2013年08月06日

別々の病気も1種類の漢方薬で一辺に治る。

漢方薬はいろいろな症状を一度に治してくれます。

西洋医学では、頭痛は鎮痛剤。
胃炎は胃腸薬。
不眠は睡眠薬。
と症状が多ければ多いほど、薬の種類も増えます。

1つの症状に対して1つのお薬です。

でも漢方薬は違います。

基本的には1つの漢方薬で、その人の持っている全部の症状を治します。
もちろん、体質のパターンによって1種類の漢方薬だけでは治らないこともありますが、かといって1つの症状に対して1つの漢方薬で治すわけではありません。

なぜ、漢方薬はいろいろな症状を1つの漢方薬で治すことができるのでしょうか?

それは、西洋医学と病気の考え方が根本的に違うからです。
西洋医学はミクロの医学です。

身体全体をみません。

頭痛は、頭の神経だけの問題として捉えます。
そして、ついでに言えば個人差も考えません。
病気の原因は量産された機械のように皆一緒と考えます。

「神経部分でどうなっているか?」を考え、強制的に痛み物質などを遮断することによって、痛みを感じなくしたりします。

漢方の場合は、「水」が原因なのか? 「血」が原因なのか? 『気』が原因なのか? 「脾」が原因なのか?人によって頭痛を起こす原因が違うので、頭痛 の原因をその人の体質を調べることによって分析します。

この時に漢方と西洋医学の違いがはっきりとします。

漢方では、頭痛を発端に体質をみますが、体質をみるためには全身の症状をみないと身体全体の状態である「体質」はわかりません。

「水」が原因の頭痛の場合は、他に夜中のオシッコがあったり、耳鳴りがあったりします。もちろん、これらの症状は人によって変わってきます。

全身のいろいろな症状を組み合わせて、それぞれの症状の関連性を考えて「体質」を考えるのです。

普通に考えればわかるのですが、僕たちは機械でできているわけではないので、何かの症状は、その部分だけの問題ではなく、かならず全身の状態と関係しているのです。

西洋医学の場合は、この時点で頭痛であれば、頭や神経の部分しかみません。
全て部分、部分で判断します。
夜中のオシッコがあれば、別で原因を考え薬を考えます。
頭痛とオシッコがつながっているとは考えません。
機械を部品ごと修理するような感覚ですね。

漢方は一見、関係のなさそうな症状と症状の関連をつなぎあわせて、それを総合的に、まとめたものをその人の体質として判断します。

そして、その1つの総合的な体質に対して1つの漢方薬を合わせます。

症状と症状を関連づけて体質を考えていますので、当然、治る時は、頭痛だけでなく、関連づけられた症状。
夜中のオシッコや耳鳴りも同時に治ってきます。

たまに漢方でも頭痛にはこの漢方薬。
不眠にはこの漢方薬。1つの症状に1つの漢方薬。みたいに処方している先生がいますが、あれは「西洋医学の1つの症状に対して1つの効果」という西洋医学の発想です。

漢方では、そんな考え方はありません。

そもそも、新薬は働きがはっきりと分かっている特定の有効成分が1つの症状に効くようになっています。

しかし漢方薬は1つの有効成分ではありません。
働きがそれぞれ違う生薬が平均8種類位で構成されているのです。

そして、その生薬の効果は1種類ではないし、その生薬が他の生薬と合わさった時の効果なども、ありますので西洋医学的な発想で1つの症状に1つの漢方薬を処方するのは、おかしいのです。

ということで漢方薬は体質を調整していくので、体質の中に含まれる症状は全て治ってきます。

だから1種類の漢方薬で不妊治療をしていて、腰痛が治ったり、アトピーの治療をしていて、慢性胃炎が治ったりします。

でもこれは「体質」を調整しているから一辺にいろいろな症状が治るのです。
なので、処方する先生が「体質」の判断を間違ったら、1つの症状すら治らないです。

そこが漢方がマニュアルでできない、僕らの悩みどころでもあり、腕の見せどころでもありますね。




posted by 華陀 at 18:52| Comment(0) | TrackBack(0) | 漢方ってなんだろう? | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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