ようこそ漢方相談室にお越しいただきありがとうございます。
漢方薬の働きや病気・症状の原因を徹底解剖!
あなたの悩みにお答えします。

このブログではあらゆる流派の漢方医学を勉強しサプリメントや病院などの業界の裏側を見てきた経験や知識を活かし私の独断と偏見で思ったことを書いています。 漢方マニアの本音としてお読みください。

※専門家に対して漢方の情報提供をしているつもりはありませんので、漢方を処方する側の人(医師や薬剤師などで特に病名や症状だけで漢方薬を処方している人)は不快な気分になる可能性があるので、読まないでください。

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漢方相談室

2017年09月07日

漢方はアトピーのかゆみだけをなんとかできるのか?

アトピーの方の治療をしていると良く言われることがあります。
「じっくりと根本的に治したいのもちろんですが、とりあえず、かゆみが止まる漢方薬はないですか?」

この気持ちはわかります。痛いほどに。
僕も以前に目頭が湿疹でグチャグチャになった時に、夜なんか何度ステロイドを塗ろうとしたことか(ごめんなさいウソです。表現上、言ってみました)

ステロイドを塗っても1mmも根本的な解決策にならない上に、使えば使うほど根本治療から遠ざかるのは科学的、理論的に悲しーほど分かっているので、塗る気はハナからありませんでしたが、せめて寝る時は塗ってったいとはチラッとは思いました。

自分の湿疹(アトピー?)の具体的な治療方法

となると漢方薬は自然のものなので、根本治療に加えてステロイドのような人工化合物でない害のない自然派ステロイドのようなもので、かゆみが止まれば「めっちゃいいじゃん!」と思いますよね。

残念ながら、どんな人のかゆみも止めてしまう漢方薬はありません。存在しません。
そもそも漢方薬をアトピーのかゆみを止めることだけで処方している人がいたら、それは漢方を医学的には実は何もわかってないんじゃないの?と疑ってしまいます。

でもそうなると「アトピーのかゆみが止められないのだったら漢方薬を飲む意味ないじゃん!」ってなりますよね。

そんなことはありません。
漢方とステロイドでは「症状」に対する考え方、その症状の治し方が全く違うだけで漢方薬の最終的な目的は、かゆみをなくすことなのです。

ステロイドは炎症やアレルギー反応を強烈な薬の作用で止めます。
どんな人にでも効くということは、その人の本来持っている体内の働きやリズムなんて無視して、強制的に効かせることができるということです。

効かせるといえば聞こえがいいですが、要は詳しい薬理からいくと無理やり炎症を起こらなくしてしまうのです。

そして炎症は体にとって必要な免疫反応です。
炎症は体外から入ってきた異物などに対抗するために熱感や痛みやかゆみなどの症状を発して、そこに免疫が集まるようにし、体にとって有害な異物が体内に侵入して悪さをしないように守ろうとしている、けなげな反応なのです。

確かに「かゆみという症状」は不快極まりないですが、かゆみや痛みがなければ菌や異物は体内に入り放題。かゆみや痛みがないと不快な症状はなくなりますが、原因不明でバタバタ死んでいくと思います。

かゆみや痛みがあるから、かゆいところがどうなっているのかを探り、怪我して切れたり折れたりしたところを庇うのです。
骨が折れた時に痛みがなく、折れたまま使い放題、使っていたら、そのうち再起不能になるのです。

かゆみや痛みなどの「症状」というのは、僕たちを不快な気分にさせるためではなく、むしろ、健康な状態を維持するための警告灯や警告音なのです。

車でもバッテリーが少なくなったり、エンジンオイルが少なくなっていたりして放っておくと、しまいに車は動かせなくなります。車が動けなくなった状態は人間では危篤状態です。

もし、警告灯も警告音も何も反応が出ない車であれば高速道路で高速で走っている最中に故障することもあります。この時はもう終わりですね。

この警告灯や警告音が人間でいうとかゆみや痛み、頭痛などの症状です。
体内のなんらかの不調を症状という警告灯で示しているのです。

アトピーのかゆみが示しているのは、大きな原因としては「アレルギー反応、免疫反応が壊れちゃった」ということ。
かゆみのメカニズムである炎症は原因ではありません。

何かの原因で皮膚がかゆくなるのは、誰にだってあることです。
逆に体を守るバリアー反応なのですから、かゆみが一切、起きない人は、それこそヤバい病気です。

皮膚がかゆくなることが問題なのではなく「その反応が強すぎること」が問題なのです。
ステロイドがやっているのは、この反応を丸ごと強烈に叩きのめすこと。
炎症反応は、生きていくために必要な反応ですので、ステロイドの強烈な作用で、まるごと叩きのめしても、それは「体を守るために必要な免疫の反応性を壊している」だけ。

本来の目的は「免疫のコントロールを正常にすること」です。
例えば車でオーバーヒートの警告灯が点灯していると不安になるからといって、警告灯をぶっ壊す。
ドアが開いたままで、うるさいけれどピーピーうるさい警告音を鳴らないようにぶっ壊す。

これがステロイドがやっていること。

警告灯も警告音もぶっ壊して一見、平穏な感じなったからといって、それって問題が解決しています?
警告灯も警告音もないので運転は静かにできますが、どっかで突然、エンジン止まるわ、ドアは運転中に開いてしまうわで、下手したら死にますね。何も知らずに死ねるかもしれないですが。

症状をなくしても実は問題は何も解決していないのです。
西洋医学の治療が、対症療法、その場しのぎ、姑息療法と言われるのはこういった理由ですね。

漢方は、かゆみや痛みなどの「症状」に対する考え方自体が西洋医学と全く正反対。
症状は即座に消すべきものではなく、それこそ、警告灯、警告音とみます。

人間の体は車のように単純ではないですから、かゆみという警告灯が点灯していたら「ここが悪い」なんて簡単にはわかりません。

全身を詳しく問診をとっていけば、「かゆみ」だけでなく「暑い時でも寒気がする」「唇がすぐに乾燥する」「喉が常に軽く痛い」「胃がもたれる」「常に軟便」などなど、何の問題がない健康な状態と比べて調査すると、いろいろ問題が出てきます。

西洋医学では、細かな不調ではなく、大きな症状などを3つ位だけ探して該当すれば病気としますが、病気の時に出てくるような大きな症状が出ている時は、すでにアウトなのです。

漢方では、これら大小様々な全身の症状を組み合わせて考えて、証という病的体質のパーツを分析し導き出すのです。(証をちゃんと分析できる方に限りますが)

そうしたら、だんだんとかゆみにつながっている病的体質のパーツがわかってきます。
ちなみにこの病的体質のパーツは複数に及びます。

病的体質のパーツは複数になるので、漢方薬で治す時も複数に対して複雑に効きます。
間違っても「かゆみや湿疹を治すのが十味敗毒湯」なんて低レベルな医学ではありません。

それは、漢方ではなく漢方薬を選んでいる人が低レベルなのです。

漢方では「症状」に対してこんな考えなので、ステロイドなどの薬で、その人自身の体内の働きとは別で症状がなくなっちゃったら、困るわけです。
なぜなら、根本治療のための「症状という手がかり」を失うからです。

そして漢方の考え方では、体内の悪い部分の調整を漢方薬で行なっていけば「症状」は自然、消えていくと考えます。
だって、エンジンオイルの交換をすれば、警告灯をぶっ壊さなくても警告灯は消えるでしょ。

この体内の状態、病的体質パーツである証はアトピーの人だったら誰でも一緒ということはありえません。
漢方は病名では分析しないので(本格的にやってる人は)、西洋医学と考えが反対で人それぞれのたくさんの病的体質の中の1つにアトピーという湿疹があると考えます。

なのでどのアトピーの方にでも効く漢方薬なんてありえないのです。
誰にでもアトピーだったら十味敗毒湯とか、誰にでも消風散とか、誰にでも柴胡桂枝湯・・・まだまだありますが、誰にでもアトピーだったら同じ漢方薬を処方するなんてありえません。

それは、処方する人間のレベルが低すぎるゆえの思い込み。

実は僕も昔は、体質に合わせて選んだ基本の漢方薬とは別でなんとかかゆみをとろうと「かゆみ」をとる生薬みたいなのをすすめていた黒歴史があります。(その時の患者さんはごめんなさい)

しかし、見事にかゆみはとれませんでした。20人に1人、かゆみが若干治るといった感じだったので、要するにその人は、たまたま、その生薬が体質に合っていただけ。正に黒歴史!

それよりも、少しでも現在のアトピーを含めた病的体質に合う漢方薬を選べるように調整と再検証を繰り返したほうが、結局、かゆみがとれるのが早かったです。

結論としては、残念ながら漢方の医学理論から考えると体質を無視した漢方薬の処方では、かゆみはとれない。とれたとしたら運まかせ。
ゆえに全身の体質を分析せずに処方した漢方薬で、かゆみがとれるなんて言ってたらそれは・・・残念なんちゃって漢方ですね。


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2017年09月01日

「先生のような漢方ブログはなぜないのか?」について

東京漢方相談会でいろいろと質問があり、僕も意外に思った質問があったので紹介してみようと思います。

タイトルにあるように「先生のような漢方ブログはなぜないのか?」という質問。

これ、自分でこんなこと言っちゃったら「俺様のブログすげーだろ!」って言っているように聞こえますが、あくまで患者さんからの質問で僕自身も「漢方に関するブログなんて、うちに限らず腐る程あるじゃん!」と不思議に思いました。
一応、お断りしておくと調子をぶっこいて、こんな記事を書いているのではありません。

質問の方は東京在住の方で、最初は僕のブログを読んでブログを読んだ後にネット相談してもらい、その後、わざわざ東京から大阪の堺の店まで来ていただいた。といった流れで、最初はうちのブログがきっかけなのです。

で、僕自身は他の人の漢方のブログなんて興味もないし、わざわざ他人のブログを調べることもないので「漢方」に関するブログなんていくらでもあるという漠然としたイメージしかありませんでした。

でも時々、漢方でわからないことがあるとネットで調べたりするのですが、そんな時にネットサーフィンの時にチラチラと他の漢方に関するブログを読むことはありました。

ネットで漢方のことを調べるとブログに限らず、大体のWebサイトが漢方の本の丸パクリみたいな記事や情報、あとは行きすぎちゃって気功系みたいなのと漢方が一緒くたになっている怪しげなものなどが、よく見られます。

時には「あっこのブログの記事、あの本の○ページの文、丸ぱくりじゃん!」なんてことに気づくこともあります。

よくあるのが「夏は五行論では長夏とよび、脾の臓が影響を受けやすく冷たい飲み物を飲みすぎたり・・・夏バテには補中益気湯や清暑益気湯が良く効きます」みたいな記事。

確かに改めて、こう質問されると「先生自身の漢方に対する考え」「先生自身の根本治療に対する考え」を書いているブログは、ほとんど読んだことがないので患者さんが、「他に先生のような漢方ブログはないのですか?」と聞かれるのもしょうがないのかもしれないと思いました。

逆にごくたまにバーっと本だらけの店内の写真をあえて見せて「漢方ってこうだぜ!どや!どや!」って、むしろ宗教的な怖さを感じる位に書き綴っている漢方ブログは見かけますが、あれはあれで怖いです。
(人のこと言えないかもしれないですが)

患者さんがおっしゃってたのは「先生自身の漢方や治療に対する意見や考えを書いているブログがない」という意味だったのですね。

なぜ、漢方では教科書丸パクリっぽいブログばっかりなのでしょう。
もちろん、その真意は僕にはわかりませんが漢方薬の効果のことを書いてあるものやその効果を詳しく書いているブログはいくらでも見つかるのですが、根本治療に対する考えや漢方に対する思いを書いている人は、あまりいません。

そこで勝手になぜ、漢方ブログがないのか?を考えてみました。

漢方には厳密には3つの派閥があります。
「古方」「日本漢方」「中医学」というものです。

3つの派閥があるとはいえ、病院の先生やサプリ売りの漢方薬局さんなんかは、自分が何の流派の漢方をやっているのか、ヘタすると漢方に3つの派閥があることすら知らないかもしれません。

この3つの派閥って何の派閥かというとそれぞれ、治療の考え方や体質診断の方法、漢方薬の選び方、漢方薬の効果に対する考え方が、それぞれ違います。

ただ「日本漢方」は「古方」を基にし「古方」の形をあまり崩さないように発展してきた派閥なので、日本漢方と古方は似ています。

しかし、中医学は別物です。中医学は古方、日本漢方とは似通っている部分もありますが、治療の考え方、体質診断の方法、漢方薬の選び方、漢方薬の効果の考え方、どれもが違います。

そして日本では、ほとんどの人が意識もないかもしれないですが「漢方薬を処方している方は中医学というか、なんちゃって中医学派」だと思います。

なぜ、日本の漢方のほとんどが中医学派になっているかというと、中医学は別名「学校漢方」とも言われていて、学びやすい感じなのです。

中医学がなぜ「学校漢方」と言われるかは、その歴史を紐解いていくとわかるのですが、それは今度の機会にでも説明したいと思います。

古方や日本漢方となると一貫して順に学んでいける統一された書籍や方法がなく、僕の経験では、漢方の本を3,4冊、いっぺんに広げながら、それぞれの本の内容をつなぎ合わせていかないと1mmも理解できない感じなのです。

ある本で説明している用語を違う本で訳して理解したり、何冊か読んでいると、しょっちゅう、矛盾点が出てくるので、それを自分の治療経験に照らし合わせて解釈の理由を考えたりと日本によくいるお利口さんのように本のことを暗記しても、それは治療には役立たないという難作業なのです。

その点、中医学が学びやすいのは西洋医学的に融合させようとしているので、漢方を無理やり西洋医学的な解釈にしている感じがあり、それが医者や薬局の先生にかえって、とっつきやすいのではないかと考えています。
また中医学が発足された時の狙いもそこです。

日本漢方は自由な部分があり自分で証分析(体質分析)や治療戦略、治療方針を立てて漢方薬を使います。
反対に中医学はどちらかというと西洋医学の病名や症状にマニュアル的に合わせて漢方薬を選ぶ感じの傾向があります。
この「マニュアル」的なものも医療関連の人は大好きですよね。

ほとんどん人の漢方は中医学というよりも日本独特のなんちゃって中医学だと思います。
ごくごく一部の本格的に中医学に取り組んでいている「中医学派です」と言い切れる先生は、また別かもしれないです。

そのなんちゃって中医学は治療理論の建て方というか考え方というのが、西洋医学的です。

日本漢方が考える「治療とは体全体のバランス調整である」というよりは、西洋医学の病気のように体のどこかに悪い部分があり、その部分を改善するための効果のある漢方薬を選ぶといった感じです。

だから、アトピーに効く漢方薬とか、頭痛に効く漢方薬というような病名、症状で選ぶマニュアル漢方に陥りがちに思います。
そもそも、中医学というよりは流派のポリシーも持たずに「なんちゃって」でやっていることが問題かもしれないですが・・・

なので、ブログに漢方のことを書くとなると「マニュアルを参照して・・・」という傾向になるのかもしれません。それで漢方の本の丸パクリみたいなブログが増えていくのかな?

僕もかつて、とっつきやすい中医学から勉強しはじめて、国際中医師という中国政府が認めた「漢方の先生ですよ」という資格みたいなものをを取りましたが、僕は中医学では具体的にどうやって東洋医学的な診断をして漢方薬を選ぶのかが遂にわかりませんでしたので、中医学は昔にやめました。

ただし中医学は学校漢方と言われているくらいなので、一般の漢方の知識のない方には説明はしやすいです。

僕は中医学で具体的にどうやって治したらよいかはわからないですが、説明には使わせてもらっています。

日本漢方は、もちろん治療理念や診断、漢方薬を選ぶ際の最低限の基準の理論はありますが、経験によって自分で判断し、自分の考えで治療方針をたてて漢方薬を選ぶという傾向があります。

患者さんを治療するたびに新たな漢方薬の使い方や治療の考え方が思いつくのでマニュアル漢方から離れてやっていると、自然に「こうやって考えたら根本治療にならないだろうか?」みたいなことをしょっちゅう考える癖がつきます。

そのことをブログに書いていくと「僕の根本治療や漢方に対する考え」みたいなのが記事になってしまうので「漢方の本、丸パクリ系」のものを書く暇がなくなってきます

しかし、僕も黒歴史がありブログの書き始めの方は漢方の治療経験も少ないので、今、読み返してみると漢方薬や生薬、食べ物のこと、五行論など、漢方の本の丸パクリに近いですね・・・おハズカシイ。


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2017年08月25日

漢方、健康食品の体験談は危険です!

今まで好き放題に暴れまわっていた健康商品にメスが入ることになりました。
それがこの記事。

健康食品の体験談広告、厳しい規制へ

記事内容を要約するとサイトなどによくある「打ち消し表示は許さない」ということです。

「打ち消し表示」というのは、例えばダイエットに良いとされる健康食品の紹介で「この健康食品を飲んで、たった1ヶ月で5kgも痩せました!!」という紹介はよくあると思いますが、こういった体験談の下に小さい字で「個人の感想であり〜」とか「効果には個人差があります」とか「個人の感想であり、効果を保証するものではありません」と書いてあるものです。

健康食品を売ってる業者からしたら、たった一人がたまたま良くなっても紹介している場合がありますが、当然、売っている当人も、それが誰にでも効くわけがないとはわかっているので「打ち消し表示」を書いているわけです。

そうすれば、効かなかった人に「個人差がある」と書いてあるじゃないですか。と逃げることができるわけです。

こういった方法が当たり前になっていましたが、ある実験をしたところ、ほとんどの人が「効果には個人差があります」などの打ち消し表示は見落としていました。

そもそも、ダイエットなんかでは「飲むだけで痩せる!!」という宣伝文句がババーン!と目に飛びこんできて、打ち消し表示なんかは小さい字だったり、意図的に目立たなくしているので見落としやすいのです。

これからは、ごく一部の人に効果があったという体験談に言い訳がましく「打ち消し表示」としている健康食品を販売している業者は景品表示法違反として厳正に対処されます。

この内容を詳しく考えてみると、つまり、消費者にとって、いいかげんな体験談やそれとセットになっている打ち消し表示は騙しの詐欺行為に近いわけです。

実際、健康食品の売る秘訣は「体験談」です。
医学知識が乏しい薬局や健康食品の販売業者などは、まともな医療相談ができないので、体験談こそ命なのです。

そして、漢方薬局の体験談なんかを見てたら、実際にその体験談は盛られていたりします。

ものすごい悪い状態から、そこの漢方薬を飲んだら良くなったみたいな、
ご丁寧にどれくらいの金額を払えば治るか、みたいに書いているところもあります。

「体験談」は一瞬で「自分も治るかも」と錯覚させます。

でも、現実は当たり前ですが、誰でにも同じ効果を発揮するものなんて世の中にありません。
あるとすれば、病院の薬です。

でも病院の薬は何百億円というお金と化学の達人である人を集めて、厳密な条件を設定して科学的に「どんな効果があったか?」「どんな副作用があったか?」などを数百人規模で一度に行います。

薬が病院などで使われ始めた後も市販後調査というものが義務付けられていて、実際にたくさんの人が飲んでから、どんな副作用があったのかなどを調べないといけません。

こういったことも含めて健康食品や漢方薬まがいの体験談をみると、そういった体験談って、ものすごくチープなものです。

僕は昔の仕事柄、漢方薬局などの内情を知っていますが、ある健康食品を飲んで効果があったなどの体験談を教えてくれたら、他のサプリメントなどをプレゼントするなどのことを薬局側がやっていました。

こうなると、本当に良くなったかどうかが疑わしくなってきます。
特に怪しい体験談は、年齢、性別、病気、症状がちょこちょこっと書いてある位で「2、3ヶ月後には、いろいろ良くなって病気も治りました」みたいな体験談。

「その人の病気」が、なぜ良くなったのかなどの医学的根拠は何も書いていなくて直筆の手紙をもらったなど「嘘ついてないですよ」アピールの方が必死で、逆に「後ろめたいのかよ!」って思ったりします。

ここで断言できますが、漢方治療においての体験談は「あなたのアトピーも治るかも!」というものは成り立ちません。

うちも数少ないですが、体験談を書いていますが「アトピーやメニエルが治った人がいるから、あなたも治るよ」とうものではなく、漢方治療とはどういった風に調整されていくのかが伝わればいいと思って書いています。(大昔の記事は稚拙なままですが、書き直します)

29年間続くアトピー性皮膚炎

なので治療途中で悪くなったことも医療的根拠も書いています。
どちらかというと漢方薬はどんな医療根拠で治療に望んでいるかを知ってもらえたらと思って書いています。

漢方薬は何ヶ月か飲み続けていたら、ある日、治っているというものではありません。

体質に合っていなければ、何十年飲んでも治らないし、体質分析が間違っていたり、選んだ漢方薬が間違っていたら、逆に誤治、壊病といって新たな病気が増える可能性もあります。

副作用なんて目じゃないですね。
誤治、壊病になった場合、今、飲んでいる漢方薬をやめたとしても一向に治らず、誤治、壊病で増えてしまった病気を打ち消し治す漢方薬が必要な場合もあります。

ケースによっては漢方薬が体質と合っていなくて、体質、治療方針等を再検討して新たな治療方針、新たな漢方薬で治療することもあります。

良かったり、悪かったりと紆余曲折を経て、最後に治ったというところに行き着けるのです。

もちろん、漢方薬でもそのまま、ストレートにどんどん良くなっていくこともありますが、だいたいは微調整を加えながら最終的に良くなるといった感じです。

なので東洋医学的な医療根拠も書かずに、ただ、ただ「何ヶ月か頑張って飲んでたら治りました!直筆のお手紙ももらいました!」なんてファンタジーは漢方の世界にはありません。

そして漢方薬の治療において最も重要なのは、他人の体験談はあなたには何の関係もないということです。

西洋医学的な病名と東洋医学の体質は何の関係もありません。
人それぞれの体質要素が100(体格、冷える冷えない、胃腸が弱い、便秘など)あったとしたら、アトピーという病名は100要素のうちの1つが共通しているだけです。

つまり、アトピーという病名が一緒でも後の99要素は体験談の人とあなたは違うわけです。99要素違うとなったら、相当、違いますよね。
体質とはそういうことです。

病院が体質を分析しないで病名や症状だけで漢方薬を処方することが、なぜ、おかしい方法なのかもこういう理由です。

1/100の要素であるアトピーという病名だけであなたの体質を語られても困りますよね。

漢方治療に関しては、体験談は「自分も良くなるかも」といった期待をものではなく、その薬局は「どんな治療方針や治療方法をとっているのか」を見るものです。

そこに証(体質)のことや良いも悪いもどんな風に体質が変化したかを書いてなければ「なんとなくなんかの受け売りで良さそうな漢方薬を飲んでもらったら良くなった」ということが書いてあるだけだと思ったほうがいいと思います。


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posted by 華陀 at 17:38| Comment(0) | 漢方ってなんだろう? | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年08月17日

ネット通販などでベストな漢方薬を選ぶ方法の実際

「こういう漢方薬って置いていますか?」とネットにある、どこかのメーカーの漢方薬を見せて、質問に来る方が時々います。

例えば「肝炎に○○という漢方薬が良いとネットで調べたのですが、店にその漢方薬はありますか?」という感じ。

これって病院で処方する時に医者がやってる病名だけでマニュアル的に漢方薬を処方する病名漢方と一緒なんですよ。

ネットで調べたら◯◯病に効くと書いてある漢方薬。
いろいろなメーカーから、いろいろなパッケージの漢方薬があります。

おそらく、そのいろいろある中から「これは効きそう!」「これは良さそう!」というものを選ばれて質問に来られたのでしょうが、病名で漢方薬の種類を選ぶのであれば、正直、どこのメーカーさんのどの漢方薬でもいいと思います。

なぜなら、漢方薬は病名では選ばないから。
漢方薬は一人一人違った体質に合わせて選びます。

西洋医学の病名を体質を分析する際の「参考」にすることはあっても、病名で直接、漢方薬を選ぶ道理は漢方の医学理論にはありません。

「でもネット通販やドラッグで◯◯病に効く漢方薬としていろいろと売っているじゃないですか?」

そうですね。ネット通販やドラッグは基本、深い相談はせずに販売します。

うちでは体質を分析するための問診ととりますが、項目で55項目、チェック欄は大体200箇所あります。

入力するだけで早い人で10分。じっくり長い人だと20分はかかります。
何も無駄にいろいろと聞いているわけではありません。
実はこれでも、かなりまとめて絞った質問数なのです。

当たり前です。一人一人違う体質を分析するわけです。
ちょっとの間、無口だったという1つの事だけで「暗い人」なんて決めつけられるの嫌ですよね。
いろいろ時間をかけて、相手の事を知っていけば、いろいろな考えや複雑な性質をもっているのだとわかるかもしれません。

問診でこれだけの項目がありますが、これで終わりではありません。
次はこの問診票だけでは詳細がわかりませんので、より細かくチェックされた症状のことや血縁の方の病気、普段の生活はどんな感じか、精神的な状態はどうかをお聞かせいただきます。

ネット通販やドラッグでこんな手間はかけられません。
こういったところの基本ルールは書いてある良さそうな宣伝文句でテンション上げて勝手に買って帰ってくれというのが言わば、買い物マナーです。

相談を受けたとしても・・・
あなた 「これって肝炎に効きますか?」
店員さん 「箱にそう書いてあるので効くんじゃないですか?」

漢方の専門家ではありませんから、箱に書いてあるまま説明するしかありません。
つまり、この場合、質問、相談しても無意味。
ネットや箱に書いてある宣伝文句を信じるしかありません。

ところが、この宣伝文句。これが問題。
しつこいかもしれませんが、漢方は西洋医学とは別物の医学なので、西洋医学の病名とは直接関係がありません。

病名は体質分析の参考にするだけで病名で漢方薬を選ぶ道理がないのです。
つまり、宣伝文句自体が僕から見たら嘘なんです。

なので、宣伝文句を信じて買うしかないとは言いましたが、それを信じるのもおかしいのです。

例えば、風邪によく使うといわれている葛根湯。
あなたは風邪だと思い漢方薬を飲みたかったら、葛根湯を買うかもしれません。

では葛根湯は風邪薬なのか?
はい、今ままでの流れからわかりますよね。当然、違います。

葛根湯は【太陽病 実証】【表の寒証、表の実証(麻黄湯よりも下の実証)、脾胃の虚証】という体質をもっている人に使うものです。

病名を参考にした場合、どんな病気の人に使うのかというと、
『風邪、肺炎、麻疹、副鼻腔炎、慢性頭痛、高血圧症、破傷風、小児のひきつけ、肩関節周囲炎、リウマチ、神経痛、鼻炎、乳腺炎、打撲、蕁麻疹、湿疹、大腸炎』 などの人に使います。

僕自身は葛根湯で蜂窩織炎を治したことがあります。

この時に絶対に勘違してはいけないのは葛根湯がこれらの病気に、どれでもで使えるのではなく、こういった病気で【太陽病 実証】【表の寒証、表の実証(麻黄湯よりも下の実証)、脾胃の虚証】という体質だった場合は、「葛根湯が使えるかもよ」ということ。

僕が蜂窩織炎に使ったのは、どの本をみても蜂窩織炎に葛根湯を使うことなんて書いていませんが、漢方薬はあくまで『体質』に合わせて選ぶもので、『病名』に対して選ばないからです。

なので、蜂窩織炎の人の体質が葛根湯証(葛根湯が合うと推測される体質条件)だったので、どの本にも書いてありませんでしたが、自分で治療方針を策定し応用治療をしました。

一般的な考えと漢方は逆なんです。
体質ありき。風邪だから葛根湯ではなく【太陽病 実証】【表の寒証、表の実証(麻黄湯よりも下の実証)、脾胃の虚証】という体質で蕁麻疹だから葛根湯が合うかもしれないと考えるのが漢方。

ちなみに風邪という病気だった場合、漢方薬では以下の処方が考えられます。

風邪でよく使われる漢方薬群
『桂枝湯、麻黄湯、葛根湯、桂麻各半湯、桂枝二麻黄一湯、桂枝二越婢一湯、越婢加朮湯、香蘇散、柴胡桂枝湯、小柴胡湯、五苓散、麦門冬湯、参蘇飲、麻黄附子細辛湯、人参湯、真附湯』などです。

インフルエンザに麻黄湯。そんなマニュアルで選べるような低レベルな方法で選ぶわけがありません。
もしこんな選び方をしていたら漢方をバカにしているか、本当に何もわかっていないかです。
(バカにしながら患者さんに処方するのもどうかと思います)

今回は割愛しますが、それぞれの処方に葛根湯の【太陽病 実証】【表の寒証、表の実証(麻黄湯よりも下の実証)、脾胃の虚証】のような体質タイプの条件設定があります。

風邪だったら、風邪の漢方薬群の中のどの体質が当てはまるのかを1つずつ考えるのです。
だから、先に体質判断が必要なのです。

漢方薬は体質に合わせないと、ちゃんと効いてくれませんが病名で適当に選んでも宝くじみたいに当たることもあります。

ネット通販やドラッグなんかで買える漢方薬でも、ラッキーで効果が出ることもあります。
漢方薬はどれも良いものですから。

でも、あくまで運です。
病院の病名で選んでいるマニュアル漢方薬と同じ。

どっちみち漢方薬を正しく選ぶためのルールに則っておらず、宣伝文句や説明を書いている人も専門的に体質を分析できる人でないと思います。

そんな人がコピーライティングのテクニックで「なんか、治りそう」的に説明しているだけなので「◯◯病に良い漢方薬」のどれかを選ぶなら、その説明をみて自分がテンション上がったやつを信じることにすればいいと思います。

「僕に聞きにきても、体質も分析しないで飲んでも無駄ですよ」とテンション落ちることを言われるだけです。

漢方薬を体質診断しないで選ぶなら、別にどれでもいいと思います。


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2017年08月05日

関東漢方相談会

お店の宣伝です。

まごころ漢方では3ヶ月に1度、定期的に東京で漢方相談会を行っています。
すでにネット相談などで飲まれている方と実際にお会いして相談させてもらったり、うちで相談したことがないけれど、相談してみたいという方。

東京方面の方で漢方相談をご希望の方がいらっしゃいましたら、ぜひご連絡ください。
東北や関東甲信越方面からもお越しいただいています。

ご相談当日は漢方薬はお渡しできません。ご相談のみです。
漢方治療や漢方薬の事だけでなく現在の病院の治療のことの疑問、処方された薬などの疑問、飲まれている健康食品の疑問など、気になることはなんでもご相談ください。
相談は無料です。事前の完全予約制です。

僕自身、元々、話好きなので、お気軽にお申し込みいただけたらと思います。

【日時】
・2017年 08/26(土) 11:10〜19:00(最終受付18:00)
・2017年 08/27(日) 10:00〜19:00(最終受付18:00)
・2017年 08/28(月) 14:30〜16:30(最終受付15:30) 
※いずれかのご希望の時間帯をお知らせください。相談時間は最長で50分位です。
場所:浜松町(詳しい場所は連絡をいただいた方にメールにてご連絡します)

これから、うちのネット漢方相談を検討されている方で、なおかつ直接会っての相談希望の場合は別途、漢方相談会の予約をこちらからご連絡ください。

予約はコチラから

ネットでのご相談はコチラから。

お待ちしております。
※予約は一杯になり次第締め切ります。連絡を頂いた際にすでに予約がとれない状況もありますがご了承ください。

ラベル:漢方 相談 東京 関東
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2017年08月04日

漢方で美容とかのウソ!?

前回、漢方はアニメで言うところの原作レイプが甚だしいという記事を書きました。
前回の記事はこちら漢方でダイエットとか美容とかのウソ!?

要は漢方の本来の診断方法や漢方薬を選ぶ方法、治療の考えなどを無視して、自分たちがわかりやすかったと思った部分だけを切り取って生薬や漢方薬さえ使えば「漢方してます!」みたいな、原作(漢方の本来の方法)なんか余裕で無視されている感じです。

漢方は漢方薬を使うことが「漢方治療」ではなく、そもそも治療理念が西洋医学とは全く違うものなのですが、ほとんどの病院や漢方薬局は西洋医学に基づいた?マニュアル的な漢方をやっていて、なんだったら、その偽物の方がスタンダードになっているくらいです。

医者や漢方薬剤師とよばれる人が率先してマニュアル的にあてはめて漢方薬を選んだりしているのもひどいことですが、最近はエステやマッサージ屋さんまで「東洋医学の知恵を生かした〜」なんてものが増えてきています。
薬膳もひどいものがありますが、薬膳はおいおい話していきたいと思います。

そういうところでは東洋医学(漢方)がオプションでつける、ちょっとした味付けみたいに使われているのですが、漢方ってゴリゴリの医学なんです。

例えば「東洋医学を取りれたエステ」なんてなんかよくわからないけど「良さそう」みたいに思いますが、これを西洋医学にしたら「皮膚科と内科の生理学を取り入れたエステ」になります。

急にカチカチになりますね。当たり前です。医学ですから。

漢方の目的も病気の治療。ダイエットでも美容でもありません。
フワフワ、キラキラしたものではなく東洋医学もカチカチの医学なんです。

だから、美肌のために誰が飲んでも大丈夫な漢方薬なんてありません。
この記事、いきなり結論にいっちゃって終わっちゃいましたね。

そう、悲しいことですが漢方は漢方薬だろうと生薬だろうと「その人の体質に合ったもの」を選ばないと、かえって害になります。

美肌のつもりで飲んでいるのに、かえって悪くなっていることだってあるのです。

ここで漢方専門家として身も蓋もない話をします。
美肌には2種類あります。
漢方的にいうと血と水系。

血系の人の肌はどちらかというと浅黒く肌トラブルに強いです。
水系の人の肌はどちらかというと白い肌で肌トラブルに弱いです。

血系はその名の通り、血の巡りや血の質との関連が深い肌。
水系はその名の通り、水の巡りや水の質との関連が深い肌です。

例えば、アトピーやニキビの人を判別するときも、ものすごく大まかには「血系」か「水系」にわけていきます。
そこから、どんんどん複雑な判別にはなっていきますが。

水系の肌がみんなが憧れる美白のモチモチ肌です。
しかし、体質によりますが、とにかく水系の美肌はトラブルが多いです。

そして、この持って生まれた肌は変えることはできません。
背丈や体格を薬だけで変えられないのと同じ。

体質とは体内のことだけではないのです。体全部でその人の体質です。

なので美肌になりたい場合、まず自分がどっち系かを見極めることです。
血系の人が美白をしようとしてもトラブルが増えるだけです。

水系の人は肌が綺麗であっても常にトラブルに弱い状態ですので、手入れや体調管理を怠るとすぐに肌トラブルとなります。

その昔、僕もよくあるキラキラフワフワ美容漢方ノリで真珠やヨクイニンなどの生薬を選定して、美肌になる漢方を作ろうと思った時期がありました。

でも美肌漢方薬をつくるにあたって、生薬を調べていくと「誰でも飲める美肌漢方って作るの無理じゃん!」ってなりました。

例えば、クレオパトラも飲んでいたかどうか知りませんが「真珠」は美肌に良いとされていますが、真珠の持っている性質が「寒」で冷やすため、うちの嫁さんでためしたら、しばらく飲み続けたら下痢になりました。

ヨクイニンもよく美肌に良いと言われますが、ヨクイニンは消化器の問題がある人にはダメージとなります。

どちらも美肌に良いですが、生薬自体がダメなのではなく「合う体質と合わない体質」があるということですね。

次にいわゆる女性ホルモンを強烈に補うことができる生薬を使ってみました。
また、嫁さんで試したのですが、そうしたら今度は美肌どころか、胸が大きくなりました。
しかし、そこから「のぼせ、耳鳴り、足冷え」と上熱下寒の証が出てきたので、ここで終了。

生薬の美肌効果だけで、こっちで勝手に選んでも飲む人の体質がわからないと「薬になるのか毒になるのか」がわからないのでキラキラフワフワ系美肌漢方はあきらめました。

そして、いろいろと真面目に治療しているうちに、今までにないくらいに美肌になってきた。という漢方薬が現れました。

これは、美肌漢方として売り出せるのでは!?と邪な考えが頭をよぎりました!

何人かの人が「肌が綺麗になった!」といっていた漢方薬。
中には「過去のエステの効果の何十万円分をも凌駕している!」とまで、おっしゃっておられました。

これはいいものを見つけたと思いましたが、なぜか中には、その漢方薬で月経周期が異常に早くなる人が現れました。
この人も美肌にはなるのですが月経周期がおかしくなっちゃうのです。
これは微妙なトレードオフです。

結局、どれも「生薬」「漢方薬」なんですね。
しばらく続けていると体に合っていない場合、徐々に不調が出てくるのです。

それでも、確かに大体の人が美肌になる漢方薬は存在します。
「美肌の漢方薬も処方してください」と頼まれることもありますが、そのときは「その漢方薬の合う体質だったら出してあげる」と話しています。

となると漢方薬で美肌は無理なのか?

そんなことはありません。
うちでは30年以上のアトピーで全身古木の皮のようになった人が美白モデルのような色白美肌になりました。

もちろん、美肌のためではなくアトピーの治療の結果ですが、漢方はアトピーのように傷ついた肌を美肌にしてくれるのです。
だったら、傷ついていない肌を治すのなって、もっと簡単ですね。

この方は美肌にしようと思ってやった治療ではありません。
全身の体調を整えた結果、アトピーがなくなり、肌も美肌になったのです。

美肌になるためには複雑なことはありません。
美肌のための特別な漢方薬や生薬など存在しません。

漢方で美肌になるには全身の体調を整えること。

漢方薬の美肌成分があなたの肌を・・・
生薬の美肌成分があなたの肌を・・・

自分の体質に合ってない漢方薬だと体調も肌も綺麗になりません。

体調が絶不調で肌がツルツル綺麗!
あるわけないです。インフルエンザで高熱がある時の自分の顔を見てください。
腸炎で苦しんている時の自分の顔を見てください。いつもより美肌だったら怖いです。

ただしアトピーの方の中には高熱時に肌が綺麗になることはあります。
なぜ、こうなるのか?うちに相談しに来てくれた時にでも説明します。

「漢方で美肌に!」みたいに話している人がいますが、漢方はゴリゴリの医学です。そんなキラキラフワフワ系ではありません。

最近、漢方がダイエット、美容、薬膳なんかでキラキラさせられているのが、かわいそうに思います。

しつこいようですが、漢方はキラキラではなくゴリゴリの医学です。
そして美肌は体全体の調子と関わっています。

もっとも綺麗な美肌は体調も合わせて整っているときの肌です。

ちなみにアトピーやにきびの人は、見た目が治ってからもしばらく漢方薬を続けていれば、肌が強くなりながら綺麗になっていきます。

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2017年07月27日

漢方でダイエットとか美容とかのウソ!?

漫画やアニメの世界で原作レイプという言葉があります。

なんかギョッとする言葉ですが、何かと言うと人気漫画などが実写の映画化やドラマ化されることがありますが、その時に原作と違った感じで話が作られることで、出来上がった映画やドラマは、原作とは似ても似つかないヒドイものとなりクソのような内容になり、失敗しています。

このことを原作レイプと言います。
結局、原作を忠実に再現した映画やドラマはそれなりの良い評価を得ることが多いので、付け焼き刃で、どこかの低レベルの脚本家が原作を無視したストーリーを書いたところで、キャラや設定とのバランスを崩すなどして、うまくいかないのですね。

漢方でなんでこんな話をするかというと、別に僕の徒然日記ではありません。
漢方もこの「原作レイプの被害者になっているな」と思うからです。
漢方という医学理論に対して被害者というのも変ですが。

・病院などが率先してやっている西洋医学の病名で漢方薬をマニュアル的に処方する方法。
・病院や漢方専門薬局と言いながら、1つの症状ごとに漢方薬がまるで症状の緩和に使う薬のように、これまたマニュアル的に処方している方法

この辺は、伝統的な漢方治療のルールから悪い意味で外れて最早スタンダードになっています。

この辺はまだ漢方とは、あまり関係ないですが、西洋医学をそれなりに漢方に結びつけようとしている努力が見えますが、ヒドイのは「漢方でダイエット」とか「漢方で美容」などの「特定の漢方薬がダイエットや美容に効く」みたいにやっている人やドラッグなどに卸している某有名メーカーやエステティシャンやアロマ、ヨガなどをやってる人。

例えば「防風通聖散、防已黄耆湯、大柴胡湯、大黄甘草湯などはダイエットにいいですよ〜」
みたいなヒドイの。

そもそも、漢方は体質に合わせて選ぶので「太っているからこの漢方薬」なんて選び方はありません。

そういうと「防風通聖散は太っている人に合わせるという条件がありますよ」というかもしれませんが、太っている人に合わせるのであって、痩せるために飲んでもらうのではありません。

ここのところは大事です。都合よく解釈してはいけません。

防風通聖散の目的は臓毒による病態を治すことが目的で、臓毒が解消されれば、確かに痩せやすい体内環境は作られるかもしれないですが運動しないで食べていれば、絶対、痩せませんよ。

先にあげた、これらの漢方薬には大黄という便を刺激で強制的に促す生薬が含まれるのですが、多分、ダイエット漢方なんかで売り出しているメーカーさんは「便を出せばやせるでしょ」というようなものすごく単純で低レベルな発想で売り出しているんじゃないかなと思ったりします。

便出すだけで痩せるなら、強烈な下剤を飲めばいいですよね。
西洋医学の薬の方が即効性ありますよ。

ちなみに大黄や芒硝とよばれる便を刺激するものは、ちゃんと体質をみて処方するのであれば、かなり慎重に選ばないといけないものです。

「便出ないの → じゃあこれ!」そんな感じでは選びません。
便秘だったとしても、刺激系の生薬以外で便秘を解消できないか?などを考えぬきます。

巷の薬局では「食べるだけで痩せる」というようなサプリメントやエセ漢方薬を紹介して成功例なんかを載せているところがありますが、成功させているお店のカラクリをご存知でしょうか?

実際に痩せさせたと結果を出しているお店に相談に行くと、食事や運動の徹底指導をするのですよ。
その徹底指導のためのツールがてんこ盛りです。
結局、飲んで痩せるのではなく、食事と運動の指導をやってるのです。

漢方は診断技術を含めて確立されたのが2千年前。
特に診断技術などの医学理論が向上したのは三国志の時代で、1年に流行り病で200人以上も一族が亡くした今でいう市長みたいな人が、いろいろと漢方医学論を考えました。(厳密には1人が考えたのではなくたくさんの漢方医によって考えられたとされている)

イメージしてみてください。
「私、最近、運動不足もあって、ふとっちゃってぇ〜」なんて世界じゃないです。

この頃の三国志の時代は、帝が一般の家に匿われた時に献上する食べものがなくて、母親の肉を差し出したなんて記述の本もあるくらい壮絶です。

いくさ、飢饉、今と違って常に餓死の可能性があります。
平民は生きていくための労働は基本、大変な運動を伴います。

また、宮廷の宦官という役所仕事の人にしたって、今と違って自転車も車もありません。広い宮廷内をあちこち歩き回るのです。

王族といえども、いつ戦になるかわかりません。
王族のごくごく一部にはダイエットが必要な体型の人もいたでしょうが、それでも、運動不足になるような環境ではないし、そんな、ごくごく一部の人の病気でもない人のために当時の重要な治療である漢方がダイエットなんかに取り組むわけがありません。

ほとんどいないような肥満者のために今なら、大きな大学病院が研究しているようなものですよ。

他にまだまだ克服できていない未知の病気を治せないことが山積みなのにそんなことするわけないじゃないですか。

それこそ、そんな研究は、現在は、ただ単にダイエット業界はお金になるからやるだけです。ダイエット、痩せるという言葉はお金になりやすいのです。

昔、うちの漢方相談で他の治療をしていて、その過程でどうしても痩せたいというので、指導したことがあります。

その人は、いくらダイエットをしても、あるkgから下に痩せることができませんでした。
そこで漢方薬を再検討し、食事、運動、生活の送り方を徹底的に調べて、痩せるための改善指導をしました。

漢方薬を再検討と書きましたが、何も防風通聖散や防已黄耆湯などの大黄の入っている漢方薬を選ぶような、そんな低レベルのことはしていません。

消化器、循環、代謝、排泄の一連の流れをもう一度見直して、最適な漢方薬を再考しただけで、結局、ダイエットといえども、その人の体調を全体的にベストに調整するという漢方本来の診断と変わりがないのです。

そして、結果的に3ヶ月位で今までにないところまで痩せることができました。
劇的といっていいくらい!
何よりも目指したのはkgの減少だけではなくシルエットなので、細くて綺麗なシルエットになったのです。

ところが、これにはオチがあって、すぐさま何ヶ月か経って、前ほどではないですが、元に近い重さに戻りました。

その時にその人から言われたのが「こんな生活は続けられない」
ちなみに指導した生活は僕が普段、行なっている生活よりも、まだちょっと楽な感じの生活。

別に僕は時々、ケーキも食べるし、外食もします。ただしチェーン店系は裏事情を知っているので気持ち悪くて行きませんが。

それほど、ストイックではありません。ただ、週3日はトレーニングしています。
自分でいうのもおこがましいですが、細マッチョです。
中年ですが、腹筋は6つに割れてます。

細マッチョ体型としては過酷でもない普通の生活です。

結局、漢方薬は体質全体を調整するために東洋医学的な体質である「証」に合わせて選べば、体全体の調子をあげてくれますので「痩せやすい体」ができますが「痩せやすい体」は「痩せていく体」ではありません。

そこから痩せるには、食事、運動、生活の送り方の調整が必要なのです。
だから、「防風通聖散、防已黄耆湯、大柴胡湯、大黄甘草湯」なんかを飲んでいたら痩せるというのは、まるっきりのウソ!ではないかと思うのです。

漢方の世界にダイエットはありません。
痩せやすい体づくりのために漢方薬を応用できないこともないという感じです。

しかも、その漢方薬は東洋医学的な「証」を分析診断して選んだものに限ると思います。
なぜなら、体質と漢方薬が合っていなければ、逆に体質は悪くなるからです。

そして、最大のポイントは太っている人だと「もう続けるのが嫌だ!」と思うようなことを毎日、少しづつでも続けていけば、痩せるというか、痩せてキレイなシルエットを保つことができる生活を送ることができます。

いわば肥満の完治ですね。

別に厳しく指導するわけでもなく、その人に合わせますので、こんな冷静な現実の記事を書くようなやつですが、もういい加減、本気で痩せたい!!と思う人はご相談ください。

気づいたら、美容のことをほとんど書いてませんでした。
漢方と美容のウソ!?を書きますね。

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2017年07月21日

ウソにまみれた漢方業界の正体

最近、ネットもフェイクニュースやら嘘の情報が溢れていて、かなりのネットリテラシーを持って情報を見ないと真実かどうかも疑わしくなってきています。

リテラシーとはWikiによると「情報を自己の目的に適合するように使用できる能力のこと」となっていますが簡単に言えば、調べる対象の基礎知識を網羅していない状態では、ウソかどうかを判別することすらできないということです。

もうすぐ、誰もが安心して情報として活用できるのは時刻表位になるかもしれません。

どんな情報でも理解するためには基礎知識が必要だと思いますが、その中でも高レベルなのは医療情報だと思います。

医療情報の難しいところはガイドラインが絶対的に正しいわけじゃないということ。
最近、ネットでは医療に携わっていない人が「こんな運動したら妊娠した」みたいな記事を書いて、それを医者から「エビデンス」がないと突っ込まれていることがありますが、あれも微妙です。

もちろん、あまりにいいかげんなものは、アウトだと思いますが、ではエビデンスがあれば、いいのかというと、西洋医学で病気を調べると慢性病なんて、ほぼ「原因不明」だったりします。

エビデンスと言ってるもののほとんどは、急性的な症状に対して、一時しのぎできる対症療法の薬に関してなので、結局、慢性病に対してはエビデンスなしで治療してるじゃん!って思ったりして、そんな記事を見た時は「どっちもどっちじゃないの、よけ変わらんわ」と。

普段から明確な原因の説明も治療方針も説明できない医者が「エビデンスがない」と文句つけても、説得力が・・・

ちなみに僕と僕の家族は病院で「これが原因でこの治療方針で治る!」なんて説明を一度も受けたことがなく、なんか「ごにょごにょ」説明されて煮え切らない説明がよくわからないので、それに対してガンガン質問していくと最後に逆ギレされて終了!というのが最近のスタンダードです。

漢方には西洋医学的なエビデンス(科学的根拠)はありません。
なぜなら、科学に基づいて発達した医学ではないからです。
しかし、広義のエビデンスとしては理論や根拠はあります。東洋医学として。

漢方を西洋医学のルールや理論から翻訳しようとしていることが多いですが、漢方は中国で2千年前にすでに医療理論が確立している医学で、西洋医学の今の投薬で治療する理論は、漢方の発祥の1800年後、今からたかだか200年前あたりから発達してきたものです。漢方とゼロが一桁違いますね。

そもそも2千年前の時点で「観察・検査の方法」「診断方法」「治療方法」が決まっているのに、今更、科学の力で分析する必要がないのです。

何よりも滑稽なのは、科学の力で翻訳しようとしながら、その元の東洋医学の「観察・検査の方法」「診断方法」「治療方法」を理解していないのに、科学で理解しようとしているところ。

なんか、東洋医学思想が難解でわからないから逃げているようにしか見えません。
科学で漢方を分析してもいいと思いますが、それならせめて東洋医学の「観察・検査の方法」「診断方法」「治療方法」を完璧に理解し使用した結果、こんな壁にぶち当たった。位までやってほしいところです。

まとめると医療情報は一般の方の知りたいところかも知れないですが、せめて生理学と薬理学の基礎知識を知らないと自分にとって、どの情報が良くなくてどれが良いのかすら判別できないということと、実は西洋医学のガイドラインもあくまで参考にするものであって絶対ではないのです。

前置きが長くなりましが、本題はここからです。
漢方には実はガイドラインがありません。一応、70年前くらいに中国で再編された中医学は現在の漢方のガイドラインと言えばガイドラインですが、理論に偏りすぎて実践的でないというのが僕の意見です。

中医学派の他にも古方派、日本漢方派というジャンルが漢方にはあります。
古方と日本漢方は親戚同士みたいなものですが、中医学は、治療の考え方や診断方法は全く違います。別ジャンルの医学といってもいいくらいです。

ちなみに僕は日本漢方派です。これは室町時代から明治初期まで日本で医療として使われてきた医療です。
江戸後期に蘭学(西洋医学)が入ってくるまでは宮廷医も御典医も漢方でした。

漢方にガイドラインがないのは、マニュアル的にできないからです。
ただガイドラインがないといっても、最低限、守らないといけない原則や方法はあります。

それは『体質を分析し、体質に合わせた漢方薬を処方すること』
これはどの流派も絶対です。
間違っても不妊症に当帰芍薬散とか頭痛に五苓散など西洋医学の病名で漢方薬を選びません。

体質は東洋医学的体質のことで病名や症状を並べ立てることではなく、生活環境や生活リズム、体全体の症状を総合的に判断して導き出した答えが体質です。

現時点で日本で漢方治療しようと思ったらどんな機関があるのか、その特徴を書き出してみます。

■一般の病院の漢方薬
東洋医学としての知識はゼロに近いです。ツムラさんなどは西洋医学の病名に対して、どんな漢方薬を処方すれば良いのかというようなマニュアルを配っていて、営業さんは西洋医学的に「何人かにある漢方薬を飲んでもらったら、こんないい結果が出た」みたいなサプリの口コミみたいな資料をもっていって、医者はそのデータを根拠にしています。

もちろん、体質も診断せずに西洋医学の同じ病名の人に飲んでもらったデータは漢方的には何の役にも立ちません。
データを取る前に「体質を診断してデータをとり直そう!」って感じですが、そもそも漢方のルールで体質を診断できないので、はじめることができません。

処方の方法は、皆さんご存知のように病名のマニュアルで漢方薬を選んでいます。
実は医大でも漢方ってほぼ勉強していないので、素人の方とそれほど変わらないのです。

■漢方専門薬局
一般病院と違って、ここはやっぱり専門家に!と思うかもしれませんが、実は漢方専門と言いながら、ほとんどの店が専門と言えるレベルではありません。
なぜ、そんなことが言えるかというと、実際に昔に僕は漢方専門薬局さんをお仕事で関わっていたからです。

裏事情を知っているどころではありません。
ご本人たちから「漢方はよく分からないから教えて」なんて言われたこともあります。
ちなみにそこも看板は漢方専門です。

一般の病院よりはマシで、ほとんどのところは体質はみることができませんが、一応、2,3の症状を聞いて漢方薬を合わせたりします。
仕事上で会った先生は全国400人は越えていますが体質を分析できている先生には師匠以外では会ったことがないです。

瘀血タイプとか水毒タイプなどでわけて漢方薬を処方することが多く、症状ごとに1つづつ漢方薬を合わせる先生も多いです。結局、ものすごく漢方薬の種類が多くなってたりします。

説明は大体、五行論で、僕自身は五行論のみで体質分析できるとは考えていません。

よくあるパターンは「漢方薬だけでは効かないから」といって、サプリメントを加えたり、サプリメントも漢方薬かのように説明して、すすめていることがあります。

僕は漢方薬局さん対象に何度か勉強会をしたことがありますが、東洋医学的に体質を分析できる人は1人しか会ったことがないです。
あとは病名と症状を複合的にあてはめて漢方薬を選んでいた人がほとんどでした。

■ドラッグ・ネット通販
箱に書いてある「適応症状」や「病名」をみて自分で選んで買うこといなりますね。
ドラッグもネット通販も根幹は「売る」ことが目的ですので、店員さんや通販に問い合わせや相談をしても無駄です。

ある意味、病院の病名や症状だけをあてはめてマニュアル的に選んでいる感じと一緒なので東洋医学的な問診をとらず体質もみれない一般的な病院で漢方薬を処方してもらうなら、ドラッグやネット通販で買っても同じだと思います。

ネット上にある説明は全く当てになりません。
良さそうに書いていても『漢方の大原則が体質に合わせて漢方薬を選ぶこと』であって、主観的に効きそうなものを選ぶことではありません。

そもそも「効く」のは体質に合っている漢方薬であって体質は人それぞれ違うので、体質を診断しないで説明だけの時点で最早、漢方ではないです。

手前味噌で調子にのっていると思われるかもしれませんが、ちゃんと治療として漢方薬を使いたいのであれば、自分で体質判断して漢方薬を選ばないといけないので3年位は東洋医学を勉強して基礎を身につけたほうがいいです。

医者も東洋医学的に理解できていない東洋医学理論はそんな簡単なものではないです。

漢方薬自体は、いいものなのでラッキーで当たって治ることもありますが、ラッキーだけに頼るのであれば、体質と合っていなければえらい目に合うこともあるので無理して漢方でなくてもいいようにも思います。

■鍼灸医院
これは僕もびっくりしましたが、実際の鍼灸の先生の話を聞くまでは漢方薬とは異なりますが、鍼灸部門の東洋医学には詳しいのかと思いましたが、ほとんどの鍼灸医さんが用語やらを知っているだけで治療に役立てるレベルでは知らない先生がほとんどだそうです。

体質を東洋医学では「証」といいますが、証を分析して治療できる先生は、ほぼいないくらいのレアらしいです。
ちなみに鍼灸の先生で漢方薬のことをアドバイスする人がいますが、あれも怪しいです。
学校で勉強するのは、さわりだけ。ましてや漢方薬は臨床ありき。
毎回、処方していない人が漢方のことを知ることはできません。

僕も最初は皆さんと一緒で漢方を全く知らず、逆に怪しいとさえ思っていたところからスタートし、勉強すればするほど、びっくりしたのは、この業界はとにかく「証」という東洋医学的な体質を分析せずに漢方薬を選んでいることです。

結局、病名か症状にあてはめて、遊びの占いのノリで漢方薬を処方している間違った方法が、まかり通っているのが、この業界の裏事情です。

僕は、なんで漢方業界がこんなひどいことになっちゃってるのか悲しいです。
漢方の本質的な部分である自然治療の医療として復活させたいと思っています。


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2017年07月13日

卵巣嚢腫の漢方治療3(漢方の治療)

前回の記事はこちらから卵巣嚢腫・嚢胞の漢方治療2(病院の治療)

卵巣嚢腫の治療相談はうちに結構、来られます
漢方薬で卵巣嚢腫をどう治療するのかを書き始める前におさらいですが、病院での治療は、どうするのかというと詳しくはこちらの 卵巣嚢腫・嚢胞の漢方治療 1(病院はどんな診断) を読んでもらいたいのですが、まとめると、

@卵巣嚢腫・嚢胞の部分摘出手術。
A卵巣自体の摘出手術。
Bホルモン剤

この3つにわかれます。ホルモン剤に関して、かならずしも治療になるのか、その辺りのことは、こちらので 卵巣嚢腫・嚢胞の漢方治療 2(病院の治療) 書いています。

病院でのホルモン剤の治療は、卵巣嚢腫の西洋医学的な見解の中に、「エストロゲンが関わっていることはわかっているが、ホルモン値は卵巣嚢腫がない健康な方と同じで正常である」というホルモン剤が治療になるのだか、ならないのだか、よくわからない感じで西洋医学の専門書に記されています。

実際に治療のつもりのホルモン剤を飲んで、かえって卵巣嚢腫や嚢胞が大きくなる人がいますが、これにはホルモンなどの内分泌とフィードバックというものが関わっていて、大きくなってもおかしくない理論も西洋医学的にあります。

ホルモン剤の決定的な問題は、不妊症でも同じなのですが、ホルモン剤自体の問題よりも、ホルモン量が、果たして、その人にとってどれくらい不足していて、どれくらい過剰なのかが、全くわかっていないことです。

よしんば、個人の必要な量がわかったところで、ホルモン剤自体は個人、個人、分量を変えられるわけでもなく、誰でも同じ分量を服用することになるので、治療が確信をもってできないのが現在のホルモン治療の問題だと思います。

となると、病院の方で自信を持って、おすすめできるのは手術です。
理想は卵巣嚢腫、嚢胞だけが、手術で取り除ければいいですが、卵巣のほとんどを除くことになったり、卵巣自体を摘出することになることも少なくありません。

漢方的には、最終的には体質によってタイプは別れてきますが、大きくはへそから下の下半身の部位を示す下焦部の血の水の巡りが問題になっていることが多いです。

現在の漢方では手術はありませんので、この下焦の血の巡りと水の巡りを整えていきます。

ここで西洋医学の手術と比較してみましょう。
卵巣嚢腫や嚢胞は放っておけば、卵巣ガンにも変わる可能性があるので、手術で取り除いてしまえば、少なくともガンになる可能性は低くなります。

ところが、この裏のリスクもあります。
それは「妊娠に悪影響を与えるかもしれない」ということと、漢方では人間の体で失ってよい臓器というものはありませんので、年配の女性の治療の経験から、卵巣がないことが直接的な原因ではないかもしれないですが、どうも更年期以後も血の道症的(ホルモンがらみの病気のこと)な症状で悩んでいる人に卵巣を摘出した人が多いのです。というリスクです。

リスクの方向性は、その人の捉え方もあるので、一概には言えないですが、少なくとも、まだ閉経していない人は、治療自体のホルモン療法で、ホルモンリズムを薬でむちゃくちゃにしちゃうのも問題だし、手術でとってしまうのも具合悪いわけです。

卵巣嚢腫はウィルスや菌が直接的な原因によってなるわけではありません。
病院の薬やホルモン剤でなりやすくはなりますが。

卵巣嚢腫の治療で使用するホルモン剤が卵巣嚢腫の原因にもなるのが人間のホルモン分泌の複雑なところですね。

漢方的には血と水の巡りの悪い状態が、長い間、続いて徐々に血と水が卵巣に溜まっていきます。
つまり、急に事故のように卵巣がおかしくなるわけではなく、ベースに血と水の巡りの悪さがあるので、僕ら的に自然治療から体質を考えると、卵巣の全摘出でない限り、嚢腫や嚢胞を取り除いたところで、また徐々に水と血が溜まっていって卵巣嚢腫や嚢胞を形成するわけです。

西洋医学では再発とかいいますが、手術が応急処置であって、手術では、血と水の巡りを整えていないので、もともと治療してないんじゃないのと根本的治療からみると思うのです。

もともと、応急処置なので、また卵巣嚢腫や嚢胞ができるのは、応急処置のままで「根本的には治してなかったもの」がひどくなるだけですね。

また、このような漢方の自然治療の考えからいくと、下焦の血の水の巡りが悪い状態が奥底であるわけですから、手術でとったところで、次は子宮自体の巡りが悪くなったりして、子宮筋腫につながると漢方的には考えます。

だから、西洋医学でも卵巣嚢腫と子宮筋腫は同じ項目で書かれていたのかもしれません。
根本的に治そうと思ったら、下焦の血と水の巡りを整えていくしかないのです。

病院で卵巣嚢腫や嚢胞が漢方で「治らない」と患者さんに言い切っている医者がいます。
もちろん、漢方薬で治せますとも言い切れませんが、おかしなのは、そういう医者って漢方のことを全くわかってないところが多いのです。(実際に患者さんに探ってもらいました)

漢方治療なんてしたことないし、やっていても、病名マニュアル漢方で漢方薬の治療というよりも、ただの販売レベル。

そんな漢方をわかってない人が、「治らない!」と言い切る根拠って、どこにあるのでしょう???

いいかげん「医者なら漢方を知っている」という、ざっくりした、まやかしのポーズはやめるべきではないかと思います。
東洋医学の基礎から概念、治療哲学等を勉強していないことは本人が一番、わかっていますからね。

漢方の治療というのは、こういった風に考えますので、ホルモン剤のように卵巣嚢腫、嚢胞が小さくなるのか、大きくなるのか確信を持てない不安定な治療でもなく、手術のような、応急処置的なものでもない根本的な治療を目指します。

漢方的には卵巣嚢腫や嚢胞は、下焦の血と水の巡りの悪さといっておりますが、あくまで大まかには、その傾向があるというだけで、細かくは一人一人、体質が変わってきますので、お悩みの方はご相談ください。

明らかに卵巣嚢腫のガン化の高そうな人は、手術を検討されたほうがいいですが、漢方が考える卵巣嚢腫や嚢胞は、下焦の血や水の巡りの悪さから考え、卵巣嚢腫や嚢胞になりにくい体質へと調整するのが目的ですので、手術と併用して治療されるのも良いかと思います。

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2017年07月05日

卵巣嚢腫の漢方治療2(病院の治療)

卵巣嚢腫の治療について、西洋医学的な部分をみていきましょう。
西洋医学の診断はこちらの卵巣嚢腫・嚢胞の漢方治療 1(病院はどんな診断)を読んでみてください。
僕自身の考えではなくメルクマニュアルとう国際的な医者が監修している西洋医学の情報をわかりやすく説明できたらと思っていますので詳しく知りたい方はこちらを参照してください。

メルクマニュアルプロフェッショナル版

メルクマニュアルによると、
@嚢胞部分の切除。
Aときに卵巣自体の摘出手術。
8cm未満の卵巣嚢胞の大部分は自然消失すると書かれています。

卵巣摘出術する場合は以下の条件があります。
・10cm以上の嚢胞が月経3周期の間、大きさが変わらない。
・嚢胞性奇形腫(10cm未満)
・腹膜炎を伴う出血性黄体嚢胞
・線維腫および他の固形腫瘍

ポイントとしてX線上の悪性腫瘍の特徴がある場合は切除するとなっています。

次にメルクマニュアル家庭版をみると、
直径7cm未満の嚢胞は特に治療しなくても自然消失と書いてあります。
プロフェッショナル版は8cmでしたが、何が違うのでしょうか。
参照するならこちらメルクマニュアル家庭版

嚢胞の大きさが約7.5センチメートルを超えて月経周期が3回、経過しても消えない嚢胞は手術の対象です。

あとの手術の条件はプロフェッショナル版と同じです。

メルクマニュアルは海外系の医学情報ですが、海外ではホルモン剤をガンガン使う感じがないようです。

医者は最悪のパターンや可能性を想定して話すので、現場では、少しでも大きければ、捻転、破裂、卵巣ガンになるかもという話をする傾向にあるようです。

間違ってはいないですが「卵巣嚢腫・嚢胞が大きい=捻転、破裂、卵巣ガン」ではありません。確かにどれも可能性はゼロではないですが「車に乗ったら事故をする」と言われても確かに事故のパーセンテージからいけばゼロではないですが、その人それぞれの運転技術とかいろいろな要素を加味してどうなのかを考えるべきなので、卵巣嚢腫、嚢胞がある程度の大きさであり、捻転、破裂、卵巣ガンが言われた場合は、卵巣嚢腫、嚢胞は誰でも「ガンになるかも」という可能性がゼロじゃないという話ではなく、また「甘くみてもいい、大げさにみてもいい」という話でもなく「なぜそう思ったのか?」をガイドライン上の意見ではなく、その医者の経験から個人の見解として説明してもらうとよいと思います。

危ないから車には一切乗るな。というアドバイスしかもらえないなら、そもそも相談しませんよね。

知識だけで説明するのではあれば、可能性を考えれば、とにかく切除するに越したことはないわけですから。

治療は手術以外にも薬物療法がありますが、こちらは「今日の治療指針」を参考にしてみたいと思います。
こちらはネットでは公開されていません。
買って読むことはできます。

GnRHとよばれるゴナドロピン分泌を抑制することでエストロゲンを低い状態にします。
前回の卵巣嚢腫の原因の部分で「ホルモン異常は認められないが嚢腫などにエストロゲンが関わっている」というわかったようなわからないようなやつです。

ホルモンを操作して縮小という目的です。

薬にはナサニール、スプレキュア、リュープリンなどがあります。

よく使われるは低容量ピルです。
ディナゲスト、ルナベルなどです。

うちに相談に来られる患者さんからよく効くのは、ディナゲストです。
黄体ホルモンをいれることによって、エストロゲンを抑えてしまうという作用ですが、ホルモンは分泌量が多いかで、少ないかではなく、多くなりすぎれば、かえって増えることもあったりと、体内で自動的に調整を行っているので、ホルモン剤を飲んで、余計に卵巣嚢腫が大きくなった人もいます。

ホルモンは単純な量だけで作用しているわけではなく、複数のホルモンとの関わりもあり、おまけに個人差もありますので、ホルモン検査で異常がないけれど「ホルモン剤で治せる」というのは、科学的に筋は通っていないなと不思議に思います。

実際にうちに相談に来られている方に病院では、どんな様子だったか、どんな治療だったかをお聞きしていると、検査はエコーのみで「がんになるかも」と説明しながら、MRIやガンマーカーを調べることになった人はいませんでした。
大学病院などの大きな病院でないところは、検査日の指定もありません。
排卵付近の自然に卵巣が大きくなる時に検査に行ったとしても特に何も言われません。
僕の方から検査に行く時は月経終了2日後に行って欲しいと頼んでいるくらいです。

受診は毎回、エコーで検査し、卵巣嚢腫や嚢胞が「今、何cmです」と言われ、ほとんどの人がディナゲスを処方されています。
大きさは2回目、3回目の受診でも大きさは±0.5cmで変わらない感じが漫然と続くことが多く、卵巣の大きさが8cmを越えない患者さんの場合は、2回目、3回目の受診も「検査→ホルモン剤処方」と同じパターンがただ続く感じですね。

この時に、逆にホルモン剤を飲み始めてから急に卵巣嚢腫が大きくなった人もいます。

同じ感じの受診が続くので「どれくらいで小さくなるのか?」「今後、どうするのか?」を聞くと、急にしどろもどろになり、曖昧なよくわからない感じで「続けるしかない」みたいなことを説明されるようです。

続きの卵巣嚢腫の漢方治療 3(漢方の治療)はこちらから。


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お問い合わせはこちらまで。


posted by 華陀 at 18:59| Comment(0) | TrackBack(0) | 病気を治す方法 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする