なので、病院で漢方薬を貰っている場合は大体、ツムラの漢方薬を飲んでいると思います。
そのツムラの漢方薬ですが、僕ら漢方業界では、なぜか効きが悪いと言われています。
(あくまで噂なので実際はわかりません)
業界だけでなく、僕たち身近な漢方医の間では、ツムラの漢方薬をで効かせたい場合は、3倍量は飲めとも言われています。
業界全体の経験的なところから来る噂だと思うので真意はわかりませんが、僕の経験から『なぜか」を個人的見解で勝手に考えてみました。(ちなみに他の漢方薬メーカーでこれだけ、全国的に、こんな噂がたっているところはありません)
まず、僕の実際の経験からお話します。
その人は病院で一切、体質判断されずに病名をみて漢方薬を処方するだけのマニュアル漢方で処方されました。
しかし、僕が体質からみても、すでに処方された漢方薬と同じでした。
たまたま処方と体質があってたのですね。
要するに医者が考えたのではなく、単に運です。
で、その漢方薬、かれこれ半年は飲んでいるとのこと。
僕は患者さんに『病院と同じ、処方になりますがそれでもいいですか?』
と事前にお聞きしたら、かまいませんとのこと。
その後、うちの漢方薬を飲んで1週間で効果が出ました。
ツムラの漢方って何が違うの?
もう一人の方は、副鼻腔炎。
この人は、もともとツムラの漢方薬でもそこそこ効いている方でした。
うちでは、違うことで相談していただいていたのですが、どうも、そのツムラの漢方薬、飲んだらなんとなく効くが、だらだらと1年以上飲んでいて、ぴしゃっと治らないのでやめられないとのこと。
業界的に『ツムラの漢方薬は3倍飲まないと効かないと噂されている』という話をしていたら、その方が実際に3倍量に挑戦したようです。(うちの漢方薬ではないので指示はしていません)
そしたら「前よりも効いた」と。
しかし、量が半端じゃないので、先生のところで出してほしい。とのこと。
そして処方としては、同じものをお渡ししました。
もちろん、量は通常の規定量。
そしたら、「ツムラの3倍量より効いた」とのこと。
そしてうちのを飲んでみたら、「なんとなく効いてるのかな」といった感じではなく、明らかに「効いた」感じがあったとのこと。
僕は『そうでしょう!』という思いより、漢方家として「噂は本当やったんや。なんでツムラの漢方薬が効かないのかが不思議だ」と思いました。
なぜなら、ツムラの漢方薬も処方構成が変わらないはずだからです。
漢方薬は、飲めばかならず、なんらかの効果があるというものではありません。
病院の薬の場合は、体質の違いによって同じお薬の効果が変わることはありませんが、漢方の場合は、体質と漢方薬が合っていなければ、ウンともスンともいわない時もあります。
だから、体質であわせずに病名漢方で処方している漢方薬が全く効かないのはわかります。
でもそれは僕らも条件は同じ・・・
でも、この例で使った処方は、ツムラもうちも全く同じ処方です。
で、100歩譲って、患者さんに慎重に慎重にミスリード(うちのが効いたんじゃない?と思わせないように)しないように聞いてみても、やっぱりツムラは効いていない感じ。
そこで考えてみました。
その2へ続きます。 続きはコチラから
「ツムラの漢方薬は、なぜ効かないと言われるのか? その2」
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【このブログの著者】
まごころ漢方薬店 国際中医師 松村直哉
トラックバックがうまくできなかったので、記事にリンクさせていただきました。
また読ませていただこうと思います。
ためになる記事を、ありがとうございます。
またリンクもありがとうございます。
あくまで私見ですが、この業界で、かれこれ16年以上携わり、いろいろ現場の裏側も見てきましたので、それほどハズしてないんじゃないかと思います。
これからもお読みいただけたら嬉しいです!
クラシエとツムラで潰しあってるんでしょうか
医療漢方のシェア取りとしては互いに潰し合っていると思います。
クラシエさん(カネボウからの社名変更)もカネボウ時代の多額の債務超過でホーユーに営業権が譲渡され、ツムラさんも売上げ低迷の起死回生に今の新薬分野の社長が業績を回復させたので、どちらも治療云々よりもコストカットによる業績アップが命題となれば、自然の薬である漢方薬の質は自然、落ちてしまうのかもしれませんね。
そこが人工化合物である新薬と自然のとれたものからしかつくれない漢方薬との違いで、皮肉なことに業績を上げようと思えば思うほど、患者さんにとっては良くない状況になっていくような気がします。
「ツムラは3回飲まないときかないよ」と教えて頂きました。保険を適応させるためと原材料の値上がりをどう吸収するかで2回なんか決めてるけどねと。1種はうまく効いてますがもう1種が謎です。ふむふむといつも拝見させて頂いてます。
漢方薬の場合は自然原料で相場があるので、薬価差益がなくなっていますものね。漢方薬メーカーも儲けがないから続々と手を引いているのが現状です。治療云々よりも健康保険と経営の実質的な問題ですね。
僕らの業界では、昔からツムラで単発で本当に効かせたかったら、1回当たり3倍飲めというのが誰が言い出したのかわからないですが、なかば常識になっています。僕は直接、聞いていないのですが、当のツムラの勉強会でゲスト講師の先生(医師)が「3倍飲まないと効かない」と説明していたのを聞いたことがあるそうです。
漢方薬をマニュアル処方されているドクターが多いので、患者さんのためにドクターに向かっては、あえて辛辣に書いていますが、これからもお読みいただければ幸いです。
が出て、頻尿、尿が出ずらい、胃に激痛が走り、
吐き気や嘔吐をしてしまいました。今、試して
いるのが、ツムラ漢方88です。
もう、これで落ち着いて欲しいです。
でも、これで落ち着くとよいですね。
処方したのです。
そして、薬の情報は、薬剤師も詳しいと思い、新薬ですか?と、尋ねたところ、珍しいお薬です、
とおっしゃったので、遅い時間に行くと在庫がなく、翌日の昼間以降でしたら、届いています、と
言われました。
薬の説明書に、胃に優しいとも書いてありました。
私の場合は、ツムラ漢方88は、早く痛み止めを
ということで、先生が出してくださいました。
良い漢方が出てきてくれないでしょうか?
今の医療現場では、確かに、ツムラ漢方しか出しません。理由は解りませんが、もっと他者からも、漢方を出して欲しですね。
今、お通じを良くするもの、更年期症状を緩和するもの、そして、二朮湯と飲んでいます。漢方は、長い時間飲まないと、効き目がありませんね。
電車を終点まで乗って行くと、多分、在日中国人
の先生のやっていらっしゃる、整形で、27番を
宣伝してました。うつの痛みにも効くというのは
どういうことでしょうか?
少々、興味があります。教えて頂きませんか?
漢方では、うつなどからの痛みは「気・血・水」の「気」の問題として捉えることが多いですが、麻黄湯は何の関係もないですね。うつと関係なく水毒体質という水の問題からの痛みなら使わないこともないですが・・・どちらにしろ漢方は「うつ」に漢方薬を合わせるのではなく、うつの人の「体質」に漢方薬を合わせるので「うつの痛み」って宣伝している時点でダメダメな感じがします。
お忙しいところ恐縮ですが、ある、整形外科の宣伝に27番漢方は、椎間板ヘルニア、脊髄に効くとありました。失礼致しました。
まあ、こういう宣伝は、あてになりませんから、
漢方の先生の出される結果が、正しいと思います。
私は、素人ですから、こういうネットや、本を
読むしかないですし、内服薬、漢方の書いてある本が、2008年版です。余りにも古いので、今の漢方では、太刀打出来ません。
今回は、大変勉強になりました。
先生のこの記事を拝見しましてとても驚きました!
ツムラさんも大変な中頑張ってこられたのでしょうけれども、患者からしてみれば困った状況なのですね…。
うちの薬剤師は風邪を引いた時にツムラ1葛根湯を2倍量飲んでいました。それでも効かないじゃん、と思いました。
先生のところにかかりたいです。これからも記事を楽しみにしています✧٩(ˊωˋ*)و✧
惜しい!業界的にはよく3倍量と言われています。
うちで何人か実験してくださった方がいらっしゃって、急性の頭痛や副鼻腔炎などが、ツムラではどれくらいの量で治るかというのを「うちで治るのを確認してから、ツムラのを飲んでみる。うちの漢方薬、ツムラの漢方薬を1日ずつ交互に繰り返す」というのをやってみたら、皆さん「本当に3倍量的な感じ」と言っておられました。
ただし、これは、自分に合っている漢方薬がわかっている前提が必須で体質と合っていない漢方薬は何倍量にしようと効きません。