2015年05月15日

病気の原因を1つに絞ろうとすると絶対に治らない!

「不妊症の原因は黄体ホルモンが少ないのが原因!」

「アトピーの原因は腸の免疫!」

など、世間では病気の原因を1つに絞ろうとする傾向があります。

健康雑誌にも「◯◯の原因は◯◯だった!」など、→遂に原因を解明した!みたいな言葉が溢れています。

病気や症状、何かトラブルの原因が何か1つのことだけが原因だったらいいですよね。それはそれは簡単で。

でも現実はそんなに甘くない。

病院でも皆さん自身が無意識に「原因はなんですか?」と、何か1つの究極の原因を聞き出そうとします。

原因をたった1つに絞ろうとする癖。

これって多分、西洋医学の影響だと思います。

西洋医学の最も西洋医学らしい治療は外科的治療や抗菌剤など。

外科的なものは、レントゲンなどを撮れば、その原因がわかります。

原因も1つに絞れます。

そして、その原因に対して手術などの方策を立てていくわけです。

膀胱炎やヘルペスなど、によっていろいろな症状が出ている場合も、原因は一目瞭然、その菌、そのものをやっつけるだけで、他の様々な症状はなくなります。

ところが、原因がはっきりしているのってこれくらい。

ウィルス、菌、怪我。

これ以外の無数にある病気は西洋医学的でも本当のところは原因不明なんです。

では、その他の病気の原因は何か?

要は1つじゃないんです。

そして、無数にあるし、人によって違うのです。

だから医学の教科書にアトピーの原因とかなんとかって書いてあったって治療には、何の役にも立ちません。

山本さんのアトピーと小林さんのアトピーは原因の種類が違うし、原因の数も違います。

たった1つの原因だけで、その病気になったわけじゃないのです。

なのでサプリなどの宣伝によくある、「◯◯の症状は4つのタイプの原因が関係している」などの説明は意味がありません!

細かくみていけば無数

だから本当にその病気を治したかったら原因を1つに絞らないほうが克服できるのです。

そう、初めから、ありとあらゆる、たくさんの原因が絡みあっていると考えればいいし、それが現実です。

「どんな種類なのか?」「どれだけあるのか?」「どれとどれが絡み合っているのか?」って感じで分析するのです。

西洋医学の薬は基本は1つの有効成分が1つの組織や細胞に効いていきます。

西洋医学は薬の構造上からなのか病気の原因を1つに絞ろうとしますが、病気の原因が実際に1つなのではなくて、逆に1つの事にしか対応できないのです。

だから、逆算して、原因が1つかのように誤魔化しています。

アトピーで処方されるステロイドは炎症を抑えますが、皮膚が炎症していることが原因ではなく、現在の「皮膚のまんまの状態」を説明しているだけ。

原因は食事や睡眠、ストレスなどの各ジャンルに渡ってたくさんあります。

アトピーを根本から治そうと思ったらアトピーの原因を1つにして、それを見つけ出そうとしても意味がありません。

漢方は西洋医学とは違いますので、病気になった1つの原因を探し出そうとはしません。

アトピーになる原因

不妊症の原因

めちゃくちゃあるわけです。

それを全身の状態や生活のことを聞きながら、その人独自の原因を探していきます。

これは原因を1つに絞るためではないですよ。

あえて何個も原因を出しいくのです。

漢方は体質を分析し、その体質に合った漢方薬を選びます。

(大半の病院や漢方のお店は体質が見れないので、1つの病気や1つの症状に合わせるという意味不明な方法をとりますが)

その時に「証」という東洋医学的な体質の状態を探し出していきます。

例えば、血の巡りが悪い「瘀血証」

消化器が弱っている「脾虚証」

水の巡りが悪い「水毒証」など。

体質は証で証は原因ともいえます。

この時に原因を1つに絞りたがる医者や漢方の体質が見れない先生は、「あなたは瘀血証である」と1つの原因に絞ろうとしますが、基本、皆さんの体質は、複数の「証」で成り立っています。

つまり「瘀血証と脾虚証と水毒証の3つが重なり合っているのがあなたの体質」

本当に簡略にして例えてしまうと性格を分析するのに血液型を用いる感じですね。

その時に「あなたはA型」としてしまうのではなく「あなたはA型45%、B型15%、O型25%、AB型25%の性格ですね」と分析するような感じ。

漢方の場合の「証」はA型、B型・・・などよりももっといろいろなタイプがありますが。

「あなたの病気の原因は瘀血という血の巡りの悪さから来ています」

こんな簡単な1つの原因だけで体質は成り立っていません。

漢方薬は処方によりますが、大体8種類以上の生薬で構成されています。

そして、その生薬1つ1つもそれぞれ働きが違います。

これらがチームを組んで身体のいろいろな証を治療してくれます。

だから、葛根湯は風邪という1つの病気に対応するものじゃないのです。

「太陽病の実証」「表の寒証」「表の実証」「脾胃の熱証」という複数の原因を持っている人に合うものなのです。

これらの証を合わせることが漢方医の仕事ですね。

パズルみたいな感じ。当然、この形に合わなければ他の漢方薬を探さないといけません。

「風邪に葛根湯」なんて素人でもできる方法で選ぶのではありません。

病気や症状の原因は人それぞれ、複数です。

全部の問題を出し切って、それを総合的にまとめて診断した結果が「あなたの体質」です。

1つの病名や1つの原因だけで漢方薬を選んでいるところには注意しましょう。

間違いなくニセモノ漢方医です。

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【このブログの著者】
まごころ漢方薬店 国際中医師 松村直哉

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posted by 華陀 at 18:06| Comment(0) | TrackBack(0) | 東洋医学について | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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