2014年10月24日

病院の漢方薬と本来の漢方薬の使い方

漢方治療は2、3症状を聞いて、それに合わせて処方すれば「ハイ終わり!」といった簡単なものではありません。

2千年前から存在する漢方はそんなに浅くないのです!

医者は症状すら聞かないで漢方薬の処方を簡単にやっているところもありますが・・・。

漢方薬は「かゆみを止める」「痛みを止める」など直接的な効果で治療しません。

いろいろな症状や病気は本来持っている体内のバランスが崩れるから起こっていると考えます。

ちょっと捉えにくいかもしれませんが、西洋医学は頭痛などの症状があって、それを直接止めるためのお薬を処方します。

頭痛 → 頭痛を止める作用で痛みを止める治療。

この場合は、病気や症状1つずつに対応していく必要があります。

頭痛を止める薬。胃痛を止める薬。血圧を下げる薬。などですね。

症状とその結果に対して対応します。

漢方の場合は、治療の根元の考え方が違います。

頭痛や血圧が高いなどの起こってしまった症状、1つずつに対して対応していくのではありません。

人間の身体は元々、自力で健康を保つ力を持っています。

いわゆる自然治癒力と呼んでいるものですね。

これは外界のいろいろな状況(暑いとか寒いとかストレスなど)に合わせて常にバランスをとっています。

毎日、毎日、このバランスは、いろいろな要因で崩れていますが、病気でない人はすぐにバランスを取り戻しています。

例えば、冬が寒過ぎると本来のバランスの限界を越えて手足が冷えてしまいます。

それほど、きつい冷えでなければ、また元に戻ります。

一旦、バランスが崩れて冷えてしまうと今度は、なかなか元に戻れません。

この時に西洋医学的な発想だと手足の血流を流す(そんなものは西洋医学の薬にありませんが)という治療になります。

冷えた後の結果に対して対応するのですね。

漢方の場合は、何のバランスが崩れてそうなったのか、元を考えます。

先程の西洋医学的な発想のように単純に温めるという治療方法をとることもありますが、この時に漢方の場合は全身の状態を見ますので手足の冷えと他の症状との関連がないのかをみていきます。

そうすると冷え始めてから耳鳴りがしていたとか、オシッコが頻繁になった。など全身様々な症状があることもわかります。

こういった症状を組み合わせて、元々持ってる自然治癒力の何のバランスが崩れたのかをみていくのです。

外に出た症状から、身体の中というか深い原因を探っていく感じですね。

そうやって他に存在する症状と手足の冷えを組み合わせて考えていくと、水の問題と胃腸と腎臓が関わっているとか、月経のリズムと血の巡りと肝臓が関わっているとか(本来はもっと複雑ですが)今のバランスを崩した体質がみえてくるのですね。

漢方には西洋医学のように目立った症状である手足の冷えを温める効果もありますが、結果に対応するのではありません。

これでは西洋医学と同じです。

漢方治療の本来の目的は冷えの本質的な問題である水の巡りと胃腸も同時に温めて整えたりと表に出ている症状から、辿って身体の深い部分にある根本的な問題を探り、その根本的な問題を治すことによって、結果として手足の冷えが治ります。

全身の症状をみながら体質を探っていき、深い部分から治していくので、漢方の治り方は、気になっていた症状だけが治るのではありません。

その他、体質に関連した症状が全て調整されて治ってきます。

ここが西洋医学と違うところですね。

西洋医学は今の漢方的な見方から説明すれば、身体の深い部分から表に出て来た症状に対して対処するだけです。

だから、本質的なものが治りませんので、薬を永遠と飲み続けなければならないし、その他の症状は、また別に対応しない限り変わりません。

よく漢方と西洋医学の治療方法の違いを木に例えることがありますが、病気になった木の葉っぱに対する治療が西洋医学です。(外科などになってくると違ってくる場合もありますが)

葉っぱは無数になるので、対応が大変です。

漢方薬は根や幹を治療します。

葉っぱが病気になっていても、所詮は枝葉末節。

一番、最後のところをいくらその都度、対応しても治療が終わりません。

でも、葉っぱだって元は根や幹から生えているのです。

だから元の根や幹を治すのです。

根や幹は1本ですが、葉っぱは無数。

でもその1本を正していけば、そこから生えている無数の葉っぱは自然に治っていきます。

西洋医学でずぅ〜っと治療しているけど、治らない人は、永遠と枯れていく葉っぱを治療して、それが生えてくる根元の幹や根に対しては何の治療もしていません。

だから、永遠と治療が終わらないのです。

薬も病気になった葉っぱの数が増えるばっかり!

また、悲しい事に病院は漢方薬を扱っていますが、この超基本的な漢方の概念を理解していませんので、漢方薬を葉っぱの治療に使っています。

1つ1つの病気や症状にあてはめて処方しているのです。

なんで、そんな変な使い方をするのか?

それは先程の身体の幹や根などにあたる体質が理解できないからです。

なにせ、医大でも漢方は習わないですから。素人と同じ。

体質は症状や症状を組み合わせたり、他のいろいろな状態を考えて「証」という形で診断します。

メインの訴えておられる症状に全身の症状を調べて、いろいろと組み合わせて体質を考えていきます。

だから、問診に時間がかかるし、当然、こんなのマニュアルでは不可能。

だって「手足の冷え」と1つの症状だけ見れば同じ感じの人がいても、それにプラスある人は頭痛があるとか、ある人は手がほてるとか、全身の症状を付け加えていったら一緒の人なんていなくなります。

その都度、その人のために考えるしかないのです。

病院で漢方医学的に治療しようとしないのは、そういった分析に時間がかかるからなのか、あるいは東洋医学の体質論を理解できないのか。

両方だと思いますが、どちらにしろ、2、3の症状だけとか西洋医学の病名だけで漢方薬を選ぶ事はできません。

2千年間も消えてこなかった医学はマニュアルでチャッチャとできるほど甘くはないのではないか僕は思うのですが。

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【このブログの著者】
まごころ漢方薬店 国際中医師 松村直哉

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posted by 華陀 at 18:26| Comment(0) | TrackBack(0) | 漢方ってなんだろう? | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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