2014年12月09日

漢方薬の効果と副作用は常に隣り合わせ

漢方の治療に重要な原則があります。

それは「陰陽」というものです。

陰陽を記す図として白と黒が1つの円の中に書かれていますが、これは正反対の物事は、実は常に隣合わせに存在していることを示しています。

深いでしょ!

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漢方は自然の流れや哲学など、医学のみの理論ではなく、いろいろな観念が関係しています。

なので、西洋医学のように、ただ●●病はこんなので、●●病の原因はこんなので、その原因には●●の薬の効果が効きます。

といったような、本に書いてあることをおぼえて、できるものではありません。

漢方薬を治療に使おうと思ったら、東洋医学というよりも東洋思想の観念をしっかりと理解して、それから、病気や症状、漢方薬のことを勉強しなければ、思考がない状態で、ただ本のことを丸おぼえしても、びっくりするほど効果を発揮しません。

その考え方の中のもっとも原理的かつゆるぎないものが「陰陽」です。

これは、漢方ではどこにでも登場します。

意味は、その場面によっていろいろと変わりますが、要は、世の中は正反対のものでバランスがとれているということです。

熱さは寒さでバランスをとることができます。

緊張は緩和があるから存在しています。

熱さだけとか、緊張ばっかりというものはなく常に正反対のものでバランスをとって、ちょうど良い状態になっているのですね。

これは、「漢方薬で治療する際に絶対にわかっていないといけない考え方」です。

なぜなら、この部分が実際の治療と副作用に関わってくるからです。

例えば、冷えているとう陰に対しては、温めるという陽の治療を施します。

冷えに対して、冷やす漢方薬を使うと「陰」に「陰」を加えるので、良くなるわけがないのです。(詳しくは後述します)

ツムラなどの漢方薬メーカーのマニュアルをみてどうこうできるレベルじゃなのですよ、漢方薬は!

西洋医学と全く違う部分でもあります。

西洋医学では、薬には効果があって、そして副作用があります。

効果とは→良いもの。で副作用とは→悪いもの。というイメージがありません?

実際に西洋医学では、薬の大半は効果があるもので、副作用は滅多に起こらないものとして理解されています。

実際に副作用も、そうしょっちゅう起こらないし、西洋医学では、どんな人に副作用が起こるのかは、よほどの大病か状態の人でない限りわかりません。

ある種、副作用が起こるのはアンラッキー位の世界です。

不思議ですよね。あれだけ理論の世界に見えるのに、その人に明確な病気がなかったり、妊婦などの明確な特殊な状態でなければ、どんな人だったら副作用が起こるのかがわからないのです。ファンタジーの世界です。

漢方薬も「陰陽の思考」なく使うと、病院の薬と同じように考えてしまうことになります。

「漢方薬は大体の人には効果があって、ごくたまに漢方薬でも副作用を起こす」みたいな。

低次元な思考に陥ります。

ひどいイメージになると、漢方薬は自然のものでつくられているから、病院の薬よりもより副作用が少ない。みたいな、かなり乱暴なイメージで捉えられていることもあります。

でも、漢方薬は効果や副作用は、全く違う考え方なのです。

ここで登場するのが、西洋医学にはない「陰陽」の考え方。

漢方では、効果と副作用は隣り合わせです。

大半の人に対して効果があるものではなく、副作用もごくまれに起こるものでもありません。

漢方薬は常に体質に合わせて選んでいくものです。

ごくごく簡単に言えば、冷えている人には、温める漢方薬を。

熱がこもっている人には、冷やす漢方薬を使います。

この時に冷えている体質という判断があっていれば、温める漢方薬は冷えている人にとって良い効果になりますが、冷えている体質という判断が間違っていて、実は熱がこもっている体質(漢方ではよくある)に温める漢方薬を合わせるとどうなるのか?

症状はよりひどくなります。これは副作用です。

だから漢方薬は、効果も副作用も隣り合わせに一緒に存在しています。

効果が副作用にもなるし、副作用が効果にもなります。

漢方薬の副作用はごくたまに誰かに起こるものではなく、効果だと思っているものも、ある体質の人には副作用になるのです。
その効果や副作用に別れるのを決めているのは何か?

それは、処方する先生です。

西洋医学の薬は医者が処方していますが、医者は薬の効果も副作用も決めていません。

厳密には、その薬をつくった製薬会社が効果や副作用を決めています。

そのマニュアルを見て、処方しているのが病院ですね。

漢方の場合は先生が体質を判断して、それに対して先生が漢方薬を選びます。

効果や副作用を決めるというのは、ちょっと表現が違うかもしれませんが、ある人が本質的な体質は熱がこもっている人なのにその体質を冷えていると誤診して、温める薬を与えるのは、先生が初めから副作用を起こす漢方薬を渡しているので、効果と副作用を決めているようなものなのです。

漢方薬は効果や副作用ではなく、変化を与えるものですね。

だから、始めの体質を見誤ったらダメなのです。

ちなみに大半の病院は、東洋医学的な体質判断をしませんので「効果なのか?副作用なのか?」を理解する段階にすら達していません。

漢方薬は副作用が滅多に起こらない的に思われがちですが、なぜでしょうか?

それは、漢方薬を飲む前に東洋医学的な体質を判断していなければ、処方した先生も患者さんも、今、感じている症状が副作用なのかどうかが、認識できないからではないかと思います。

漢方薬は常に効果ではなく変化を与えながら調整していくもの。

変化を与えながらん調整なので、全部の症状が良くなるとは限りません。

その変化は良い方向に向かってるのかを判断する必要があります。

漢方薬は常に効果と副作用が隣り合わせに存在していることを意識されてみてください。


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【このブログの著者】
まごころ漢方薬店 国際中医師 松村直哉

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posted by 華陀 at 17:32| Comment(0) | TrackBack(0) | 漢方ってなんだろう? | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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