通っていた病院も最終的には近大だったり阪大だったりと有名どころが多いです。
そんな感じで何件も病院に通っていた人達に共通した意見があります。
それは、そういったところの先生は、初めて診察し処方する時は、自信満々で、上から目線で処方するが、それが全く効かないと途端にオロオロしたり「効かないはずがない!」と逆ギレし出すとのことです。
これは、西洋医学の1つの大きな特徴が現れています。
西洋医学は検査などによって何かの病名を決定して、その病名に使うことが決まっている薬を治療として使用します。
つまり、病名を診断した後は、処方する薬はほぼ決まっているようなものです。
そして、その薬の効果の設定は自分で決める事ができません。
薬の効果を決めているのは、医者ではなく製薬会社です。
西洋医学のお薬はあらかじめ、この病気にはこの薬を使うという設定が決まっています。
患者さんの病気がいつでも診断しやすい病気とは限りません。
中には西洋医学的に見れば複数の病気に一度にかかっていて、「あなたはこの病気です!」と特定できなかったり、特定の病名にあてはまらないこともあります。
そんな時は、漢方みたいに人それぞれの体質を考えて・・・というわけにはいきません。
その症状などから近い病名のものにあてはめてしまうのです。
もしくは正直に何かわからないから、一応、この薬出しときます。みたいな適当な感じだったり。
例え、無理矢理あてはめた病名でも、その決定した病名に対して薬の効果も、これまた決まっています。
お薬はあらかじめこの病気や検査の状態などに使うと決まっているのです。
初めの病気の診断が違っていれば、そのまま連鎖して当然、薬も思ったように効きません。
さっきのように複雑で本当のところは西洋医学的にどの病気かわからないとなると、あくまで便宜上、近い病名か何かの病名にあてはめて、その病気ズバリそのものではないので、薬も効かないのです。
だって「ある病気に対して、この薬を使いましょう」って設定になってるんだから、初めの病名が確実じゃなかったら、思ったように効くわけないんですね。
そうなると、実はもう手がないから、オロオロしたりします。
または、新薬の治療のバリエーションってみんなが思っているほどないんですね。
例えば皮膚病関係だったら、抗菌剤、非ステロイド剤、ステロイド剤。
これだけ。
後はメーカーが違うとか、薬の強さが違うとかだけで、菌を殺すか、炎症を抑えるか。
治療の手法だけで言ったら、これしかありません。
そりゃ、すぐに詰まりますよね。
効かなかったらオロオロするのもしょうがない。だって手がないものですから。
こんだけ、ボロクソ言ってんだから、当然、漢方は違うってことです。
漢方には、そもそも病名を確定するという概念がありません。
病名診断が西洋医学の考えですから。
漢方は体質を分析し判断するのですが、この体質は分析する先生によって、それこそ無数に考えられます。
もちろん、治すべき体質はひとつですが、ある分析した体質が間違っていて、治らなくても漢方の場合は、オロオロする必要はないんですね。
今の漢方薬が効かないということは、自分が分析した体質か、体質に合わせる漢方薬かが間違っているということ。
だから、全然、良くならなければ、今の失敗を踏まえて、次の体質や漢方薬を考えればいいのです。
漢方は体質も漢方薬もつながりを持っているので、次はこの漢方薬にしてみようという技が使えます。
漢方は「ある病名=漢方薬」ではないです。
この体質とそれに合わせる漢方薬の予測が高いほど治癒率が高く、漢方医の腕がいいということになります。
漢方の場合は、西洋医学のように「この病気や状態ならこの薬で治ります」なんて決まった設定がないです。また、西洋医学は「絶対にこうなるはず!」という設定に縛られすぎ。人間の身体は実験結果だけでうまくいくほど甘くないです。
事前に設定が決まっているから、思うようにいかないとオロオロしないといけないのです。
漢方は、はじめから自由。
体質をどう捉え、どういう漢方薬を合わせるかは先生の発想次第。
どんな戦略で組んでもいいのです。
「この漢方薬は絶対にこの効果」ではないですから。
だから粘り強く先生と患者さんが一体になって一緒に探していけば、体質をよくしてくれる漢方薬はあるのです。
その代わり、マニュアル好きな先生や戦略のアイディアが次々に浮かばない先生には漢方は向いてないでしょうが。