2014年11月07日

漢方薬の効果と病院の薬の効果の明らかな違い

病気の治療っていうと薬を飲むこと。

漢方薬も飲むことで体を治します。

何で治るのか?

薬には効果があるからです。

しかし漢方薬の場合は、ちょっと違います。

「効果があるから」という事だけが治る要素ではありません。

病院の薬は、ある病気や症状に対して効果があるお薬を使用します。

湿疹だったら、炎症を抑える効果のあるステロイド剤。

喘息だったら、気管支を拡張する効果のある気管支拡張剤。

でも、漢方薬はちょっと違います。

病院のお薬は、体質がどうであろうが、薬の効果は変わりません。

誰に使っても同じ効果です。

本当にその通り効くのか、どうかは別として。

漢方薬にも効果はありますが、漢方薬の場合は誰に使っても同じ効果ではありません。

ステロイドのように誰に使っても絶対に同じ効果を発揮するものではありません。

僕がやってるのは日本で最も長く治療方法として残ってきた日本漢方という流派ですが、日本漢方では漢方薬には方意というものがあり、ある程度、治療方法にいろいろな幅があるという考え方があります。

※漢方は西洋医学と違って、治療の方法や考え方の違いによっていくつかの流派があります。流派が違うと全く治療法や使用する漢方薬なども変わったりします。

例えば、葛根湯は風邪によく使われますが蕁麻疹の治療にも使います。

他にも、葛根湯はリウマチや神経痛、肩の関節炎、乳腺炎などにも使います。

病院で風邪の時に処方する薬は抗菌系、咳止め、痰がひっかからないようにする系のもの、それと解熱剤。

抗菌系は風邪の後に菌の影響で喉の痛みなどが起こらないように菌を排除する効果。

咳止めは咳を出す中枢神経系を抑えて咳を出なくする効果。

解熱剤は熱を下げる効果のものです。

ちなみに風邪の治療で処方してもらう薬に肝心の風邪の原因であるウィルスをやっつける効果のあるものは一切ありません。

どの薬も症状を一時的に止めたりするだけです。

葛根湯の場合は、咳を止める効果でもなく、熱を下げる効果でもありません。

葛根湯の効果は「表の寒証の発表と温補」「表の水毒の利水」「表の実証の寛解」です。

「表の寒証の発表と温補」とは身体表面の冷えを温めて、発散させる効果です。

「表の水毒の利水」とは身体表面にたまった水を巡らせたり発散させます。

「表の実証の寛解」とは身体表面や首や肩などに溜まった気や水などエネルギーを発散させます。

葛根湯の効果はこんな効果です。

病院の先生にとっては残念なことですが、気管支を拡張するとか、アレルギー反応の物質をブロックするとか、そんなわかりやすい西洋医学的効果は漢方薬にはありません。

なぜなら「漢方薬は西洋医学とは何の関係もない」からです。

現代の研究で現代風に漢方薬の効果を西洋医学的に解釈しようとしていますが、研究としては意義があると思いますが、その漢方薬を選ぶ前の診断も身体や病気の解釈も全て、2千年前の理論とセットになっているものなので、漢方薬の効果だけを現代風に研究しても、現場の治療では何の意味もないと思います。

そんな考え方は趣味の程度にしておいたほうがいいです。

ちょっと横道にそれましたが、葛根湯は「風邪」に効く効果があるわけではないのですね。

そして、このよくわからない東洋医学的効果。

病名になんとなく合わせて選ぶのではなく、その人の体質によって、葛根湯の効果がどう応用できるの?かを考えなくてはいけないのです。

例えば、蕁麻疹の場合は、さっきの「表の寒証の発表と温補」「表の水毒の利水」「表の実証の寛解」という効果でどうやって治すのでしょう。

漢方の場合は蕁麻疹を治す際に、かならずしも、この3つの効果が合わさって治るのではありません。

このうちの「表の水毒の利水」「表の実証の寛解」の2つの効果を採用します。

このときに重要なのは、蕁麻疹だったら、この2つの効果で治るのではありません。

ここからが西洋医学と逆なところ。

身体表面に余分な水が溜まって、身体表面が実証といって、発散できない状態になっている体質の蕁麻疹なら、「表の水毒の利水」「表の実証の寛解」という東洋医学的効果で治ります。

ここで間違ってはいけないのは、蕁麻疹という病名に対して効くのではないこと。

西洋医学的には蕁麻疹は1種類の蕁麻疹と言う病気ですが、漢方的には、蕁麻疹を主とした体質をみなければいけません。

蕁麻疹を主とした体質だと、他にも「蕁麻疹+胃腸が悪い」とか、「蕁麻疹+肝の臓の機能が弱い」とか、いろいろな体質の人がいらっしゃいます。

体質が変われば、蕁麻疹を治すのも葛根湯でなく、他のぜーんぜんっ違う漢方薬になります。

なので、「葛根湯が効くのは「蕁麻疹」にではなく、「表の水毒」と「表の実証」の体質の蕁麻疹に効く」のです。

他の体質の蕁麻疹だったら、葛根湯は、ま〜〜〜たく効きません。

これが体質と漢方薬を合わせるということですね。

「風邪に葛根湯」とか「アトピーに消風散」とか「不妊症に当帰芍薬散」というマニュアル処方を「体質に合わせて漢方薬を選んでいる」なんて、嘯いている先生がいますが、こんなのは、漢方ではありません

風邪+「何の体質だったか?」がスッポ抜けているのですね。

そこに「何の考えもないテキトー処方」なのです。

ちなみに実際には蕁麻疹+漢方的な体質(証)以外に、その蕁麻疹の強さや時期、その人自身の体力等の強さなども含めて考えて、更に深く漢方薬を選んでいく必要があります。

蕁麻疹に葛根湯というのは、結構、強い作用を使った方法なので、一気に悪くなることもあるので、体質を見れない方は使わないほうが無難です。

ちなみに風邪に葛根湯しか出せない、もしくは肩こりでもなんでも葛根湯を出す医者のことを葛根湯医者といって、漢方では、これはヤブ医者の代名詞になっています。

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【このブログの著者】
まごころ漢方薬店 国際中医師 松村直哉

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posted by 華陀 at 19:48| Comment(0) | TrackBack(0) | 漢方ってなんだろう? | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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