漢方の自然医学を勉強すれば、するほど、サプリメントの効果ってちょっと無理があるよね?て思います。
前回の記事にも書きましたが、最も無理があるのが、濃縮エキスで大量にとれるというあの宣伝文句です。
サプリメント先進国のアメリカでは、すでにこのビタミンやミネラル、もしくは、何かのエキスを大量にとるというのは問題視されています。
例えば、ビタミンEやβカロチン。
特にガンの患者さんに大量にとることを警告しています。
ビタミンEがダメな理由はおもしろいですよ。
なんと、その理由が「人工的に合成したビタミンと自然のビタミンは厳密には違うから」
「えーっそんなの初めからわかってたじゃん!」
人間は何事も経験して、善し悪しが分かるのですね。
では、アメリカでは今までビタミンやらなんやらをたくさん飲まれていた方はどうしているのでしょう?
なんとっ和食を食べようって和食が健康食品みたいな感じになってるのです。
日本はサプリメントを摂るのに必死になっていて、それを広めた張本人のアメリカはサプリじゃなくて、和食だ!なんて、なんていう皮肉なんでしょうか。
サプリメントの一番、おかしいところ。
「一度にたくさんの成分や栄養素が摂れる」という、ふれこみ!
例えば、糖分は身体を動かすためや脳のエネルギーになるものですが、
その糖分を一度に多量にとったらどうなるでしょう?
体内では糖分を身体の中の細胞に入れて使うためにはインスリンというホルモンが必要です。
そして、そのインスリンホルモンはある程度量が決まっているのですね。
だから、一度にたくさんの糖分を腸から効率よく吸収できても、結局、インスリンがおっつかないから、血液に糖分ドバドバで血流ドロドロ。
身体に良いものであっても、適量が重要です。
この適量が漢方の原則ですね。
たくさん摂るほどパワーアップ!なんて、子供の考えそうな理屈は漢方では通用しません。
ちょっと、前の記事と内容が被ってしまいました。
でも、そんなサプリメントでも良いものはあります。
僕はたくさんのサプメントと関わってきましたが、良いものとはなんでしょうか?
それは・・・生薬系のサプリメント
これは、サプリメントの中でも効果が高いです。
ただし、生薬系サプリメントは、効きますが弱点があります。
それは、生薬を使用しているので、誰にでもいいというわけじゃない。
漢方薬ほど、体質の適正に対して厳しくないですが、それでも誰にでもいい・・・
というわけではありません。
ちなみに漢方薬は生薬というものが何種類か合わさって1つの漢方処方が構成されています。
それだったら、生薬系サプリと同じじゃないかと思われるかもしれません。
でも全然、違います。
その違いは理論です。
漢方薬は、どんな体質に合わせるとか、東洋医学理論にどんな効果があるとか、理屈があります。
生薬って元々、東洋医学の中で単体としての効果などの理屈は説明されているのですが、どんな体質に良いというのは漢方薬に比べると理屈は少ないのです。
そんな、ちょっと野放しで野生な感じの生薬ですが、体質に合わないかもしれない効果を逆に利用できるのです。
うちでは、元の体質から、ちょっと違う方向に動かしたいな〜とか、
「漢方薬ごと変えちゃうと体質を変えてしまう。だけど、ちょっぴり、体質を動かしたい。」そんあ風に考えた時に生薬系のサプリメントを使ったりします。
説明がわかりにくいですね。
うまく説明しずらいです。ようするに体質に合わせた漢方薬の補助としてサポートしてもらう感じですね。
サプリメントによくありがちな、○○にもいいし、□□にもいいし、といったような誰にでもいいですよといったような使い方はしません。
うちでは、濃縮していない生薬系のサプリを使います。
それ以外は、お金の無駄だから、患者さんには、そのお金で毎日、何か野菜でも買ったほうがいいよってアドバイスしています。
大半のサプリメントはぶっちゃけ、お金の無駄ですね。