2017年03月31日

自分の風邪治療から治療の応用性を練習してみた

自分の治療シリーズです。
自分の治療は、ほんとたまにしかないので、前回、このタイトルだったのかも定かではありません。

今回は風邪。
去年は一度もひきませんでした。

開業当時はひどかったです。
何せ、病気の相談の店ですから、冬になると「今、ちょっと風邪ひいてます」みたいな方しか来ません。
相談する度にいろいろな風邪をもらうみたいな感じでした。

漢方薬は、毎日、自分の体質をチェックして、何がしか飲んでいるので、おかげさまで今では、風邪をひかなくなり、去年は一度もひかなかったのですが、今年は2回ひきました。
1回は1日の相談で9人全員、今、風邪か昨日まで風邪、2人はインフルエンザだったので、さすがに負けました。

ちょっと余談になりますが、風邪と言えば葛根湯ですが、漢方には昔から葛根湯医者といって、何かにつけ、すぐに葛根湯を処方する医者はヤブの証拠というような話があります。
この話、続きの詳しい意味もあって、葛根湯って風邪だけでなく、副鼻腔炎、中耳炎、高血圧、五十肩、破傷風、蕁麻疹、リウマチ、喘息、乳腺炎、大腸炎や僕の治療経験では、蜂窩織炎を葛根湯で治したこともあるので、葛根湯って応用範囲が非常に広いので、万能薬的な側面があります。

それで、うまく使える人は、葛根湯で自在に治せるので葛根湯をよく使っていました。
ここで「葛根湯をうまく使える」というのは、東洋医学的な病的体質である「証」を分析し、その上で証に合わせた漢方薬を選ぶことができるという意味で、上記の病名に単純に葛根湯を使えばよいという意味ではないのですが、これを小耳に挟んだ体質をみれないバカ医者が優秀な医者の真似をして何かにつけ葛根湯を処方し治療を失敗するので「葛根湯医者→ヤブ医者」の証拠というように言われるようになりました。

話の脱線がものすごく長くなりましたが、僕は経験上、風邪に葛根湯を飲むことはありません。
自分の飲んだ後の経過の分析から判断すると、葛根湯って、本当に初期の風邪かどうかも怪しいという時には抜群に効くのですが、鼻水や喉痛が、現れてきて「これ、もしかして風邪?」と思った時は手遅れだったりするなーというのが僕の実感です。

実は漢方治療において、風邪の治療などの3日以内でカタをつけないといけない治療になるほど、治療レベルは上級レベルになります。
つまり、風邪で漢方薬を処方できるということは、少なくとも慢性病は、普通に根本治療できるので、慢性病の方が風邪の治療に比べて簡単!ということになります。

なので、自分や家族が風邪をひいた時は、漢方の治療レベルを上げる絶好のチャンスです。
漢方の治療レベルを上げようと思ったら、結局、RPGのようにどれだけのモンスター(病気)を倒したかにかかっています。そして、風邪などは、メタルスライムみたいなもので、すぐに逃げられますが、倒すと経験値が高いのです。メタルスライムと違うところは、力押しでは倒せないというところですが・・・。

今回の風邪は、喉痛から始まりました。
咳、鼻水、発熱はなし。関節は若干痛みます。脱力感と頭がぼーっとします。
オシッコは茶色に近い感じで少量。

いつもは、全身の症状や、どの症状から始まり、それぞれ発現した症状が、どれくらい悪くなっていくかで、証を分析し、1日4回ほど飲む漢方薬を決定していました。

まかりまちがっても、風邪なら葛根湯とか、インフルエンザは麻黄湯みたいな、低レベルな病名漢方では漢方薬は選びません。そんなことしたら、せっかくの機会なのに勉強もクソもないので、経験値は1ポイントも上がりません。

今までは、そんな感じで、とりあえず、第一日目の漢方薬を決定していたのですが、以前の自分の目の湿疹の治療から「1日の中で何種類かの漢方薬を飲み分けることも治療戦略としては、有効かもしれない」と思い、今回は治療方針に、この方法を取り入れ、基本の3回は、体表面の水を巡らせ、気管など上焦部とよばれる肩から上の熱をさまし、同時に気を下ろし、胃腸を強化する2剤を合わせて1処方となる処方にしました。

補助は、生薬数の少ない構成の殺菌と気管の熱を取りさるものを間に2回飲むことにしました。
基本処方と補助の処方は、それぞれ2時間以上は、空ける感じです。

(漢方薬は、病名→漢方薬で合わせても効きません。今回の処方はあくまで今回の僕の体質の僕の風邪に効いたものなので、処方名は他人には役立ちませんので、あえて明かしません)

そして、最も重要なのは食べることと、睡眠。
幸い、ものすごくしんどいのに食欲は旺盛。寝る気満々。
なので、よく食べて、いつもの筋トレはお休みして、21:30には寝ました。

つぎの日、喉痛、関節の痛みはなくなり、ぼーっとした感じはなくなりました。
残ったのは、脱力感と体力がない感じ。そして、鼻水。
オシッコは茶色から黄色になり量も多くなりました。

おぉー、1日で複数の漢方薬を飲み変え作戦で、かなり治りました。
しかし、脱力感と体力がない感じは治らず、鼻水は新たに参戦状態。
ただ、鼻水に関しては起き抜け、緑に近い黄色のネバネバ鼻水で、その後は、ひたすら水鼻。
水鼻は、冷え症状が伴うと状態が悪いことを示しますが、冷え症状はないので、これは、漢方薬の影響でウィルスを外に出している良い方の水鼻と判断。

良いとはいえ、どんどん垂れてくるので、2日目は基本処方を昨日の処方構成から、体表面の水の巡りをより、巡らせられるように強いものに変更。
それに昨日の補助を同時に服用としました。

そして、脱力感を取り除くために、ここで調子をこいて、「単純発想」に走り、体を温めて、気を補うという「単純に体力に良いもの補充する」発想で選んだ漢方薬を夕方に1回飲んでしまいました。

そうしたら、見事にハズレ。
30分ほどすると、みぞおちのあたりから吐き気。そして、頭はのぼせて、ぼーっとする状態。
内熱が溜まった悪い証に変化。

次の基本処方で熱を散らして、ことなきを得ましたが、危なかったです。
漢方では簡単に「元気が出ないからエネルギーを補充したら元気になるよ」というような単純思考に陥ると、思わぬシッペ返しがあることを改めて思い知らされました。

で、気を取り直して、基本処方は同じにして、次の日は、エネルギー補充ではなく、気と血をぐるぐる巡らせてくれる漢方ドリンクを間に飲むようにしたら、ほぼ治りました。
今日は筋トレもしております。

結局、いつも風邪は、3,4日で治すので、1日の中で複数の漢方薬を入れ替えて飲む方法は、よかったのか、ただの自己満足だったのか、不明です。
自分的には、都度、症状が沈静化していたので、よかった感じはあります。

それよりも、漢方って、体質で考えないで、効果だけの単純なノリでは、かえって体が悪くなることを今後の戒めとして思い出させてくれたことはよかったです。

風邪の漢方薬として、同じ種類の漢方薬を3,4日以上処方するところは、ものすごく漢方の腕があるか、ものすごくバカか、のどちらかだと僕自身の経験では思うので、気をつけられたほうがいいと思いますよー


posted by 華陀 at 18:58| Comment(0) | TrackBack(0) | 漢方薬の選び方 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年03月24日

花粉症で病院に行く意味がイマイチわからない!?

この時期になると耳鼻咽喉科の前に自転車がズラーッと並んだりします。
花粉の飛散時期が、ひどい日は途端に自転車の列が多くなるので、うちでは天気予報などの花粉の飛散情報を見なくても「花粉屋(うちで、耳鼻咽喉科を勝手にそう呼んでる)に一杯、自転車が止まってるから、今日は花粉が多いよ」なんて話をしています。

この行列を見るといつも不思議に思います。
花粉症で病院に行く人は、一体、何のために行くのだろう?

もちろん、本人たちは「花粉症を治すため」だと答えると思います。
ただ、薬理なども知ってる僕からしたら、どうせ、医者に診てもらっても、最終的には、処方箋でザイザルやジルテック、アレジオンを出すだけ、それだったら、アマゾンでも買えるのだから、病院なんか行かずにアマゾンで家にいながら、薬を届けてもらえばいいじゃんと思います。

病院で何時間も待って、ほぼ相談もせず、大した相談もしていないのに診察料など余計なお金をとられる。
保険で安いからと思うかもしれませんが、時間はお金では買えません。

そして、健康保険で安いたって、その当の健康保険は大赤字で、それを賄っているのは、その病院に通っている人たちの税金です。
皮肉なことに、子供さんをよく連れて行ってるけど、アマゾンでも代わりが務まるようなレベルの低いサービスに払っているお金は、当の子供の未来をより借金づけにしているという皮肉な状態です。

西洋医学の知識が医大を出た専門家しか知らず、処方箋薬と同じ成分が手に入らなかった大昔ならいざ知らず、調べる気になれば、専門的な医学知識も得ることができるし、医者が使っている治療マニュアルも簡単に手に入り、しかも外科は別だと思いますが、内科や皮膚科なんて、ガイドライン遵守なんて、かっこいい言いかたして、おもしろいほど、そのマニュアル通りに検査、診断、処方をしています。

処方箋薬と同じ成分の薬がアマゾンが自宅に送ってくれる時代に、なんで時間と労力をかけて病院に行くのか不思議でなりません。

ひょっとして、通販で買える薬をわざわざ、時間と労力を払って病院に行くのは、対症療法の薬でも飲み続ければ根本的に治るとでも考えているのかな・・・

残念ながら、通販だろうが、病院でもらおうが、対症療法の薬は鼻水や目のかゆみを薬が効いている規定の何時間か抑えるだけで、何年、まじめに続けようが根本的に治ることはエビデンスとしてありえません。

ただ「そんなことは知ってるけど症状が辛いから」というのであれば、だったら通販でいいじゃん!って思います。

そもそも、花粉症に限らず、病院の薬は、ほぼ、一時しのぎの対症療法で、僕自身は西洋医学の薬は「どうしても症状を止めないとしょうがない」時に「化学合成品で気持ち悪いけど、しょうがないから使う」時だけ使うものだと考えています。

そのしょうがないというのは、数時間で死んじゃうかも。とか、痛すぎて眠れないとか。花粉症であれば、鼻水がポタポタ落ち続けて何もできないなど、我慢を遥かに超えて、仕事や生活が手につかない状態ではないかと思います。

症状が嫌だからだけで、この時期に薬を飲み続けるのはどうなの?って感じです
病院の薬は確かに飲み続けても命に別状はないですが、自分の肝臓に負担をかけているのは事実ですし、自然のものでない化学合成品であることに変わりありません。

僕は凝り固まったナチュラリストではないですが、それでも、わざわざ、化学合成品を飲み続けようとは思いません。
昨今は食べ物や添加物のことは、みんな気にするのに純粋な人工化学品である薬は気にしないのがどうなのかと思います。

実際に、うちに来られる患者さんたちは、純粋な人工化学品は嫌だという以外に病院の薬の鼻水を栓でフタして効果時間が切れたら、鼻水を出してやるぞ!というような利き方が、理屈でなく単純に気持ち悪いという方が多いです。

結構、こんな感じで人工化学品の薬は気持ち悪いと言われるようになってきたので、病院も病院で、漢方薬という医者本人は、よくわかってないけど「自然のもので良さそう」的な素人と同じノリで漢方薬の取り扱いを始めたりします。
ある耳鼻咽喉科も、この何年かは見なくなりましたが、昔はツムラの営業が小青龍湯の箱を山のように抱えて、病院に入っている場面を見ることがありました。

これは僕からすると非常に迷惑な漢方薬の使い方です。
漢方は東洋医学的な体質を分析し、その病的体質に対して、調整できる漢方薬を選びます。
実はツムラの漢方薬のマニュアルにも「使用目標=証」「患者の証を考慮してすすめること」と書いてあります。
※「証」とは東洋医学的に分析した病的体質のことです。東洋医学的に分析するので、西洋医学の病名は直接は関係がありません。

ところが、病院は、花粉症→小青龍湯のような病名マニュアルで漢方薬を処方したり、症状をいくつかあてはめて、自分の思い込みで漢方薬を処方しています。(処方された患者さんから聞きました)

実は昔からある漢方の専門書にそんな方法は存在しません。
あるとすれば、漢方薬を勉強したての素人の頃は、漢方の医学理論が難しすぎるので、せめて、西洋医学の病名だったら、どんな漢方薬を出すのか的な、特別措置みたいに、初心限定で、そういった勉強もしますが、当たり前ですが、お金をもらうプロとしてやっていくのに、そんな素人時代の方法のままというわけにはいきませんので、その方法はあくまで修行時代のごく初心者限定の方法です。

病院は漢方薬ですら、そんな無駄でもったいない使い方ですから、僕は余計に、みんなは何しに病院に行くのか不思議に思います。

ちなみに、うちでは漢方薬を使って、難病なども治療しますが、うちのように専門的にやっていても、花粉症に関しては対症療法になります。
小青龍湯でも2,3時間で効果が切れます。しかも漢方薬の場合は、花粉症といえども体質と漢方薬の相性はありますので、体質と小青龍湯が合っていなければ、2,3時間どころか、1mmも効きません。花粉症でも体質に合わせて何種類かの漢方薬を使い分けますので、小青龍湯で効かなければ、「証」に基づいて漢方薬を変更していもらいましょう。

体質と合わなければ効かないのは漢方では当然ですので、小青龍湯が1mmも効かないからといって、漢方薬が効かないとは思わないでね。

専門的にみても花粉症を漢方薬で根本的に治そうと思ったら年単位かかり、かなり根気がいります。
時間がかかるのは、花粉症を治すのではなくアレルギー体質を根本から治さないといけないからです。

花粉症は漢方薬だけに限らず生活養生で症状を緩和する方法もあります。
そのあたりは、また今度、書いてみたいと思います。

ついでなんで、通販で買うための薬の知識を仕入れるのに役立つURLを書いておきます。
ここで少し勉強して、自宅に送ってもらえば、病院に行く無駄な時間と労力は、ほかの楽しいことに時間が割けると思いますよ。

アレロックに似た市販薬6選!飲む回数や価格を比較!
※別に、ここの回しものではありません。
適当に検索しただけですので「花粉症の薬 スイッチOTC」で検索してみてもいいと思います。


posted by 華陀 at 18:29| Comment(0) | TrackBack(0) | 病気を治す方法 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年03月03日

自分の湿疹(アトピー?)の具体的な治療方法

自分の治療シリーズです。
シリーズといっても、滅多に病気にならないので、シリーズっていうほど、記事の数をかけないのですが・・・

僕は大の医者嫌いなので、病気になっても病院には行きません。
自分自身の経験ですが過去に髄膜炎のような病態で死にかけた時は、担当の医者から「原因はわからないし、治療方法もわからない」となぜか自信満々に断言され、人差指の靭帯を断裂した時は、指が60℃以上曲がらなくなったのですが、それも6つの病院で、それぞれ「一生、治らない」お墨付きをいただきました。

いずれも結局、漢方薬と鍼で根治させましたが、医者自身に「治せない」と断言され、それは自分自身で診断したわけでもないので、今のところ、実体験から「西洋医学は治療としては非常に頼りない」という結果しか知らず、僕の中では病院は治すところではなく、検査するところ。もしくは、一時的に症状を誤魔化して、しのぐ。位にしか思わざる得ない経験しかしていません。

一時しのぎの誤魔化しの姑息療法ではなく、根治させてやるぜ!と自信のある病院があるのであれば、県外であったとしても、ぜひ、行かせていただきたいです。
うちのブログで素晴らしい治療を実況させてもらいます。

そんなわけで、自分や自分の家族は、治療といえば、病院ではなく、漢方薬と鍼灸。と昔の人みたいなノリです。

今回は、右まぶたの上がアトピーみたいな湿疹になりました。
原因は何かと思い返してみましたが、1つ位しか思い浮かびません。

お風呂で目を休めるために、タオルをやや熱めの湯で温めて、それを目の上にかけていたこと。
タオルは載せているとすぐに冷めちゃうので、だんだんと熱いお湯でタオルを温めるようになっていったのですが、とは言っても、ヤケドするくらいのものではありませんが、多分、ごく小さなヤケドみたいな傷ができて、そこを無意識に掻いたのでしょう。

こんなことでアトピーみたいになるものなのか・・・と自分でも不思議ですが、どう考えても、それ以外の原因が思い浮かびません。アトピーの始まりって、案外、そんな小さなものなのかもしれません。

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こういう状態になると、僕にとったら、貴重な状態なので、つい、いろいろと治療実験を試してみようという気になります。これは一大、チャンスなのです。

で、まず、外用治療の真実を検証してみようと思い、うちでもスキンケアでおすすめしているリスブランというメーカーの皮膚ベースの肌環境を整える特別な水であるジネンミストとノンEローションを使ってみました。

これは、実際にうちの治療でも使っていて、赤ちゃんの湿疹は、これだけで、すぐに治ります。

右まぶただけなので「これはリスブランだけで、サッと治っちゃうんじゃないの〜」なんて、ノンキに治療を始めました。

結果、次の日に、まぶたはカッピカピになり、右目だけ半分しか開けられない状態。
かゆみもジネンのスプレーとノンEローションを使った後は、しばらく治るのですが、その後は2倍位、かゆくなります。

2倍位、かゆくなって、掻きすぎたのか、2日後は、薄黄色の汁が出現。
かゆさも更に倍!といった感じ。

その後も、いきなり悪くなったからといって、やめるのは、漢方家としてダメだと思い、何日か、この外用を実施、同時に漢方薬は、肝の臓の熱を冷まし、和解といって、体内のアレルギー物質を分解する的な役割を持った処方としました。

まー平たく言うと、外用のリズブランで完全にこじれて、めっちゃひどくなりました。
熱感、腫れ、赤み、かさぶた、オールレッド。
かゆみは仕事に集中できない位のひどさ。
漢方薬は、多分、1mmも効いてない感じ。体質と合ってないのでしょうね。

アトピーの患者さんには、湿疹は絶対、掻いちゃダメと言いますが、「掻かずにいられるかー!」って感じ。
なんとか掻くのを耐えますが、それでも起きてる間は1日5回位は根負けして、掻くというか、湿疹を抑えてしまいます。

問題は寝た後、明らかに無意識世界で掻いてる!
なんか夢の中で掻いてて、それが現実に反映している感じです。

掻いた後をよく見ると、皮膚が破れて微小な裂け目ができていて、そこが特にかゆい感じ。

僕のアトピー治療の自論で、そもそも、アトピーって、内面からの湿疹や蕁麻疹、外面の菌の影響による湿疹の要素がごちゃ混ぜに混ざっていると考えているので、よし!うちで菌系の湿疹を治す時のある塩水を希釈して、スプレーしてみようと考えました。
この方法、うちの店では数々の手荒れの人を根治させてきました。

結果、惨敗。かなり希釈しましたが、熱感、腫れ、赤みが爆発。
次の日は、目が開かない状態に。
ほとんど、水のような塩水なのに「ある意味、ここまで悪くできるのってすごいな」と妙に感心しました。

そして、いつもなら、漢方薬は種類をどんどん、変更していきますが、外用としての効果を見たかったので、漢方薬は変更せず。相変わらず、何も効いてない感じ。
飲んでも飲まなくても一緒だよ!と思いますが、もうしばらく我慢。
病院の漢方薬を飲むってこんな感じなのかなとも思いました。

これは、ダメだと思い、リスブランのノンEローションだけとか、ジネンミストのスプレーだけとか、を何日間かずつやってみたら、どうもジネンミストのスプレーだけだと、かゆみが治り、寝た後のかゆみが治まる感じです。
掻かないので「掻いて傷ができる→かゆくなるからまた掻く」の地獄のスパイラルからは、逃れられそうです。

そして、ここから、漢方薬は変更。
表の利水といって、皮膚表面の水の巡りを巡らせる基本処方に補助処方として、強力な殺菌を行う漢方薬にしました。ここまでが1ヶ月。

ジネンミストだけにして前のひっどい状態よりはマシになったのですが、ただ、単純に、まだ湿疹としてはひどく、全然、治っていません。なので、患者さんには「先生、目、大丈夫?」と心配される始末。

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たまにアトピーの皮膚科の医者とか、アトピーの漢方相談をしている先生とかで、ひっどいアトピーの人がいますが、まさか「それどんなボケネタだよ。ツッコミ待ち?」みたいなことは、うちではできませんので、そろそろ、いろいろ実験はやめて、本気で治すモードに切り替え。

まず、外用は、無用なアレルギー反応を誘っていると考え、リスブランのものは、全部中止。
つまり、なにも塗らないということ。
そして、漢方薬は、殺菌系の補助処方の方が強すぎるのか、すぐに軟便になっていたので、一段階、殺菌力を落としたものに変更しました。

普段からお菓子は、ほぼ食べませんが、一切、口にしなくしました。

そして、地味そうですが、実は重要な「掻き方」を変えてみました。
掻き方というか、湿疹の患部の抑え方というのでしょうか、
日中に意識して、抑え方を変えたら、なぜか、寝た後も同じ掻き方(抑え方)になり、傷にならなくなりました。

そうしたら、見る見る、かゆみが治まってきました。
ただし、見た目は、前よりも最悪。
前は赤みと腫れ、皮膚が硬くなってシワがよっていた感じですが、皮膚の硬さがなくなってきたのですが、かさぶた感がひどく、病院に言ってたら「余計ひどくなったー」なんて騒いでいたかもしれません。(病院には行きませんが)

その後、漢方薬の飲み方を変えてみようと思い、朝、昼、寝る前は表の利水と殺菌の処方で夜に一度、表の利水で不要で汚い水を流した後に、熱を冷やして、肝の臓の解毒能力を上げてアレルギー反応を抑えるもの加えました。

1日のうちの1回だけ、方向性の違う漢方薬をあえて、放り込む感じですね。
そうしたら、それがよかった。
そこから、治療レベルアップ!
だんだんと良くなっていきました。

途中、「熱感」「腫れ」「赤み」「かさぶた」状態をみて、常に漢方薬を変更するべきかどうかのチェックも行い、変更すべきかどうかを監視していましたが、結局は変えずに治りました。

いろいろと外用で遊んでひどくなって1ヶ月経過し、こりゃ本気で治さないと漢方家のプライドに関わると思い、実験なしで治療を初めて1ヶ月です。
全部で2ヶ月。僕的には「本気で治そうと思ってからは1ヶ月で治したんだからね!」って感じ。

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言い訳じみているかもしれませんが、肉眼では赤みがないです。かゆみはゼロ。
ただ、時々、疲れるとカサカサはするので、完全な根治までは、まだかかりそう。

最後のまとめ。
治るのが早かった答えははっきりしてます。
それは、ステロイドを使用していないから。ステロイドに限らず、肌に塗る系のものは、大体、害にしかならない。
ぶっちゃけ、医者が処方しようが、どっかのド素人が処方しようが、一時的にかゆみを止めて、その後、再発することがわかりきっているステロイドで、どうやって根治させるのか、不思議でしょうがないです。

後、漢方薬は「アトピーに効く漢方薬」をマニュアルで探して、思い込みで「この症状あてはまるじゃん!」って選んだ消風散や柴胡清肝湯、越婢加朮湯では、やっぱり一生治らないんだろうなと思いました。


posted by 華陀 at 18:28| Comment(0) | TrackBack(0) | 病気を治す方法 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする