実は僕は若い頃は大のサプリ好きでした。
うちの親父がいろいろなサプリメントを組み合わせて、病気の治療らしきことをやっていて、サプリメントで病気を治す方法的な講演なども全国でやっていました。
そんなこともあり、僕も結構、高価なサプリメントを何種類か飲んでいたのですね。
疲れたら、カキ肉エキス、野菜の代わりに青汁、瞬発的に力を出すためにQ10などなど。
いろいろなサプリメントを飲んでいて、当時は、サプリを飲んでいるから体調がいいなんて、今だったら恥ずかしくて顔が真っ赤になりそうなことを思っていました。
僕の中でサプリメントが全く役に立たなくなったのは・・・漢方のせいです。
漢方を知ってサプリを飲むのをやめたといった感じです。
きっかけは当時の彼女のひっどいニキビです。
それを治そうと当時、自分の中で治療にも使えると勘違いしていたサプリでなんとかしようと思いました。
親父にも相談したし、親父の人脈を通して、大阪で5本の指に入る店も紹介してもらい、それぞれの店で相談もしました。
その結果は、確かに体はなんとなく疲れにくくなったのですが、肝心のニキビの状況は1mmも変わりませんでした。
もちろん、相談した店は、ニキビをなんとかしようとして、サプリメントを選んでくれたのですが。
そして、結局、そのニキビをキレイサッパリとなくしてくれたのは、漢方薬。
僕が自分で漢方の店を探してきたのですが、1件目はなんちゃってな感じで、結局、千歩譲って、やや良くなったと言う感じ。
そして、次の本格的な漢方の先生のところでニキビは、キレイサッパリなくなりました。
それから、僕はサプリメントをやめました。
本当の漢方薬の実力を知ったからです。
今までサプリメントでいろいろと良くなっていた。という状態が、なぜかなくなりました。
思い込みも結構、あったのでしょう。
漢方を学ぶにしたがって、サプリメントは効かないということを理論的に感じました。
漢方とサプリメントの大きな違いはなんでしょうか?
それは、漢方には治療する為の医学理論があり、サプリメントにはないのです。
「サプリメントにもあるじゃないですか? ●●教授が●●効果があると」あんなのは、サプリメントの会社の社長が金で買ったデータです。
漢方は複雑な治療を進めるための医学があります。
どんな体質の人にどんな漢方薬が合っていて、どんな時に副作用になるのか?
どんな症状だと良くないのか?などなど、治療がうまく進むための理論です。
でも、サプリメントにあるのは「これにイイ!」「アレにイイ!」だけ。
じゃあ、実際に飲んで、その効果を感じなかったらどうすんの?
はい、そこで終了です。
効かなかった場合は、「こう考えよう」とか「今後、こうしていこう」なんて、医学理論は一切ありません。
サプリメントは悪くないわけがない!
この一点張り!ちょっとした宗教ですね。
もし、思ったように効かなかったら、こうしてみようなんて、理論や手段は存在しません。
しかし漢方にはあります。
漢方の場合は、特定の●●効果ではありません。
その人の体質によって、いろいろと変わってきます。
その変化は良い方向にいくこともあるし、時には悪い方向にいくこともあります。
漢方の場合は、良い方向にいっても、悪い方向にいっても、それを理解することのできる東洋医学理論があるのです。
その東洋医学理論を使って、また違う漢方薬に変更したりできます。
ただし、病院みたいに東洋医学的な問診をとらないで漢方薬だけ処方しているところは、東洋医学理論が理解できないから、そんな方法をとっているので、そんな病院の漢方薬はサプリメントと一緒かもしれません。
漢方は理論に基づいて、治療を前進させることができるのですね。
しかし、サプリメントの場合は「良いはず!良いはず!」
これがあるだけ。
全然効果を感じなかったり、悪い状態になったりしたら・・・
それでもバカみたいに「良いはず!良いはず!」を繰り返すだけ。
繰り返すだけだと気まずいので「分量を倍にして飲んでみて」とかいって逃げます。
うちではサプリメントのメーカーの営業などが売り込みにきたら、こう聞きます。
「●●にいいというのはわかった、じゃあ、どんな体質の人にはダメなのか、教えて?」
そしたら「どんな方にでもいいですよ。食べ物に近いものですから」
アホか、といった感じ。
じゃあ、油を毎日飲んでても何も影響ないのか?っていう話しです。
人間が生きていく根本的なエネルギー源になる砂糖も糖尿病につながるのです。
断言できますが、食べ物だからといって「誰にでもいいもの」なんて存在しません。
誰にでもいいというのは漢方では誰にも効かないと同義語。
大体、良い効果は、特に考えなくてもいいのですよ。
放ってたって効くんだから。
問題は、効かなかった時になぜ効かないのか?
この理由、根拠が重要です。
これがないと趣味のレベルで飲む分にはいいですが、治療では使えません。
そんな宗教じみた気持ち悪いものを飲むのであれば、食事をちゃんとしたほうが、より健康になれます。
うちでは、サプリメントを飲むのなら、なんであっても、月2千円位なら妥当じゃないかって話しています。
この月2千円って要するに騙されて、お金をほってもいい金額です。
なので、サプリメントを飲むのであれば、僕は体質を分析して自分で漢方薬を合わせています。
治療で何かを飲む場合「良いはず!」「良いはず!」とあらゆる資料で説得されて飲むものではありませんね。
それは老人などになってからの「ただの趣味」として、とっておきましょう。
治療は医学理論的な治療方針と実感で納得して治療を進めていくものだと思います。
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【このブログの著者】
まごころ漢方薬店 国際中医師 松村直哉