2015年04月02日

サプリメントの効果(食品機能性表示)。それが何か意味があるの?

「機能性」表示、市場に効くか 食品新制度スタート

上の記事、「なんてどうでもいいことが始まるんだろう」と思いました。

記事の内容は、要は「健康食品の効果を消費者庁に事前に認可されていれば宣伝できる」といったこと。

普通はみんな、こう思うと思います。

「えッ!健康食品買う時って○○効果があるって説明を受けて買ってますが」

そう、一般的に現場での状態はあらかたこんな感じです。

しかし、実は厳密に言うと健康食品やサプリメントは効能や効果を宣伝したり、説明したりすると薬事法違反なのです。

一般の人は何に関係もないですが。

もし法律通りに建前上の説明である「その健康食品ってなんの効果(薬事法上)もないですよ。買ってください」って説明して、誰が買うんでしょう。

現実は「どこどこ大学でこんな良い効果のデータが出ていてイイものなんですよ」って売ってるわけですよ。

だから消費者の人からしたら、今更、機能性表示を堂々と宣伝できるからどうなの?って感じになると思います。

ところが、大企業は違います。

大企業には企業コンプライアンスがありますので、大手を振って健康食品に効果があるとは今まで言えなかったのです。

ところが今回の制度で認可されれば、例えばテレビなんかでも堂々と痩せる効果があるとかなんとか宣伝できるわけですね。

僕から見たら、大企業がニセモノ臭い健康食品をもっとバラまくための制度にしか見えません。

こんな制度、知識の乏しい老人くらいしか騙せないんじゃないのと思うのですが、大企業も狙っているところはソコなんでしょうか?

そもそも、薬事法上、食べ物の機能を宣伝してはいけないということ自体がゆがんでいます。

だって、なんの効果もないんだったら、この何千年と食べ物とってきてませんよね。

何がしか効果があるから食べ物の存在があるわけです。

じゃあ、今までなんで食べ物系の健康食品なんかは効果を言っちゃいけなかったのか?

それは、病院の医薬品と区別するため

厳密に言えば、食べ物の効果は効果があることがあるけど医薬品にくらべたら効果がはっきりと断定できないのです。

一方、人工的に実験、研究を重ねた末に作られた医薬品は効果がはっきりとわかているのですね。

それを区別するために「健康食品は効果がないもの」「医薬品は効果があるもの」って法律上そうしただけ。

でも、これにはいい意味もあります。

食べ物に機能はありますが、理論的には断定できません。

それこそ漢方理論からみたら、食べる人の体質で同じ食べ物でも効果が変わるわけです。

逆に言えば、食べ物には未知数の効果がありますから、売り手側の都合でなんとでも宣伝できるわけ。

どういうことかというと、健康食品やサプリメントの場合は、厳格な研究や実験が必要ないので、良い効果が証明できるように目標の効果に合わせてデータをつくれます。

捏造まではいきませんが、捏造に近い形で証拠の効果を作り出せるわけです。

なぜなら、思惑通り、うまくいかなかったデータは採用しなければいいからです。

例えばビタミン類なんて身体でいろいろな働きをしています。

1つのビタミンが1つの働きをしているわけではありません。

ビタミンCなら風邪の時に減少するから多くとれば風邪を治したり、抗酸化の効果があるので、抗酸化になれば、病気全体に関わっているので、もうなんでも効く薬ですよ。

で、実際にビタミンCがいろいろな病気に効くかといったら、補助的にないよりはあったほうがいいかと思いますが、ビタミンCだけで病気を治せるわけがありません。

大昔はビタミンCが壊血病を治しましたが、いつの時代の病気ですかって感じ。

要するに健康食品やサプリメントの効果のデータって嘘ではないけど、ただのこじつけなんですよ。

本当に治るのか?と言われると、治らないものなのです。

もう時効だと自分で思っているから言っちゃいますが、健康食品のデータをつくっていた僕が言うんだから間違いないです。

そのこじつけって大体、世間のトレンドをみて決めます。

世間のトレンドと関係なく効果として人気なのは、ダイエット。

この成分で痩せるっていう、ほぼ嘘効果

嘘効果というのはおかしいかもしれませんが、ダイエットを長年やってる人は、心の底では気づいていると思います。

ダイエットなんて、なんかの成分で痩せるわけないじゃないですか。

ゼロではないですが、痩せる要因としては数パーセントだと思いますよ。

残りの90%の要因は食事と運動のコントロールですよ。

世界共通!実は皆さん知ってましたよね。

でも、今回の機能性表示で大企業はこぞってダイエット効果を宣伝してくると思います。

脂肪が炎症!!!

とりとめない話になりましたが、要は食べ物には法律上の制限で宣伝しようがしまいが元々、なんらかの効果はありますよ。

でも、その効果はその効果だけを鵜呑みにできるようなものじゃないということです。

僕は健康食品やサプリメントは身体を治したりするものではなく、老人達の趣味のグッズだと考えています。

老人になったら話題の中心が病気や自分の身体のことです。

だからといって病院の薬は難しくて話題にできません。

そんな時に健康食品はもってこいの趣味のグッズですね。

若い人で病気の話題を趣味にする必要がないなら、健康食品やサプリメントはやめたほうがいいです。

食べ物をちゃんと整える方がいいですよ。

野菜やバランスの良い食事ができないから、人工の嘘効果のサプリを飲んだところで、本質的には無意味です。

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【このブログの著者】
まごころ漢方薬店 国際中医師 松村直哉

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