2015年01月13日

インフルエンザ=麻黄湯 のエセ漢方理論の考察

少し前に漢方薬のことに関するテレビがやっていたらしいですね。

らしいですね。というのは、僕はテレビを見ませんので、僕は知りませんでした。
「その内容というのが、もう笑い話のレベル」だという話を漢方の詳しい人から聞きました。
その人がいうには「先生がもし見ていてたらテレビで医者がテキトーなこと言ってるからキレちゃってたんじゃないですか」みたいな内容だったらしいです。

僕自身は見てないので、その人から聞いた話になりますが、まーよくあるテレビの間違った知識シリーズですよね。
僕はそれを見ててもキレなかったと思います。
なぜなら、今までもテレビに出てくる医者が話している漢方の話で、まともなものって聞いたことがないから。
こっちにすれば、あれって漢方医学ではなく、あー言う、西洋医学風漢方という新ジャンル?といった感じですね。

テレビは見てませんが、どうせ「この病気だったら、この漢方薬」とか「この症状だったらこの漢方薬」みたいなお決まりの東洋医学的体質を理論的に診断することができない医者のよくある話なんでしょう。

さて、ネットなどでちらっと調べると西洋医学は引き算の医学で1つの原因を1つの成分まで精製された薬で対応し、漢方薬は足し算の医学で複数のいろいろな症状や病気に対応できるみたいなことの話だったみたいですね。
なにぶん見てないし見る気もないので違ってたらごめんなさい。

僕はいつも思うのですが医者って漢方に対する根元の考えが間違ってると思います。
こういう話を聞いていると西洋医学も漢方も同じ医学理論の属性の中で薬の使い方がちょっと違うみたいな印象を受けます。
漢方薬は一度にいろいろな症状に対応できるみたいな。

なんか治療(薬の使い方)だけが違うかのような話をしていることが多いですが、漢方はそもそも、病気に対する原因の考え方や症状の考え方、薬の対応の使い方まで何から何まで違います。
西洋、東洋と同じ「医学」という名前がついていますが、別ジャンルのものだと思ってもらっても差し支えないです。
例えれば、医者がパソコンのプログラムを組んでそれをうまく機能するように作成すること。それっくらい、違います。
医者は同じ医学だからと思っているようですが、僕は、実地で治療していると、それくらいの違いがあると思います。
だから、西洋医学の知識が全く役に立たないわけじゃないですが、逆に西洋医学がすごいから漢方でもすごくなれるとは限りません。

さっきの例でいけば西洋医学ですごい医者が途中から勉強して一流のプログラマーになれることなんて、そう、ないでしょう。
ここらあたりの感覚は一般常識がおかしいので、病院だから、医者だからという先入観は捨てたほうがいいです。

漢方医学はそもそも、西洋医学にあるような1つの原因を調べてそれに対応するという流れはありません。

西洋医学がなぜ原因を探し出してそれに対応する医学かというと、それは西洋医学は元は急性病や怪我などの外科的なもの、感染症などから始まっているからです。

これらは、調べていけば、原因が見つかります。
しかし、漢方が得意な慢性病はこれらの病気と違って、いくら調べても1つの原因なんかに行き当たらないと思います。

持って生まれた体質や長年の生活の中に無数の原因があって、それらが積み重なって病気ができあがっているのです。
だからアトピーなんかは、外から塗る治療であるステロイドしかありません。
抗ヒスタミン剤などもありますが、どちらも「その人」のアトピーの原因は突き止めていなし、その原因自体はなにも治療していません。
表面の最後の結果である湿疹を一時的に抑えるだけ。

なので、慢性病に関しては原因はありますが、その原因なんて、とてもじゃないけど特定できません。いくら調べていっても1つに絞り込むことができないのです。
いろいろ調べてわかるのは、原因が無数にからみ合っているということではないでしょうか。
漢方はそもそも、原因ごとに対応しているわけじゃないのです。

では漢方では原因は一切考えないのか?
そんなことはありません。

漢方では原因のことを病因と言います。
ただし、これ西洋医学と同じような感覚の病気の原因のことではありません。

西洋医学では病気が起こる詳しいメカニズムのことを原因と呼んでいますが、漢方で、病因というは、人間が病気になるかもしれない様々な法則のことをいいます。
季節ごとに起こりうる病因。
食事で起こりうる病因。などなど。

それらの理論を元にその人の体質と照らし合わせて、原因となるものをいろいろと考えていくのです。
しつこいようですが、この作業は原因を1つに絞るのではないですよ。
原因だと考えられるものを抜き出していくといった感じでしょうか。

そして、西洋医学なら、この原因をもとにそれに対応した薬を処方しますが、漢方ではいろいろな原因に対して薬を処方するのではありません。

原因から見るのは、体質の方向性です。
水の巡りが悪い水毒体質なのか、気が滞る気滞体質なのか、方向性を見ます。
そして、原因からだけで漢方薬は決定されません。

漢方では治療を決定するのに原因(病因)ともう一つ、その人の体質を知る必要があります。

この時に「体質」に対する誤解がありますが、体質はいろいろな症状のことではありません。
中には勘違いして、いくつかの症状が当てはまったら五苓散とか温清飲とかと安易に考える人がいますが、症状やさっきの原因(病因)などの情報をミックスして総合的に「体質」を考えます。

痛みがあったら芍薬甘草湯ではないのです。
ただ、テレビで言ってるような痛みがあれば芍薬甘草湯みたいな使い方も漢方ではします。
それは、慢性病でなく急性病の時。
急性であれば体質をみれなくても、病名やいくつかの症状だけをあてはめて効かすことができます。
しかし慢性病の場合は「この症状だったら、この漢方薬がすごく効く」という理論は通用しません。体質と病因を東洋医学的に考えていく必要があります。

医者がテレビなどで言ってるような「ある病名とある症状をあてはめる方法」は急性のわかりやすい状態の時しか通用しません。
でも、そんな急性の時なんかは僕は逆に西洋医学の薬の方が効果的なんじゃないかと思います。わかりにくい複雑な慢性病だからこそ、漢方に頼ったほうがいいのです。

そんな感じで結局、医者がやってる漢方薬って西洋医学的な急性病や感染症に使うような方法しかとれないんだなといつも思います。
こういった理論から「インフルエンザ=麻黄湯」なんて理論は漢方理論ではありえません。「インフルエンザに」ではなく「麻黄湯体質」のインフルエンザだったら中には適合する人もいるという逆の理論が漢方です。




posted by 華陀 at 18:18| Comment(0) | TrackBack(0) | 漢方ってなんだろう? | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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