2013年07月30日

漢方ダイエットの裏側

最近、漢方がなんとなく流行っているようです。

そのせいか、健康関連の流行の王者とも言えるダイエットにちなんで漢方ダイエットがもてはやされています。

しかし、この漢方ダイエット。
いつもながら誤解だらけなので、本格的な漢方医学の側面から、きちんと説明したいと思います。

いきなりですが、漢方の中でダイエットの考えなんてありません。

漢方は、2千年前に医学理論が確率された医学です。
2千年前の世界を想像してみてください。

大半の人が食べていけるかどうかもわからない時代。
一般的には食べ過ぎて、痩せたいなんて概念すらなかったと思います。

では、漢方ダイエットと呼ばれているものは一体、なんなんでしょうか?

大きくは2種類の漢方薬にわけられます。

有名なのはコッコアポ。

これ、漢方薬名で「防風通聖散」って言います。

当然ですが、漢方薬は決まった効果があるわけではありません。
ですから、当然、防風通聖散は痩せる効果があるわけではありません。

「肥満型の人に合う漢方薬」です。
ココ、間違えてはいけません。肥満の人が痩せるのではなく「肥満型の体質の人に合う」薬です。

そして防風通聖散が飲める条件の体質は「肥満」だけではありません。
他にも太鼓腹や便秘やのぼせ、湿疹やむくみ、高血圧などなどがあります。

防風通聖散は臓毒と呼ばれるものが主たる原因となっている体質です。

先ほど、昔は痩せたい人よりも食べれないことが深刻だったとお話しました。
なので、おそらく、この処方はマンガに出てくるようなでっぷりと太ったいやらしいオジサンの体質に合うものだと考えられます。

どうしてもダイエットで使いたいのであれば、自分がこのマンガに出てくるような湿疹があって、赤ら顔で、むくみでブヨブヨで、太鼓腹ででっぷりと太っているような感じであれば合うと思います。

ただし、漢方薬は「応用」という使い方があるので、ダイエットではなく湿疹の治療や高血圧の体質治療として使う時はこの条件は関係がなくなります。

もちろん、この漢方薬の目的はダイエットではありません。
臓毒によって太ったりして出てきた高血圧や湿疹、腎臓の問題を治していくものです。

漢方薬なので、誰にでも合うものではありません。

「太っている=防風通聖散」ではないです。

当然、合わない人も出てきます。
この漢方薬が合っているかどうかは、いろいろな条件を考えないといけませんが、誰でもわかる副作用があります。この副作用が出たら、この漢方薬と自分の体質が合っていないみたいなやつ。

それは軟便。

これ飲んで軟便になる人は、合ってません。
軟便〜下痢になりやすい生薬が入っているので、軟便になって消化吸収が悪くなればちょっとは痩せるでしょうが、それがあなたの目的でしょうか?

軟便なって痩せるとか、詐欺みたいですよね。
軟便で痩せたって、それはちゃんと治さないと病気だし、軟便が治ったら、きっとまた元に戻るだろうから、結局、買っただけ損みたいになりそう。

漢方薬は証(体質)に合わせて処方するというのが漢方の専門家の常識なんですが、ダイエットと称して販売しているところをみると、クラシエさんって「実は全く漢方のこと知らなくて売ってます?」それとも名前変えてるくらいだから「騙すこと前提?」

こんな考え方の会社の病院とかのクラシエの漢方薬とか大丈夫なんだろうか???

他にも利水力(水を絞り出す)の高い漢方薬をダイエットといってすすめてたりします。

漢方薬名は防已黄耆湯。

もう説明するまでもないですね。
漢方薬は体質に合わせるもので、ダイエットだけの目的のものはありません。

では漢方薬はダイエットできないのか?

そんなことはありません。
本物のダイエットは漢方でできます。

それは、今度にでも書いてみますね。

posted by 華陀 at 18:08| Comment(0) | TrackBack(0) | 病気を治す方法 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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