2014年05月27日

以前に飲んで効かなかった漢方薬はもう効かないのか?

漢方相談をやっていると、

よく「過去にはこんな漢方薬を飲みました」「これこれの漢方薬は全然、効きませんでした」

と話されます。

多分「以前に、これこれという漢方薬を飲んだから、今回はそれ以外で効くようなものを選んでほしい」ということで書いてくれているのだと思います。

「前に全然、効かなかったから、そりゃ違うのを飲まないと同じことをしても治らないだろう」

誰でもそう思いますよね。

しかし漢方薬では、そうとは限らないのです。

なんでか?

漢方薬では以前に飲んだけど何も変わらなかったものをもう一度飲んでよくなることがあります。

もちろん、ただやみくもに、また同じ漢方薬に再チャレンジすれば、よくなるといったものではありません。

再び、同じ漢方薬を選んで飲むケースにはいろいろな条件が必要です。

西洋医学のお薬は処方する先生によって効果に対する考え方が変わることがありません。

効果に対する考え方とはなんだと思います?

漢方薬は診断の方法や効果の考え方が西洋医学と根本的に違います。

例えば、西洋医学の頭痛などに使う鎮痛薬は誰が飲んでも痛みを止める効果です。

西洋医学では体質の違いを考えないので「人間」であれば、皆、同じ効果があるということになります。

漢方で頭痛を治療する場合は、おおまかに芍薬甘草湯、桂枝人参湯、五苓散などがあります。

(他にも体質別で20種類以上あります)

頭痛だったらどれを飲んでも良いというわけではありません。

どんな体質、原因の頭痛なのか?を分析することが重要です。

なぜなら、漢方薬は頭痛薬でも鎮痛効果でもないからです。

芍薬甘草湯は筋肉や気の緊張からくる頭痛に効果を発揮します。

桂枝人参湯はお腹から下の下半身が冷えて頭痛がある時に効果を発揮します。

五苓散はオシッコが出づらく汗が出過ぎているときの頭痛に効果を発揮します。

頭痛を治すための漢方薬は他にもいろいろありますが、これらのどれかを飲めば頭痛が治るというものではありません。

漢方の先生がどの漢方薬が合う体質かを考える必要があります。

つまり、同じ頭痛で悩んでいる患者さんでも漢方の先生によって診断する体質やそれに合わせる漢方薬が異なってくるのです。

だから漢方薬に対する効果が変わるとも言えます。

芍薬甘草湯は、筋肉や気の緊張を緩める効果です。

桂枝人参湯は下腹や下半身を温めて頭の気を降ろす効果です。

五苓散は水の巡りの悪さを整える効果です。

漢方では頭痛1つとっても体質によって原因や治し方が変わります。

漢方の先生が、患者さんをどの体質と判断するかで効果が変わるとも言えます。

ちなみに病院で体質から漢方薬を選べる先生って、ほぼいないので、効果が変わることはないです。

そもそも、どんな効果を根拠しているのかさえ、考えてないと思います。

西洋医学の薬を選ぶ時と同じような方式で頭痛に対してマニュアルで選んでいるので「先生の考えによって効果が変わる」なんてことはありません。

そのかわり、効いたと感じる人も少なくなります。だって、あてずっぽうみたいなものになりますからね。

で、ここから更に複雑になっていきますが漢方治療って1つの症状に対して1つの漢方薬を選んで治していくのではないのですね。

頭痛に限らず、冷えや胃もたれ、夜中に目が覚める、便秘などなど、身体全体の症状を総合的に考えて、できるだけ1つの漢方薬を選ぶわけです。

そうやって選んだ漢方薬が体質と合っていれば、いろいろと良くなってきます。

しかし、いろいろな症状が例えば1ヶ月後に一辺に全部良くなっていると思います?

残念ながら、そんな都合が良いわけがありません。

良くなった症状があったり、変わらない症状があったり、逆に悪くなった症状が新たに出てきたりとカオスな状態を示すこともあるのです。

その時に「いろいろあってややこしいから、全部まるっとひっくるめて、この漢方薬は効いていない」としますか?

そういうわけにもいきません。

漢方の場合は1つ1つの症状がどうなったかなどをみていくのではなく、全体的に体質が良い方向に向かっているのかを漢方の先生が総合的に判断していくのです。

めっちゃ、前置きが長くて、すでに主題がなんだったのかすら危ういですが、だから、以前に飲んだ漢方薬は何がどう効いていなかったのかを体質から判断していかないと「ただ自分自身の気になる症状がよくならなかった」という判断では、本当に自分にとって効かない漢方薬だったのかどうかがわからないのです。

また、飲む期間の問題もあります。

漢方薬はどれくらい飲んだら効いてくるなんて設定はありません。

それこそ体質によりけり。

どれくらい飲めば変化があるのか?ないのか?は、自分が勝手に1ヶ月とか3ヶ月とか決めるものではありません。

体質を判断した先生が設定して区切りを設けて、効いたか?効いていないか?をその都度、判断していきます。

これも病院は、そもそもが体質を判断しないでマニュアル処方しているので、一定の期間や区切りで、みることができません。

ただ、ただ、いつか効いてくるのを待つか、「漢方薬はジワジワと穏やかに効いてくるから」と言い訳して逃げるかです。

漢方の先生の体質の判断によって、同じ漢方薬でも「どう効いたか?」の判断が違うのですね。

だから以前に効かなかった漢方薬も「どんな体質だと判断して」「それがどれくらいの期間でどう変化すると推測し」「結果、どれくらいの期間でどうなったのか?」これらのデータが全部ないと、本当に効いていなかったのかが判断できないのです。

以前に効かなかったからといって「もう、効かない」とは限らないのです。

逆に医者のあてずっぽうに近い漢方薬の処方で効かなかったと思い込み、実はその漢方薬をじっくり飲めば、治る場合、効かないと思った漢方薬は2度と飲まない可能性があるので、2度と漢方薬では治らない場合もあります。

ちなみに漢方薬の場合、前に効いたけど、今は効かなくなったというケースもありますよ。

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【このブログの著者】
まごころ漢方薬店 国際中医師 松村直哉

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posted by 華陀 at 19:29| Comment(0) | TrackBack(0) | 漢方ってなんだろう? | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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