2013年09月11日

漢方では心と身体はどちらも病に影響すると考える。

病は気からという言葉があります。

実際に精神的なダメージは身体の臓器を傷つけたりします。
仕事でのいやーな事がずっと気にかかっていると胃にポリープができたり、逆に長年の身体の重い病が、おおらかな性格をゆがめてしまったりします。

西洋医学では、心療内科などを設けて、肉体的な病気と精神的な病気は別物として扱います。

精神的なことは精神的なこと。
肉体とは関係ないと。

漢方では精神的なことと肉体的なことは切り離して考えません。

医学知識がなくても誰でも「そんなの当たり前だろ」と思うでしょう。

大勢の前でいきなり「話しなさい」と言われれば心臓がドキドキします。
寝る時に明日の仕事の問題などを考えていると眠れなくなります。

誰もが精神と身体は直結していると自然に知っています。

それは、例え、心療内科のように精神と肉体を分けて考える医者でも実感していると思います。

西洋医学ではそんな当たり前のことを分けて考えます。
漢方では身体の臓器と感情が結びつけて考えられています。

肝の臓は怒りや焦りなどの感情と。
心の臓は喜びの感情と。
脾(胃腸の消化器)の臓は憂いや思い過ごしなどの感情と。
肺の臓は悲しみなどの感情と。
腎の臓はびくびくと恐れたり、怖がったりする感情と。

それぞれの臓器が感情と結びついています。

やる気がでないなどの精神的な疲労も血の不足から起こるとも考えますし、失語症などを身体上部の余分な水を抜いていく漢方薬で治療したりします。

精神と身体の関係は逆からのリンクもあります。

いつもイライラしたり、すぐにキレたりしている人は、肝の臓を痛めます。
アトピーの人なんかは、こういった感情が臓器に作用して、より湿疹を悪化させている場合もあります。

漢方では身体と精神は互いにリンクしているのですね。

だから漢方薬である臓器を治療していくことは、ある感情や精神的な病を治すことにもつながるのです。

おもしろい話が実体験であります。

昔、うちの嫁さんは、顔のひどいニキビというかアトピーで悩んでいました。
そして言葉きつく、会話のやりとりでいつも自分が攻撃されているかのような反応をしていました。
いつもキレ気味というか起こっているというか。

それから、漢方薬でニキビを治したのですが、その後、性格も変わってしまいました。
性格が変わったというか、攻撃的な部分がなくなっちゃったのですね。

ニキビの時の体質が肝の熱が中心のものでした。
イライラとつながっている臓器に熱をもっていたのです。

漢方薬で肝の臓の熱を冷ましたら、ニキビだけでなく、イライラもなくなったのですね。

それから、ニキビもその性格も全然、なくなっていましたが、最近、またそのイライラが出るようになってきたのです。

漢方では、感情と病は一心同体ですから、感情的に何かが出てきたということは、身体にも何か不調が出ているということ。

それで、体質をみてみたら、体質のバランスがよくなかったのですね。
それでまた、イライラを調整する漢方薬を飲めば、身体に出始めていた湿疹も治まりました。

身体の病気を治せば、心の病が治る。
心の在り方を変えれば身体の病気が治るのです。

「でも、精神的なしんどさは、ちゃんと身体とは関係ない理由がありますよ」
そう思う方もいらっしゃいますね。

精神的な問題は、大概、何かの原因があります。
その原因は漢方薬が関われるような問題ではないかもしれません。

でも、身体が元気だとそういった問題に対抗する力がつくのですね。

西洋医学は忘れているようですが、心と身体は一心同体です。

posted by 華陀 at 17:45| Comment(0) | TrackBack(0) | 病気を治す方法 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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