2013年02月12日

漢方薬は1つの原因だけを治す事はできない。

頭痛を治すためには痛みを止める鎮痛薬。
胃痛という症状を治すためには、胃酸を抑える胃の薬。

西洋医学では、1つの原因を特定し、その1つの原因を抑える(治す?)薬を使います。

なので病院では、いろいろな症状があると、鎮痛剤+胃の薬+睡眠導入剤など症状を訴えた分だけ増えることがよくあります。

ところが、日本漢方では西洋医学とは逆で、1つの漢方薬で1つの症状だけをなんとかするというのはできません。
言い方を変えれば日本漢方は、1つの漢方薬で1つの症状だけをなんとかするものではないです。

なぜか?
それは西洋医学と漢方の治療の考え方の違いにあります。

西洋医学の治療は、ほとんどの治療薬が対症療法といって症状を抑制したり緩和するのが目的です。

簡単に言ったら対症療法とは、お薬が効いている間はそのお薬のターゲットとなる症状は、弱くなるか、なくなりますよっていうことです。

効果時間はお薬によって変わりますが、例えば鎮痛剤で2時間の効果があるお薬なら2時間は痛みが抑えられ、効果の時間が切れたら痛み復活!

とりあえず今の症状に対応するということですね。

漢方でも対症的に使う漢方薬はありますが、急性以外は滅多に使うことがありません。
漢方の場合は、例えば痛みなら、●●漢方薬と確実に決まっているわけではありません。

例えば芍薬甘草湯は構成されている生薬が芍薬と甘草の2つなので、効果もわかりやすく、漢方では「構成される生薬が少ないほど効き目はシャープ」という法則があるので西洋医学のお薬のように1つの症状だけに使うことができます。

ただし、このお薬。
西洋医学のお薬の自然バージョンじゃありません。
あくまで急性の痛みにも使うというだけで、そこは漢方薬。
体質は選びます。

どんな体質の人にでも効くわけではないのですね。
痛みでも筋肉の緊張や気の緊張からきている痛みなら、痛みという1つの症状だけで効かすことができるのです。

漢方薬ではこういった、体質をみないで使えるお薬というのは非常に少ないです。
風邪系の麻黄湯、葛根湯、桂枝湯、柴胡桂枝湯、小柴胡湯などは別として、急性の1つの症状に使えるのは、あと五苓散、人参湯、香蘇散などそれほどたくさんの種類はありません。

ちなみに、これらの処方は痛みに使うのではありませんよ。
使い方は秘密です。(急性に使う時は危ないからね★)

さて、話は戻りますが西洋医学のお薬が1つの症状を抑えたりできるのは、その症状にターゲットを絞ってるからです。

頭痛が起こる時は、痛みにつながる物質が身体の中で分泌されます。
それを薬の力で抑えてしまうのですね。
痛みにつながる物質が抑えられれば痛みが起きない。という理論。

これは、体質関係なく人間の痛みの構造を研究し、その痛みに対してだけ、なんとかなるように薬を作っています。
西洋医学の場合は体質別の個人ではなく「人間」の痛みとして見ていますので、痛みが起こるメカニズムは「人間」であれば皆、同じだという前提にもとづいています。

だから、「人間」の痛みという1つの症状に効くようになってます。

漢方の場合は西洋医学とは根っこから治療の考え方が違います。
漢方の場合は、人間の身体の構造を調べた結果、それを変える成分が漢方薬にあるわけではありません。

漢方では痛みも一人一人違うメカニズムで起こっていると考えます。
痛み物質は関係ないんですね。

漢方は身体全体をみて健康を保つバランスが崩れているので、それを正常に整えることが目的で1つ1つの症状に対応しません。(漢方をしている先生でも勘違いして1つ1つの症状に1つ1つ漢方薬で対応していることもありますが・・・)

頭痛や胃の痛み、にきび、咳などは、バラバラに存在しているのではなく、全ての1人の身体で起こっていることだと考えるので全体を捉えようとします。

そして身体全体を整える漢方薬を合わせることによって結果的に頭痛や胃の痛みなどがなくなるのですね。

漢方では治療の考え方が西洋医学と全く違うので、1つの症状だけをとることや1つの原因だけを取り除くことはできないのです。

頭痛では、ある体質の人は、水の巡りの問題。
ある体質の人は熱が身体の上部で溜まってしまう問題。
など、いろいろな体質によって様々です。

西洋医学のように体質関係なく「人間」の痛みの物質に対応するのではないのですね。

漢方薬ではプロラクチン値を下げる漢方薬とか、頭痛だけを止める漢方薬とか、
女性ホルモンを活性化させる効果の漢方薬とか、そんな部分的な事をなんとかするものは存在しませんし、そうやって使っているのであれば、思いっっっっきり!間違っています!!

現在の体質はどんな体質でその体質を整える漢方薬は何か?
それが合っていれば結果的に身体全体の症状がよくなってきます。


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2013年02月05日

婦宝当帰膠(ふほうとうきこう)とうちの漢方の違い

ネットで婦宝当帰膠(ふほうとうきこう)を買おうか考えてみたけど、一応、専門家に相談してからにしてみようと思った。

「婦宝当帰膠(ふほうとうきこう)とまごころ漢方さんの漢方はどう違うのですか?」

この質問、めっちゃ多いです。
なので今回は、このご質問にお答えします。

まず、婦宝当帰膠(ふほうとうきこう)とはなんぞや?
という方のためにちょっと説明すると、

イスクラ産業というメーカーが出してる女性の更年期障害や頭痛、腰痛、月経トラブルに良いとされているものです。

婦宝当帰膠(ふほうとうきこう)は、どちらかというと「生薬を組み合わせた医薬品」です。
よく似たもので不妊症に良いとされているタンポポ茶などは生薬のサプリメントです。

漢方薬は1種類〜複数の生薬で構成されたものです。

「それだったら、さっきの婦宝当帰膠(ふほうとうきこう)も複数の生薬で構成されているのではないの?」と思いますよね。

はい、一緒です。
でも違うんです。漢方薬とは全く。

何が違うかというと、東洋医学の裏付けがあるかどうか。
そして、この裏付けがあるかどうかが漢方治療にとって最も重要。

漢方薬というのは、体質を分析し体質を診断してから漢方薬を選ぶのです。
漢方薬の効果から勝手に選びません。

例えば、婦宝当帰膠(ふほうとうきこう)は四物湯という漢方薬にオウギ、トウジン、ブクリョウ、カンゾウ、アキョウという生薬が混ぜてあります。

これは本来の昔からの漢方理論にない処方です。

要するにメーカーさんが考えたオリジナル構成なんでしょう。

メインになっている四物湯は血を補い、皮膚などが乾燥しやすい燥証があり、血虚による精神的な症状も含まれる体質です。

これに滋養強壮と皮膚利水の黄耆、潤し滋養強壮するトウジン、水を巡らせるブクリョウ、止血のアキョウ、それにいろいろな生薬のバランスをとるカンゾウ。

婦人系トラブルならこれくらい入ってたらいいでしょ的な感じ。

「えーなんかいろいろやってくれて、よさそうですね」
って思っちゃいますね。

でも根本的にダメなんです。
漢方薬は効果のあるものが、たくさん入っているから効くのではないのです。
そんな単純ではありません。
それが効くんだったら、生薬全部いれたものが良いはずですから。

体質にあっているものだからこそ、体内バランスが調整されて効くのです。

わかりやすく単純に説明すると、漢方薬は熱がたまっている人には熱を冷ます薬をあわせて、熱がなく冷えている人には、温める漢方薬を合わせるのです。
だから、効果がよいものだったら、なんでも入れちゃうは逆に誰にも効かないものになってしまいます。

個人的にこの婦宝当帰膠(ふほうとうきこう)は温める、留める生薬系が中心なので、熱症状中心の体質に人にとったら逆効果ですね。

要するに生薬を適当に組み合わせれば漢方薬になるのではなく、体質の分析方法や、その体質にあう漢方薬を選ぶ根拠など東洋医学ルールのことを「漢方」というのですね。

だから、生薬をいくら組み合わせても、そこに東洋医学的ルールがなければ漢方ではないのです。
ただの医薬品、ただのサプリメント。

で、うちの漢方と婦宝当帰膠(ふほうとうきこう)の違いはどこで出てくるか?

それは、婦宝当帰膠(ふほうとうきこう)で1ヶ月飲んで治らなかった時。

婦宝当帰膠(ふほうとうきこう)は当帰には●●な働きがあって、こんな症状の人が改善されますとか説明されていますが、これは体質を分析しているわけではありません。

生薬の効果の説明をしてるだけ。
誰にでもあてはまる症状を並べているだけなんですね。

あなただけの症状ではありません。
他のサプリメントも一緒です。
「●●な成分が●●な効果がある。だから治る」みたいな説明。

でも、これってどれも体質分析してません。
だから、説明されてるのを信じて飲んでみても、治らなかったらそれでアウト。

売ってる人に治らないんですけどって相談しても「じゃあ2倍飲んでくれ、効くから」って言われるだけ。

でもちゃんとした漢方薬(うちの漢方と言っときます)の場合は違います。
ひとりひとりの体質を分析します。そのひとりひとりに合った漢方薬を選びます。

漢方薬は事前に絶対効くとわかっているものではありません(漢方薬に限らず実際に事前に絶対に効くものなんて存在しませんよね。病院の薬だって効かないときは効かない)

漢方ってのは、結果論なのですね。
「治れば体質に合っていた」と後からわかるのです。

だから1ヶ月後に効果が感じられなくても心配ありません。
なんらかの変化はあるのですね。(全てがよいとは限らない)
その変化の結果から、より合っていると考えられる漢方薬に微調整していくのです。

これを変方といいます。
漢方薬は500種類以上あるので、微妙な変化を観察すれば、より合っているものにルールにのっとって変更できるのです。

なので、うちでは、はじめに患者さんの気になっている症状だけでなく、客観的な今後の体質の観察に必要なたくさんの問診をとるのですね。

そこから、何が良くなって、何が変わらなくて、何が悪くなったかなどをみていきます。

ところが、婦宝当帰膠(ふほうとうきこう)の場合は、更年期によい、頭痛によいだけで体質分析されてませんので、自分が勝手に良くなると思った症状が良くならなかったらそれでアウト。

何がよくて何が変わらなくて、何が悪くなったか、などわかりません。
良くなったかどうかのみ。(しかも客観的な症状全体ではなく自己判断の症状のみ)

ダメだったら終了。
いちかばちかの賭けですね。

サプリメントは全て、この感じです。
タンポポ茶も同様。ダメだったらアウト。
なぜ、タンポポ茶だったらダメなのかの理由なんて、飲んだ後も何もわかりません。

理由がわからないので、次をどうすれば良いのか?
ルールがありませんので次につながりません。

うちの漢方は、初めに体質と治療方針、治療戦略をだして、それにのっとって治療します。
ダメだったら、治療方針と戦略をどう変えていくべきかを検討し、漢方薬を変更していきます。
これだったら次につながります。

飲む期間が長くなるほど、いろいろな情報がわかってくるのですね。

だから漢方(東洋医学理論)の治療方針や治療戦略のない「ただ効果がありますよ」というものは漢方薬ではなく漢方的サプリです。

お試しと割り切るならいいかもですね。
もしくは、しっかり相談するのが煩わしいという方。


posted by 華陀 at 18:13| Comment(0) | TrackBack(0) | 病気を治す方法 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2013年01月25日

サプリや薬の決定的な弱点と漢方薬の弱点

最近、不妊治療専門の病院では半ば強制的にサプリを売りつけているらしいです。
それも、薬業界的に見たら、ちょっと前に流行った古くさいやつ。

まーちょっと前まで、当の医者自体がサプリを「そんな怪しいものやめてしまえ」って患者さん叱りつけてたくらいですから、サプリの取り扱いでいうと【新人さん】なんですね。
急に儲かるからって、やり始めたところでサプリのことわかるわけないですよ。

うちの患者さんもサプリを「知らないうちに」といってもよい状態で買わされているのを見て、これは、ちょっとサプリの事を書かないといけないと思った次第です。

サプリのことを話す前に知っておいてもらいたいのですが、
僕は漢方医の前はサプリのエキスパートといってもよい人間でした。
サプリを原料から仕入れてパッケージを考えて薬局などに売ってもらうってこともやってました。

なので、サプリは裏の裏側まで知ってます。
あっこれだったら表ですね。

サプリの裏側を知ったからこそかもしれませんが、僕はサプリはあんまり好きじゃありません。
なぜなら、勧める先生が信じてるほど効果も意味もないから。(使い方にもよりますが)

ただ全部が全部悪いわけじゃないです。
8割は「屑みたいな粉」だろうけど、中にはちゃんとした効果があるものもあります。
うちでも厳選に厳選して、いくつかは店に置いておすすめしています。

ただしいくらよいサプリでも漢方薬と比べると使いにくいです。

現在のサプリは自社製品を売りたい会社が自分のところで良いとされる成分を分析したり、良い結果を臨床で出したりして、それを効果がある証拠としておすすめしています。(薬事法的にサプリは効果を標榜できない。というくだらない【法的建前】の話はとりあえず置いといてください)

効果の証拠がある。
大いにいいことですね。

ところが、この効果は本当かどうか怪しいのです。
なぜなら、そういう結果が出るように実験しているとも言えるので。

そして、自社であろうと公的機関の臨床であろうと、会社がお金を払って、そういった所で良い資料を出してもらうようにするのです。
だって、大学に臨床を頼みにいったこともありますから。

ちなみに医者が扱うサプリは、この建前上かもしれない資料が多いものほど好みます。
「臨床で出てるんだから間違いない」ってやつですね。

では、これらの決定的な弱点を発表します。
それはサプリに限らず病院のお薬も含めてですが【良い効果の理論しかない】ということ。

「えッ薬なんか副作用という悪いものがあるじゃないか」
と思われるかもしれませんが、ここで言うのは副作用のような「一定の悪い効果が出る事がある」といった偶発的なものではないです。

ちょっと表現が難しいのですが、漢方薬と比べるとよくわかります。

例えば不妊で使われるサプリ「たんぽぽ茶」(これは漢方ではないですよ)
効果は視床下部を刺激して女性ホルモンを活性化してくれるとか足の冷えを温めてくれるといってます。

そして病院のお薬。
例えばステロイドは湿疹などの炎症性の皮膚炎ならサーっとキレイにしてくれます。薬が効いている時間だけは・・・。

この2つは漢方に比べて大きな問題があります。

それは、その効果通りにならなかった場合に起こります。

お薬もサプリメントも主張は「体質に関係なく誰にでも●●な効果がある」という主張。
副作用が出た場合はやめるだけ。

漢方との大きな違いは医者の主張通り、またはサプリ会社の主張通りの効果がなかったら、そこから進まないこと。
効くか効かないかの2択ですね。

わかりやすいといえばわかりやすいですが、賭けっぽい治療ですね。

じゃあ、そのサプリや薬で思ったような効果がなかったらどうするか?

これは医者もサプリを中心にやってる漢方薬局もやり方は一緒です。
「効くはず・・・」と同じやり方、薬をゴリ押しか、
その物の量を増やしたりして効果を強める。
後、3ヶ月! タンポポ倍量! ステロイドのランク上げて強さ倍増!

それでもダメだったら、複数攻撃。
「こんな●●な原因もあるから」と揚げ足取るみたいに原因引っぱり出してきて他のサプリや抗アレルギー剤を出してきます。

結局、「強めたらなんとかなるんじゃないか」の1点バリッ!

なぜ、効かなかったのかの理由がわからない。

う〜ん単純。
僕はこのサプリや病院の薬の「芸のなさ」が嫌になりました。
2つとも、使い始めから、うまくいけばいうことないですが、うまくいかなかったら、それで詰まるのです。

極端かもしれませんが、良くならなかった場合に、こんな単純なアイディアしかないのであれば、ネットでどんな情報でもとれる時代ですから医者もサプリ売りの先生もいりませんよ。

漢方は違います。

元々、漢方は「誰にでも効く効果」で選ぶわけではありません。
体質を分析し、それに合っていると思われるものを選ぶのです。

漢方薬の場合は「良い効果だけのもの」はありません。
冷えの強い体質の人には、温めるものが中心の漢方薬が合っていて、
熱の強い体質の人には、冷やすものが中心の漢方薬が合っている。

漢方の場合は、体質を分析し漢方薬を合わせていくのに理論がちゃんとあります。
「効果が出ると考えられる体質」
「効果が出ないと考えられる体質」
「逆効果になるかもしれない体質」

初めから誰にでも良い効果が出るといわれるものはありません。

だからうまくいかなかった場合でも、初めの体質の分析が誤っているからか、周りの環境の影響があってうまく調整できていないのか、もう少し続ければ変わってくるのかといった、
「効果がなかったりダメだった場合に分析する理論」があります。

漢方の先生の分析やアイディア次第でいくらでも再チャレンジできます。

だって、500種類以上ありますから。

逆にここが医者やサプリ好きの漢方薬局に嫌われるところですね。
病名だけで処方できないので、毎回、その人ごとに戦略を考えないといけない。
一人ずつ別々に治療のためのアイディアを出さないといけない。

漢方薬の弱点はここです。
決まった効果がないのです。
同じ漢方薬でも体質によって反応がコロコロ変わるのです。

サプリや病院の薬と同じ方法(病名処方)で漢方薬を処方すると、ちっとも効かないのはソコです。

ちなみに東洋医学的体質分析せずにツムラの漢方薬を出してる病院は、こういった戦略的に漢方薬を選んでいないところが多いですよ。

処方するのが「新薬かサプリ、または漢方薬」ってだけで発想は、さっきのサプリや新薬の「病名に対して決まった効果のものを出す」という方法でやってますから。

僕が不妊症の方にタンポポ茶を出すのをやめたのは、メーカーの人に、
「誰だったら使っちゃダメか? どうなったら使っちゃダメか?」
と聞いたときに「不妊症なら誰でもよいですよ」っていったから。
そんな「いい加減な理屈」は漢方の理論では存在しないので、やめました。

一時、まだわからなかった時に実践で使っていたので、迷惑かけちゃった患者さんもいます。ごめんなさい。

理論を掘り下げていくとサプリはもっと漢方薬との違いがあるのですが、それはまたの機会に。

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2013年01月21日

あなたに劇的に効いた漢方薬をそのまま友達にすすめちゃダメ!

ずっとずっと困っていた悩みが漢方薬で解消されたら・・・
それも劇的な効き方で。

こんな経験をして自分と同じような境遇の人にあったら、
思わず漢方薬を勧めたくなりますね。

でも、ちょっと待ってください。

それには、絶対やっちゃいけないこともあります。

うちで以前に乳児の喘息を漢方薬で治してあげたことがあります。

その時にそのお母さんが、他府県のママ友さんで、
同じような悩みをもっている人がいるので、
「うちの子がよくなった漢方薬(具体的な処方名)を勧めますね」とおっしゃられたので、
それはやめてくださいとお話しました。

「病院のお薬よりも※漢方薬がいい時もあるよ」と「※漢方薬」を治療ジャンルの1つとして、
お勧めされるのはいいですが、具体的な処方名を伝えて「それで治ったよ」というのはよくないです。

なぜなら、漢方薬は、ひとりひとりの体質に合わせるものだから。
自分が治った処方。例えば柴胡桂枝湯が他の人にも合うとは限りません。

病院の新薬やサプリは、なんかの成分(ジクロフェナクナトリウムなど)が、どっかの臓器(胃や肝臓)器官(血管や神経)に効いて治しますって理屈です。
だから体質なんか関係なく「人」だったら効きます。理論的には。

でも漢方薬は、なんかの成分が、どっかの臓器や器官に効くわけじゃありません。
(漢方薬も、そんな理屈で効くと思ってる医者もいますが)

漢方は体質を分析して、健康を形作っている要素のバランスの崩れを見つけ出し、そのバランスの崩れを調整して本来の良いバランスに戻します。
そうすると健康になるって寸法です。

喘息という病名のくくりが一緒でも詳しくみれば、ひとりひとり体質は違います。
漢方では体質と合わない漢方薬を飲んだ場合、よくならないのです。

ヘタをすれば、より悪化します。
よかれと思って、すすめてみた漢方薬が実は体質に合っていなくて、よりひどくなる。

本当に仲のいい親友なら、「この前すすめてもらった漢方薬(具体的な処方)を飲んだら、よくなるどころか悪くなったから怖くなってやめたのよ」
って言ってもらえますが、

それほど深い仲でなかったら返事は当たり障りなく、なんとなく誤摩化されて心の仲では「どこがよくなるのよ。余計ひどくなってエライ目にあったわ」ってなります。

漢方薬がひとりひとりの体質に合わせるからといって、常に500種類以上の仲から選ぶわけじゃありません。

喘息を主症状とした体質でよく使う漢方薬の種類があります。

例えばうちでは、喘息の相談で来られたら、
柴胡桂枝湯や半夏厚朴湯をはじめとして五苓散や八味丸など全部で38種類くらいを候補として、そこから選びます。

だから自分自身が何か漢方薬で良くなった場合、正しく勧めるには・・・

「私は柴胡桂枝湯でよくなったけど、後37種類は考えられるから、そのどれか、かもって考えて飲んでみてッ!」って非常に複雑な勧め方になります。

1種類を1ヶ月で飲んでいっても、運が悪けりゃ3年ちょっと飲み続けて、自分にあった漢方薬と出会うかもしれないということですね。

また漢方薬は1ヶ月で効くとは限りません。
1つの漢方薬を飲み続ける期間も体質によります。

さっきの飲み方で2ヶ月ずつ試したら倍の6年ですね。
しかも年月が経つと体質も変わってしまうので、途中で体質に合う漢方薬の条件も変わります。

6年間探し続けて全種類を飲んだから治るとは限りません。

ラッキーに頼るのも1つの手かもしれませんが、
漢方薬を選ぶ際はちゃんと体質を分析しましょう。

友達にすすめる場合は、具体的な処方は、あくまで「自分には合った」と補足しておきましょう。
でないと、いいもの進めても人間関係が静かに壊れていく場合もあります。


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2013年01月15日

病院も誤解している漢方薬の本当の効果

「この漢方薬は、どんな効果がありますか?」
漢方薬をお渡ししたときによく聞かれます。

実は漢方薬に効果というものはありません。

厳密にいうと病院で貰うお薬のような感じの効果はないです。

病院のお薬には効果があります。
胃腸薬なら、胃酸を止める効果があり、その効果で胃酸による胃痛が抑えられます。
蕁麻疹や花粉症ならアレルギー剤にヒスタミンという炎症の元になる物質を止める効果があり、アレルギー反応を抑えて湿疹が出たり、鼻水が出ることを抑えてくれます。

病院のお薬は体質によって効果が、変わることはありません。
人間である限り、効果は一緒です。

病院のお薬には主成分があり、その主成分がどこかの臓器や器官、細胞に効くようにつくられています。
それが効いたら、どんな風に変化するのかもあらかじめ決まっています。
理論上は・・・

病院のお薬で治療していて、なかなかよくならない事を伝えても医者が「この薬で治るはずだけど・・・」的な話しで、そのよくならない同じような治療を続けるのは、こういった机上理論的には治るというのを実践でも、うまくいくはずだと信じきっているからです。

一般的には漢方薬も病院のお薬と同じように考えられることが多いので、
「どんな効果があるのか?」
「どこの部分などに効くのか?」
とよく聞かれます。

しかし、漢方薬は主成分という考え方がないし、ある成分が、どこの部分に効くとか、どんな効果があるといったような病院のお薬的な考えはありません。

中医学では漢方薬の成分を研究していますが、1つの漢方薬に8種類位の生薬が含まれていて、その生薬にさまざなま成分が含まれていますので、何かの成分がどこかの部分に効くと考えるのであれば、1つの処方で膨大なデータになります。

今後、漢方薬を研究するには、そういったことを知るのはよいことだと思いますが、実践では役立ちません。
あくまで実践治療とは関係ない研究レベル。

ちなみにツムラの漢方薬を処方している大半の医者や漢方薬を選ぶための問診(西洋医学と別で)をとらないで漢方薬を処方する先生は、大体、漢方薬の考え方が病院のお薬と同じ感覚です。

何かの成分がどこかに直接的に効くと考えています。

漢方薬は蕁麻疹の人に対して蕁麻疹の元である炎症を直接止めたりしません。
漢方薬が不妊症の人に対してホルモンを直接的に活性化する効果はありません。

漢方薬は体質を整える効果があり、体質が整うことによって、自分の力で治せるようになるのです。

病院のお薬のように研究されて人工的につくられたもののほうが、外部から治してくれそうな気がしますね。
自分の力で治らないから病気になってるのに、自分の力で治せるようになると言われても不安です。

でも、ご存知でしょうか?
病院のお薬も元を辿れば人間の身体の中に元々あるものを人工的につくっているだけなのです。

ステロイドは、腎臓の上の副腎皮質ホルモンから分泌されています。
眠るためのホルモンも脳が自分で分泌します。
痛みやストレスに対処するホルモンも自分でつくっています。
妊娠するためのホルモン剤だって、不妊症の人は、ないわけじゃなく、うまく使えないようになってるだけ。

つまり、遺伝的な難病でない限り、自分の身体は自分で治せるようになってるのです。

漢方薬は、この自前の地球上で最も優秀な、あなただけの治療システムを正常化し、活性化させるのです。
自分の身体は自分が一番よく知ってるのですね。

だから漢方薬は体質にあわせる必要があります。

じゃあ、その体質にあわせるってのは何か?

漢方では、血の巡りが悪くなる状態をお血といいます。
血の巡りが悪くなるのは西洋医学のように動脈硬化で血管が狭くなってるとか、抹消の血管に流れずらいといった原因ではありません。

このお血をよくする漢方薬にはいろいろな種類がありますが、その中の1つに桂枝茯苓丸というものがあります。

この漢方薬の効果はなんですか?
と聞かれたら、肝の気を流し、肝の熱をしずめ、上半身部分の気を身体の下へ降ろし、血の巡りを整えます。

病院のお薬なら血液をサラサラにする効果(厳密には血小板を減らす)で血の巡りをよくしますが、桂枝茯苓丸の場合は、どんな人でも上にあるような効果を発揮するのではなく、
効果で書いたようなのと逆の状態(体質)で血の巡りが悪い人であれば、という条件付きで血の巡りを整えてくれます。

肝の気が流れず、肝が熱をもち、上半身に気が昇って滞っている、血の巡りの悪い人。

漢方が全体の状態を見ないといけないのはこういった理由からです。
だから「血の巡りを整える」といってもいろいろな漢方薬が考えられるのですね。

「血の巡りなら桂枝茯苓丸がサラサラにしてくれる」とか「当帰芍薬散はホルモンを活性化してくれる」といった西洋医学的な発想では、ラッキーでしか漢方薬の効果を引き出せません。

僕が相談で、あなたの体質は、こうこうこうです。と説明しているのは同時にその状態をよくしていく効果でもあるということですね。どこに効くのではなく「全体的に整える」です。


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2013年01月10日

鍼灸って実際どうなの?

鍼灸ってどうなの? 未入稿// seesaa

漢方って西洋医学の治療がスタンダードの医学として馴染んできた日本人にとっては、よくわからない、ちょっと奇妙な医学にうつりますね。

実際、本来の東洋医学理論にのっとって漢方治療をしている病院や薬局は、ほとんどありませんので余計に「よくわからない医学」になってしまっています。
だって、医学の専門家ですら理解できていない人が多いので。

その漢方と同じくらいよくわからない医学に鍼灸があります。

うちは、患者さんから「良い鍼灸のお店があれば教えてもらえませんか?」
とよく聞かれます。特に不妊症の方から。

でも、僕がおすすめできるところは今のところはありません。
おすすめできない理由としては漢方業界が抱えている問題と同じ理由があります。

日本では鍼灸と漢方は業界自体が違うので、僕自身はどこが良くって、どこが悪いのかはわかりません。
なので、いろいろな人から聞いたり自分が体験したことから判断したことをお伝えしたいと思います。

>>どんな人から聞いたかというと・・・
・うちの患者さんで鍼灸院に通っている人、又は通っていた人(複数)
・鍼灸師の知り合い(2人)
・元鍼灸院の受付をやっていたうちの患者さん(複数)
・鍼灸の専門学校に通っているうちの患者さん(2人)
・親が鍼灸院をやっている息子さんや娘さんを僕が漢方で治療した経験から。
・うちの親や嫁さんに店の周りの鍼灸院で実際に治療を受けてもらった経験から。

鍼灸院に通っていた、または通ったことがある人から聞いた話から。

患者さんが鍼灸の先生に漢方薬も不妊治療にいいですか?
ってきいたところ「漢方薬ってどうかな?」みたいな返事が返ってきたらしいです。

これは非常に奇妙な返事だと感じました。
なぜなら、漢方薬と鍼灸は実は一緒の医学だからです。

どちらも、証(体質)を分析し、治療手段として、湯液(漢方薬)にするか、鍼にするか、お灸にするか、といった感じで、最終の治療手段の違いだけで、体質分析するとこまでは漢方薬も鍼灸も全く一緒です。
(厳密には鍼灸の証の出し方は経絡が中心ですが)

だから「漢方薬ってどうかな?」なんて返事が返ってくるはずがありません。

治療の一連の手順を聞いてみても、脈診や腹診をやっていることはやっていますが、どうも証(体質)を分析するためにしているのでなさそう。

どんな風に体質を説明されていました?
って聞いたら、
たいてい「特に体質の事は言われていません。触って硬いとことか、痛いところを聞いて鍼を打つだけです」って答えがかえってきます。

うちの嫁さんと母親にも鍼灸院にいってもらったらことがあるのですが、
「東洋医学と全く関係なかった、マッサージの延長上の治療みたいな感じ」だったらしいです。(嫁さんは漢方というか東洋医学に詳しいです)
店の周りの4つの鍼灸院に関しては、どこも東洋医学を知らないに等しい状態でした。

鍼灸の先生と話してみると、知識的になんとなく東洋医学は知っているが、実践的な東洋医学の理論は理解していない感じです。

学校で習った知識はあるので、説明できるみたいですが東洋医学の実践的知識は断片的で、バラバラ。

治療の一連の手順としては理解できていない感じでした。

これは漢方薬でも同じ問題があります。
病院の先生や薬局の先生のほとんどの人は、断片的にバラバラに漢方のことを知っているのですが、東洋医学の医学理論としては理解していない人が多いです。

なので、説明は漢方っぽくできたりするのですが(病院によってはそれすらできないこともある)治療を考える思考は西洋医学のまんまなのです。

だから、不妊症なら当帰芍薬散とか、体質をみない(みれない?)で病名だけでマニュアル的に漢方薬を処方しているのです。

鍼灸もいろいろと聞いていると「病名鍼」みたいなのがあって、不妊症ならここに打つッみたいなマニュル的な方法でやってるとこが多いみたいです。

でも、それで1つ納得いったことがありました。
僕は鍼灸院をやっている先生の娘さんや息子さんを治療しているのですが、当初、「なんで自分で治療してあげないんだろう?」って思ってましたが、鍼灸の現実を知って納得でした。

ただ、昔に一人だけ僕と一緒の診たての先生がいらっしゃいました。

患者さんは、元鍼灸の受付をしていた女性。
当然、自分が働いていたところの先生は東洋医学の鍼灸は全くダメ。

それで友達の鍼灸の先生に診てもらったらしいです。

僕は、患者さんに漢方的な体質の説明をするのですが、その先生が診たてた証(体質)の説明と僕が診たてた証(体質)の説明が一緒だったらしいのです。

それから1ヶ月後に体調が整い妊娠されました。

だったら、そこを紹介できるじゃないかと思われるかもしれませんが、詳しく聞くと日中は保険適応でサラッと患者さんの数をこなしていて、今回は友達だったから営業時間外にめっちゃ丁寧に詳しくみたから治療が特別だったらしいです。

治療と商売の難しいところですね。

今回は、鍼灸業界とは違う業界の僕が思ったことを書いてるので、間違っている部分もあるかもしれません。

どなたか鍼灸の先生で「素問」「霊枢」「難経」を詳しく勉強されて、治療の際には、ちゃんと証を分析し証の説明(西洋医学的な生理学的説明でない)ができて病名鍼みたいな邪道はやらない先生がいらっしゃったら、うちの患者さんご紹介します。

ご連絡ください。
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2013年01月07日

アトピーの根本治療の鍵は自分自身が握っている

新年にアトピーで治療していた患者さんが、湿疹がすごく悪化して、ひどくなってました。

漢方薬自体は年末から変更していないし年末までは、まーまーうまくいっていました。

なんでやろ?
なんでやろと考えていて・・・

「あっ」と思い当たりました。

「ひょっとして餅、食べました?」
もちろん「Yes!」だって正月ですもん。

「あちゃー、言うの忘れとったかな?」と後悔。
そう湿疹の人に餅はあまりよくないのです。

何も餅に毒があるわけではありません。
餅の食性はエネルギーが強く、その影響で湿疹が熱をもって、ドンドン吹き出してくることがあるのですね。

アトピーでは、餅に限らず、甘いものもよくないです。
また、油もの、添加物や刺身などの生もの、牛肉などもよくないです。

こういった食べ物は何が悪いのでしょうか?

アトピーや慢性蕁麻疹などは、体質でみていくと1つの体質であることがわかります。

アレルギー体質というやつですね。

アレルギー体質というのは、何も特別な病気ではなく、誰でもいつでもなりやすいものです。

僕たちの身体の中では、外部から入ってきた余計なものを排除する免疫というシステムがあります。
その免疫が普通の状態より過剰に反応してしまうのです。

それがアレルギー反応。
免疫が過剰に反応しても、すぐに元に戻ってくれればアトピーや蕁麻疹にはならないのですが、
この反応が元に戻らなくなってしまうのです。
元に戻らなくなるのは何度も、頻繁に反応しなくちゃならないというのもあります。

先ほどの甘いものや添加物、刺身や牛肉などは、免疫を過剰に反応させてしまうのです。
特に添加物と生もの。
そして、甘いものと添加物といえば、要するにお菓子ですね。

アトピーや蕁麻疹の治療で漢方薬を飲んでもらっていると、よく「どれくらい続けたら、漢方薬を飲まなくても治りますか?」って質問があります。

お話を聞いていると、どうも漢方薬の何らかの成分がアトピーを治してくれるというイメージがあるみたいです。その成分がどれくらい飲めば治してくれるか?みたいな。
しかし皮膚病は、漢方薬だけでは治りません。

漢方薬は何らかの成分が湿疹を抑えたり、なくしたりするのではなく、湿疹の原因になっている余分な熱を鎮めたり、消化器を強くしたりして、その人に合わせて体質を整えていくのです。

そして漢方薬すら飲まなくてもアトピーや蕁麻疹が再発しない体質になろうと思ったら、最後には自分のアレルギー体質と戦わなければいけないのです。

漢方薬もアレルギー反応を起こりずらくしてくれますが、いくら良くなってきても、今まで通りの食事習慣であれば、漢方薬もずっと飲み続けないといけなくなります。
良くなったり悪くなったりと波を繰り返すんですね。

大元になる原因はアレルギー反応です。

反応なので、要は反応させなければいいのです。
反応させないというのは、先ほどのような物を身体の中にいれない。
食べないということですね。

いかにアレルギーを反応させずにその期間を長く保つか。
これがアトピーや慢性蕁麻疹を根本的に治していくコツです。

うちでは、患者さんと相談しながら、さっきのような物をやめていってもらいます。
中には、いきなり何もかも止めてしまうとストレスになってしまう人もいらっしゃいますので、徐々に徐々に食べなくても平気になるように、すこーしずつ、一緒にがんばっていきます。

ただ、できる人であれば、漢方治療と同時に一切やめたほうがいいです。
結局、何ヶ月か先にはやめることになりますので。

ステロイドも漢方薬も何も飲まないでも湿疹1つ出ない、美肌がいいですからね!

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2012年12月20日

漢方薬はどれくらい続けないといけないのか?

よくある質問です。
これは誰でも気になることですね。

以前にも 漢方薬はどれくらい続ければ効果が出る? を書いたのですが、
今回は人や病気によって続ける期間は変わるのか?その当たりを書いていきます。

病院などでは、「漢方薬は3ヵ月〜半年位で効いてくるやさしい薬」
みたいな説明をしてるみたいですが、この考えがどこから、きたのかが僕にはわかりません。

「漢方薬は3ヵ月〜半年位で効いてくる」なんてことは漢方のどの本にも書いてないのです。だからこれは本当に「デタラメ」です。
また医学理論的にも完全に破綻してます。

ちなみに西洋医学の治療で「どれくらいの間飲めばちゃんと治りますか?」って聞いたら、高血圧や糖尿病なら「一生」、それ以外は「治るまで」ってどうしようもない答えが返ってきます。

漢方の場合、1つの病気や症状にあわせて漢方薬を選びません。
病気や症状を全部ひっくるめて総合的に体質を判断し、1つの漢方薬を選びます。

体質は誰一人として同じ人がいないのです。
漢方薬が500種類以上あるゆえんですね。

みんな体質が違うので、アトピーだったらどれくらい飲めば治りますか?って聞かれても答えられないのです。

ちょっと、ツッコんで考えてみましょう。

皮膚科でアトピーだと診断された人がいます。
アトピーの人は「漢方薬だったら、どれくらい飲み続ければいいのだろうか?」って疑問が湧きます。

そこで、うちなんかに質問。
「アトピーだったらどれくらい飲めば治りますか?」

そして、僕の方の答え。

うちにはいろいろなアトピーの人がいます。
3歳の時から30年間アトピーだった人、半年くらい前からのアトピーの人、アトピー治療で200万円かけたけど、何もよくならなかった人などです。

また、体質からみればアトピーで月経不順の人、アトピーでメニエルの人、アトピーで偏頭痛持ちの人、アトピーで過敏性腸炎の人、などです。細かくみれば症状もっと違ってきます。

そうなんです。
アトピーというのは、あなたが行った皮膚科の病院で診断されただけで、身体全体を見渡したらアトピーだけじゃないんです。(病気だけでなく足の冷えなど症状も含まれる)

病院は、身体をバラバラに見立てて診察するので、皮膚科では、月経のことや下痢のことは見ません。
「婦人科や内科を紹介しましょうか?」ってなります。
もちろん、各「科」で薬も治療もバラバラです。

でも漢方は、全ての病気や症状をお聞きして総合的に判断するので、アトピーだけに処方するわけではないのですね。

そういうことで僕は質問を聞いた時に
「アトピーはどれくらいで治りますか?」って質問されているが、そもそもアトピーといったってどんな体質のアトピーなんだろうか?
湿疹以外には一切、体調の悪さはないのだろうか?
などいろいろ考えるわけです。

アトピーの治療経験はたくさんありますが、今まで、誰一人として一緒の治療がなかったので、体質を詳しく見るまでは、なんとも答えられないのです。

【アトピーという病名 = あなたの体質】  ではありません。

私はA型で男ですが、どんな性格かピッタリあててくださいと言ってるのと同じ。
範囲が広すぎてザックリし過ぎで何もわからないに等しいのです。

うちに来られている患者さんの実際の例から見ても、3ヶ月で治った人もいるし、3年間、通ってくれていて完全になくなるまで治療するといってる方もいます。(アトピー歴33年でパッとみてわかる湿疹自体は8ヶ月でなくなった)

つまり、人それぞれとしか言いようがないのです。

ここから、漢方薬を続ける期間だけでなく【病院でよくやってる病名だけで漢方薬を選ぶ方法】は、いかに漢方を理論的に理解していないかがわかりますね。

治る目安も病名ではなく、体質によって変わります。
選ぶ漢方薬も病名ではなく体質によって決まります。

ただ全く、わからないというわけではありません。
体質と関係のない病名だけで、治る目安を聞かれてもわからないですが、
体質を分析し、1ヶ月ほど漢方薬を飲まれた後の変化を観察することによって、
目安はわかります。

それは、経験に照らし合わせて、このパターンの変化なら、これくらいで湿疹はなくなるぞと推測できるわけです。

アトピー、PMS、過敏性腸炎などの病名だけで、どれくらい漢方薬を続けたら治るのかはわかりません。まー商売的には、3ヶ月でよくなりますよって言ったほうが得なんだと思いますが・・・。(○カ月でよくなります!なんて言うところは要注意!!)

僕は、どんな病気でも、誰でも、なるべく早く漢方薬をやめても再発しないように努力してます。
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2012年12月18日

漢方薬を選ぶことは難しいことではない。

漢方薬は「体質にあわせて選ぶこと」が難しいです。
でも初回に飲む漢方薬を選ぶだけだったら、それほど難しくありません。

病院などでは漢方薬を病名で選びます。
不妊症なら当帰芍薬散か温経湯といった感じ。

病院などが、この2つから1つを選ぶための基準は「前の漢方の勉強会で当帰芍薬散はホルモンを活性化させるって言ってた」からとか「最近は不妊症には温経湯の方がいいらしい」とか、漢方の医学理論とは関係ない曖昧な理由が多いです。

僕は体質を分析するためにたくさんの細かな症状などの様子を詳しく聞いて、そこから体質を分析し、それに合った漢方薬を選びます。

うちでは不妊症の体質が主であれば、漢方薬の候補として当帰芍薬散と温経湯の2種類ではなく不妊症治療の候補薬として大体18種類の中から選びます。

この18種類って「不妊症に効く漢方薬」ではなく「不妊症を主とした体質」によく使われる漢方薬が18種類です。

漢方薬を選ぶのは初回に関しては誰にでもできます。

●病院なら体質を考えないので「不妊症ならこれ!」とマニュアルで選べます。

●うちのように体質を分析して「多分これだろう」と考えて選べます。

●医学知識のない一般の人がネットや本を見ながら自分で「これだろう」と思って選ぶこともできます。

治るか治らないかは別として、誰でも選ぼうと思ったら、どの漢方薬を飲むかは選べます。

漢方薬は西洋医学のような、この病気ならこの漢方薬を使いなさいという決まりはありません。
この病気だったら、この中のグループから選びなさいというものもありません。

自分もしくは漢方医が考えて500種類から選ぶだけなんです。

不妊症の場合、病院は2種類、僕は18種類から選びますが、別にその数に限定しなくても、漢方薬はどんな病気だろうと500種類以上あるものの中から、どれを選んでもいいのです。

選ぶことは簡単にできる。

問題は治るか治らないかは別問題だということ。

漢方は結果論です。
ものすごい漢方の腕をもっている先生だからって事前に選んだ漢方薬で治ることがわかっているわけではなく、1ヶ月なら1ヶ月と一定期間、飲んだ結果、治っていれば選んだ漢方薬が合っていたと初めてわかるのですね。(これは漢方医も一般の方も条件は一緒)

だから初回の選ぶ段階では、誰にも答えはわからない。
だから誰でも選ぶことはできるのです。(ただし専門になるほど治る確率は高くなります)

選ぶことは誰にでもできますが、問題はここから。

初めの1ヶ月が終わって何も変わっていない場合、病院なら2種類のうちの次の漢方薬をためすことになりますね。

当帰芍薬散でダメだったら次は温経湯です。もしくは、いつになるかわからないけど、当帰芍薬散を「よくなるまで飲み続けて」っていうパターン(よくなるまでって、いつなんだよ!って話ですが)

僕は初回に選ぶ際にいろいろな体質のパターンを考え、1種類の漢方薬だけでなく、何種類かを候補として考えています。

1ヶ月後に・・・
●ピッタリと合っていて、いろいろな症状がよくなっているケース。
●何も変わっていないケース。
●ある症状が悪い方に変わったケース。
●ある症状だけが良い方に変わったケース。
●ある症状は良くなったけど、ある症状は悪くなったケース。

これら、様子の変化をお聞きして、次の漢方薬を調整していくのです。
もちろん、初回に選んだものがピッタリと合っていれば、そのまま続けてもらいます。

漢方薬は初回に合っていると思うものを良くなるまでしつこく飲むものではありません。
結果が重要。

1ヶ月や2週間、10日間と一定期間を区切りながら、身体の様子を観察して、微調整を加えていくのですね。

だから漢方薬を選ぶための問診(体質判断)が必要です。
患者さんが気になっている症状が「治ったか?治らないか?」だけを判断基準にすると「飲むのをやめるか」「ダラダラそれを続けるか」になってしまいます。

細かな症状を事前にたくさん聞いておいて、それらを1つずつ観察していくのです。

病院がよくやってる病名だけで選ぶ漢方薬だと「効果がよくわからないのにダラダラ続けないといけない」のはこのためです。

変化を観察し、微調整をしていくことが漢方の真髄ですね。



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2012年12月11日

麻黄湯はインフルエンザに効くわけじゃない

今年は、去年よりも寒さが厳しいですね。
寒さが厳しくなると元気になるのがウィルスちゃん達。

ノロにインフルエンザと感染症が手ぐすねひいて待ってるようで怖い・・・。

先日、ある新聞で病院ではインフルエンザに麻黄湯が効くと書いてあった。
「???」

まーいつもの病院のマニュアル漢方だから、いちいち反応しても・・・
と思ったが、麻黄湯は体質によったらシャレにならない方意も持っていて、
注意しない漢方薬なので詳しく書いてみようと思います。

そもそも、インフルエンザや風邪はウィルスという小さな微生物が身体に侵入して、
あれやこれやと身体を傷つける病気です。

粘膜部分である喉や鼻、気管支にとりついて、ガンガン悪さをするので、
喉痛、咳、鼻水ジュルジュルが出てくるのはこのため。

彼らは、体内に入ってからどんどん増えます。
24時間で100万とか、そんなすんごい数になります。

この場合、病気の原因は風邪・インフルエンザのウィルスなので、
ウィルスがなくなれば、喉痛や咳、鼻水などの症状もなくなるのですが、
今のところ、病院にはウィルスを直接やっつける薬はありません。
(タミフルのみ別、発症48時間未満であればウィルスの増殖を抑える)

当然、漢方薬の中にもウィルスを直接、やっつけるものはありません。
そもそも、風邪に使う葛根湯や麻黄湯が考え出された2000年前は、
風邪の原因がウィルスということすらわかっていません。

では、漢方ではどう治しているかというと「発表」「和解」「補益」という治療方法を使うのです。

「発表」とは発汗などによって汗を出して、それと一緒にウィルスも出しちゃえという方法で「和解」というのは、今風に言えば、免疫を助けて、自分の免疫で始末をつけるといった感じです。「補益」はエネルギーを足して体力をつけて、免疫強化につなげていくといった感じでしょうか。

「発表」「和解」「補益」の方法は、自分が好きなように選ぶわけではありません。
もちろん、ルーレットで選ぶわけでもないですよ。

風邪になってからの期間や主症状、元の体力と今の体力がどれくらいあるか?を症状などを聞いて体質を判断し、それに合わせるのです。

風邪に使う漢方薬はざっとわけると麻黄湯、越婢加朮湯、葛根湯、桂麻各半湯、小青龍湯、桂枝湯、柴胡桂枝湯、小柴胡湯、香蘇散、人参湯、麻黄附子細辛湯の11処方から選びます。

細かく言えば、そんなん使わんやろーの大青竜湯や越婢湯。
レアだけども使う事もある参蘇飲。
気管支炎も併発したら麦門冬湯や竹如温胆湯。
喉痛、咳、吐き気が強ければ半夏厚朴湯湯。それからそれからとまだまだあるが、とりあえずよく使うのは上にある11処方。

この11処方、インフルエンザだったら、麻黄湯で、鼻水だったら小青龍湯で。と症状で選ぶのではありません。

漢方では風邪もインフルエンザも同じ病態としてみます。
そして、風邪のお薬をあわせる時のポイントは、ウィルスの勢いと患者さんの体力の程度をみるのがポイント。
どう判断するかはここでは細かく言いませんが、

さっきの麻黄湯から始まって、麻黄附子細辛湯までの順番は、強いお薬から弱いお薬の順番です。(厳密には横並びもある)

漢方では強いお薬はイコール効果が高いという意味ではありません。

「強い変化を与える」です。
だから強い変化のお薬に耐えるだけの体力がいります。

例えていうなら、温めるための弱い変化が「毛布をかけてあげる」なら、
強い変化は「サウナ室にほりこむ!」

つまり麻黄湯は、強く温めてくれて、強い発表作用で発汗、それから解熱の効果がありますが、自分の体力が少なく麻黄湯があっていない場合、強い温めでのぼせ、強い発表作用で脱汗、脱水、体力なくなって、より発熱にもつながります。

ちなみに麻黄湯の中の麻黄という生薬にはエフェドリンという成分が含まれていて、
これは、西洋医学的に麻薬成分でもあります。
医学に詳しくなくても「なんか強くて強烈だな」って感じますね。

なので、インフルエンザに麻黄湯を使うとは限りません。
風邪もインフルエンザも選んでくる11種類の漢方薬は同じ。

選び方は、インフルエンザなら●●ではなく、治療をしようとしている時点の風邪・インフルエンザの勢いや自分の体力や体調にあわせるのがベスト。

麻黄湯は特に子供さんには気をつけてくださいね。
治るどころかとんでもない副作用に見舞われることもあります。
後、高血圧、心臓や脈に問題のある人、胃腸の弱い人も気をつけてください。
また、初めに飲んだ時によくなったとしても長期間飲むものでもありません。

僕たち漢方の専門家の間では、麻黄湯を選ぶ場合は、
かーなーり慎重に選びます。

だから、インフルエンザだったら麻黄湯なんて単純に選べません。
漢方はあくまで体質に合わせる!ですね。


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2012年12月04日

胃腸風邪の漢方治療

月曜日からなんか調子が悪かった。

吐き気が上がってくるし、便は若干、軟便気味。

胃腸風邪が流行っているという話があったので、おそらくそれだなと思った。

胃腸風邪は、咳や喉痛、鼻水などから始まらないので、わかりにくい。
また、風邪症状も後半にしか出てこないことが多いので治療を始めるのが遅くなってしまう事も多く。やっかいだ。

また、漢方的には、直中の少陰といって、いきなり自分の城の中を攻撃される感じになるので、そういう意味でもやっかいなのです。

漢方では、病位といって外からの邪(ウィルス)などが身体の中に侵入していく過程を時間軸で示しています。

@太陽病 → A少陽病 → B(陽明病) → C太陰病 → D少陰病 → E厥陰病

6つの病気の進行時期や場所を示していて、@からEへと攻めすすんでいく。

ウィルス対身体の抵抗力の戦争の期間や場所だ。

太陽病は、風邪にかかったばっかりの時期で、
ウィルスは、肺から上で大暴れする。
破壊されるのは、頭、鼻、喉。

これは頭痛、発熱、鼻水、喉痛となって現れる。

こんな感じで、少陽病は太陽病から時期が少陽病に移って、
戦争の場所もみぞおちから胃のあたりまでと時期と場所が移っていく。

要するに身体の上部からウィルスが入ってきて、
だんだんと身体の下部へ攻め込んでくるのです。

六病位の詳しいことは、また今度書くとして、

胃腸風邪によくある直中の少陰というのは、本来、外堀や城壁など、
じょじょに攻め込まれるはずが、いきなり、城の中がやられるのです。

その場所が胃腸。

漢方では、もちろん、直中の少陰にあてはまる漢方薬はあるのですが、
同じ症状でも風邪からの場合と慢性病の場合は、
役割の違うお薬を使うことが多いので、やっかいなんです。

今回も漢方薬を選ぶのに迷いました。

咳、鼻水、喉痛はなかったけど、関節の痛みはあったので、
初回は桂麻各半湯をいきました。

この1服で関節の痛みはなくなったけど、吐き気は上がってくる。
そして、関節の痛みはなくなったけど、
咳が若干出てきました。背中の張りもあるので、
ここは参蘇飲。

これは当たった感じ。
吐き気はスッキリとして咳が止まり背中の張りもなくなりました。
さすが、葛根湯合六君子湯加減。

しかし、次の日。
再び、吐き気。なんだったら吐いてやろうかの手前。

咳はなかったので、ここは脾胃の熱として、
ベタですが、柴胡桂枝湯でいきましたが1服飲んでも反応なし。

これは思ったより深くて強いぞ。

そこで、香蘇散
胃腸を助けながら、発散するものです。
これをお湯でといてゆっくりと飲む。

これは、ストライク!
そして、次の日。治ったと思っていたら、
咳が出てきて、吐き気は若干復活。

そこで再び参蘇飲。
しかし2服以降から、吐き気がとりきれない。

で、再び香蘇散にしたら、すごくいい感じ。
以外と強い胃腸風邪だったようです。

しかし、急性の漢方治療はおもしろいです。
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2012年11月30日

間違って伝わっている「漢方薬が冷えに効く」という話 後編

間違って伝わっている「漢方薬が冷えに効く」という話 前編 はコチラから

前回にざっとあげると10種類の冷える要素があることをお話しました。
寒証、お血、水証、虚証、血虚、気証、腎虚、脾胃の虚証、上熱下寒証、上実下虚証などですね。

教科書的には、これらの原因が冷えの原因とされています。
がしかし、
実際の現場では、どれか1つだけが原因ということはないです。

これらが複雑に絡みあって冷えの体質をつくりだします。
また、冷える人はタイプによっては身体がただ、ひたすら冷えるのではなく、

顔などはのぼせて、足はすんごく冷えるとか(上熱下寒証)
手はすごく火照るのに足はすごく冷えるなど(上熱下寒証の違うパターン)
などいろいろあります。

例えば呉茱萸湯などはすごく冷える人にといって病名漢方で「冷え」という症状だけでマニュアル的に処方する先生がいますが、

呉茱萸湯は胃の中に水がたまり、その水が冷やされて嘔吐や頭痛、めまいが出てくるものに使います。呉茱萸湯の適応する症状にお腹や手足が冷えやすいという症状もありますが、メインは胃にたまった水が冷やされる胃寒の吐き気頭痛、めまいです。
だから、お腹と手足が冷えるだけではイコール呉茱萸湯とはなりません。

次に強い冷え性の方がなりそうなイメージのある「しもやけ」

マニュアル漢方では「しもやけ=当帰四逆加呉茱萸生姜湯」
当帰四逆加呉茱萸生姜湯はめっちゃ温めてくれるから、しもやけにいいという考えで処方する先生もいますが、当然、しもやけ=当帰四逆加呉茱萸生姜湯ではありません。

当帰四逆加呉茱萸生姜湯は内久寒(長い間冷えているもの)に使いますし、確かに適応する体質にしもやけがあります。

手足だけめっちゃ冷えるものは他にも気(ストレス)の問題から手足が冷える四逆散とか、当帰四逆加呉茱萸生姜湯とよく似た適応の当帰四逆湯なども含まれます。

そして「しもやけ」には他にも当帰芍薬散、キュウ帰膠艾湯、麻杏ヨク甘湯、(あの風邪に使う)葛根湯などがあります。

また、当帰四逆加呉茱萸生姜湯は、お腹が冷えていることを目標にすることが多いのですが、手足が冷えて、お腹が冷えるのであれば、先ほどの呉茱萸湯や人参湯もよく似た適応症状をもっているので、こちらも同時に考えていかなければいけません。冷え度合いがやや弱ければ六君子湯なども入ってきますね。

実は「前編」を書いている時は、10種類の冷えの要素とそれに合う漢方薬を順番に紹介しようと思ったのですが、現実的に考えたら1つ原因だけでなく、要素が複数重なって1つの体質、1つの漢方薬を構成しているので、1つの要素ごとに紹介するのが難しいし、膨大な漢方薬の数になることに気づいたのでここらでやめます。

よーするに言いたい事は、

「冷え=温めりゃいい」
というような、そんな単純なものではないです。

血の巡りや胃の働き、ストレスの影響など、いろいろな要素が絡み合った末に「冷えという1つの症状」があるということですね。

だから、結局漢方では冷え症状だけでなく、いろいろな症状も全部含めて考えて、冷え症状をとっていくのです。

なんか、前編の時に考えていた内容じゃなくなっちゃいました。
すみません。

まーそれくらい冷えは複雑ってことです。
無理矢理チャンチャンッ!


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2012年11月19日

間違って伝わっている「漢方薬が冷えに効くという話」 前編

最近、冷えに漢方薬がいいということが流行っているらしい。
患者さんから教えてもらいました。

漢方を知らない一般の方や漢方薬を処方しているだけで、漢方の医学理論のことを知らない病院は、冷えは温めるだけでよいと考えているのかもしれない。

確かに冷えとり系グッズで外側からでも温めれば冷えはましになるが、漢方の場合は、

「冷えてる → 温めたら治る」
と子どもでも考えつくような単純な問題ではないです。


病院系のマニュアル漢方では、冷えは当帰四逆加呉茱萸生姜湯か、呉茱萸湯をよく使う。

これらの処方の中に呉茱萸といわれる生薬が含まれていて、

呉茱萸は、ある本では性質が「大熱・小毒あり」といって、簡単に言うと「ちょっと毒になるくらいメッチャ温める」というもの。

だから、病名系漢方だったら、「冷えならめっちゃ温めたら治るやん」的発想なのかどうかは知りませんが、この呉茱萸が入っている当帰四逆加呉茱萸生姜湯か、呉茱萸湯をよく使う。というか、多分この2つ以外あまり使わない。

しもやけと言われてもパブロフの犬のごとく
「しもやけ=ものすごい冷えてる」
だから当帰四逆加呉茱萸生姜湯か、呉茱萸湯という先生もいます。

呉茱萸が大熱と「ある本に書いてある」と書きましたが、
漢方の場合、1つの本に呉茱萸が大熱と書いてあるから呉茱萸は絶対に「大熱」に決定とはなりません。

僕が愛読している本では、呉茱萸は大熱とはなっていません。
(多分、病名漢方程度の先生より、はるかに専門的な漢方の本)
ただの熱の性質で、熱の性質なら他の生薬でもいくらでもあります。

つまり、呉茱萸だけが特別めっちゃ温めるというわけではないのです。


ちょっと漢方を医学理論的にかじった人でも、ものすごく冷えがある場合は、「当帰四逆加呉茱萸生姜湯か、呉茱萸湯がよい」と単純に考えがち。
もしくは、もうちょっと考えて、附子剤(トリカブト)です。

ところが、漢方的に冷えを分析すると、すごく冷えているなら、「すごく温めさえすれば治る」といったものではないのです。

漢方では冷えは何からくるか?

ざっとあげると10種類の体質があります。
寒証、お血、水証、虚証、血虚、気証、腎虚、脾胃の虚証、上熱下寒証、上実下虚証。

これらは、体質を構成する証とよばれる要素です。
この要素が複雑に絡みあって、1つの体質を形づくります。

詳しくみていくのは次回に。

間違って伝わっている「漢方薬が冷えに効くという話」 後編はコチラから


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2012年11月06日

体質にあわせた漢方薬なら本当に治ると思います?

ほとんどの方は「漢方は初めに漢方薬を選んでもらったら、後は同じものを何ヶ月か飲んでいたら治っていくのだろう」と思っていると思います。

これ、困ったことに中には漢方薬を処方した当のお医者さんも、そう思ってます。

これは、大きな勘違いです。

このブログでは
「漢方は体質にあわせるもの」「病名や症状にあわせるんじゃないよ」
といつも叫んでおりますが、実は体質に合わせるというのも、ちゃんと漢方の医学理論にのっとって体質にあわせれば、それでOK!

というわけではないんです。

病院のお薬は、製造された時に作用や副作用が決まっています。
病院のお薬は、小さい子、大人の人、女性、男性、ごっつい人、虚弱な人。

どんな体質の人だろうと同じ作用、同じ副作用ですが、漢方は、飲んでもらう前から作用や副作用は決まっていません。

ある漢方薬、仮に当帰芍薬散としましょう。
は体質によって効果が変わるというように表現できます。

ある体質の人は、足が温もってきた。ある体質の人は、肩こりがとれてきた。
当帰芍薬散ならどんな人にでも絶対この効果というものはないのです。

「どんな体質の人でも女性ならホルモンを活性化してくれる」というような病院のマニュアル漢方のようにはいきません。「胃は痛くなるわ、ホルモン値は悪いままだわ」って状態も十分あります。

つまり、人それぞれの効果や副作用になるということですね。

更にその効果や副作用は結果論!

どういうことかというと、ある漢方の先生が、ある体質の人に「あなたは当帰芍薬散があってるよ」といって飲んでもらっても、現実は、かならず狙った通りの効果になるかどうかはわからないのです。

これは、世界一の漢方の腕をもっていても一緒。
飲まれる前は、どこまでいっても推測です。

そして、ある程度、飲んでいった時に漢方の先生の推測通りの変化が出ていれば、結果論的に「体質に合っていた」となります。

しかもこの症状の変化は、かならずしも、あなたの希望通りとはいきません。
アトピーで悩んでいても、軟便の状態から治ってくるときもある。

それは、漢方の先生がどういう変化になれば、治っていると判断するかどうかにかかっています。

だから、初めにビシッと体質にあっているものを選んでも、本当にそれが合っているかどうかは飲んでみないとわからないし、合っているかどうかは、最終的に、その漢方薬を選んだ人にしかわからない。

だから、病名や症状だけ、あてはめる病院によくある漢方では治らないのです。
だって、その処方した先生が「何が」「いつまで」に「どう変化するのか」わかってないから。

アトピーの人に消風散出しても、「かゆみがなくなるかどうか」だけで、飲み続けるしかないのです。消風散を柴胡桂枝湯に変えたって一緒、結局「かゆみがなくなるかどうか」しか見ないから。

ただ、よくなるか悪くなるかだけだったら、ステロイドと同じノリ。
そもそも漢方薬を選んでもらう必要がない。
今時は、ネット調べれば、アトピーに○○漢方薬ってのがわかるので、自分で飲めばいいんです。治るか、治らないかの「on/off 」け見るのであれば。

あっ、でも自分で飲む場合は気をつけください。
漢方は体質とあっていないことが副作用になり、症状がひどくなったり、悪い体質に切り替わったり、さらにその体質が定着することもありますので。
つまり選び間違ったら、こじれます。

漢方は症状全体をみながら、メインの症状もよくなる方向へすすんでいるのかをみていくのですね。

「初めに判断した体質」が「ある期間」飲む事によって「どのように変化」したか、そして、その変化にあわせて漢方薬を調整し種類を変えていきます。

良い変化であっても、悪い変化であっても、身体が変化しているので、漢方薬も変化した体質にあわせていかないといけないのです。
だから500種類あります。

ちょっと長くなったので、詳しくは書きませんが、漢方では養生も大切で、この養生は、その人の体質とライフスタイルにあわせてしていかないといけないのです。

漢方では、そういった一人一人にあわせた生活上のアドバイスもします。

だから、僕は「患者さんに最適な漢方薬を販売する仕事」をしているとは考えていません。

根本的に治るまで漢方薬を調整し、生活上のアドバイスをする。
東洋医学アドバイザーだと考えています。
「漢方薬」は手段の1つでしかないですね。

残念ながら「根本治療」は初めに選んだ漢方薬を飲み続ければ半年くらいで「治る」というような甘いものではないです。

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2012年11月02日

自分の耳鳴りの漢方治療 その2

自分の耳鳴りの漢方治療 その1 はコチラから

昭和の漢方の大家の先生達の本を読んでたら、耳鳴りや他の病気になったら、ちょっとだけ治したり、治さないで残したりってやってるのを読んだことがあります。

僕も今までは、全力で短期間で治してきましたが、ちょっと、漢方の大先生のまねごとをやってやろうと思いました。

柴胡桂枝湯で、どうやら治まることはわかりました。

そしたら、現在の症状や状況から考えられる漢方薬をためしていこう!

現在の証は気の上衝、上焦の熱証、脾の熱証、ここから脾の熱証を抜いて、気の上衝、上焦の熱証に特化した黄連解毒湯ならどうだ。

また、黄連解毒湯なら急性の耳鳴りのマニュアル的な感じで、それをためすのもおもしろそうだと。(ツムラのマニュアルには耳鳴りがなかったですが・・・)

黄連解毒湯を飲んで30分。
あいかわらず、「ピーン」って鳴ってる。

でも、のぼせ感はとれた感じ。

これは続けてもダメそう。
ダメ押しにも1回飲んだけど、同じような感じでした。

次に漢方、勉強している先生ならベタやなぁ〜と言われそうですが、熱証系で急性であわせてみて、葛根湯加川キュウ辛夷を飲んでみた。

これは、肩のこわばりはゆるまったが、耳鳴りは「ピーン」

そして、念のため2回飲んでみたとこで、いつもの葛根湯との相性の悪さが出てきた。

そう、僕はいつも葛根湯は3服いくと胃がやられる。

今回も、それが出つつある感じ。これは3回目はいけない。

今まで耳鳴りなんて、年に何回かで’連続したことなどない。

なぜ、急に鳴り始めたのか、病因(漢方的、病気の原因、因果関係)を考えてみた。

急性で上焦の熱の証となれば、近いのは風邪。

家族はきつい風邪で全滅していたが、今回はうつっていない。

しかし、いつもなら絶対にうつっている。

ということは、風邪にはなっていないが、風邪状態が耳鳴りに変わっているのではないか?
だから、風邪の少陽病(風邪から何日か経過した状態)で使う柴胡桂枝湯が効いたのかもしれない。

だったら、小柴胡湯だけならどうだろうか。と思って、小柴胡湯を1服。

なんか、耳鳴りが若干、小さくなった感じ。
ニアーだ。やはり柴胡桂枝湯。

ちなみに僕が風邪の時によく効くのは、桂枝湯もしくは、桂麻各半湯。

そして、小柴胡湯に桂枝湯を合わせたのが柴胡桂枝湯。

だから、柴胡桂枝湯で1発で止まった。

ということで、もうちょっと、いろいろやってみようと思ったが、今度は、速攻で治るのか知りたくて他の処方はやめました。

それに、3日目には、「このまま治らないんじゃないかな・・・」なんて不安も出てきて・・・耳鳴りの患者さんの不安感がなんとなくですが、理解できたように思います。

そして、柴胡桂枝湯、2日間で完全に耳鳴りはとれました。

この理屈がつながっていく時がめっちゃ好きです。
漢方やってて、おもしろいところですね。

また、なんか症状出てきたら、いろいろためしてみよっ!

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2012年11月01日

自分の耳鳴りの漢方治療 その1

家族の病気や自分の病気は漢方家にとって大チャンス!

普段、自分が考えている漢方が実際に専門的にみていったらどうなっているかわかるからです。

患者さんは、僕の事を先生として気に入ってくれていれば、中には、はっきりと「効いていない」というのを遠慮してしまう人もいると思う。

ところが、家族は、はっきりと言ってくれる。
「全然、効いてないよ」

うちの母親なんて、急性病で漢方薬、飲んでる時は3日で効かなかったらブゥブゥ文句言ってきます。

そして、治すのが自分だったら、なおさらいい。
効いている、効いていないだけでなく、細かな症状の変化もわかるからです。

また、実際に長くその症状で悩んでいる人の気持ちもわかります。

ということで、先日、耳鳴りになった。
右の耳でピーンと鳴り続けている。

さて何で治そうか?
いつもならすぐに何かの漢方薬を飲み始めるのだけど、はっと気づいた!

自分が漢方家じゃないとして、病院にいったら病院ではどんな漢方薬を出してくれるのだろうか?

ツムラのマニュアルは持っているので、早速、病名「耳鳴り」で調べてみた。

???  耳鳴りがない。

めまいはあるのだが、耳鳴りがない。

全部読んでると高血圧の随伴症状に耳鳴りがでてくる。
でも高血圧じゃないので、この耳鳴りは関係ない。

一応、耳鳴りでよく使われる処方の方も、いくつか詳しくみてみたが、耳鳴りの文字がない。

どうやら、病院的には、耳鳴りはメインの病気にはならないらしい。
鼻炎はあるのにね。

どうせ、おもしろ半分で「医者のマニュアル漢方だったら何かな?」位にしか思ってなかったので、「いいやっ」てことで、自分で考えました。

普段から病気はしないので、全体的にみていくと特に耳鳴り以外症状はありません。

う〜んこれだと、症状から体質を分析することはできない。

症状はたった3つだけ。

・耳鳴りは高い音だということ。
・のぼせ感と同時に耳鳴りが強くなってきていること。
・なんとなく胃が詰まっている感じ。

症状はこれだけ。

ベタな教科書通りにいったら黄連解毒湯が有力候補だけど、それじゃあ面白くない。

その時に最近の自分の周りの環境に行き当たりました。

・家族がひどい風邪で全滅していたこと。
・いつもなら、チビの風邪はうつされるのにうつされていないこと。
・耳鳴りは突然MAXの大きさで始まったこと。

となると、漢方の証でいう、気の上衝、上焦の熱証、脾の熱証で、柴胡桂枝湯です。

さっそく柴胡桂枝湯を1服飲んだら、20分くらいして耳鳴りがやみました。

おぉー1発、ストライク!

これ、漢方家で気持ちいい瞬間ですね。

ところが、3、4時間したら、また何事もなかったように復活。
「へ、漢方薬飲みましたっけ?」って感じ。

こりゃ、どうも、急性だけど、いつもの「1日くらい飲んだら治る」ってパターンじゃなさそうだ。

それなら、それで漢方家らしく、ちょっと遊んでやろうと思いました。

続きの 自分の耳鳴りの漢方治療 その2 はコチラから


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2012年10月29日

「良い病院が見つからない」悩み 続き

前回の 「良い病院が見つからない」悩み はこちらから

先日、母の蕁麻疹が漢方でもなかなか治らないので、一度、病院で検査してもらいたいとお願いした。

それは、「病院で治してくれ」という意味ではなくて、病院の検査でしか知り得ない何かがわかれば漢方治療の参考になると思いお願いした。

僕の経験上、周りはヤブばっかだけど、その中で質問をちゃんと理解してちゃんと答えてくれて、上から目線でないというめずらしい病院があるので、そこに行ってもらうことになった。

で、結局、

「蕁麻疹が続いたからといって何かの病気が隠れていることはない」とのこと。
あえて、探すのであれば、肝臓の数値くらいで、それだったら血液検査で済むからと血液検査をした。

後、アレルギー反応の検査もできるよとのことだけど、

母が「何かの反応が出たら、それが確実に原因なのですか?」と聞くと、
「現状は正直、そこまで精度は高くない。ざっくりした参考程度です」とのこと。

「だったら、いいですわ」とそちらはお断りしました。

で検査は終わって治療ということになったのだけど、
まースタンダードに「抗ヒスタミンで」ということになった。

ここで、いつも「診察と治療ってどういうつながりなのかな?」と気になる。
なんで、検査の結果が次なのに治療ができるのだろう。
検査で分析して、その結果、対応するのが治療じゃないのだろうか?

ま、それはおいといて、
抗ヒスタミンはすでに飲んでいる。

「じゃあ、それでもいいですけど、抗ヒスタミンで、どれくらいで治りますか?臨床上の薬効の事ではなく、先生の知識と経験で教えてください」と食いついたらしい。

そしたら「個人差があってわからない。治るまで飲むしかない」

そこで母は更に「でも対症療法だったら、やめたら出てくることもありますよね。どこで薬を飲まなくても治った、と判断するのですか?」

「それはわからない、やめたら出てくるのなら、また飲まないと」と先生。

「だったら、対症療法のお薬を飲み続けるということですか?」と母は更に質問。

そしたら、先生「治る期間はわからないから飲み続けるしかない」

ちなみに急性蕁麻疹で1日だけ飲んでやめても再発しない人もいるし、僕のところに相談に来た人では最高18年間飲み続けて、やめても、また出るから漢方にしますという人もいた。
この1日〜18年のどれかがわからないらしい。範囲ひろっ!

蕁麻疹で一生、飲み続けないと治らないって、「どんな不治の病ですかっ!」て思ったけど、対症療法ってそんなもんですね。

結局、病院はマイナスの期待通りの答えでした。

最近はネットの発達で、薬の種類や効能なんかは、調べればわかるようになった。
また、スイッチOTCといって昔なら処方箋で扱っていた強めの薬を一般的に買えるようになってきている。

対症療法の薬を飲み続けて「はい治った」っていうのであれば、医者の診察の意義ってどこにあるのだろう・・・。
はじめっから、蕁麻疹なら自分で店で抗アレルギー剤を買って飲み続ければいいだけではないのだろうか?
だって検査の結果の前に抗ヒスタミン処方しようとしてるんだから、診察いらないでしょ。

別にいつ治るかの保証をしてくれと言ってるのではないです。
先生のすばらしい知識と経験で「今回の結果がこうだったら、次回はこうする。期間はこういった形で区切って様子をみていく」といったような今後の治療戦略を相談させてほしいものだ。

あっちなみに結局、蕁麻疹は漢方薬をいろいろ変えて4種類目にドンピシャッ!
今んとこ、出てないです。
後、1週間で廃薬したら、それでもう、出ないと思います。

そして検査結果は「特に異常なし」

今回の蕁麻疹は原因不明の不治の病でした(笑)

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2012年10月22日

「良い病院が見つからない」悩み

うちの母親が蕁麻疹になってからししばらく経っている。

漢方をいろいろと変えながらやっているのだが、ちょっと良くなったり、また戻ったりの繰り返し・・・。

急性の蕁麻疹は結構、治しているのだが、一向によくならない。

別に自惚れるわけではないが、母は、今までいろいろな漢方を飲んできてある程度、健康な状態から起こった今回の蕁麻疹。

今までの経験なら漢方薬だけですぐに治っていてもおかしくないのだ。
実際、今までの何回かの急性蕁麻疹やヘルペスは5日以内に治してきた。
今回は、間で一度、病院に行き、2週間ほど薬(抗ヒスタミン剤)も飲んだが小指の先ほども変わらない。

そこで、
「蕁麻疹は、急性であっても、食べ物だけでなるもんじゃないから、一度、検査してみたらどうだろうか?」
という話してみた。

それで、母から「じゃあ、どこの病院に行けばいい?」と聞かれたが、
「あっと、えっと・・・」と答えられない。

実は、回りの病院はうちの家族的には、「ヤブ」しかいないのだ。

一番近くの病院は、僕が40℃以上の熱を出して入院した時に1日であらゆる血液検査の項目が異常になり、心電図でも異常が出たが、その診断結果が「不明」

おまけに僕は3日目にして病院から脱走し、結局、自分で指定した解熱鎮痛剤と漢方薬の併用で治した。病院が考えて処方してくれたお薬は全てゴミ箱行き。(病院の最低入院期間は3週間。治った期間は10日間)

一番近くの病院は自分の経験から絶対にすすめられない。
その病院は僕だけでなく、嫁さん、うちのチビの時もやらかしている。

ただ、先生は「イイ人」だった。腕はからきしなかったけど。


そもそも、今回の病院に行ってもらう主旨は、「治療してもらう」わけではない。

すでに一度言ってる病院から、薬は出て飲んだ。
「治療してもらおう」として病院に行ったって、どうせ次は強めの抗ヒスタミン剤か、ステロイドを出すだけだ。

すでに慢性化し、一度は処方もしてもらっているので、今さら同じ対症療法をされても、こちらも困るのである。

母も薬には詳しいので、「わかりきっていることで行ってどうするの?」って言われた。

僕が知りたいのは、病院の治療法ではなく、外側からはわからない、何かの病気が隠れていないかどうか?

それを参考にして、漢方薬を考えていきたいのだ。

「でも」と母が言うには、
「あんたが検査してもらった時は、あれだけ異常が出てて、結局、何も分からずじまいやん!」

(うぅ、それは最もな事。痛いとこつきよる・・・)

「もし、検査に行ったとしたら、詳しく検査して花粉やら卵、猫のアレルギーが強いって言うよね」

「はい」と僕。

「現在、蕁麻疹が出てるんやから、アレルギーの反応が出るのは当たり前やよね」

「はい」と僕。

「結局、抗ヒス出しましょうか、ステロイド出しときます、に落ち着くよね」

「はい」と僕。
反論のしようがない。


結局、ある程度、治療のガイドラインをこちらが知っていたら、病院でやってもらえることなどないことに気づいた。

そう、母の言う通り、今の現状を「評価」されるだけでは行く意味がない。

「どんな病気が隠れている可能性が考えられるか?」

「対症療法でダメだった人にはどう対応していくのか?」

それを知りたいのだ。

そうこう話していると今度は、嫁が、そういえば風邪でもないのに咳が2ヶ月続いたときにあんたが「肺炎やと思うけど、一応、病院に【確認】に行ってくれ」と言われて、病院に行ったら、「肺ガンかも・・」と病院で大袈裟にどんちゃん騒ぎになって、結局、肺ガンでもなんでもなく、あんたの漢方薬1週間で治ったやん!なんて過去の話を出してきた。

なんか知らんけど、病院のせいで僕が責められとる。

普通に診察に行ったら、対症療法の治療パターン。抗ヒス、ステロイド。
大袈裟にみてもらっても、ガンだなんだのどんちゃん騒ぎ。

で、結局、これまた近くに「自分はヤブでうちは検査病院です!」ともしかしら、認めているんじゃないかと思われる病院(2回誤診を僕が指摘してそれを認めている)があるので、そっちで、

「抗ヒスとステロイド処方はやってもダメだったので、それ以外で推察される検査などをしてください。原因を絞り込むために消去法を使いたいのです」と頼んでみてということになった。

誰か、医学、薬の専門知識を持ってる患者にも鮮やかにバシッと説明でき、結果が残せる病院、できれば堺市であれば教えてください!!
(ちなみにこういうの書くと素人が医学を聞きかじっただけのめんどくさいやっちゃなと思われるが、その医学の知識はかなりレベルの高い友達の医者にも確認しながらの知識です。)

まー今回は、僕が治せていないこともアカンのですけど・・・。

前回の 「良い病院が見つからない」悩み 続き  はこちらから


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2012年10月15日

アトピーを根本的に治すには、まず体質を知ること

子どもが1歳くらいの時に蕁麻疹なのか、アトピーなのか、よくわからない湿疹が出たので、病院に連れて行きました。

医者は、顔などの見える部分の湿疹だけ見て、「はいっこれです!」って感じでステロイドを処方しました。

実は、この診察、初めから漢方薬で治すつもりだったのですが、最近の医者は噂通りに小さな子の湿疹に対して手軽にステロイドを処方するのかどうかを知りたくて、あえて病院に連れて行きました。

その後にもう1件、ダメ押しで行った病院の対応は間抜けすぎて、あきれるやら、おもしろいやらでしたが、その話はまた今度にでも。

アトピーや蕁麻疹などは、湿疹だけをみて治せるものではありません。
厳密に言うと根本的には治せません。


例えば、アトピーや蕁麻疹は、食べたものや、身体に塗ったもの、服などの身につけるものなど、いろいろなものからの影響が考えられます。

なので、見える部分だけみて、治すことは難しいのです。

ではなぜ、医者は見える部分の湿疹だけをみて診断したのか。

それは、西洋医学の治療の性質にあります。

西洋医学の治療は、大半が対症療法とよばれるもので、悪くなった後の結果を治療するものです。西洋医学で病気の原因の話がありますが、あれは 「原因」 ではなく、出ている症状の 「体内のメカニズム」 を説明しているにすぎません。

例えば、湿疹のメカニズムは皮膚の炎症ですが、西洋医学では 「アトピーの原因は皮膚の炎症」 と説明し、炎症を即、抑えてくれるステロイドを治療薬として処方します。

ところが、よくよく考えてみるとアトピーの原因は皮膚の炎症ではなく、ある人は、食べ物の質であったり。ある人は、ストレス。ある人はホルモンバランスとそれぞれ違うのです。

そして、それが 「本当の病気の原因」 ですね。

病院の場合は、男性や女性、子どもやおじさん、どんな体質の人だろうが、湿疹にはステロイドを処方します。
そういったことから患部だけみてお薬を処方できるのです。

だって、いろいろ聞いて問診したって、最終的に治療薬としてステロイドを出すことに変わりないのですから。

外科的にはこの対症療法的な発想はおかしくありません。

だって、折れた骨や心臓のバイパス手術などは、悪くなりきった後に、にっちもさっちもいかなくなって、手術に踏み切るのですから。

元々の原因がどうかなんて関係ありません。だって折れた骨は自動車事故が原因かもしれませんが、自動車事故という原因自体を治す薬や手術なんてないのですから。

ということで、アトピーや蕁麻疹に限らず、外科的なものやインフルエンザのような感染症以外は、その人の生活の中に 「病気になる根本的な原因」 がかならずあるのですね。

漢方は、基本的には、根本治療です。
元々の原因を探し出し、それがどんな体質にしたかを推測するのです。

そして、その体質が元にもどるよう漢方薬を 「合わせます」

だから、飲めば、すぐにかゆみが治まるとかそんなんじゃないのですね。
自分の体内のバランスがじょじょに整えられていって、結果的にかゆみや湿疹がなくなります。

ところで、漢方薬も体質にあわせたものを処方しますが、 「体質=原因」 ではありませんね。
原因があって、その悪影響が今の体質にしているのです。

西洋医学だろうが、漢方だろうが、結局、病気の本当の原因は、あなたの生活の中にあるのです。

「じゃあ、漢方でも原因は関係ないの?」

そんな事はありません。漢方では 「なぜ、そんな体質になったのか?」 根本的に考えるので、その原因を考えます。だから、詳しくいろいろな事をお聞きするのです。

ひょっとしたら何気ない会話の中に病気になる原因があるかもしれないのです。

そうして、本当の原因を探し出し 「自分の体質にあわせた養生」 をしてもらいます。

この養生は、身体にいいからやった方がいいという「どっちでもいいよ」的なものではなく、今のあなたの病的体質になった原因を治すものです。

だから、あなたのための養生は、漢方薬を飲むことと両輪でやっていかないと本当の意味では治らないのですね。

それが、達成できたとき、病院のお薬も漢方薬も飲まなくても健康を保てる身体になっていますよ。


今度、一般の方向けに「漢方セミナー」を行うこととなりました!
お題は「病院漢方と漢方薬局のちがい」と「薬用酒のつくり方」それと治療のこと、検査のこと、漢方薬のこと、なんでも答えちゃう 「なんでも質問コーナー」です。

★日時:11月4日 13:30〜16:30  
★会場:堺市産業振興センター/4Fセミナー室3(http://bit.ly/QnM1NQ) 
〒591-8025 大阪府堺市北区長曽根町183番地5 
※先着30名様まで(要予約)参加は無料。漢方に興味ある方はぜひぜひお越しくださいませ。
参加ご希望の方は、info@magocoro-kanpou.comにご連絡ください。


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2012年09月29日

全体を見渡さない狭い治療

アルツハイマーはある物質がたまることによって起こるらしいです。
(僕はテレビを見ませんのでネットで読みました)

(まさかコイツが原因!? アルツハイマー新予防 : ためしてガッテン http://bit.ly/UW7RO3

このテレビの内容によると、アルツハイマーの原因になるのはアミロイドβと呼ばれるもので、その物質は、インスリンが処理する。

なので、糖が多い食事だとインスリンは血糖処理に大忙しになるので、アミロイドβは、ほったらかしになり、それがアルツハイマーにつながるとのこと。

インスリンとの関連が深いので糖尿病の人は気をつけないといけないらしいです。

この番組で「中華」「和食」「洋食」と食べてみて、どれが一番よくなかったでしょうか?
みたいな実験をしたらしい。

そして、犯人は「和食」
炭水化物の重ね食いがあるからがその理由。

なんてバカな番組なんだろうと思った。(僕は見てませんが・・・)
未だにこの手のパターンで身体にいいとか、悪いとかをやってるんだな。

「炭水化物」と「タンパク質」と「ミネラル」
栄養を単純にわけた西洋の考え方です。

もちろん野菜や魚などをバリエーション豊かに食べるのは重要です。

しかし身体にガソリンをいれるような、この考え方はどうなのかと漢方医としては思います。

そもそも、ここで問題になっている糖尿病は、炭水化物ばかり摂るとなりやすいといわれていますが、糖尿病の元々の原因は和食の炭水化物がメインの問題ではなく、間食で甘いもの、油物そしてお酒をとるからです。

朝昼晩3回、腹8分目の和食のみなら少々、炭水化物が多くても糖尿病になるわけがない。

3度の食事以外で余計なことしてきたのは、糖尿病の本人が一番よく知ってますよ。
糖尿病の人は、3度の食事内容より、それ以外の余計なことをどうするか考えたほうがいいです。

また実験で中華、和食、洋食とした意味がよくわからない。
炭水化物が犯人だと出したいからこういった比較になったのだと思いますが・・・。

こういったテレビ番組に限らず、サプリメントを売る時もこの手のやり方が好きですね。
狭くて小さい部分だけ注目して、あれが足りていないから、こうしたほうがいい。みたいな。

【和食の炭水化物の重ね食い → 糖が増える → アミロイドβが増えてアルツハイマー】

そんな単純ではないですよ。

「●●が原因だった!」

原因を1つに絞れば対策しやすいですが、病気や体調の悪さはそんな単純な1つの原因ではありません。

いろいろな要因が一辺に起こっているのです。

まーテレビ的には、「原因を突きとめた!」的な方が受けがいいと思っていて、本当に健康としてどうなのかはどうでもいいことですが・・・未だにテレビの情報を信じていることがあるので問題です。

だから、全体的に整える漢方がいいのです(と宣伝してみました)

posted by 華陀 at 18:17| Comment(0) | TrackBack(0) | 病気を治す方法 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする