2013年01月25日

サプリや薬の決定的な弱点と漢方薬の弱点

最近、不妊治療専門の病院では半ば強制的にサプリを売りつけているらしいです。
それも、薬業界的に見たら、ちょっと前に流行った古くさいやつ。

まーちょっと前まで、当の医者自体がサプリを「そんな怪しいものやめてしまえ」って患者さん叱りつけてたくらいですから、サプリの取り扱いでいうと【新人さん】なんですね。
急に儲かるからって、やり始めたところでサプリのことわかるわけないですよ。

うちの患者さんもサプリを「知らないうちに」といってもよい状態で買わされているのを見て、これは、ちょっとサプリの事を書かないといけないと思った次第です。

サプリのことを話す前に知っておいてもらいたいのですが、
僕は漢方医の前はサプリのエキスパートといってもよい人間でした。
サプリを原料から仕入れてパッケージを考えて薬局などに売ってもらうってこともやってました。

なので、サプリは裏の裏側まで知ってます。
あっこれだったら表ですね。

サプリの裏側を知ったからこそかもしれませんが、僕はサプリはあんまり好きじゃありません。
なぜなら、勧める先生が信じてるほど効果も意味もないから。(使い方にもよりますが)

ただ全部が全部悪いわけじゃないです。
8割は「屑みたいな粉」だろうけど、中にはちゃんとした効果があるものもあります。
うちでも厳選に厳選して、いくつかは店に置いておすすめしています。

ただしいくらよいサプリでも漢方薬と比べると使いにくいです。

現在のサプリは自社製品を売りたい会社が自分のところで良いとされる成分を分析したり、良い結果を臨床で出したりして、それを効果がある証拠としておすすめしています。(薬事法的にサプリは効果を標榜できない。というくだらない【法的建前】の話はとりあえず置いといてください)

効果の証拠がある。
大いにいいことですね。

ところが、この効果は本当かどうか怪しいのです。
なぜなら、そういう結果が出るように実験しているとも言えるので。

そして、自社であろうと公的機関の臨床であろうと、会社がお金を払って、そういった所で良い資料を出してもらうようにするのです。
だって、大学に臨床を頼みにいったこともありますから。

ちなみに医者が扱うサプリは、この建前上かもしれない資料が多いものほど好みます。
「臨床で出てるんだから間違いない」ってやつですね。

では、これらの決定的な弱点を発表します。
それはサプリに限らず病院のお薬も含めてですが【良い効果の理論しかない】ということ。

「えッ薬なんか副作用という悪いものがあるじゃないか」
と思われるかもしれませんが、ここで言うのは副作用のような「一定の悪い効果が出る事がある」といった偶発的なものではないです。

ちょっと表現が難しいのですが、漢方薬と比べるとよくわかります。

例えば不妊で使われるサプリ「たんぽぽ茶」(これは漢方ではないですよ)
効果は視床下部を刺激して女性ホルモンを活性化してくれるとか足の冷えを温めてくれるといってます。

そして病院のお薬。
例えばステロイドは湿疹などの炎症性の皮膚炎ならサーっとキレイにしてくれます。薬が効いている時間だけは・・・。

この2つは漢方に比べて大きな問題があります。

それは、その効果通りにならなかった場合に起こります。

お薬もサプリメントも主張は「体質に関係なく誰にでも●●な効果がある」という主張。
副作用が出た場合はやめるだけ。

漢方との大きな違いは医者の主張通り、またはサプリ会社の主張通りの効果がなかったら、そこから進まないこと。
効くか効かないかの2択ですね。

わかりやすいといえばわかりやすいですが、賭けっぽい治療ですね。

じゃあ、そのサプリや薬で思ったような効果がなかったらどうするか?

これは医者もサプリを中心にやってる漢方薬局もやり方は一緒です。
「効くはず・・・」と同じやり方、薬をゴリ押しか、
その物の量を増やしたりして効果を強める。
後、3ヶ月! タンポポ倍量! ステロイドのランク上げて強さ倍増!

それでもダメだったら、複数攻撃。
「こんな●●な原因もあるから」と揚げ足取るみたいに原因引っぱり出してきて他のサプリや抗アレルギー剤を出してきます。

結局、「強めたらなんとかなるんじゃないか」の1点バリッ!

なぜ、効かなかったのかの理由がわからない。

う〜ん単純。
僕はこのサプリや病院の薬の「芸のなさ」が嫌になりました。
2つとも、使い始めから、うまくいけばいうことないですが、うまくいかなかったら、それで詰まるのです。

極端かもしれませんが、良くならなかった場合に、こんな単純なアイディアしかないのであれば、ネットでどんな情報でもとれる時代ですから医者もサプリ売りの先生もいりませんよ。

漢方は違います。

元々、漢方は「誰にでも効く効果」で選ぶわけではありません。
体質を分析し、それに合っていると思われるものを選ぶのです。

漢方薬の場合は「良い効果だけのもの」はありません。
冷えの強い体質の人には、温めるものが中心の漢方薬が合っていて、
熱の強い体質の人には、冷やすものが中心の漢方薬が合っている。

漢方の場合は、体質を分析し漢方薬を合わせていくのに理論がちゃんとあります。
「効果が出ると考えられる体質」
「効果が出ないと考えられる体質」
「逆効果になるかもしれない体質」

初めから誰にでも良い効果が出るといわれるものはありません。

だからうまくいかなかった場合でも、初めの体質の分析が誤っているからか、周りの環境の影響があってうまく調整できていないのか、もう少し続ければ変わってくるのかといった、
「効果がなかったりダメだった場合に分析する理論」があります。

漢方の先生の分析やアイディア次第でいくらでも再チャレンジできます。

だって、500種類以上ありますから。

逆にここが医者やサプリ好きの漢方薬局に嫌われるところですね。
病名だけで処方できないので、毎回、その人ごとに戦略を考えないといけない。
一人ずつ別々に治療のためのアイディアを出さないといけない。

漢方薬の弱点はここです。
決まった効果がないのです。
同じ漢方薬でも体質によって反応がコロコロ変わるのです。

サプリや病院の薬と同じ方法(病名処方)で漢方薬を処方すると、ちっとも効かないのはソコです。

ちなみに東洋医学的体質分析せずにツムラの漢方薬を出してる病院は、こういった戦略的に漢方薬を選んでいないところが多いですよ。

処方するのが「新薬かサプリ、または漢方薬」ってだけで発想は、さっきのサプリや新薬の「病名に対して決まった効果のものを出す」という方法でやってますから。

僕が不妊症の方にタンポポ茶を出すのをやめたのは、メーカーの人に、
「誰だったら使っちゃダメか? どうなったら使っちゃダメか?」
と聞いたときに「不妊症なら誰でもよいですよ」っていったから。
そんな「いい加減な理屈」は漢方の理論では存在しないので、やめました。

一時、まだわからなかった時に実践で使っていたので、迷惑かけちゃった患者さんもいます。ごめんなさい。

理論を掘り下げていくとサプリはもっと漢方薬との違いがあるのですが、それはまたの機会に。



posted by 華陀 at 18:08| Comment(0) | TrackBack(0) | 病気を治す方法 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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