2013年01月15日

病院も誤解している漢方薬の本当の効果

「この漢方薬は、どんな効果がありますか?」
漢方薬をお渡ししたときによく聞かれます。

実は漢方薬に効果というものはありません。

厳密にいうと病院で貰うお薬のような感じの効果はないです。

病院のお薬には効果があります。
胃腸薬なら、胃酸を止める効果があり、その効果で胃酸による胃痛が抑えられます。
蕁麻疹や花粉症ならアレルギー剤にヒスタミンという炎症の元になる物質を止める効果があり、アレルギー反応を抑えて湿疹が出たり、鼻水が出ることを抑えてくれます。

病院のお薬は体質によって効果が、変わることはありません。
人間である限り、効果は一緒です。

病院のお薬には主成分があり、その主成分がどこかの臓器や器官、細胞に効くようにつくられています。
それが効いたら、どんな風に変化するのかもあらかじめ決まっています。
理論上は・・・

病院のお薬で治療していて、なかなかよくならない事を伝えても医者が「この薬で治るはずだけど・・・」的な話しで、そのよくならない同じような治療を続けるのは、こういった机上理論的には治るというのを実践でも、うまくいくはずだと信じきっているからです。

一般的には漢方薬も病院のお薬と同じように考えられることが多いので、
「どんな効果があるのか?」
「どこの部分などに効くのか?」
とよく聞かれます。

しかし、漢方薬は主成分という考え方がないし、ある成分が、どこの部分に効くとか、どんな効果があるといったような病院のお薬的な考えはありません。

中医学では漢方薬の成分を研究していますが、1つの漢方薬に8種類位の生薬が含まれていて、その生薬にさまざなま成分が含まれていますので、何かの成分がどこかの部分に効くと考えるのであれば、1つの処方で膨大なデータになります。

今後、漢方薬を研究するには、そういったことを知るのはよいことだと思いますが、実践では役立ちません。
あくまで実践治療とは関係ない研究レベル。

ちなみにツムラの漢方薬を処方している大半の医者や漢方薬を選ぶための問診(西洋医学と別で)をとらないで漢方薬を処方する先生は、大体、漢方薬の考え方が病院のお薬と同じ感覚です。

何かの成分がどこかに直接的に効くと考えています。

漢方薬は蕁麻疹の人に対して蕁麻疹の元である炎症を直接止めたりしません。
漢方薬が不妊症の人に対してホルモンを直接的に活性化する効果はありません。

漢方薬は体質を整える効果があり、体質が整うことによって、自分の力で治せるようになるのです。

病院のお薬のように研究されて人工的につくられたもののほうが、外部から治してくれそうな気がしますね。
自分の力で治らないから病気になってるのに、自分の力で治せるようになると言われても不安です。

でも、ご存知でしょうか?
病院のお薬も元を辿れば人間の身体の中に元々あるものを人工的につくっているだけなのです。

ステロイドは、腎臓の上の副腎皮質ホルモンから分泌されています。
眠るためのホルモンも脳が自分で分泌します。
痛みやストレスに対処するホルモンも自分でつくっています。
妊娠するためのホルモン剤だって、不妊症の人は、ないわけじゃなく、うまく使えないようになってるだけ。

つまり、遺伝的な難病でない限り、自分の身体は自分で治せるようになってるのです。

漢方薬は、この自前の地球上で最も優秀な、あなただけの治療システムを正常化し、活性化させるのです。
自分の身体は自分が一番よく知ってるのですね。

だから漢方薬は体質にあわせる必要があります。

じゃあ、その体質にあわせるってのは何か?

漢方では、血の巡りが悪くなる状態をお血といいます。
血の巡りが悪くなるのは西洋医学のように動脈硬化で血管が狭くなってるとか、抹消の血管に流れずらいといった原因ではありません。

このお血をよくする漢方薬にはいろいろな種類がありますが、その中の1つに桂枝茯苓丸というものがあります。

この漢方薬の効果はなんですか?
と聞かれたら、肝の気を流し、肝の熱をしずめ、上半身部分の気を身体の下へ降ろし、血の巡りを整えます。

病院のお薬なら血液をサラサラにする効果(厳密には血小板を減らす)で血の巡りをよくしますが、桂枝茯苓丸の場合は、どんな人でも上にあるような効果を発揮するのではなく、
効果で書いたようなのと逆の状態(体質)で血の巡りが悪い人であれば、という条件付きで血の巡りを整えてくれます。

肝の気が流れず、肝が熱をもち、上半身に気が昇って滞っている、血の巡りの悪い人。

漢方が全体の状態を見ないといけないのはこういった理由からです。
だから「血の巡りを整える」といってもいろいろな漢方薬が考えられるのですね。

「血の巡りなら桂枝茯苓丸がサラサラにしてくれる」とか「当帰芍薬散はホルモンを活性化してくれる」といった西洋医学的な発想では、ラッキーでしか漢方薬の効果を引き出せません。

僕が相談で、あなたの体質は、こうこうこうです。と説明しているのは同時にその状態をよくしていく効果でもあるということですね。どこに効くのではなく「全体的に整える」です。




posted by 華陀 at 18:53| Comment(0) | TrackBack(0) | 病気を治す方法 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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