2006年04月03日

漢方薬と副作用

病院の新薬には、副作用がつきものです。
体質を選ばないどんな方にでも効くお薬は作用も強くそれだけに副作用という副産物も生み出します。もうやだ〜(悲しい顔)

漢方薬にも副作用はあるのでしょうか?

生薬の中には副作用ではないかと呼ばれているものもあります。

代表的なのは、附子・大黄・麻黄・甘草・地黄・柴胡・黄ゴンなどです。

●附子は、トリカブトの根のことでトリカブトとは、ご存知の通りの毒物です。一度に多量に飲むと中毒症状を起こします。

●大黄は、身体の中のものを外に追い出す力にすぐれていて漢方的には痩せていて体力のない方には使ってはいけないものなのでそういったタイプの方には用いません。市販薬の中にもよく入っているので↑のような体質の方は気をつけてください。

●麻黄は、興奮作用のあるエフェドリンが含まれているので心臓系に問題のある方には用いません。

●甘草は、一度に多量にとると低カリウム血症を起こすといわれています。

●地黄は、胃をもたれさすことがあります。ですから食欲不振などで胃腸の弱い方は注意です。

●柴胡は、地黄と同じく食欲不振などで胃腸の弱い方は注意です。胃をもたれさすことがあります。

●黄ゴンは、ごくまれにアレルギー反応を起こす方がいらっしゃいます。


病院のお薬つまり新薬はどれも効果と副作用がセットになっています。
後はそれが出るか出ないかです。


漢方でも附子・大黄・麻黄などは、伝統漢方でも取り扱いには注意することとあります。
ですが
ひらめきこの取り扱い注意は副作用があるといっているのではありません。

漢方では副作用というものは存在しません。
ではなんなのでしょうか?

漢方薬はかならず効果と副作用がセットになっているのではなく、体質を見誤ったことによって起こるいわゆる 誤治(誤って治療する)によって起こるのですexclamation

例えば、冷えている方とのぼせて、ほってってしょうがないという正反対の2人がいた場合に、冷えている方を冷えていないと漢方的に判断し身体を冷やす効果の漢方を飲ませた場合やその反対にのぼせて、ほってっている方に身体を温める効果の漢方を飲ませた場合、冷えている人は更に冷え、のぼせている人は更にのぼせて当然2人とも副作用的な症状を感じることとなります。

これは、漢方薬自体が副作用を起こすのではなく、体質を間違えて判断した結
果、起こることなんですね。


の2人もお互いの漢方薬を反対にすれば、さっきは、副作用をおこしていた
漢方薬も今度は身体のバランスを整えてくれる漢方薬に早変わり!!


ということで漢方での副作用というのは、誤治 ということとなります。

誤治がもっとも起こりやすいのは、病名とカンタンな問診だけで漢方薬を選ん
だ場合や漢方薬にある適応する症状の部分だけをあてはめて飲んだりした場合です。カンタンに選べるお薬であればあんなに種類は必要ありませんので少ない情報から選んだ漢方薬はあっていないことが多いのです。


しかしこの誤治も重要な役割をすることがあります。
難しい体質の方に漢方薬を飲んでいただく場合に、副作用的な症状によってよ
り身体にあった漢方薬を選ぶ情報として役立てることができるのです。

まとめると
◆漢方薬の副作用は、体質を見誤った結果の間違えた処方である。
◆病院の新薬は、効果と副作用がセットになっている。(ビタミン剤除く)
◆漢方薬の中でも附子・大黄・麻黄は新薬の副作用と同じくらい慎重に取り扱う必要がある。
ということですね。

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posted by 華陀 at 21:00| Comment(1) | TrackBack(0) | 漢方薬の中味について | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
はじめまして。

私はパニック障害と診断され、半夏厚朴湯を飲んでいたのですが、今回72番に変更になりました。
すると寝る前に飲んだら明け方目が覚め、今まで起きた事のないようなめまいがしました。
もしかしたら漢方が合ってないのかな?と思いますが、合わないとこういう事が起こるのでしょうか?
Posted by かな at 2009年05月13日 06:41
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