その時の記事では「漢方薬が誰でも1ヶ月で効いてくる」と【仮定】してお話しました。
過去記事はコチラから 自分の漢方薬が合っているかどうかを知る方法 病院編
しかし、実際は自分の飲んでいる漢方薬が合っているかどうかを調べるに当たって、最も障害になるのは、どこの期間で区切って確認するのか?
これが一番重要で、難しい問題なのです。
病院なんかでは、漢方薬は効くまでに3〜6ヶ月かかると意味不明なデマが流れています。
でも、コレ、ほんっとに不思議な話。
僕は、本好きなので、漢方関連の本も大概、読みましたが、3ヶ月かけてジワジワと漢方薬が効いてくるなんて話、どこにも載っていません。
一般の漢方知らない人やマニュアル的に処方できるように書かれているような素人向けの漢方の本は読まないので知りませんが、少なくとも専門家が読む本には、一切書いていません。
そういった専門書には、実際の治療例が載っていますが、もちろん、人によって治った期間はバラバラ。
それどころか、古い本になるほど、10日で治ったとか、7日で漢方薬の種類を変えたとか書いてあります。
どちらかというと、専門的になればなるほど、3ヶ月で効くとか悠長な話ではなく、10日とか7日とか短い期間なんですね。
ただし、短い期間で治りましたと書いてあるのではなく、短い期間で漢方薬を飲んだ後の変化をみて、続けるなり、漢方薬の種類を変えるなりしなければならないと示唆されています。
どちらにしても、漢方薬を飲んで変化が現れる期間は、人、体質によってバラバラということです。
3週間から変化が出てくる人や3ヶ月から変化が出てくる人。
現場での経験から見ると、ほんと、人それぞれ。
アトピー歴3年の人とアトピー歴30年の人だとアトピー歴3年の人のほうが早く変化が出る感じですが、体質によってはアトピー歴30年の人のほうが早く変化が出てくることもあります。
自分の飲んでいる漢方薬が合っているかどうかは、治るか、治らないじゃなく、あらかじめ、たてた症状変化の推測をもとに、みていきますよ。と前の記事で書きましたが、
じゃあ、どの期間で「変化があった」「変化がなかった」を見るのか?
処方する日数は、かならず変化が出る期間ではありません。
飲み終わったら、変化が出ますよってことではないのです。
病院やお店の都合だったり、なんとなく1ヶ月分だったり・・・。
患者さんは、無意識に飲み終わった頃に変化があるはずと思うかもしれませんが、それはこちら側の都合です。
では、どう考えればいいのか?
それは、その変化の期間も推測しておくのです。
どうやって?
本に載ってません。
先輩に教えてもらったって、それが合っている情報なのかどうかはわかりません。
期間は、自分の経験から考えるしかないのです。
数々の経験から、これくらいで変わってくるのじゃないかと。
誰かに効いた、ある漢方薬でも、それが同じ病気の人でも同じようには効きません。
アトピーの誰かが柴胡桂枝湯で治っても、病名が同じアトピーの人が同じ柴胡桂枝湯で治るかどうかはわからないのです。その人は、荊芥連翹湯で治るのかも。
体質が合っていなければ、漢方薬はウンともスンともいわないこともあるのです。
そんな状態に陥ったら、漢方薬が効かない身体ということ?
そうじゃないです。漢方薬は500種類以上あるので、あなたに合う漢方薬はきっとあるのです。
ただ、漢方医の腕が悪くて見つけられていないだけ。
そんな場合は、新たな漢方薬に変えていかないといけませんが、何の変化もなければ、どのタイミング、どの期間で変えるのでしょうか?
1ヶ月?2ヶ月?
1ヶ月、全く効いていなかった漢方薬は、そこから1週間後に変化があるかもしれない。
それだと、1週間不足したために、効いていたかもしれない漢方薬をやめることになるかもしれません。
逆もしかりで、もうちょっと、もうちょっとで効くという漢方薬は初めから合っていなくて、いくら飲んでも効かないかもしれない。
この期間も患者さんにいろいろと聞きながら、一緒に考えていかないといけないのです。
結構、長い事、同じ漢方薬を飲んでるけど、変化を感じていない人。
漢方薬が合っていない場合もあるので、処方してくれた先生に、どれくらいの
期間で、どういう症状が、どうなると考えているかを聞いたほうがいいと思います。