ようこそ漢方相談室にお越しいただきありがとうございます。
漢方薬の働きや病気・症状の原因を徹底解剖!
あなたの悩みにお答えします。

このブログではあらゆる流派の漢方医学を勉強しサプリメントや病院などの業界の裏側を見てきた経験や知識を活かし私の独断と偏見で思ったことを書いています。 漢方マニアの本音としてお読みください。

※専門家に対して漢方の情報提供をしているつもりはありませんので、漢方を処方する側の人(医師や薬剤師などで特に病名や症状だけで漢方薬を処方している人)は不快な気分になる可能性があるので、読まないでください。

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漢方相談室

2016年02月05日

ひとりひとりに合わせた漢方薬と英語学習

「英語が苦手」は脳の部位同士のつながりのせいかも
http://www.gizmodo.jp/2016/01/post_663872.html

英語の上達はその人の脳のクセ(個人差)によって変わる。
英語習得には一人一人違う、自分にあった学習方法が必要かもといった内容ですが、
記事を見た時に英語を勉強している身としては一瞬「そうなんだッ!」と思いましたが、次の瞬間、考えてみたら当たり前といえば当たり前じゃん!と思いました。

日本の学歴社会って、なんか机の上でやる勉強だけは、みんな同じ方法で努力すれば、うまくいくみたいなイメージがありますよね。
だから「英語の上達度は脳の個人差だよ」みたいな記事が珍しいネタの記事として成立するのでしょうが、考えてみたスポーツや音楽なんて、最初から個人差ありきですよね。

プロ野球選手、プロのギタリスト、プロの料理人・・・
勉強はみんな同じような勉強をして、努力次第でいい大学にも行けるというイメージが定着していますが、プロ野球選手なんて、物心ついた歳なら、ほとんどんの人は最初からなれると思ってないと思いますよ。

それは、個人差を知ってるから。
選ばれた人間がなれるのです。
まーこれ認めちゃうと身も蓋もないですが。

だから英語の学習も一緒ですよね。
「その人の脳のクセで上達できる人が決まってる」と言われてもなんら不思議ではありません。

脳には個人差があって、脳も人間の体の中の臓器の一部です。
その臓器に個人差があるわけですから、当然、他の臓器にだって個人差があるわけです。
だから、治療にしたって、この英語学習と同じで、一人一人のその人にあった治療方法が必要なわけです。

この記事からいくと僕のイメージでは、西洋医学は学校の英語の授業です。
しかし、英語習得には脳の個人差があるわけですから、学校で平均的に教えてもダメなわけです。

学校の授業で習得できる人もいるし、習得できない人もいる。
現状の日本人の英語の実務能力からいくと、どうも学校の英語の授業は、ほとんどの人が学習方法と脳が合っていないようですね。

結局、勉強も治療も人間は、その人の独自に合わせたものでないと成果を得ることができないということですね。

では、なぜ、学校という形をとるのか?
当たり前ですが、一人一人の脳の状態に合わせたレッスンなんてやってる時間がないからです。
理想は一人一人に合わせること。
だから、僕は漢方治療は理想の治療じゃないかと思います。すみません。漢方オタクなもので。

だから、プライベートレッスンはどんな分野でも高額で価値あるものになります。

西洋医学の薬は個人の体質に合わせてるわけじゃありません。
学校と一緒で平均的に成果が上がるであろうと考えられる部分をとってるわけです。
学校の英語の授業。

そこから考えれば、漢方はいわば、プライベートレッスンです。
たまに西洋医学は人工化学薬で漢方は自然でやさしい薬とポワンとしたイメージを持っている方やひどいのになるとそう考えている先生がいますが、

漢方は脳の個人差じゃないですが、その人の体のクセ、その人だけの体質を見て、治療方法を決めるわけです。

だから漢方薬は体質に合わせて選びます。
また、根本的に治るためには日々の生活で気をつけることや逆に率先してやったほうがいいことなどもあります。

それも個人差。どこまでいっても個人差。
個人差に合わせて総合的に治るアドバイスをし薬を処方するのが漢方なので、正にプライベートレッスンですね。

なので、東洋医学の問診をとらないで漢方薬を処方するのは、個人差を一切、考えない英語学習と同じで、現実の結果を見ていると、あまり成果が上がりそうにありませんね。


posted by 華陀 at 18:07| Comment(0) | TrackBack(0) | 東洋医学について | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年01月29日

東京漢方相談会を終えて。関東の漢方事情

先日の週末に東京の方で漢方相談会を行いました。

東京都内だけでなく、長野や茨城、岩手など、関東圏やそれより北のいろいろなところから来てもらえて、関東の地域の病院や今、通っている漢方薬局の現状をお聞かせいただきました。

去年1年間、東京で相談会をさせてもらい、
この間も関東の方の相談を受けていて、なんとなく思ったですが、
どうも、関東圏は漢方に限らず、病院の治療なども遅れているというか「ちょっと前で止まってる?」という感じがあります。

僕の店は大阪ですので、店頭では当然、関西圏の方がいらっしゃいますが、病院も漢方薬局も良いか悪いかを別として、どんどん新しいことに挑戦していってる感じがあるのですが、東京の方は何年か前で止まってる感じです。
止まっているというか、未だに商売的な感じが前面に出てると言えばいいのでしょうか。

別に大阪対東京といった感じで東京をdisるつもりではなく、大阪で漢方やってる人間が東京で相談をしてみたら、単純にそう思ったという感じです。

例えば不妊治療の病院なんかは、未だに妊娠するのに甲状腺が問題になるからとチーラジンを結構、処方していたり、サプリメントのAMHが未だに熱い感じだったり。

いや、もちろん、大阪でもやってるとこはやってるのですが、一応、こういった流行りは1年位前には終息した感じなので「まだ、そんなこと、やってるんだ」と印象でした。

漢方薬局の方は、大阪よりも中医学の先生が多い感じです。
漢方って実は複雑で、治療の考え方によって流派があって、一般的には今の漢方は中医学といって70年位前に再編された近代漢方なのです。

ちなみに大半の先生は、中医学とか日本漢方とか流派的なポリシーも持ってないと思います。週末に行ってる勉強会が中医学やってる。みたいなノリですね。
病院に至っては、漢方薬を処方していても流派の意味さえ知らないと思います。

そして、僕がやってるのは日本漢方。
日本漢方は中国古来の漢方を日本らしく細かなに繊細につくりかえた感じのもの。

中医学は当時、文化大革命で破壊された漢方を再興する目的があったので、効率よく学校で教えて広めることが目的であったため、一部では学校漢方とも言われています。

中国の中医学は、観念的な漢方理論を西洋医学理論とも融合させながら理論化して・・・といった感じなのですが、日本ではどこで間違ったのか、病名や症状ごとに漢方薬を複数処方していくといった感じが通例になっている感じがします。

中医学というよりは、簡易的なマニュアル中医学といった感じでしょうか。

関東の方の漢方薬局は数年前からの漢方薬3種類位と田七などの単生薬のサプリメントや腸内細菌を整えるサプリメントを抱き合わせで売っていく方法が未だ、されているようですね。

これらを飲まれて、何も変化がなければ、更に漢方薬かサプリメントか良くわからないものを次々足していくといった感じの売り方が多いようです。

この方法って、僕が昔、薬局さん相手に仕事をしていた頃と一緒なので、この数年間、全然、やり方が変わってないんだなと感じました。

漢方は、流行りでやっていくものではないので、同じやり方でもいいと思うのですが、僕は中医学から漢方の世界に入って中医学の漢方の先生であると認める国際中医師という認定もとりましたが、ぶっちゃけ、実際に自分で治療を始めた時に「僕は中医学では治せないわ」と思って、やめました。

数年間、変わっていないというのは良いとか悪いではなく、大阪人の気質かもしれないですね。
大阪人は飽き性で落ち着きがないみたいな。
僕もそうです。

僕は日本漢方一筋で古臭いやり方をやっていますが、年々、微妙にやり方が変わっていってます。
なんか「こうしてみたら、どうだろう?」って思うと変えずにはいられないのですね。

近代漢方の中医学をやってる先生があまりやり方を変えてなくて、古臭い日本漢方の僕がいろいろとやり方を変えていってると言うのがなんとも皮肉ですね。

何が言いたいんだと言われそうですが、要は最先端だと思っていた東京の病院や漢方薬局が、数年前でストップしている印象だったのが、去年1年間の印象だったので、なんとも不思議だなと思った次第です。

ちなみに次回は、4月に相談会行います。
2月に入ったら、とりあえず、新規の方の限定枠だけ募集いたしますので、ご予約いただければうれしいです!
posted by 華陀 at 18:33| Comment(0) | TrackBack(0) | 漢方日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年01月21日

1日で複数の漢方薬を飲むことはリスクも伴う

漢方薬は1種類でも、その中に何種類もの生薬が含まれています。
例えば、葛根湯なら麻黄、葛根、桂枝、芍薬、甘草、大喪、生姜と7つの生薬で耕政されています。
アトピーのマニュアル漢方でよく使う消風散なら、石膏、乾地黄、当帰、牛蒡子、蒼朮、防風、木通、知母、胡麻、苦参、蟬退、荊芥と12種類の生薬で耕政されていて、これで1つの漢方薬です。

漢方薬としての働きだけでなく、細かくみていくとそれぞれの生薬にも、それぞれの働きがあります。
いうなれば、ちゃんこ鍋とかキムチ鍋って鍋としてみると全然違う特徴の鍋で、それを細かくみていくと白菜やらキノコやらと、いろいろな味の違うものが入っています。
鍋全体でもっている味と食材個々の味があるのですね。
漢方薬で考えれば「味=効果」といった感じでしょうか。

漢方薬は「気管支を拡げる」とか「炎症を抑える」といったような西洋医学の効果ではなく、麻黄という生薬なら身体を温めて温熱と発散を行い、身体表面の水の巡りを動かし、体力があるか、ないし病気の勢いが強い状態で胃腸の問題ないものに使うなど、その生薬の働きと使える条件等が細かく設定されています。

病院の薬と決定的に違うところは、生薬は良い効果だけがあるわけではなく平等に「変化」を与えるものだということです。
だから、どんな状態の誰が飲んでも同じように効きません。

変化を与えるというのは「良い」も「悪い」も変化を与えることなので、麻黄が合う状態でない人は、胃がやられて風邪が余計にひどくなる「毒」となり、逆に胃に問題なく高熱がではじめ、普段、虚弱でない人であれば、汗やオシッコを活性化させて風邪から早く治るようにしてくれる「薬」となります。

麻黄が「毒」か「薬」になるかは、ラッキーとか病気によってではなく、現在のその人の体質や状態と麻黄の力が合っているかどうかです。

だから、インフルエンザに麻黄湯という処方の方法は漢方ではありえません。
なぜならインフルエンザは体質ではなく西洋医学のただの病名だからです。
麻黄湯が合うか合わないかは、インフルエンザかどうかではなく、麻黄湯が治療として適している症状や状態をあなたがもっているのかどうかだけです。

話がちょっと横道にそれましたが、そんな感じで漢方薬は1つ1つの細かな働きや条件をもっている生薬が何種類も集まって1つの漢方薬を形作っています。

たまに1日で何種類もの漢方薬を処方したり合わせたりしていることがあります。

何種類かの漢方薬を合わせるのを漢方では合方といいます。
これは漢方の治療理論にある方法なのですが、とても気をつけないといけない諸刃の剣となる方法です。

なんでもかんでも漢方薬同士を合わせれば良いというものではありません。
気軽になんでもかんでも合わせちゃいけないのは、漢方薬は症状ごとに合わせたりするものではないからです。

通常は、身体全身の症状や状態を総合的に判断して、できるだけ1種類の漢方薬が選ぶのが望ましいです。

先ほど、お話したように漢方薬は1種類でも何種類もの生薬で構成されていて、それが絶妙なバランスで合わさって、人それぞれの体質に合わせることができます。

1つの症状は、体質を分析していく際の1つの情報の断片でしかないので、断片の状態で漢方薬を合わせるのは、何も考えずに適当に処方しているのと同じになります。

漢方薬は先にお話したように「誰にでも共通する一定の効果」というものはありません。
その人の体質によって効果が決まります。
冷えている人に温める漢方薬は薬ですが、余分な熱のある人にとっては同じ漢方薬が毒になります。

漢方薬は一定の効果ではないので、漢方薬を飲まれた後に体質と漢方薬の相性を見て良い効果だったかどうかを検討しないといけないのですね。

漢方では飲まれた後の状態の分析と検討が必須の医学なのですが、この時に飲んでいる漢方薬が複数だと、どの漢方薬がどのように良い方向で効いているのか?または悪さをしているのか?がわからなくなります。

だから、僕がやっている日本漢方では、合方はしますが、原則は1種類の漢方薬を選び抜きます。体質を分析し考えぬいて最良の1種類の漢方薬を選ぶのですね。ベストセレクションです。

1日で複数の漢方薬を一度に処方しているところは中医学という流派でされているところが多いのですが、中医学は中西合体といって西洋医学と漢方の融合を目指していて、思想的に西洋医学ヨリな感じがありますので、症状ごとに漢方薬を合わせていく傾向が強いように思います。
なので、症状ごとに漢方薬を処方すると1日で飲む漢方薬の種類は増えてしまうのですね。

ひどいところになると「不妊症には・・・この漢方薬のセット」とか「アトピーには・・・この漢方薬おセット」など、その人の体質どころか症状すら関係なく、相談する前から病名に対してマニュアルで漢方薬の複数の組み合わせを決めているところもあります。

合方というのは、実は漢方の中では、かなりの高度な「技」なので、初回からやたら複数の漢方薬を一度に処方するところは、症状ごとに合わせているか、実は全く漢方の医学理論を知らないでやっているか、マニュアルでしかやっていないか、いずれにしても東洋医学で最も重要な「体質」をみることはできないような印象があります。
posted by 華陀 at 18:12| Comment(0) | TrackBack(0) | 漢方薬の選び方 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年01月13日

風邪の漢方薬はマニュアルで選べない

風邪をひいた、うちの患者さんから電話がありました。
どうもご主人が風邪をひいたようで、漢方薬を飲ませたいとのこと。
たまたま、以前に奥様用に風邪の処方をお送りしていたので、その漢方薬で治せるかどうかの問い合わせでした。

症状をお聞きしていると、他の種類の漢方薬でないとダメな感じの可能性もあり、うちが休み前だったので、漢方薬をお渡しすることがでないので「申し訳ないけど、近くの薬局で今から言う種類の漢方薬を買って飲ませてほしい」とアドバイスしました。
(ちなみに現在、うちですでに完歩役を飲まれている患者さんには緊急の場合は、こういった感じで漢方薬のアドバイスをしますが、新規の方に、こういったアドバイスはしていません)

この時期になると東京や関西以外の地方の患者さんからも、こういった問い合わせがあり、風邪は1日単位とか下手したら何時間単位で漢方薬の種類を変更する必要があったりするので、お送りしていたら間に合わない場合は「これこれこういう漢方薬を買ってきて飲んでほしい」というアドバイスをします。

ところが、なぜか、この時に患者さんが、どこかの漢方薬局に銘柄指定で漢方薬を買いにいくと、高確率で変な漢方薬を勧めてきます。

それもなぜか、大阪と東京と離れているお店でも葛根湯と銀翹散(ぎんぎょうさん)が多い!
後、熱が高かったら板藍根(ばんらんこん)!

離れている場所の店でも同じ漢方薬を勧められるということは、よっぽどマニュアル化されているんだろうなと思いますね。

患者さんにしたら、別にその漢方薬局に相談にいったのではなく、うちで相談済みで、指定の漢方薬を買おうとしただけですが、なんか変な漢方薬を勧められて、買わざるえなくなり、困った事態になっていることがよくあります。

で、それで治ったら結果オーライで良いのですが、案の定、良くならなかったり、結局、その店の説明が怪しかったりして、再度、僕に、その変な漢方薬を飲んでもよいのかを相談してきてくれます。

それを聞くと「また、その処方かよ!」と思うのです。

風邪に葛根湯って四字熟語みたいに皆さんご存知ですが、うちでは、葛根湯なんて出しません。
(別に僕は変わった漢方薬を知っているアピールをしてやろうということではありません)
僕は葛根湯で風邪が治ったことなんて、10年で1,2回位のレベル。

確かに葛根湯って「え、風邪かな?いや違うかな?」的な、はっきりしない時期に飲めば、ピシャッと聞いて治りますが「喉痛い、咳が出てきた」なんて風邪の確定感と病状が進んでる感が出ていたら、もう葛根湯は効かないというのが僕の経験です。

それどころか葛根湯の中の麻黄というのが、合わない人は胃に悪かったりするのですが、僕は「葛根湯で胃がやられて、そのまま風邪がひどくなった」みたいなことに何度か陥ったので、風邪の時には飲まなくなりました。

葛根湯には麻黄という生薬が入っていて、その麻黄が主剤になっている漢方薬が、麻黄湯ですが、巷でインフルエンザに麻黄湯みたいな話が流れていますが、あれ、完全にウソですよ。

漢方は西洋医学と何の関係もないので「風邪にはこの漢方薬」「インルフエンザにはこの漢方薬」なんてマニュアルなんてありません。

あれは多分、西洋医学の病名でしか漢方薬を処方できない人が考えたデマ(漢方的には)だと思います。

漢方は「風邪だったら」とか「インフルエンザだったら」とか、病名ごとに分けて漢方薬を選びません。

インフルエンザだろうが、風邪だろうが、その時の鼻水や喉痛、咳などの状態に合わせて、何種類かの漢方薬を使いわけていきます。
腸炎なんかも風邪と同じように治療することが多いですね。

なんだったら、1日単位や時間単位で「朝、昼はA漢方薬で夜はB漢方薬、良くなってきたらC漢方薬」なんて感じで次々に種類を変えていくこともあります。

それくらい、風邪の影響による体質変化は早いのです。
風邪に漢方薬の処方を1週間分とか、ながーーーーい期間、処方している病院がありましたが、その処方をやっている時点で「漢方薬を使って風邪を治す方法を僕は知りません」って言いながら処方しているようなものですね。

ちなみに東洋医学には葛根湯医者という言葉がありますが、すぐに葛根湯を処方する医者のことを漢方ではヤブ医者のことを指します。

銀翹散も何度か飲みましたが、これもびっくりするほど効いたことがわからない処方ですね。

風邪って1包ずつの勝負ができるので、1包ずつ「あっ症状が悪くなったな、この漢方薬じゃないや」とか「おーこの漢方薬だな!ばっちり効いてる」とか、良いも悪いもわかりやすいのですが、銀翹散って特に変化を感じたことがないので苦手です。

僕が古方と日本漢方をやっていることもあるかもしれませんが、中医学の処方である銀翹散が苦手なのかもしれませんね。
ただし、僕は国際中医師なので、中医学の銀翹散をわけわからず飲んでいるわけではありません。

風邪の治療は漢方では別格です。
処方自体は6種類位で事足りるのですが、どの漢方薬をどのタイミングで何回飲んで、次の漢方薬に変更していくかが難しいので、6種類といっても、無限に組み合わせが生まれてきます。

多分、その難しさはマニュアルで風邪に葛根湯とかやってる先生自身よりも、風邪で元々持ってる持病がひどくなったりしている患者さんの方が、よくご存知ではないかと思います。

そんなわけで、この時期、風邪に葛根湯とかインフルンザに麻黄湯などのマニュアル処方にはお気をつけください。


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2016年01月06日

慢性病では自分に100%合う漢方薬は存在しない

新年なので「お屠蘇は東洋医学では・・・」と書いてしまいたいところですが、そんな、どこにでもありそうなコピペを書いてもしょうがないので、平常通りでいきたいと思います。

今回は、うちの患者さんからよくある質問に対しての答えを書きたいと思います。

漢方薬は体質に合わせるものです。
このあたりは、一般的にもだんだん浸透していますね。

実はこの「漢方薬と体質合わせる」というものは、非常に深い意味があります。

大半の病院や漢方薬局の現状は、一般的には某漢方薬メーカーさんからもらったマニュアルに従って「病名(西洋医学)」に合わせて漢方薬を処方しています。

ちなみに本来、漢方薬と西洋医学の病名は何の関係もございません。
先生方が簡単に漢方薬を処方しやすいようにするため、西洋医学の病名と漢方薬を結びつけているだけです。

ちょっと漢方理論をかじっていたとしても「体質」の意味を取り違えているのか、「症状」をいくつかあてはめて「この漢方薬が合っているんじゃないか」と「漢方薬を合わせて?います」

症状は確かに、あなたの体質に、つながるものですが、症状はあなたの体質を形づくる情報の1つでしかないのですね。
全身のいろいろな症状や生活環境、ストレス、過去の既往歴、血縁の方の病気など、いろいろな、あなたの情報を教えていただいて、その情報を東洋医学理論で加工したのが、漢方で言うところの「体質」となります。

「風邪」に葛根湯とか、不妊症に「当帰芍薬散」などの単純な世界ではないのです。

病院ですら、体質のことを誤解しているようなので、世間ではもっと誤解されている感じがあります。

一般的には自分の体質に合う漢方薬がどこかに存在していて、それを見つければ後は、何ヶ月か続ければ症状がドンドン治っていく。
そんなイメージがあるようです。

しかし、これは間違いではないのですが、現実は少し違います。

ここで先ほどの病院などの漢方薬の選び方に戻りますが「風邪」とか「頭痛」とか単一の症状だと確かに、その状態にピッタリと合う漢方薬はあります。
基本的に単純な症状で急性病な感じですね。

ところが慢性病になってくると漢方では1つ、1つの病気や症状に漢方薬を1つずつあてはめていくものではなく、病気、症状、状況、状態をすべて総合的に考え体質を診断して、原則は1つの漢方薬を選びます。1つの漢方薬を合わせるといってもいいでしょうか。

この時に漢方の場合は、全身の症状をお聞きしていますので、すべての症状にあてはまる漢方薬なんてものは存在しません。
体質は個人の顔のように皆違うからです。
単一の1つの症状だと漢方薬を合わせやすいのは、1つの症状だけが治るかどうかを見ていればいいのですが慢性病はそうはいきません。

だから、漢方では転方というものがあります。
要するに漢方薬を一定期間で変更していくことです。

この時に僕なんかは最初から100%ピッタリの漢方薬が現実には、なかなか存在しないことを知っているので、どの部分から治していかないといけないかを考えます。
身体と病気のパズルみたいなものですね。

漢方薬は新薬と違って、1つの漢方薬がいろいろな方向性の効果を持っていますので、その方向性のうちのどれが特に有効に効いていくのかは結果が出るまで、わからないのです。
なぜなら、漢方薬の効果の方向性は、あなたの体質との相性で決定されるからです。
ですので、漢方薬を飲まれる前に体質を分析し、何から治すべきか、何から治していけば最短になるか、治療方針を考えます。

そして、実際に漢方薬を飲んでもらいます。
そして、その結果を細かく教えてもらいます。
「あの症状はこうなった」「この症状はああなった」と事細かに。

この時に現実では、アトピーの方が湿疹がましになってきて、食欲は増したけど頭痛が出てきたなど、良くなった部分と悪くなった部分が、ちぐはぐに出てくることが多いです。現実は。

くどいようですが、1つの症状だけに注目していれば、例えば頭痛なら、その頭痛がなくなったかどうか、0か1ですが、漢方は全身の症状をお聞きして診断しますので、皮肉な話ですが、詳しくお聞きして本格的に漢方理論で治療しようとすればするほど、漢方薬を飲んだ結果、矛盾した症状が現れてくるのですね。

普通の反応はこういう状態が多いのですが良くなった部分と悪くなった部分がいろいろあると、その漢方薬は果たして体質と合っているのでしょうか?合っていないのでしょうか?

長年の経験から僕が出した答えは、慢性病に関しては、元から100%ぴったりと体質に合う漢方薬なんて、まずないということです。
おそらく、そんなものを探していたら永遠に病気は治りません。

ですから、漢方薬と体質と合っているかどうかの条件は、一般の考えとは異なります。

漢方薬と体質が合っているかどうかの条件は、
@事前に体質を元に立てた治療方針の方向性に進んでいるかどうか。
A今の漢方薬で全身、全く変化がないか、どんどん悪くなっていないかどうか。

あなたが一番、悩んでいる症状が治るのは絶対条件ですが、漢方は新薬のように、その症状を一時的に緩和したり、なくしたりと一時的にしのぐことが目的ではありません。
その症状と繋がっている根本的な問題を引きずり出さないといけないのですね。
そのためには、その時、その時に悩んでいる症状がなくなったどうかだけでなく、他の全身の症状の変化とのバランスをみていく必要があります。

漢方治療の大原則は、一時的な症状の抑制ではなく、全身のバランスを整えて結果、細かな症状をなくしていくことですから。

自分が悩んでいる症状が治っているから、その漢方薬が自分に合っている場合もありますが、他の部分の他の症状が出てきていたらバランスを崩しているわけです。

ただし、急性の病気の場合は、症状が少なく体質も複雑になっていないので、体質と漢方薬をピッタリと合わせることができますよ。
病態によって、まちまちではありますが、僕の経験では2ヶ月位前から始まった病気や症状なら、状態も単純なので、漢方薬と体質がピッタリと合い、すぐに治ります。
これより前から病気が続いていると、そうはいかなくなりますね。

後、100%合っていないと治らないのではありません。
ある漢方薬で40%、次の漢方薬で20%と漢方薬を変更している途中も治療になっているのが漢方です。

ちゃんとした漢方の治療をしたい場合は、自分の気になる症状だけが消えるかどうかでは考えないほうが結果的には早く治ると思います。
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2015年12月22日

病気の原因は残念ながら1つではない!

このブログでも何度か触れていますが、患者さんからよく「私の病気の原因は何ですか?」と聞かれます。

この時、質問されている患者さんはどうも「病気になるのは何か1つの決定的な原因がある」と考えておられるようです。

ところが、さっきなったばかりの急性の病気や怪我じゃない限り、まず、その病気の原因が1つなんてことはありえません。残念ながら慢性病は何十も何百も細かな原因が過去から積み重なって今の病的状態があるわけです。

西洋医学は病気の原因を突き止めて、その原因を取り除くことが基本的な治療の考え方にあります。
もともと、怪我に対する外科手術的治療や菌が原因の病気の治療から発展しているので、レントゲンで怪我の状態を確かめて手術したり菌を殺してしまえば、どちらも原因が1つとはっきりとしているので、1つの原因を取り除けば、その他、いろいろな症状は全て治る可能性があります。

病気の原因が1つだけと思い込んでしまうのは、多分、西洋医学のこういった感覚を自分の慢性病などにもあてはめてしまうのだと思います。

「病気の原因が1つ」なんて怪我や菌くらいなので、逆に言えば、病気のほとんどの原因は何十も何百もあると考えたほうが可能性が高いわけです。

病院で治らないのは、何十も何百もある原因を追求しないで、1つの症状とか原因を追いかけるトンチンカンなことになってるから、治らないわけです。

結局、やってることは原因から派生した結果である、いろいろな症状に対してその時だけ対応しているだけですね。

漢方は1つの原因を追求するのかというと漢方は治療の基本として1つの原因を追求しません。
漢方では「どこの臓器が悪いのか?」などの体の中の1つの原因を探そうとはしないのです。

漢方の場合は、さいしょっから原因ではなく体質を見ますので、身体の問題、全部を聞き出していきます。
「原因は無数にたくさんある」という前提から治療にはいっていくのですね。

漢方の場合は「原因→治療方法を探す」という流れになりません。
今、現在の状態を素直に見ます。

説明のためにごく単純な例にしてしまえば、
「下半身が特に冷えている」という現状の体質を分析し、単純に「下半身を温める漢方薬」を合わせるわけです。
「冷えていたものを温めれば治る」
実に単純な分析と治療方法です。

この時に「下半身が特に冷えている」原因を探します。
探すのはたった1つの原因じゃないですよ。

西洋医学なら「末梢血管の流れが悪いから」と身体の中の1つの原因にしようとしますが、漢方の場合は、考えられるだけ原因を探します。

その時に漢方は身体の中の要素のアンバランスを原因として探します。
「どこの要素とどこの要素とどこの要素の連携が悪いのか?」
1つの原因に絞りこもうとするわけではないので、医者は多分、漢方は非常にやりにくいと思います。

医者が病名や症状だけをあてはめてマニュアルだけで漢方薬を処方しているのは、漢方のこういった全身から見たアンバランス感を探すという感覚が西洋医学と正反対だからじゃないかと思います。

気・血・水のバランス。
肝の臓、心の臓、脾の臓、肺の臓、腎の臓のバランス。
体内のバランスだけでなく、最近の天候が原因の1つなのか?
最近の食事や睡眠、ストレスなどの生活環境が影響したのか?
本当に慢性的なものなのか?
ある症状は今だけの症状なのか?

西洋医学はその人の体内だけを見ますが、漢方の場合は、身体だけでなく、その人まるごとを見て、なぜその病気になっているのかを「考える」のですね。

漢方は「体質に合わせる」と言ってる位ですから、マニュアルなんて通じないのです。
毎回、その人に対して、その人の治療方法を考える必要があります。

不妊治療の病院で不妊には当帰芍薬散がいいとか、ネットで子宮筋腫には桂枝茯苓丸がいいとか、アトピーには消風散がいいとか。

不妊症とか、子宮筋腫、アトピーというのはあなたの体質ではなく、ただのその他大勢の似た感じの状態の人をひとくくりにした病名なのです。

そんな漢方薬の使い方は要するにあてずっぽうです。
もちろん、漢方薬自体は効果がありますので、たまたま治ることもありますが、漢方薬は変化を与える薬なので、逆に身体が悪くなることもあります。

あなたは、東洋医学的にどんな体質なのか?
適当に「病名という誰でもない体質」で漢方薬を選んでもそれは漢方ではないです。
治ったのはラッキーだっただけ。
漢方の治療を最大限、使うのであれば、身体の複数の原因、生活環境の複数の原因、あなたの食事や睡眠、ストレスなどの複数の原因。

これらを全て抜き出して総合的に考えれば、漢方は最大の効果を発揮してくれますよ。


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2015年12月08日

病院の治療は根本的治療にはならない

よく病院で「このケガは全治3ヶ月」みたいな言い回しってありますよね。
僕は今まで、あれって完全に治るまでのことだと漠然と思っていたのですが、どうもそうじゃないらしく通説的には「日常生活に戻れるまでの治療を行う期間」のことを言うらしいです。

僕は8ヶ月前にとある事故で左手の人差指を怪我しました。
過去に骨折した時に元に近い状態に治ったのが1ヶ月位だったので、最初の病院の診察を受けた後は、今回は骨折もないし、なんとなく今回は1ヶ月も経たないで治るのかな。なんて、かるーい考えでいました。

そうしたら、合計6つのそれぞれ違う病院の診察を受けた結果、結局、医師から「その指は一生、ちゃんと曲がらない」というお墨付きをもらいました。(6つのバラバラの病院をあえて紹介状なしで診察を受けたのは、職業柄、病院の診察って実際のところどうなのかを検証したかったからです)

「全治1ヶ月」どころか「一生治らない」
一応、病気の相談を何年とやってきた僕ですが「えらく低く見積もったものだ」となんか苦笑いです。
「骨が折れるより靭帯の損傷は難儀」というのは本当なんだと実感しました。

この時のそれぞれの病院の治療の時に感じたのが「全治とは」の定義に書かれている「日常生活に戻れるまでの治療を行う期間」ということ。

そう、自分が怪我するまでは、なんとなく「病院の治療=元に戻してくれる」とか「完治」と思っていたのですが、そうじゃないのです。

「日常生活に戻れるまでの治療を行う期間」まさにこの「日常生活に戻れる」がポイントで、どの病院も最初から日常生活をなんとか送れたらいいんじゃないか的なところが最終目的のような感じでした。

だから、指が元のように曲がらなくたって「食事などは問題ないですよね?」って言われました。
僕はピアノとギターを結構、本格的にやってるので「ピアノやギターはできるようになりますか?」って医者に聞いたら「それが仕事じゃないでしょ?」だって。
さすが、元に戻す気も能力もないだけある人の意見です。

「内科、皮膚科、耳鼻科などに関しては根本的に治すのが目的ではなく、ただ対症療法の薬をバラまくだけ」ということは、この業界にいた経験から重々に理解していましたが、外科のことはあまり知らなかったので「怪我は治してくれるんじゃないか」とどこか甘い考えがあったのです。
これだけ病気の相談経験があって、まだ病院の治療というものを根本的に誤解していました。

自分自身の経験から病院は元のように戻る、いわゆる根本的治癒や完治は最初から目標にないようです。
「私ができる範囲はやってあげる。それで元には戻らないけど、生活位はなんとかできるんじゃない」というのが病院の全力の治療なのだと体感しました。

東洋医学は根本治療を目指すので、完治できるかどうは別として、どうやったら元に戻るのか、完治になるのかを、その都度、人それぞれの状態や状況に合わせて患者さんと一緒に考える治療です。

病院のような、できる範囲の治療だけならやりますよ。という姿勢は衝撃でした。
しかもその病院のできる範囲が、これまた狭く、僕の実際の治療ケースだと、

@骨折していないのがわかっててもバカの一つおぼえのように毎回撮るレントゲン。
A根本治療と何の関係もなく「痛みは耐えられる程度だ」と言ってるのに処方してくる痛み止めと湿布。
B「解剖学、ほんとに分かってやってるの?」と不思議に感じてしまうような技術で指をマッサージするだけのリハビリ。

治療範囲がとにかくせまいッ!!

僕の場合は「6つの病院、全てで打つ手なし!」
西洋医学の底の浅さにむしろ関心しました。

もともと、内科、皮膚科に関しては謎の高熱で文字通り死にかけた時に医者の方から正直に「原因も治療もわかりませんが点滴とステロイド出しときます」と言われて内科と皮膚科で治してもらう必要はないんだなと感じていたし、子供が鼻と喉を悪くした時は耳鼻科で薬をチョッチョッと塗って、後は薬の名前は違えど、要は抗生剤と抗ヒスタミン剤をバラまいているだけというのを経験、ここに外科はレントゲンと撮って痛み止めと湿布を出すだけということが加わりました。

今まで西洋医学は漢方と違って使用する薬が対症療法なので、根本治療にならないと考えていましたが、そんな問題ではなく、根本治療や完治以前に今回の6つの病院の態度をみていると「できる範囲のことをなんとなくこなすだけ」というのが西洋医学の特徴なんだと考えを改めざる得なかったです。

ちなみに「一生、曲がらない」と言われた指は機能的には完全回復しています。
先日はギターのライブもやりました。今月はピアノです。

「何で治ったか?」ですか。
もちろん、東洋医学!鍼と漢方薬です。
今回のことをきっかけにとても優秀な鍼の先生と出会いました。ラッキーでした。

でも「東洋医学」だから治ったのではありません。
東洋医学は基本理念が自然治癒力を応用する医学なので、自分の治癒力を十分に発揮できるようにリハビリやらも鍼の先生といろいろと考えて「自分自身の治り方」を研究した結果です。

東洋医学は人それぞれの体質に合わせた治療です。
その人に合わせるということは、言い方を変えれば「できる範囲の治療をする」のではなく、どうやったら根本治療になるかを治療者側の僕らだけでなく治療を受ける側の患者さんも一緒に考えるということなんですね。

できたら「生活できたらいいんじゃない」という頼りない治療でなく、あなたと一緒に完治を目標にしたいですね。


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2015年12月01日

自分の力だけで治すか?薬を使うか?

前回、こちらの漢方薬で治るのか?病院で治るのか? から西洋医学の病院の治療、漢方薬の治療、自分で養生して治してく治療の違いを理論的に説明してみました。

メールでの相談をお聞きしていると大体のこの3つの治療方法でどれが一番いいのかを悩んでおられる方が多いようです。

一般的には病院を選ばれます。
しかし、それぞれの治療に利点と欠点がありますので、漢方薬が一番得だとか損だとか、一言で説明するのは難しいです。

ではでは、実際に病気になったケースを元に病院、漢方、自分の養生の治療方法の違いを比べてみましょう。

僕自身の話なのですが以前にコンサートに行く前にお腹を壊しました。
いきなりの軟便からの下痢になりました。

この時にどの治療方法の選択肢を選ぶかです。

西洋医学の場合は選択するのは止瀉薬ですね。
この時は実際には西洋医学の薬は飲んでいませんが、止瀉薬ならすぐにでもピタッと便を止めてくれます。

とりあえず便は止まるので、安心してコンサートに集中できそうですね。
ただ、家からコンサート会場まで1時間、コンサートは2時間ほど、合計3時間なので、途中で薬の効果が切れると再び、下痢が襲ってくるかもしれません。

念のためにコンサート会場についてから、もう一度、薬を飲んだほうがいいかもしれません。

こういった急性の場合は、新薬は役立ちます。
薬が吸収されれば、すぐにでも効果が現れ、便を止めてくれるからです。
ただ、薬の効果の時間が切れれば、症状が元に戻ってくる可能性が高いので、その場合は、何回か飲んで対応する必要があるかもしれません。

それとこのケースのように急に襲ってきた病気で一時的にでも止まればいいという場合は、病院の薬は効果的ですが、これがかなり以前から悩んでいる病気の場合は、ずっと薬を飲み続ける必要があります。

なぜなら薬をやめたら症状が元に戻るからです。
何日か前やさっきなったような急性の病気の場合は、何回かで治るケースが多いですが、治らない場合は、薬を飲んで症状を抑えて、薬が切れて症状が元に戻って、薬を飲んで症状を抑えて・・・を繰り返します。

コンサートの帰りには、お腹のことなど特に気にせずにイタリアンを食べたのですが、病院の薬の場合は、一時的に表面上、症状を止めてくれているだけの可能性もあるので、病院の薬だけの場合は、消化のよい食べ物にしたほうが無難ですね。

次に漢方薬です。
この時は漢方薬で治しました。

お腹が冷えていたので、温めてお腹の力を高めて軟便を治す漢方薬です。
結果からいうと、家から出る前に1包だけ飲んで、それで、すぐに治りました。
再発もなしで、2包目も飲んでいません。

その時の証(軟便になった体質)にピタッとハマったのでしょう。
漢方薬は薬の成分で便を止めるわけではないので、うまくいけば、何包かで完全に治ります。

慢性病で言えば根本的に治る状態です。
ただ、漢方薬はその時の証(体質)と漢方薬を合わせるのが大変です。
腹痛や軟便の症状だけで考えれば飲んだほうがよさそうな漢方薬は何十種類もあります。

今の軟便の体質がどんな証なのか?
その証に合う漢方薬は何なのか?
この2つをクリアしないと証と漢方薬が合っていない場合、漢方薬は、びっくりするほど効きません。

数十種類の下痢や軟便に使う漢方薬から適当に選んだ場合はまず外すと思うので、外した場合は、コンサート中、ずっとトイレと友達になる必要があります。

帰りのイタリアンは遠慮なしに食べています。
漢方薬で治った場合は、自分の力で治しているので、普段の状態に戻ったということなので、いつも通りの食事でいけます。

そして病院の薬にも漢方薬にも頼らないで自分の力だけで治す場合。
これは可能です。しかし先の2つの治療に比べたらかなり治すのが難しくはなります。

とりあえずできることと行ったら腹巻位でしょうか。
コンサート会場までの道中もいつトイレに行きたくなるのかわかりません。
もちろん、コンサート中も油断できません。
うまく行けば徐々には治ってくるかもしれませんが、病院の薬も漢方薬も使わないで治すなら、一番いいのは、コンサートに行くこと自体を中止して、家で寝ていることです。

食事も消化のよいもので暖かいものを少量とるようにするのが良いと思います。
じっと忍耐強くしていれば治ります。

今回は、一過性の下痢で例えましたが、慢性病だと、どの治療方法でも時間がかかるので薬は病院の薬も漢方薬も飲み続けていく必要があります。
病院の薬の場合は、漢方薬と違って化学人工物なので、長期間、飲み続けているとだんだんと体がおかしくなってくることもあります。

漢方薬の場合は、素人の方が選んでいたり、処方している先生がおまぬけな先生だったら、長く飲み続けても状態は悲しいほど一向に変わりません。
自分の証と漢方薬を見直していく必要があります。

自分の力だけで治す場合は、どれくらいかかるのかわかりませんが、かなり長期戦を覚悟して、コンサートを休むように体に良いこと以外は全て中止にして、体を治す生活だけに集中したほうがいいですね。
でないと、いつかは治るかもしれませんが、いつまですればいいのか検討がつきません。

以上、西洋医学と漢方と自分で治す場合のそれぞれの違いでした。


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2015年11月25日

漢方薬で治るのか?病院で治るのか?

厚生省は、医療費を下げるのに必死です。
なぜなら、国民健康保険は毎年、大赤字だから。

医療費って安いですが、あれ別に病院が安くしてくれているわけではなく、健康保険という皆さんの税金で病院に足らずの70%の料金を支払っているわけですよ。

ちなみに去年の税金から払った医療費は前年に比べて7000億円増の39兆9556億円。
国民1人当たりの医療費は31万4000円。老人になると1人当たり93万1000円です。
すごいですね。

あなたはこんなに使ってます?
若い人なんか使ってないでしょうね。誰かが誰かの医療費の肩代わりするのが利点でもあり欠点でもあるところですね。

高度医療や手術、救急、産科以外の病院は1人に対して何十万円もの価値のある医療を施しているとは思えません。
僕の周りの病院を見ていたら、ただマニュアル通りに薬をばら撒いているようにしか見えませんね。後、何もわからないくせに撮るレントゲン!レントゲン最強!

このままいくと医療費で国が潰れちゃうかもしれないので、厚生省もジェネリック使ってくれとか、いろいろと医療費を減らす工夫をしているのですが、僕は全く違った方法で医療費を減らせると考えています。

ブログの本題はここから。
「治療」や「病院」に対して見直すのです。

医学理論がしっかりとある治療方法は大きく2つあります。
西洋医学と東洋医学ですね。
それと医学ではないですが、自分で養生とかして、なんとかする!という方法があります。
他にもハーブや温泉の湯治やといろいろとあるかもしれませんが、とりあえずは大きく3つの治療方法を考えてみたいと思います。

実は今「治る」「治癒」ということに関して、社会的に1つの大きな間違いが常識になってしまっていると僕は考えています。

それは、西洋医学の薬で「根本的に治る」とか「病院の薬で予防できる」とか。
そもそも、病院の薬は対症療法といって、薬を飲んでいる間だけ症状を遮断したりして、薬の効果が切れるとまた元どおりに戻ります。
薬の化学的構造から考えれば、それ以上でもそれ以下でもない効果であることが証明されています。

なので、慢性病で悩んでいる人が何週間か病院の薬を飲んでやめた時に再発した場合は、病院の薬で根本治癒する道理はないわけです。(外科医の師匠にも生理学的、薬理的、理論的に道理がないことを確認しました)

ここのところを本来、医者が理解するべきですが、それは難しいようなので患者さん側が理解するしかありません。病院の薬の本来の価値観と使い方を変えないといけないと思うのです。

病院での治療は基本的には急性の治療なのですよ。
もしくは、慢性病でも何週間か薬を飲んで、治らなかったら後は病院の薬を何年飲んでも治らないと思います。飲み続けて根本的に治っていく道理はありませんから。

つまり、急性か慢性病の初期でちょこっと行くだけのところが病院だと思うので本来は、長い間通うところじゃないと思うのですよ。
ただ、急性の病気や症状には短時間で薬は効きますので、そこは病院の利点です。

欠点は待ち時間など時間がかかる。慢性病は初期で治せなかったら、後はグダグダ中途半端な治療がダラダラと続くだけ。中には、続けるべきでない対症療法の薬を続けて身体がおかしくなった人なんかも、うちに相談に来ています。
対症療法を使ってアレルギー科でアレルギー体質を治療するとか意味わかんないですね。

漢方薬は根本的に治療を考えるものです。
漢方は急性病でも慢性病でも対応できます。
ただし、欠点でもあるかもしれないですが、漢方は証という体質の要素を分析し、それにガッチリと漢方薬を合わさないと悲しいほど効きません。

一般的に病院や漢方薬局がやってるような病名や症状にマニュアル的にあてはめるような方法は治るかどうかはラッキーにすがるしかないです。
そこが漢方薬の難儀なところですね。
東洋医学理論にのとってやらないとウンともスンとも言わない。
その点、病院の薬は大体、見立てがあってれば誰でも効きます。

利点は、漢方薬は自然のもので病気を根本的に治療することができますが、(ただし養生も必要)分析した体質と漢方薬が合っていないと何年飲み続けても治らないので、そこが欠点ですね。
また、自分の体質に合わせた生活養生も必要です。
根本的に治るというのは薬の力だけではないからです。
だから、病院で根本的に治ることはないのですね。

一人一人の体質に合わせると言われているだけあって、毎回、毎回、その人の体質を分析しないといけないので、毎回、1回でバッチリはまる!というのが難しいのです。
また本当にちゃんと診断してもらえる漢方は保険と同じ料金というわけにはいきません。そこも欠点かも。

病院の薬も使わず漢方薬も使わず治したい。という場合・・・それは可能です。
しかし、それは、自分の都合のいい時に自分のできそうな養生をすることではありません。

生活の全てを病気を治すために変える必要があります。
「昨日はたまたま遅くて寝るのが遅くなって」とか、よくあるようにチョコチョコ、身体に悪い影響を与えていたら、常に一進一退です。
健康維持ならそれでいいですが、薬も使わないで自分で治すとなると少しの妥協が病気の悪化につながります。また自分の養生だけで治すのであれば、おそらく何年もかかりますので、ある種、病院や漢方薬の道よりもイバラの道です。

利点はお金がかからないことですが、欠点は鬼のような意思の強さを何年も持ち続けないといけないということ。

ということで長くなりましたが、日本の医療費の大赤字を減らそうと思ったら「西洋医学でなんでも治る」という幻想を捨てて、冷静に自分は何の治療を選ぶべきかを一人一人が考えていけば、病院にはそれほど行く必要がないことがわかるので、その結果、医療費は減るのではないかと思います。

次回、この3つの治療方法の違いを具体的に説明したいと思います。

続きの自分の力だけで治すか?薬を使うか?はこちらから。

posted by 華陀 at 18:05| Comment(0) | TrackBack(0) | 病気を治す方法 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2015年11月18日

漢方薬の効き具合は漢方医の腕にかかっている

東京での漢方相談会、終了しました。次回は1月の予定です。
毎回、たくさんの方にお越しいただき、ありがたい限りです。

以前から都内だけでなく千葉県や神奈川県からお越しいただいていたのですが、最近は岩手や盛岡、長野からもお越しいただいていて本当にありがたいです。

さて、うちに漢方相談に来られる方には「以前に何度か漢方薬を飲んだことがある」という方が多いです。
多い方だと何年間かで10種類以上の漢方薬を歴代飲まれている方もいらっしゃいます。

いろいろと漢方薬を飲んでみたけど、ダメだったのでうちに来ていただいたりして、非常にありがたいのですが僕的には1つ不思議なことがあったんです。

それは今まで漢方薬でうまくいかなかったのに、なんでまたうちみたいな漢方一筋みたいなところに来ようと思ったのか?

最初はみなさん、病院のお薬が嫌で漢方に治療を求められます。
これはわかる。

薬を飲んだら症状が治まって薬の効果が切れたら症状が再発して・・・
と繰り返す対症療法なんて普通は誰でも嫌ですよね。おまけに添加物なんて目じゃない人工化合物だし。
病院の薬がおかしくないと思ってるのって、ひょっとしたら当の医者だけかもしれないですね。

だったら、根本的に治りそうな漢方薬に。
そうなりますね。

そして、一般的なパターンだと病院で漢方薬を処方してもらいます。
でも、病院の漢方薬の処方は本来の漢方治療の方法とは全く違って、ただマニュアル的に漢方薬を処方しているだけ。いくら医学的に素人の方だって「漢方って体質に合わせて治療するんじゃないの?」と不思議に思いますよね。

病院の漢方薬だったら、処方してもらっても実質、治療すら始まっていないような感じなので、もっとちゃんとしたところを探そうと思いますよね。

「病院の漢方はどうもおかしい」と感じたので今度は専門っぽい漢方薬局に行きます。
そうしたら、病院では「東洋医学の問診はとらないわ」「話すら聞かないわ」だったのが、東洋医学っぽい問診票もあり、話もじっくり聞いてくれます。
でも、ここでも落とし穴。

説明が気・血・水がどうたらこうたらとか、五行論がどうたらこうたらとか。
一方的な説明はガンガンしてくるんだけど、肝心の「私の体質は?」という問いに対しはザックリと「瘀血タイプですよ」と朝の占いレベル。
そして出されるのは漢方薬だけでなくサプリメントっぽい商品いくつか。

一般的には漢方と言っても、こんな感じの病院や漢方薬局が多いので「もっとちゃんとした漢方の治療をしているところを探そう!」ってなるのはわかります。

しかし、うちに来る何人かの方は、過去の漢方治療した経緯をお聞きしていると「東洋医学的な体質判断をしてちゃんと処方してるじゃん!」ってところで飲まれていたりするのですよ。

そんな状況で何年か、何種類かの漢方薬を飲んできて、よくならなかったら、僕なんかは「なんだ漢方薬ってダメじゃん!」って漢方自体に裏切られた気分になると思うのです。
でも、またまた漢方治療としてうちに相談に来られるのですね。

当初は不思議だったのですが、そんな経験をされている方々のお話をお聞きするうちにあることがわかりました。

それは、きちんと漢方理論と手順にのっとって、ちゃんとしているところも1つ大問題があるようです。

それは初回はどこの先生も「あなたの証(体質)はこうでああで」と自信たっぷりに説明してくれるそうなのですが、問題は2回目。
2回目の相談時に、より悪くなっていたり、なーんにも変化がなかった時に結局、「なんとなく今の処方を続けるか」「漢方薬を変更しても、なぜそれに変更したいと考えたか?」という説明がなかったりと2回目の相談で途端に「実は自信がなかった」ということが露呈するようなんです。

その時に患者さんたちは「漢方って先生によって腕の差が相当あるんだ」となんとなく直感的に感じとれるのかな。
「だったら、腕のありそうな漢方の先生を探そう」ってことで再び漢方にトライ!ということになるようです。

これはもっともなことです。
医学となると、おぼえることが多く医者や薬剤師で勘違いしている人がいますが、漢方治療は「人よりも漢方の知識があれば→腕がいい」とはなりません。
「ものすごい本をたくさん読んで知ってる」「古典の難しいことも知ってる」これらが、漢方の腕があることにはなりません。

ものすごく勉強しようがしまいがどっちでもいいのです。
なぜなら、いろいろ知ってるから治せるわけじゃないので。

漢方は一人一人の体質や状況に合わせて治療しますので、杓子定規の知識なんて大して役に立ちません。
必要なのは、その都度、その人のために考える問題解決の知恵。
もちろん、漢方の場合は、最低限度知っておかないといけない知識は膨大ですが、残念ながら漢方の場合、知識が腕にはつながらないのです。

そういう意味では音楽やスポーツに似ています。
世界一、楽譜を知っていても、結局、感動させるような演奏ができなかったら、ただの音楽をよく知ってるだけの人。
スポーツも一緒ですね。そのスポーツの知識をどれだけ知っていてもパフォーマンスを発揮できなければ、結果が伴いません。スポーツを知ってる鈍臭い人なのです。

通常の勉強と違って漢方はまずは結果。知識は二の次。
極端に言えばビートルズのように楽譜の知識がなくたって人を感動させられればそれでいいのです。

「僕は腕がある」なんて傲慢なことを思っているのではありません。僕はそう思って日々、漢方に取り組んでいます。それだけ。


posted by 華陀 at 19:12| Comment(0) | TrackBack(0) | 東洋医学について | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする