東洋医学で薬食同源思想という考えがあり、それが日本に伝わり、医食同源という言葉になったらしいです。
医食同源に代表されるのは薬膳ではないでしょうか。
その薬膳って、「ひょっとしたら日本では誤解されているのではないかな」なんて感じることがあります。
薬食同源思想というのは、薬も食べ物も境界線のない考え方で、食べ物を体質や季節に合わせて、うまくとれば医に勝るという考えです。
最近の薬膳なんかをみていると、たまには「薬膳スープで身体をいたわってあげましょう」みたいな薬膳がサプリメントみたいなノリで書かれている雑誌などをみます。
これって、西洋医学の治療のノリと一緒だよな、違うよな〜なんて思います。
病気になったから、薬を貰って対処する。
しんどくなったときに薬膳スープを飲んで対処する。
そうじゃないんですね。
漢方では、食べ物に食性というものがあると考えます。
西洋風に考えたら食べ物は炭水化物やタンパク質、無機質などに分けられます。
これは、いろいろな食べ物をざっくりとグループ分けする感じですね。
平均や統計の考え方が好きな西洋医学らしい考え方ですね。
ご飯も小麦も炭水化物という一緒のグループ。
しかし、漢方では食べ物1つ1つに食性があると考えるので、ご飯と小麦を一緒のものと考えません。
全くの別の働きをする食べ物なんです。
ちなみにお米の東洋医学的効果は、補中益気で胃腸を丈夫にして、除煩喝で喉の渇きやストレスを解消します。
止痢で下痢を止める働きもあります。
小麦は補益五臓で五臓の機能を高め、散血止痛でうっ血を改善します。
調経絡消腫で気の巡りを整えて炎症によるむくみをなくします。
そして、西洋の栄養学では炭水化物は糖になってエネルギーになるもの。以上。
米も小麦も2つとも同じ扱いです。
どっちを食べても、全く同じものなのでしょうか???
実は、食べ物って、それぞれ違った役割をもっているのです。
漢方薬は何種類かの生薬から構成されていますが、生薬は科学的に作られたものではありません。
生薬も野菜みたいに葉っぱや枝や根だったりするのです。
生薬と食べ物に実はそれほど差はありません。
さっきの小麦なんて、生薬では呼び名が「しょうばく」となって甘麦大棗湯という漢方薬の一部になります。
他にもゴマは消風散というお薬の中の一部だったり、食べ物でもあり、生薬でもあるものって結構あるんですよ。
違いがあるとすれば、生薬は食べ物よりも薬性が強いということ。
更に「漢方薬はその生薬を薬になるような絶妙な組み合わせになっている」ということです。
漢方薬の生薬は「薬」で食べものは「食べもの」という明確な境界線はありません。
薬膳は食べ物と生薬が混然一体となったものです。
薬でもないし食べ物でもない感じ。
本来は、病気になったら食べるものではなく、薬膳も漢方薬と同じように、その日の体質に合わせてつくります。
薬膳でみていく体質も漢方薬を選ぶときと同じように考えていくのですね。
漢方薬ほど細かな体質分析はしませんが「●●効果がある薬膳を食べる」のではなく「今日の体質には●●を使った薬膳が良い」とう食べ方が正しい食べ方です。
「●●効果があるから食べる」という考え方は、西洋医学の考え方ですね。
全く体質に合わせてませんね。
あなたの体質がどうであろうと、病院の薬のように、その効果を押し付ける感じです。
サプリメントも西洋医学もどきの理論を使っているので、同じようなものです。
西洋医学の考え方は根本が東洋医学と正反対の考え方なんです。
薬膳で時々、労ってあげるのではなく、日々の体調をみていきながら調整するのです。
「体質をみて調整する」というのは漢方薬も薬膳も食事も漢方から見たら同じです。
なので、漢方相談でその人独自の体質を分析できたら、その体質にあった漢方薬が分かるだけでなく、どんな食べ物が良いのか?
逆にどんな食べ物は良くないのか?もわかります。
日本の場合は、和食というすばらしいものがあるので、体質に合わせて薬膳をつくる必要はないと思います。
昔ながらの考えで和食を食べていれば、それだけで薬膳です。
だから、どちらかというと、体質が分析できたら食べたら良いものを薬膳的に探すよりも「自分の体質では食べてはいけないもの」を避けていれば治療の補助になります。
ちなみに本来の医食同源でいけば、食べ物も漢方薬も性質の考え方は同じですが、生薬を組み合わせて作る漢方薬の薬性は、薬膳よりも強いです。
漢方では「病気は食べ物でも薬膳のように実践していけば治せる」と言われていますが、「漢方薬の何倍も年月がかかる」とは言われています。
また、現実には何年も薬膳的な食事を続けるのも難しいですね。
西洋風の食べ物が常態化していますが、「食べ物は毒にも薬にもなる」ということを意識して食事をされると良いかと思います。
●アトピーや蕁麻疹など、漢方相談ご希望の方は、こちらのまごころ漢方の「無料漢方相談」から送信してください。
●お問い合わせなどは、こちらから送信してください。
【このブログの著者】
まごころ漢方薬店 国際中医師 松村直哉
FaceBook
Twitter
2014年11月14日
この記事へのコメント
コメントを書く
この記事へのトラックバック



