2013年07月23日

症状だけをあてはめて選んだ漢方薬では治るわけがない

漢方薬は体質に合わせるものです。
体質に合わせるということは、まずは、体質がわからないと漢方薬を合わせることができません。

体質は四診という4つの診断方法と2つの切診という診断方法、合計6つの診断方法を総合的に分析して判断されます。

望診は見た目や歩く姿勢、座る姿勢を見ます。
目の色や顔色、アトピーなどの湿疹であれば、患部の状態などを見ます。

聞診は、声の大きさや口臭、体臭などの臭いなどを感じとります。

舌診は、舌の形や色を見ます。

問診は全身の症状や状態、過去の病暦や親族の病気、住んでいる環境や生活パターンを聞きます。
あらゆることを患者さん自身から聞き出します。
最も重要な部分です。

2つの切診とは1つは脈診。
もう一つが触診です。

脈診は脈をみます。脈から身体の状況を判断します。
触診は患部を触って確認します。

体質をみるのに最も重要なのは問診です。
いろいろな事をお聞きするのですが、これがなぜか誤解されて、症状だけを聞いて、漢方薬にあてはめるだけというような形でやっている先生がいます。

残念ながら漢方医学でこんな方法は存在しません。

体質は症状だけで構成されているわけではありません。
いろいろな要素を分析しないといけないです。

なぜ「いくつかの症状があてはまったら、この漢方薬が良い」というようなエセ占いのような方法が当たり前のようになっているのでしょうか?

それは、ほとんどの先生が、いろいろな診察方法を使って総合的に体質が判断できないからです。
症状をあてはめるだけなら、マニュアルを見れば誰でもできます。

漢方を知らないあなたでも、病院が処方する時の方法となんら変わらない方法で漢方薬が選べます。

「マニュアルで簡単にできるのならそれでいいんじゃないの?」

そりゃ、仕事は簡単な方がいいです。
でも、現実はそんなに甘くはありません。

漢方は2千年も続いている医学。
医学理論も膨大な情報量があります。

そんな医学が2、3の症状をあてはめただけで選んだ漢方薬なんかで治るわけがありません。
よく考えてみたら、当たり前ですよね。

要するに症状だけ、あてはめて処方している漢方薬は、あてずっぽうの賭けみたいなものです。

当たって治る人もいるしハズれて治らない人もいる。
だって、漢方薬は500種類以上ありますから。

また、その症状にもいろいろな捉え方があります。

うちに相談来られた人の中でも、
「不妊以外は何も問題ないです。病院の検査でも診察でも何も問題ないって言われてます。」
と言われていても、いざ、うちで相談していると、
「あっそれもあてはまります」
「えっ、月経の時に胸が張るのって問題なんですか?」
とか言われてたりします。
気づいたら、結構、いろいろダメな症状があります。

漢方医が考える症状と本人が考える症状に食い違いがあるのですね。

大抵の人は、何かの症状がかなり目立って、辛い状況になると悪い症状と判断しますが、それは西洋医学的な考えで、その状態の時は漢方的にはかなり悪化している状態です。

60歳以下で夜中にオシッコがあったり、月経時に胸が張ったり、経血に塊があったり・・・

漢方では、病気か病気でないかを分けるのではないので、些細な症状でも、体質を判断していく手がかりになります。

また、症状をあてはめるといっても、症状にもいろいろな状態があります。
手足の冷えがあるという症状も足は冷えるけど手は実はそれほど冷えないとか。
頭痛があるといっても、毎日、頭痛がある人から月経時だけの人も。

でも、マニュアルで見るとどれも同じ症状になってしまうのですね。

大体、女性なら、疲れやすい、手足が冷える、肩がこる、月経不順気味という症状だったら、ほとんどの人が「あっ自分だ!」と思います。まさに占いの世界ですね。

でも、この症状だけで考えたら、あてはまる漢方薬は30種類以上あります。

だから、症状だけをあてはめて漢方薬を選んでも、意味がありません。
病名なんて、もっと抽象的で一人一人の体質から遠のいているので、更に悪い選び方ですね。

症状だけ、あてはめて治せるほど、2千年の東洋医学は甘くないと思います。




posted by 華陀 at 17:44| Comment(0) | TrackBack(0) | 病気を治す方法 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前: [必須入力]

メールアドレス: [必須入力]

ホームページアドレス:

コメント: [必須入力]

認証コード: [必須入力]


※画像の中の文字を半角で入力してください。
※ブログオーナーが承認したコメントのみ表示されます。

この記事へのトラックバック
×

この広告は180日以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。