2017年06月23日

卵巣嚢腫の漢方治療1(病院はどんな診断)

卵巣嚢腫、卵胞嚢胞、チョコレート嚢胞とは、どれも似たような病変で西洋医学的に簡単に説明すると卵巣に良性または悪性の腫瘍ができたり、嚢胞という袋ができている状態です。

西洋医学的な説明では無症状ですが、うちの漢方相談での経験上では、卵巣嚢腫の方は、排卵予定日周辺や高温期に入ってから、左右どちらかの腹痛やお腹の張りを感じる人が多い印象があります。
ただし、症状に関しては「腹痛」などは、あらゆる病気の可能性がありますので腹痛やお腹の張りという単一の症状だけで卵巣嚢腫かどうかということはわかりません。

月経周期は特にチョコレート嚢胞の方は32日周期など少し長くなりがちな傾向の人が多く、前後2日ほどの月経周期のズレが毎月ある人もいます。

卵巣は通常は1.5cm未満の大きさで普通の体の状態であれば5cmを超えることはありません。
病院では良く「今は良性だと思われる嚢胞から、大きくなるとガンのような悪性腫瘍に変わるかもしれない」と、おどされることが多いですが、滅多に良性腫瘍から悪性に変わることはないと医学情報には書かれていますが、腫瘍に関しては、中には発見できずにいきなり悪性腫瘍が発見される可能性もなきにしもあらずです。
心配な方はMRI、腫瘍マーカーという検査がありますので、平行して医者に相談されると良いと思います。

腫瘍は繊維性や漿液という人間の体内の水分由来の粘液でできています。

「治療はホルモン剤を飲むか」「嚢胞自体を手術で切り取るか」「卵巣ごと摘出するか」ですが8cm未満の場合は、治療しなくても自然に消えることが多いとされています。

ここで西洋医学の情報として参照したメルクマニュアルという医学情報と実際に病院を受診した時の医者の見解には食い違いがあります。

卵巣嚢腫などが大きくなりすぎると卵巣捻転しやすいと医者がよく説明しますが、卵巣が捻れる捻転は悪性腫瘍よりも良性腫瘍の方がしやすいとのこと。病院では捻転しやすいということと、悪性腫瘍になりやすいということの両方を同時に説明する人がいますが、両者は医学書では一致しません。

「大きくなると捻転しやすいし、ガンになるかもしれない」の2つを同時に説明しているのは何なのだろう?と不思議に思います。病院の現場では実は、しょっちゅう、捻転と悪性腫瘍が併発しているのかもしれません。

ただ実際によほど大きな病院でない限り、卵巣嚢胞や腫瘍から悪性腫瘍になったかどうかの確認なんかも、普段、みなさんが検査に通っている開業医レベルでは調べる人数がないに等しいと思うので、卵巣嚢腫からガンになったなんて例は実際は、その医者自身が、ほとんど知らないのではないかと推察できます。

病院で検査を受けた患者さんにお聞きした話では、どれくらいの人が実際に卵巣嚢腫からガンになったのか、という質問をしても、曖昧な返事しか返ってこないことが多いようです。
これもなぜ、曖昧な返事なのかよくわかりません。

西洋医学の情報は以下のサイトを参照しています。こちらでは西洋医学的な詳しい説明をしたいわけではないので詳しく知りたい方は下記リンクを参考にしてください。

日本の医師に限らず国際的にいろいろな医師が監修した医学情報です。
・良性卵巣腫瘤 http://bit.ly/2t0U157 
・非癌性の卵巣腫瘤 http://bit.ly/2t0Bndv
・付属器の捻転 http://bit.ly/2tQA1PQ

こちらは日本医学会のガイドラインです。
・日本産婦人科学会ガイドライン http://www.jsog.or.jp/activity/guideline.html (PDF- P85、P91)

メルクマニュアルは国際的な医学書情報ですが、次に日本の医者が書いている歴史ある医学書(今日の治療指針http://bit.ly/2t0SgkS)を参考に卵巣嚢腫、卵胞嚢胞、チョコレート嚢胞などで調べてみると卵巣嚢腫、嚢胞、チョコレート嚢胞と調べると、子宮内膜症の中の一ジャンルとして、ひとまとめにされて載っています。

なかなか、ざっくりですね。もっとも僕のは最新のものではないので、最新のものは、分類されているのかもしれませんが、なぜ、子宮内膜症の中にまるっとパッケージされて説明されているかと読みこんで見ると、これは僕の私見ですが、西洋医学では子宮内膜症も卵巣チョコレート嚢胞も原因が一緒と考えているようで、子宮内膜に類似した細胞が子宮外に発生して発育するのが原因で、その子宮外には卵巣や卵管なども含まれ、特にチョコレート嚢胞は卵巣で血腫ができることと書かれているので、原因の由来が同じだと考えているので子宮内膜とういジャンルでひとまとめで、くくられているようですね。

原因の部分で、少しおかしいと感じるのは、子宮内膜症やチョコレート嚢胞が大きくなっていくため(悪くなる)にはエストロゲンというホルモンが不可欠である。となっていますが、かといって、これらの患者さん達にホルモン異常は見当たらないとのこと。
更におかしいのは、ホルモン異常は見当たらないのに治療方法はホルモン治療というところです。

まとめると、子宮内膜症や卵巣嚢腫、チョコレート嚢胞はエストロゲンというホルモンが関係していますが、かといって、これらの患者さんに特にエストロゲンの異常がない。
つまり、子宮内膜症や卵巣嚢腫、チョコレート嚢胞の人と卵巣に何も問題ない人にホルモン検査上の差がないけれど治療はホルモン剤を飲むという「矛盾してんじゃないの?」的なことが説明されています。

診断に当たっての検査は、よくあるエコーだけでなく、ここにはMRIや医師が放っておくとガンになると思うのであればCAという腫瘍検査もすべきだと書いてありますが、患者さんから聞いた実際の現場では、エコーだけで診断し「ガンになるかもしれない」とおどしながら、医学会が推奨しているMRI検査や腫瘍検査もせずに、いきなり手術をすすめることが多いようです。
この変の順序や検査の必要性はどうなってるのか?僕にはよくわかりません。
子宮内膜症や卵巣嚢腫、チョコレート嚢胞が良性かガンかは、特にエコーの検査だけでわかるということでしょうか?それだったら問題ないですが。

この医学書にも書いてありますが、本当に子宮内膜症や卵巣嚢腫、チョコレート嚢胞なのかを調べようと思ったら、開腹手術をして直視することが必要だと書かれていますが、実際には診断、確認のためだけに開腹手術というリスクをとることはありません。

実際にうちに漢方相談に来られる前の病院の診察の話で僕が個人的に不思議だなと思うのが、卵巣内の卵包は、月経期で0.05mmだったのが排卵前になると約18mm(1.8cm)〜20mm(2cm)に大きくなります。

つまり月経リズムのあるタイミングの中で卵巣や卵巣にある卵巣嚢腫は、病的な状態と関係なく大きさが変わり、おまけにエコーは白黒の画面の中のグニャグニャ、ガサガサした影を何mm単位でみているので、毎回の卵巣、卵胞の検査の日を医者が指定しないのは、適当な検査になっちゃうんじゃないかと思います。
検査の指定日が必須のように思いますが、実際に患者さんの診察のお話をお聞きしていると検査を指定していないことが多いようです。

生理学的に考えれば、何mmという細かい部分をただの黒い影で見るだけなので、なるたけ、不確定要素を排除すべきではないかと思いますが・・・
前の検査が月経終了直後で、今回の検査が、排卵予定日。そしてその人の排卵時の膨張率もわからず、中には健康であっても、卵巣の腫れやすい人もいるので、検査日は毎回、月経から起算して「○日目」と確定して検査すべきじゃないのかと思います。

なんか、検査という技術の使い方が、僕が外科医の師匠から教えられた思考基準と随分違うのだと不思議に思います。病気を解明するために検査を使用しているのか何のための検査なのか疑問です。

今回の記事は西洋医学を個人の人が調べた時に難しい単語や言い回しが多いので、わかりづらく医師なども参照している医学情報や医学書をわかりやすくできたらと思いリンクページの情報を元に書いていますが、本など理論とは異なる患者さんからの実際の経験の話なども混ぜて書いていますので、西洋医学の情報を正しく詳しく知りたい方はリンクのページを読んでみてください。

続きはこちらから卵巣嚢腫・嚢胞の漢方治療2(病院の治療)

卵巣嚢腫、チョコレート嚢胞、子宮内膜症などでお悩みで、ご相談ご希望の方はこちらの「漢方相談する」に現在の状態を入力し送信してください。

お問い合わせはこちらまで。



posted by 華陀 at 15:39| Comment(0) | TrackBack(0) | 病気を治す方法 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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