことがあります。

その時にうちのチビの見えている部分の湿疹(腕の部分の湿疹)だけ見て、ステロイドを処方しました。

エッ!?となりました。「この3日間、何を食べた?」とか「何か薬を飲んだか?」とか「普段の便とこの3日間の便の状態は?」「どんなものが好きか?」などなどの「体調」を一切、何も聞かないのです。

腕の湿疹だけ見て治せる・・・

漢方の問診で症状のことなどを聞きまくっている僕としては「スゲー、超能力者じゃんっ!」って思いましたね。

ただ、ステロイドやめた後は即、湿疹が爆発しましたけど・・・残念!

ちゃんとした問診や説明がないことも不安ですが(適当にやってるって見られてもしかたがないですから)何よりも続けるのはかまわないが、どれくらいの期間で治るのかを教えてほしい。

この続ける期間のことを聞いたら「治るまで」って意味不明な答え。

だって、対症療法のお薬は使えば効果時間内は「治る」のです。
そんなことは医者に聞かなくてもわかってます。
それだったら「1回塗ってやめんの?」って感じです。

聞きたいのは、今回、診断して、今後どういう方針でどう展開していくと考えているか?

これを聞くと勘違いして「治る保証なんてできない」なんて、意味不明な答えをした医者が何人かいましたが、治る保証をしてもらいたいのではなく「今回のようなケースは専門家してどう考えたか?」「次回、どうなっていたらどういう風に対応していくのか?」「それらを統合して、どれくらいの期間、必要だとみているか?」そこを知りたいのです。

その方針が事前に説明されていたら、患者さんは飲み続けてくれると思います。
保証してもらいたいのではなく、治る方向を間違わずに一歩でも進んでいるのかが知りたいのです。

もちろん、これだけ言ってますから、うちでは、事前に方針や戦略をたて、それを患者さんに説明し、次回、どうなっていたら、どう治療は進んでいるのか、または後退しちゃってるのかを説明します。(事前)にです。

病院の薬を飲み続ける期間。

ひょっとしたら僕が全く理解できていないだけかもしれません。


★「ただし、症状をとる対症療法薬ですので、病気の原因そのものを治すことはできません。」★

って薬をどれくらい続ければ治るかがわかっている、お医者さんがいらっしゃいましたら、どうか、そのメカニズムや考え方をアホな僕に教えてください。


posted by 華陀 at 19:33| Comment(0) | TrackBack(0) | 病気を治す方法 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2013年03月19日

漢方薬の効果を確かめる方法

漢方薬は西洋医学のお薬とは全く違うものです。

「治療の受け方」というのでしょうか、それぞれ、どういう風に治療を受けていくのがよいのかが違うのです。

正しい治療の受け方こそ、病院のお薬や漢方薬の【真の力】を引き出します。

2つの薬には決定的な違いがあります。

病院のお薬はあらかじめ効果が決まっているが、漢方薬は決まっていない。ということ。

病院のお薬は患者さんに飲んでもらう前から効果が決まっています。

「この病気ならこのお薬。そして、その効果は●●で」
といった感じに「病名(症状)=●●薬=●●効果」とマニュアル式に決まっているのですね。

だから花粉症の人に降圧剤を処方したりすることはありません。

「高血圧=降圧剤」というマニュアル式は、どの先生が処方しようが変わらないのです。

なぜ、マニュアル的に変わらないかというと、一人一人の体質が関係ないからです。

また、病院のお薬は効き方も決まっています。
薬の種類によって、違いますが、「飲んで20分後くらいで吸収されてその後2時間効く」とか、割合、デジタル的に設定されています。

なので病院のお薬は、効果の時間が終われば元通りになり、また飲む事によって効いてきて、効果がなくなって元通りになり、また薬を飲んで・・・を繰り返します。

病院のお薬が根本的治療ではなく、対症療法と言われるゆえんですね。

漢方薬は、あらかじめお薬の効果が決まっていません。

だから、花粉症で悩んでいる人が来たら、あっ「花粉症=抗アレルギー剤」だ!って単純な処方になりません。(病院は漢方を誤解して病名で漢方薬を処方したりしてますが・・・)

その人の体質が、どうなのかわからないと、どの漢方薬を選べばよいのかわからないのです。

だから、同じ種類の漢方薬でも血圧が下がった漢方薬を違う人には不眠症で使うことがあるのです。

漢方薬は、血圧を下げるとか、鼻水を止めるといったような「効果」ではないからです。

「あらかじめ分析した体質を調整する」
これが漢方薬の効果です。

だから、同じ種類の漢方薬も体質によってコロコロ効果が変わります。

また漢方薬は、あなた自身の治ろうとする力を手助けするので、根本治療になりますが、はじめに選んだ漢方薬をずっと飲み続ければ、いつか治るといったものではありません。

体質の判断も合わせる漢方薬も治った結果、「体質に合っていた」とわかるのです。

だから初めに「これだったら絶対治る」という漢方薬はないのです。

初めに選んだ漢方薬で様子をみながら、微調整して、どんどんよい方向へ導くのです。

病院のお薬は、あらかじめ効果が決まっていて、効く時間も決まっています。
また、飲んでいる時間は効果がありますが、時間がくると効果がなくなります。

だから、早く効かさないといけない病気には効果的です。
逆に慢性病のように長く続いて症状を繰りかえすような時は効果的ではないですね。

これは、僕個人の考え方ですが、対症療法のお薬を慢性病に使う場合は、2週間も使えば結果が見えます。
2週間使って、その後やめる。そして症状が再発するのであれば、その薬はどれだけ使い続けてもずっと同じ事を繰り返しているだけ(薬で治る→効果がなくなったら再発)なので、飲み続けても治りません。

そんな時は漢方薬です。
漢方薬は、効果が決まっているわけではなく、体質を調整した結果、病気を治すので、最終的には、漢方薬をやめても病気や症状は再発しません。

ただし、漢方薬はあらかじめ効果が決まってないゆえの問題もあります。

それは「僕も患者さんもその漢方薬が効くかどうかは、飲み終わった後でわかる」という問題。

そして、どれくらい飲めば治ってくるのかといった期間的問題もあります。

だから時には1ヶ月飲んだだけでは、良いのか悪いのかがわからないことがあるのです。
ましてや、病院のお薬と同じように考えられないので、良い悪いの判断も難しいですよ。

かといって、よくわからない状態でダラダラ飲めばいいものでもありません。

一緒に考えながらより早く治していくといった方法をとります。
だから、1ヶ月で自分で判断してやめちゃうのはもったいないし、それは漢方の治し方ではありません。

漢方薬の場合、飲み終わった後に良い方向へ進んでいるかどうかを一緒に考え検討し、次の方向性を決めていきながら治すのです。

西洋医学のお薬はその性質にあった治し方。
漢方薬の性質にあった治し方。
それぞれ違うので、最も力を発揮できるように使っていきましょう。


posted by 華陀 at 20:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 病気を治す方法 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2013年03月04日

インフルエンザ治療で感じた「内科系の医者は薬のブローカー?」

あんまり言いたくないですが、たまーに病院に行くと、行く度にガッカリすることが多くて疲れます。

この前、うちの息子が夕方あたりから急に39.2℃の高熱を出しました。

咳も鼻水もない。症状は喉が、なんとなくイガイガするのみ。

とりあえずは、いつも通り、漢方薬を合わせました。

次の日に熱は37.6℃に下がりました。
ただ、今度は両足が「痛い、痛い」と言い出しました。

風邪からくる関節の痛みなのかと思って、聞いてみたけど「しびれる」「痛い」など、とりとめもない答えでよくわからない。

まー子供にはよくある答え方です。

いつも、風邪っぽくても、こんな事は言わないので、インフルエンザ臭いなと思って、いつもブログのネタを提供してくれる病院へ行ってもらうことにしました。

診てもらったら、いつも通りのクオリテリィーで「ただの風邪」にされそうだったので、こちらから「インフルエンザでは?」と提案したら、再度、調べはじめるとインフルエンザB型でした。

さらっと誤診しようとするのは、いつものことなので、いいのですが、(ここでは、こちらの指摘で先生が2回誤診。いずれも医者当人が認めている)
問題はここから。

治療に「タミフルを処方します」それでOK!みたいな感じになりました。

そこで「今は高熱ではないですが、それでもタミフルが必要ですか?」って素朴に質問したら、さっきまで自分が処方すると言ってた自信はどこへやら、今度は急に「親がつきっきりで見れなかったら副作用で危ない場合もある」とか「治らないこともある」とか言いだし態度が一変しました。

そして最後には「あなたの方で飲むかどうか考えてください」みたいな。
よーするに医者の方で責任もって治療する気はないらしいです。

僕自身は日本だけ異常に多いタミフルやリレンザの副作用の問題は、一緒に処方する他の薬が多すぎてそれらが相互干渉して起こっているのではないかと考えています。

なので、タミフル以外処方しない条件で処方箋を書いてもらいました。

帰ってから、漢方薬を再度、合わせ直してタミフルとは十分に時間を離して飲ませました。

次の日にはケロッとして、えらい元気になりました。
しかし、この日から鼻水と咳が出てきたので、発散系の漢方薬に変更しながら合計3日間で治しました。

今回に限りませんが、最近の医者は、治療というより、薬を紹介しているだけのような感じに思います。(皮膚科含む内科系の慢性病は特に)

薬の使い方や説明も、その先生の独自の経験からのものではなく、寸分狂わず新薬のマニュアル通りのものです。

これでは、ただ単に薬を紹介しているカタログ販売。
薬のブローカーなのじゃないかと思う時があります。
(マニュアル通りにおぼえているので優秀なブローカーですね)

僕たちが聞きたいのは、薬の効能効果や副作用のことではなく、何千人と経験してきている先生の独特の治療方針を聞きたいのです。

「今後、どうなって、それをどうしていこうと思っているのか?」

専門情報が一部の専門家にしか手に入らない昔ならいざ知らず、現在はネットで薬でも病気の生理学の情報でも全くの素人の人が簡単に手に入る時代。

そんな調べればわかりきっている薬の情報なんかいりません。

そういう西洋医学の「一般知識」ではなく、その先生が知恵と経験から生み出した独特の治療方針を提案されたいものです。

決まりきった薬を出すだけなら、薬局とネットがあればいいですから。
あっ後、検査だけするところですね。

ちなみにうちでは、今どんな体質や状況でそれをどんな風に変えて、どうしようと思っているか、どこを目指すかを説明します。

やっぱり、相変わらずブログネタを提供してくれる病院でした。



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2013年02月25日

薬を飲んでいても病気が治らない本当の理由

「考えてみたら、同じ薬を飲み続けて、何も状況が変わっていない・・・」
病院の治療で治らなかった人によくあるパターンです。

同じ、治療がループしているだけ。

なぜ、治るはずのお薬を長い間、飲んでいるのによくならないのでしょう。

「漢方薬は何のために飲みますか?」

「病院のお薬は何のために飲みますか?」

答えは当たり前ですが「病気を治すため」「健康になるため」「元気になるため」ですね。

この「治る」という言葉。

実はいろいろな意味合いがあります。
「治る」には、いろいろな意味合いがあるゆえに患者さんと医者は、とんでもないすれ違いをしていることがあります。

慢性病に対して病院のお薬の大半は、対症療法とよばれるもので治療します。
これは、薬の効果時間だけ、ある特定の症状を抑えたり、なくしたりできることです。

薬の効果時間が切れれば、症状は何事もなかったように復活します。
そして、また、お薬を飲めば、効果時間がある間は、症状がない。
そして、また、薬の効果時間が切れれば・・・・

と、お薬を飲み始めた初期で治らなければ、後は【薬を飲む→薬の効果時間が切れる→症状再発→薬を飲む】の繰り返しの無限ループ。

正確には無限ループではないですね。
薬は肝臓に負担を与えたり、薬自体に身体が慣れていったりするので、長期間、飲み続けていたら、効かなくなってきたりします。

そしたら、新しい薬の追加です。

医者側としては、慢性病に対しては治療方法がほぼ対症療法しかないので、薬の効果時間が続く間だけ症状がなくなることが「治った」という定義になるのかな?

対症療法の薬。つまり「その場しのぎの薬を続ければ慢性病が治る薬」で慢性的な疾患が根治するのか、僕にはその理論が分かりません。(ひょっとしたら、りっぱな理論があるのかもしれませんが)

要するに医者側の「治った」は医者の考えがどうであれ、結果的には薬を飲んで効果時間の間だけでも症状がなくなれば「治った」になります。

ところが、患者さんの「治った」は違います。
患者さんが病院に行って「治してもらいたい」のは、しばらく通って、薬を飲んだり、手術をすれば、後は薬をやめて普通の生活に戻っても問題ないというのが患者さんが考えている「治った」です。

病院の人工的な化学薬品を一生飲んでいれば、「治っている」ことになるとは思っていません。

だから、現状では、医者と患者さんの「治った」の思惑はすれ違っているわけです。

ある記事で、こんな話がありました。

高血圧の患者さんに降圧剤を処方するのは、ごまかしでしかないのではないかと、降圧剤は、一生飲んでおいた方がいいと言われることが多いが、元々の原因を辿れば、老化だけでなく、生活環境の中や自分の体質などに問題があり、それが積もり積もって高血圧という結果になっただけだと考えられる。

元々の高血圧の原因は「降圧剤を飲まなかったこと」ではない。
そう考えれば、降圧剤を処方して、月並みな塩分を控えて程度のアドバイスしかしない医者は、問題を誤摩化し先送りしているだけではないか?

緊急用に降圧剤を持っておくか、ないし、ごく短い時間試してみるのは、必要かもしれないが、その人自身の原因を探る相談をしないで、塩分を控えるという誰でも知っている一般論だけを話しているのは、治療どころか、却って本当に治ることを邪魔している。

という話でした。

確かに病気は感染や怪我、はっきりと遺伝的な原因だと分かるもの以外のほとんどの慢性病は、その人の体質とその人を取り巻く環境(食事、仕事、ストレス、住む場所など)が混ざって引き起こされます。

なので「薬を飲み続けない治療」を行うのであれば、そこの部分をひとり、ひとり、徹底的に話し合わないと患者さんの望む「治る」にはならないのです。

漢方は患者さんの「治った」と考えが一緒です。
新薬的、サプリメント的な発想で処方している漢方は別ですが。

漢方薬をやめても、病気が再発しない。
目指すべきところはここ。

ただし、漢方でも問題は一緒で「漢方薬だから飲み続けなくても治る」ということはありません。

やはり、そこは、体質、生活の中から病気の原因。
漢方では病因というのですが、これを見つけ出し、なおかつその人の生活リズムや性格に合った方法で治していかないといけないのです。

この時にも西洋医学では、病気の原因を1つに絞ろうとしがちですが(高血圧=塩分の摂り過ぎなど)

漢方は、病因と考え、病因は1つではないのです。
因子ですから、人によってたくさん存在しているのですね。

慢性病で原因がたった1つなんてまずありません。

それを体質を分析、生活のことや考え方などもお聞きして同時に治療していくのも漢方の治療です。

だから、最終的には、漢方薬をやめても再発しない「体質」になることができるのですね。


posted by 華陀 at 18:35| Comment(0) | TrackBack(0) | 病気を治す方法 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする