ようこそ漢方相談室にお越しいただきありがとうございます。
漢方薬の働きや病気・症状の原因を徹底解剖!
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※専門家に対して漢方の情報提供をしているつもりはありませんので、漢方を処方する側の人(医師や薬剤師などで特に病名や症状だけで漢方薬を処方している人)は不快な気分になる可能性があるので、読まないでください。

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漢方相談室

2017年07月13日

卵巣嚢腫の漢方治療3(漢方の治療)

前回の記事はこちらから卵巣嚢腫・嚢胞の漢方治療2(病院の治療)

卵巣嚢腫の治療相談はうちに結構、来られます
漢方薬で卵巣嚢腫をどう治療するのかを書き始める前におさらいですが、病院での治療は、どうするのかというと詳しくはこちらの 卵巣嚢腫・嚢胞の漢方治療 1(病院はどんな診断) を読んでもらいたいのですが、まとめると、

@卵巣嚢腫・嚢胞の部分摘出手術。
A卵巣自体の摘出手術。
Bホルモン剤

この3つにわかれます。ホルモン剤に関して、かならずしも治療になるのか、その辺りのことは、こちらので 卵巣嚢腫・嚢胞の漢方治療 2(病院の治療) 書いています。

病院でのホルモン剤の治療は、卵巣嚢腫の西洋医学的な見解の中に、「エストロゲンが関わっていることはわかっているが、ホルモン値は卵巣嚢腫がない健康な方と同じで正常である」というホルモン剤が治療になるのだか、ならないのだか、よくわからない感じで西洋医学の専門書に記されています。

実際に治療のつもりのホルモン剤を飲んで、かえって卵巣嚢腫や嚢胞が大きくなる人がいますが、これにはホルモンなどの内分泌とフィードバックというものが関わっていて、大きくなってもおかしくない理論も西洋医学的にあります。

ホルモン剤の決定的な問題は、不妊症でも同じなのですが、ホルモン剤自体の問題よりも、ホルモン量が、果たして、その人にとってどれくらい不足していて、どれくらい過剰なのかが、全くわかっていないことです。

よしんば、個人の必要な量がわかったところで、ホルモン剤自体は個人、個人、分量を変えられるわけでもなく、誰でも同じ分量を服用することになるので、治療が確信をもってできないのが現在のホルモン治療の問題だと思います。

となると、病院の方で自信を持って、おすすめできるのは手術です。
理想は卵巣嚢腫、嚢胞だけが、手術で取り除ければいいですが、卵巣のほとんどを除くことになったり、卵巣自体を摘出することになることも少なくありません。

漢方的には、最終的には体質によってタイプは別れてきますが、大きくはへそから下の下半身の部位を示す下焦部の血の水の巡りが問題になっていることが多いです。

現在の漢方では手術はありませんので、この下焦の血の巡りと水の巡りを整えていきます。

ここで西洋医学の手術と比較してみましょう。
卵巣嚢腫や嚢胞は放っておけば、卵巣ガンにも変わる可能性があるので、手術で取り除いてしまえば、少なくともガンになる可能性は低くなります。

ところが、この裏のリスクもあります。
それは「妊娠に悪影響を与えるかもしれない」ということと、漢方では人間の体で失ってよい臓器というものはありませんので、年配の女性の治療の経験から、卵巣がないことが直接的な原因ではないかもしれないですが、どうも更年期以後も血の道症的(ホルモンがらみの病気のこと)な症状で悩んでいる人に卵巣を摘出した人が多いのです。というリスクです。

リスクの方向性は、その人の捉え方もあるので、一概には言えないですが、少なくとも、まだ閉経していない人は、治療自体のホルモン療法で、ホルモンリズムを薬でむちゃくちゃにしちゃうのも問題だし、手術でとってしまうのも具合悪いわけです。

卵巣嚢腫はウィルスや菌が直接的な原因によってなるわけではありません。
病院の薬やホルモン剤でなりやすくはなりますが。

卵巣嚢腫の治療で使用するホルモン剤が卵巣嚢腫の原因にもなるのが人間のホルモン分泌の複雑なところですね。

漢方的には血と水の巡りの悪い状態が、長い間、続いて徐々に血と水が卵巣に溜まっていきます。
つまり、急に事故のように卵巣がおかしくなるわけではなく、ベースに血と水の巡りの悪さがあるので、僕ら的に自然治療から体質を考えると、卵巣の全摘出でない限り、嚢腫や嚢胞を取り除いたところで、また徐々に水と血が溜まっていって卵巣嚢腫や嚢胞を形成するわけです。

西洋医学では再発とかいいますが、手術が応急処置であって、手術では、血と水の巡りを整えていないので、もともと治療してないんじゃないのと根本的治療からみると思うのです。

もともと、応急処置なので、また卵巣嚢腫や嚢胞ができるのは、応急処置のままで「根本的には治してなかったもの」がひどくなるだけですね。

また、このような漢方の自然治療の考えからいくと、下焦の血の水の巡りが悪い状態が奥底であるわけですから、手術でとったところで、次は子宮自体の巡りが悪くなったりして、子宮筋腫につながると漢方的には考えます。

だから、西洋医学でも卵巣嚢腫と子宮筋腫は同じ項目で書かれていたのかもしれません。
根本的に治そうと思ったら、下焦の血と水の巡りを整えていくしかないのです。

病院で卵巣嚢腫や嚢胞が漢方で「治らない」と患者さんに言い切っている医者がいます。
もちろん、漢方薬で治せますとも言い切れませんが、おかしなのは、そういう医者って漢方のことを全くわかってないところが多いのです。(実際に患者さんに探ってもらいました)

漢方治療なんてしたことないし、やっていても、病名マニュアル漢方で漢方薬の治療というよりも、ただの販売レベル。

そんな漢方をわかってない人が、「治らない!」と言い切る根拠って、どこにあるのでしょう???

いいかげん「医者なら漢方を知っている」という、ざっくりした、まやかしのポーズはやめるべきではないかと思います。
東洋医学の基礎から概念、治療哲学等を勉強していないことは本人が一番、わかっていますからね。

漢方の治療というのは、こういった風に考えますので、ホルモン剤のように卵巣嚢腫、嚢胞が小さくなるのか、大きくなるのか確信を持てない不安定な治療でもなく、手術のような、応急処置的なものでもない根本的な治療を目指します。

漢方的には卵巣嚢腫や嚢胞は、下焦の血と水の巡りの悪さといっておりますが、あくまで大まかには、その傾向があるというだけで、細かくは一人一人、体質が変わってきますので、お悩みの方はご相談ください。

明らかに卵巣嚢腫のガン化の高そうな人は、手術を検討されたほうがいいですが、漢方が考える卵巣嚢腫や嚢胞は、下焦の血や水の巡りの悪さから考え、卵巣嚢腫や嚢胞になりにくい体質へと調整するのが目的ですので、手術と併用して治療されるのも良いかと思います。

ご相談ご希望の方はこちらの「漢方相談する」に現在の状態を入力し送信してください。

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2017年07月05日

卵巣嚢腫の漢方治療2(病院の治療)

卵巣嚢腫の治療について、西洋医学的な部分をみていきましょう。
西洋医学の診断はこちらの卵巣嚢腫・嚢胞の漢方治療 1(病院はどんな診断)を読んでみてください。
僕自身の考えではなくメルクマニュアルとう国際的な医者が監修している西洋医学の情報をわかりやすく説明できたらと思っていますので詳しく知りたい方はこちらを参照してください。

メルクマニュアルプロフェッショナル版

メルクマニュアルによると、
@嚢胞部分の切除。
Aときに卵巣自体の摘出手術。
8cm未満の卵巣嚢胞の大部分は自然消失すると書かれています。

卵巣摘出術する場合は以下の条件があります。
・10cm以上の嚢胞が月経3周期の間、大きさが変わらない。
・嚢胞性奇形腫(10cm未満)
・腹膜炎を伴う出血性黄体嚢胞
・線維腫および他の固形腫瘍

ポイントとしてX線上の悪性腫瘍の特徴がある場合は切除するとなっています。

次にメルクマニュアル家庭版をみると、
直径7cm未満の嚢胞は特に治療しなくても自然消失と書いてあります。
プロフェッショナル版は8cmでしたが、何が違うのでしょうか。
参照するならこちらメルクマニュアル家庭版

嚢胞の大きさが約7.5センチメートルを超えて月経周期が3回、経過しても消えない嚢胞は手術の対象です。

あとの手術の条件はプロフェッショナル版と同じです。

メルクマニュアルは海外系の医学情報ですが、海外ではホルモン剤をガンガン使う感じがないようです。

医者は最悪のパターンや可能性を想定して話すので、現場では、少しでも大きければ、捻転、破裂、卵巣ガンになるかもという話をする傾向にあるようです。

間違ってはいないですが「卵巣嚢腫・嚢胞が大きい=捻転、破裂、卵巣ガン」ではありません。確かにどれも可能性はゼロではないですが「車に乗ったら事故をする」と言われても確かに事故のパーセンテージからいけばゼロではないですが、その人それぞれの運転技術とかいろいろな要素を加味してどうなのかを考えるべきなので、卵巣嚢腫、嚢胞がある程度の大きさであり、捻転、破裂、卵巣ガンが言われた場合は、卵巣嚢腫、嚢胞は誰でも「ガンになるかも」という可能性がゼロじゃないという話ではなく、また「甘くみてもいい、大げさにみてもいい」という話でもなく「なぜそう思ったのか?」をガイドライン上の意見ではなく、その医者の経験から個人の見解として説明してもらうとよいと思います。

危ないから車には一切乗るな。というアドバイスしかもらえないなら、そもそも相談しませんよね。

知識だけで説明するのではあれば、可能性を考えれば、とにかく切除するに越したことはないわけですから。

治療は手術以外にも薬物療法がありますが、こちらは「今日の治療指針」を参考にしてみたいと思います。
こちらはネットでは公開されていません。
買って読むことはできます。

GnRHとよばれるゴナドロピン分泌を抑制することでエストロゲンを低い状態にします。
前回の卵巣嚢腫の原因の部分で「ホルモン異常は認められないが嚢腫などにエストロゲンが関わっている」というわかったようなわからないようなやつです。

ホルモンを操作して縮小という目的です。

薬にはナサニール、スプレキュア、リュープリンなどがあります。

よく使われるは低容量ピルです。
ディナゲスト、ルナベルなどです。

うちに相談に来られる患者さんからよく効くのは、ディナゲストです。
黄体ホルモンをいれることによって、エストロゲンを抑えてしまうという作用ですが、ホルモンは分泌量が多いかで、少ないかではなく、多くなりすぎれば、かえって増えることもあったりと、体内で自動的に調整を行っているので、ホルモン剤を飲んで、余計に卵巣嚢腫が大きくなった人もいます。

ホルモンは単純な量だけで作用しているわけではなく、複数のホルモンとの関わりもあり、おまけに個人差もありますので、ホルモン検査で異常がないけれど「ホルモン剤で治せる」というのは、科学的に筋は通っていないなと不思議に思います。

実際にうちに相談に来られている方に病院では、どんな様子だったか、どんな治療だったかをお聞きしていると、検査はエコーのみで「がんになるかも」と説明しながら、MRIやガンマーカーを調べることになった人はいませんでした。
大学病院などの大きな病院でないところは、検査日の指定もありません。
排卵付近の自然に卵巣が大きくなる時に検査に行ったとしても特に何も言われません。
僕の方から検査に行く時は月経終了2日後に行って欲しいと頼んでいるくらいです。

受診は毎回、エコーで検査し、卵巣嚢腫や嚢胞が「今、何cmです」と言われ、ほとんどの人がディナゲスを処方されています。
大きさは2回目、3回目の受診でも大きさは±0.5cmで変わらない感じが漫然と続くことが多く、卵巣の大きさが8cmを越えない患者さんの場合は、2回目、3回目の受診も「検査→ホルモン剤処方」と同じパターンがただ続く感じですね。

この時に、逆にホルモン剤を飲み始めてから急に卵巣嚢腫が大きくなった人もいます。

同じ感じの受診が続くので「どれくらいで小さくなるのか?」「今後、どうするのか?」を聞くと、急にしどろもどろになり、曖昧なよくわからない感じで「続けるしかない」みたいなことを説明されるようです。

続きの卵巣嚢腫の漢方治療 3(漢方の治療)はこちらから。


卵巣嚢腫、チョコレート嚢胞、子宮内膜症などでお悩みで、ご相談ご希望の方はこちらの「漢方相談する」に現在の状態を入力し送信してください。

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2017年06月23日

卵巣嚢腫の漢方治療1(病院はどんな診断)

卵巣嚢腫、卵胞嚢胞、チョコレート嚢胞とは、どれも似たような病変で西洋医学的に簡単に説明すると卵巣に良性または悪性の腫瘍ができたり、嚢胞という袋ができている状態です。

西洋医学的な説明では無症状ですが、うちの漢方相談での経験上では、卵巣嚢腫の方は、排卵予定日周辺や高温期に入ってから、左右どちらかの腹痛やお腹の張りを感じる人が多い印象があります。
ただし、症状に関しては「腹痛」などは、あらゆる病気の可能性がありますので腹痛やお腹の張りという単一の症状だけで卵巣嚢腫かどうかということはわかりません。

月経周期は特にチョコレート嚢胞の方は32日周期など少し長くなりがちな傾向の人が多く、前後2日ほどの月経周期のズレが毎月ある人もいます。

卵巣は通常は1.5cm未満の大きさで普通の体の状態であれば5cmを超えることはありません。
病院では良く「今は良性だと思われる嚢胞から、大きくなるとガンのような悪性腫瘍に変わるかもしれない」と、おどされることが多いですが、滅多に良性腫瘍から悪性に変わることはないと医学情報には書かれていますが、腫瘍に関しては、中には発見できずにいきなり悪性腫瘍が発見される可能性もなきにしもあらずです。
心配な方はMRI、腫瘍マーカーという検査がありますので、平行して医者に相談されると良いと思います。

腫瘍は繊維性や漿液という人間の体内の水分由来の粘液でできています。

「治療はホルモン剤を飲むか」「嚢胞自体を手術で切り取るか」「卵巣ごと摘出するか」ですが8cm未満の場合は、治療しなくても自然に消えることが多いとされています。

ここで西洋医学の情報として参照したメルクマニュアルという医学情報と実際に病院を受診した時の医者の見解には食い違いがあります。

卵巣嚢腫などが大きくなりすぎると卵巣捻転しやすいと医者がよく説明しますが、卵巣が捻れる捻転は悪性腫瘍よりも良性腫瘍の方がしやすいとのこと。病院では捻転しやすいということと、悪性腫瘍になりやすいということの両方を同時に説明する人がいますが、両者は医学書では一致しません。

「大きくなると捻転しやすいし、ガンになるかもしれない」の2つを同時に説明しているのは何なのだろう?と不思議に思います。病院の現場では実は、しょっちゅう、捻転と悪性腫瘍が併発しているのかもしれません。

ただ実際によほど大きな病院でない限り、卵巣嚢胞や腫瘍から悪性腫瘍になったかどうかの確認なんかも、普段、みなさんが検査に通っている開業医レベルでは調べる人数がないに等しいと思うので、卵巣嚢腫からガンになったなんて例は実際は、その医者自身が、ほとんど知らないのではないかと推察できます。

病院で検査を受けた患者さんにお聞きした話では、どれくらいの人が実際に卵巣嚢腫からガンになったのか、という質問をしても、曖昧な返事しか返ってこないことが多いようです。
これもなぜ、曖昧な返事なのかよくわかりません。

西洋医学の情報は以下のサイトを参照しています。こちらでは西洋医学的な詳しい説明をしたいわけではないので詳しく知りたい方は下記リンクを参考にしてください。

日本の医師に限らず国際的にいろいろな医師が監修した医学情報です。
・良性卵巣腫瘤 http://bit.ly/2t0U157 
・非癌性の卵巣腫瘤 http://bit.ly/2t0Bndv
・付属器の捻転 http://bit.ly/2tQA1PQ

こちらは日本医学会のガイドラインです。
・日本産婦人科学会ガイドライン http://www.jsog.or.jp/activity/guideline.html (PDF- P85、P91)

メルクマニュアルは国際的な医学書情報ですが、次に日本の医者が書いている歴史ある医学書(今日の治療指針http://bit.ly/2t0SgkS)を参考に卵巣嚢腫、卵胞嚢胞、チョコレート嚢胞などで調べてみると卵巣嚢腫、嚢胞、チョコレート嚢胞と調べると、子宮内膜症の中の一ジャンルとして、ひとまとめにされて載っています。

なかなか、ざっくりですね。もっとも僕のは最新のものではないので、最新のものは、分類されているのかもしれませんが、なぜ、子宮内膜症の中にまるっとパッケージされて説明されているかと読みこんで見ると、これは僕の私見ですが、西洋医学では子宮内膜症も卵巣チョコレート嚢胞も原因が一緒と考えているようで、子宮内膜に類似した細胞が子宮外に発生して発育するのが原因で、その子宮外には卵巣や卵管なども含まれ、特にチョコレート嚢胞は卵巣で血腫ができることと書かれているので、原因の由来が同じだと考えているので子宮内膜とういジャンルでひとまとめで、くくられているようですね。

原因の部分で、少しおかしいと感じるのは、子宮内膜症やチョコレート嚢胞が大きくなっていくため(悪くなる)にはエストロゲンというホルモンが不可欠である。となっていますが、かといって、これらの患者さん達にホルモン異常は見当たらないとのこと。
更におかしいのは、ホルモン異常は見当たらないのに治療方法はホルモン治療というところです。

まとめると、子宮内膜症や卵巣嚢腫、チョコレート嚢胞はエストロゲンというホルモンが関係していますが、かといって、これらの患者さんに特にエストロゲンの異常がない。
つまり、子宮内膜症や卵巣嚢腫、チョコレート嚢胞の人と卵巣に何も問題ない人にホルモン検査上の差がないけれど治療はホルモン剤を飲むという「矛盾してんじゃないの?」的なことが説明されています。

診断に当たっての検査は、よくあるエコーだけでなく、ここにはMRIや医師が放っておくとガンになると思うのであればCAという腫瘍検査もすべきだと書いてありますが、患者さんから聞いた実際の現場では、エコーだけで診断し「ガンになるかもしれない」とおどしながら、医学会が推奨しているMRI検査や腫瘍検査もせずに、いきなり手術をすすめることが多いようです。
この変の順序や検査の必要性はどうなってるのか?僕にはよくわかりません。
子宮内膜症や卵巣嚢腫、チョコレート嚢胞が良性かガンかは、特にエコーの検査だけでわかるということでしょうか?それだったら問題ないですが。

この医学書にも書いてありますが、本当に子宮内膜症や卵巣嚢腫、チョコレート嚢胞なのかを調べようと思ったら、開腹手術をして直視することが必要だと書かれていますが、実際には診断、確認のためだけに開腹手術というリスクをとることはありません。

実際にうちに漢方相談に来られる前の病院の診察の話で僕が個人的に不思議だなと思うのが、卵巣内の卵包は、月経期で0.05mmだったのが排卵前になると約18mm(1.8cm)〜20mm(2cm)に大きくなります。

つまり月経リズムのあるタイミングの中で卵巣や卵巣にある卵巣嚢腫は、病的な状態と関係なく大きさが変わり、おまけにエコーは白黒の画面の中のグニャグニャ、ガサガサした影を何mm単位でみているので、毎回の卵巣、卵胞の検査の日を医者が指定しないのは、適当な検査になっちゃうんじゃないかと思います。
検査の指定日が必須のように思いますが、実際に患者さんの診察のお話をお聞きしていると検査を指定していないことが多いようです。

生理学的に考えれば、何mmという細かい部分をただの黒い影で見るだけなので、なるたけ、不確定要素を排除すべきではないかと思いますが・・・
前の検査が月経終了直後で、今回の検査が、排卵予定日。そしてその人の排卵時の膨張率もわからず、中には健康であっても、卵巣の腫れやすい人もいるので、検査日は毎回、月経から起算して「○日目」と確定して検査すべきじゃないのかと思います。

なんか、検査という技術の使い方が、僕が外科医の師匠から教えられた思考基準と随分違うのだと不思議に思います。病気を解明するために検査を使用しているのか何のための検査なのか疑問です。

今回の記事は西洋医学を個人の人が調べた時に難しい単語や言い回しが多いので、わかりづらく医師なども参照している医学情報や医学書をわかりやすくできたらと思いリンクページの情報を元に書いていますが、本など理論とは異なる患者さんからの実際の経験の話なども混ぜて書いていますので、西洋医学の情報を正しく詳しく知りたい方はリンクのページを読んでみてください。

続きはこちらから卵巣嚢腫・嚢胞の漢方治療2(病院の治療)

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2017年06月14日

ネットの医療情報は間違っているのか!?

「WELQ」というサイトをご存知でしょうか?
ちょっと前に携帯ゲームで有名なDNAという会社が医療情報の記事を大量に載せていたサイトなのですが、安い賃金で医療と何の関係もないアルバイトを雇い、組織的に他の医療サイトからパクって医療記事を載せたり、「肩こりは幽霊が原因」などのトンデモ記事を大量に生産していましたが、社会問題となり、サイトは閉鎖となりました。

このことがあり、今度はヘルスケア大学というサイトが「医師5182人に記事を監修してもらっています」という触れ込みで大量の医療記事をサイトに載せていましたが、こちらも、いいかげんな記事や他のサイトのパクリ記事などで問題になっております。

おまけに登録されている監修医師が「登録したおぼえも、記事を監修したおぼえがない」なんてことも出てきて、てんやわんやです。
更にサイトは様々な病気などの医療記事がありますが、監修医師のほとんどが歯科医なんて話も出ています。

どちらも難しい医療情報を扱ったサイト。

そして、ある記事で語られていましたが、
WELQの方がマシだった? ネットの医療情報は今、どうなっているのか

WebサイトはSEOというテクニックがあって、記事が良いものかどうかと関係ないテクニックで検索上位に上げることができます。
未だに検索の上の方にあるサイトは「いいサイト」と思っている人がいますが、そんなのはネット黎明期の話で今は「SEOテクニックに長けている」ということが、良い情報かどうかよりも優先されます。

WELQの問題は、記事がいいかげんだろうがなんだろうが、SEOテクニックを使って、上位表示されていたことです。
この時に信頼性の高い大学や公的機関のサイトは検索順位が下がってしまい、そしてWELQは閉鎖されましたが、「違法ではないが有害」なサイトが未だ、検索上位に対等してしまっているとのこと。

中には、高額な漢方薬で「がんが治った」というような記事が検査上位にでてきていると書かれていました。

僕が気になったのは「高額な漢方薬で・・・」と書かれていたので、漢方、悪者じゃん!と思い、目に止まったのですが、漢方を専門に研究しているものとして「何かの漢方薬だけを飲み続けたら、がんが治ることなんてないです。がんの治療は、そんな簡単なものじゃないです。」と一言いっておきたいです。

信頼性のある医療記事が今、問題になっていますが、ヘルケア大学のように監修する医者が登録されていても、当の登録医師が監修を知らなかったとか、パクリ記事やトンデモ記事が量産されるので、延々と信頼性のある記事なんて無理なんじゃないかなと思います。

医療記事に限らず、ネットは、正しい情報を伝えるものではなく、ただ単に「情報」があるところです。

組織的にネットの構造をSEOテクニックなどで悪用して、偽医療記事を量産するのは確かに問題ですが、ネットの構造上、ほぼ規制がないというところが主軸になっていて、それが利点だったりもするのです。

規制をかけるということは「本」とか「広報」になりますから。
なので、これから、もっともっと良い情報、悪い情報は、肥大しつづけていくと思いますので、自分自身が正しいかどうかを判断するしかないと思います。

僕は、西洋医学のことを調べる場合、医療情報を調べるなら、病気のことならメルクマニュアルとか、今日の治療指針とか、薬のことなら「薬の名前 添付文書」で検索して調べたりして(例えばクロミッド)、どこかのよくわからないサイトで調べたりしません。

これらの情報をネットで調べたらわかるかと思いますが、基礎的な生理学や薬理学がわかっていなければ、一般の人は6,7割しかわからないと思います。

僕は更に念押しに師匠の元外科医の先生に直接、質問もして確認する時もあります。

なので、便利なはずのネットの話でこんな話も変ですが、医学の基礎知識がない人でもわかる事自体、その情報は疑ったほうがいいと思います。
医師の監修とか精査しているサイトでも、そこはイタチごっこ。
やはり、そこは医療情報。全く素人でもわかると感じられる事自体が危ないですね。

ある医者がWELQやヘスケア大学の中の記事でトンデモ記事ではないけど、間違っているみたいな指摘のものもありましたが、これも微妙です。

なぜなら、例えば西洋医学は日進月歩なので、調べる方向性によったら、肺にまさかの造血機能こんな記事もあったりして、今までの定説だったら、トンデモ記事になります。
よって、ある記事が絶対に間違っているかどうかの判断も、医学のどの方向性から精査するかで変わってくるのです。

そして、このニュースはいろいろなサイトから発信されているので、監修医もクソもないです。
検索で出てきたら、自分で精査するしかありません。

この記事も、もしかして、2,3年、研究が進んだら、もっとすごい発見があって内容が変わる可能性もありますし、あれ嘘になっちゃいました。という結果になることもあります。

でも、これはデマでなく、研究途中のせいだからです。

とういうことで医療情報は、メルクマニュアルや今日の治療指針、薬の添付文書などで調べて明確に意味がわからないのであれば、一から基礎医学を勉強してネットで調べるというのもなんですから、しかるべき施設や先生に相談したほうがてっとり早いと思います。

これからも医療情報は、良い情報も悪い情報もごちゃまぜに増えていくと思います。


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2017年06月08日

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※専門の弁護士の見解
MERYやWELQ問題を受けて押さえておきたい、画像直リンクと画像無断使用の違法性
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2017年06月01日

漢方薬を飲んで悪くなることは良くないこと?

西洋医学と東洋医学は、どちらも「医学」という名前がついていますが、全くの別物です。

西洋医学の今のような治療が確立したのは2百年位前で、言うまでもなく発達したのはフランスなどのヨーロッパやアメリカです。何せ「西洋」医学ですから。

東洋医学が治療として確立したのは2千年位前、西洋医学と一桁、違います。場所は言うまでもなく中国。
東洋医学、西洋医学は、なんとなく、ひとまとめ的になっていますが、西洋医学は東洋医学の1800年後に今のような治療体系ができているのです。

つまり、西洋医学と東洋医学は何の関係もありません。

ところが、現在は、西洋医学の病名で漢方薬を処方するという、僕からみたら暴挙に見えるような方法がとられています。
漢方薬は、そもそも方証相対という「漢方薬=体質」⇄「体質=漢方薬」という考えが2千年前から、すでにあり、その時から漢方薬を選ぶために必要な体質の診断方法もあったわけですから、2000年前から存在する漢方薬を当時の体質診断方法は無視して1800年後の西洋医学の診断でマニュアル処方するというのは最早、コントの域です。
※漢方の体質判断や治療方針を立てるのは非常に難解なため、初心者の頃に西洋医学の生理学や病理学、病名を参考にしながら漢方薬の処方を勉強するのは有効だとは思います。ただし、あくまで初級、初心者の頃の話です。

これくらい、西洋医学と東洋医学は別物です。
違っている点は、診断や処方する薬が違うということに留まらず、そもそも「人間の体を治す方法」自体が違います。

西洋医学の薬は有効成分とよばれる人工的な化学成分を体内に入れて、その有効成分で、強制的に体内の働きを変えてしまいます。
有効成分が痛みの発痛物質を抑えて痛みを止めたり、胃酸を出す物質を抑えて胃酸を止めたり、血圧を強制的に拡げて血圧を下げたり。

いずれにしろ、薬の有効成分が強制的に働いて、体内の働きを変えて、症状を抑制したり、体内の働きを遮断したりして症状をなくします。

そして、これらの薬の副作用は、たくさんの人に飲んでもらった実験の結果によって「吐き気が発生する」「動悸が発生する」などと統計的にはザックリとわかっていますが、西洋医学は体質をみてから薬を処方するわけではないので「どんな体質の人に、どんな副作用が起こるのか?」は厳密にはわかっていません。
よほど特殊な薬でない限り副作用が起こる人は、どんな人なのか?どんな場合には起こるのか?がメカニズム的にわからないのです。

一方、漢方薬は、一人一人の体質を分析し、その体質にあった漢方薬を合わせて治療します。
西洋医学のように漢方薬に有効成分があって、その成分が直接「頭痛を止める」といったものではありません。

そもそも漢方では「症状」自体の考え方が健康を保っている体内要素のバランスが崩れることによって、発生したもの。と考えるので、症状自体を直接止めにいくことが治療だとは考えていません。

なぜなら「症状」は所詮、体内要素のバランスが崩れた状態を知らせる警告サインなので、症状だけを直接止めることに意味がないからです。

車のエンジンオイルの警告灯(症状)が点いている状態で、その警告灯(症状)だけを切ってしまうことに意味がありません。警告灯(症状)を切ってしまっても、エンジンが焼けてしまうという結果は避けられないからです。
病院がやっている対症療法とは、こういったものです。
人間の場合は、警告灯(症状)が点くこと自体に不快感が伴うので、ケースによっては、その警告灯(症状)を一時的に消すことは、良いことでもありますが、結局、問題の先送りに変わりありません。

そんなわけで、漢方薬は、症状を直接、消すために使うのではなく「症状」を体内の健康を保っているバランスを見るための情報として利用しています。
病名や症状を2,3あてはめて漢方薬を処方することは漢方ではないのはこういった理由です。

漢方は、症状を体内分析の情報として利用し、そこから体質を読み取り、体質と漢方薬が合って入れば、漢方薬で体内に「変化」を与えて最終的には不快だった症状はなくなります。
漢方薬とは体内に「変化」を与えるもので、症状を「消す」ものではありません。

なので漢方においては、症状は単純に即座に消すべき悪いものとは考えません。
漢方では「選んだ漢方薬で良くなっている」と判断するのは診断した体質と漢方薬が合っていたと判断できた時で、あくまで漢方薬を飲まれた後の体の変化からわかります。

例えば、漢方では二便の水の巡りといってオシッコと便の2つを組み合わせて診ていくことを重要視しますが、体質や漢方薬の種類によっては、治療しはじめるとオシッコが少なくなったり、便秘や逆に下痢になったりします。

これらは二便の水の巡りのバランスが悪くなっている状態を漢方薬によって水の巡りを変えようとした結果、起こったりします。
漢方では体質と漢方薬が合っていなければ副作用になりますので、これらの現象の原因として、単純に体質と合っていないので副作用として現れていたり、もう一つ、重要なのは、二便の水の巡りをなんとか整えようとして、巡りを動かした結果、便秘になったり下痢になったりしている場合があります。

どちらなのかは、体質や選んだ漢方薬によって異なりますので、その都度、患者さんと話し合って、状況を聞きながら判断するしかありません。

漢方薬を使っての治療とは、常に「良くなる効果」と「悪くなる副作用」が共存している感じなのです。
これは例え、世界一の漢方治療の腕を持っている先生だったとしても漢方治療自体の性質、法則なのです。
西洋医学のように「統計的に副作用が出る人もいるかも!?」みたいなものではないです。

僕は、漢方薬のこういった性質も十分に理解しておりますので、当店では、副作用のあった時点で相談していただいて「副作用=悪いこと」とは考えないので、今後をどうしていくかを話し合いながら治療を進めていきます。

漢方薬を飲んで状態が悪くなることは、かならずしも悪いこととは言えないということですね。


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2017年05月23日

家庭菜園から学んだ病院の薬を使い続ける無駄さ

家庭菜園から根本治療の真髄を学んだように思いました。
僕はフランス料理でよく使うセルフィーユというハーブを自宅の庭で育てていますが、昨日、虫にやられました。
家の庭で育てているのですが、葉がそこそこなってきた頃は、機嫌よく収穫して家でフレンチを作っていましたが、最近、温かくなって、一気にたくさんの葉ができました。

「うわぁ〜セルフィーユ、使い放題やん!」
と喜んでいましたが、フレンチは2週に1度くらいしか作らないので「葉っぱできすぎやん!」と思っていました。

もはや、料理に使うだけでは消費できないので、剪定しないといけないなと思っていた矢先、昨日、茎を見ると虫が満載!
現在、治療中ですが、人間でいったら、坊主にした状態。
植物も治さないと気が済まない性格なので、しばらく治療しようと思いますがダメっぽい感じです。

僕は家庭菜園は3年目で、ほぼ、失敗したことがないのですが、今回は、なぜ、失敗したのか?
その失敗から人間の体の根本治療のことも見えてきたように思います。

植物が病気や虫害に合うのは、その植物にとって苦手な病原菌や虫がついたからといって、即、病気になるわけではありません。

植物も人間も抵抗力が備わっていて自分自身の体が元気であれば、病気にはなりません。

今回のセルフィーユの虫害になる過程を考えて見ると、やっぱ、西洋医学ってダメだなと思いました。

虫害になったのは、ちょうど日差しが強くなってしばらくしてから。
この頃から、ぐんぐん成長して、苗だったセルフィーユが急激に森みたいになりました。

この時に「一杯、できた、やったー!」ってなってたのですが、おそらく、急激に育って、大きくなる方ばっかりにエネルギーがいき、自分の体を支えきれなくなったのではないかと思います。

中途半端に成長した葉っぱが方々に伸びて、虫に対して、つけいる隙ができてしまったのではないかと考えました。
単純に日光が強すぎてダメージにもなりますが、それだと大きく、綺麗に成長した理由がなくなります。

つまり、これって、良いことも悪いこともあって、虫害にあったのだと思いました。

病気の治療も同じだと思います。
今回は植物ですが、エネルギーがたくさん入って、肥大化し元気になったせいで、虫に対して手薄になったのです。

もっと早くに日光がそれほど、強く当たらない状態にし、今の7割くらいの成長をさせながら、葉っぱを間引いていけば、虫にやられない強いセルフィーユができていたように思います。

植物を育てている人は知っていると思いますが、うまく育てるのって、日光、水、土(肥料)のバランスなんです。

水と肥料なんて、ちょっと多いと腐るわ、虫がつくわになりますし、少ないと枯れる、実をつけない。

要は、その個体の体質にちょうどでないと、うまいものができません。
これは人間も同じ。

食事、睡眠、活動(運動)、その人、独自の体質に合わせて、丁度じゃないとダメ。
西洋医学の治療は目先の症状をなくすかどうかに終始しています。
それゆえに一時しのぎの対症療法になっています。

しかし、菌やウィルス、怪我以外のほとんどの病気は「症状」そのものが原因ではなく、体内の「何かのバランス」が悪くなっているわけです。

@体内の何かのバランスが崩れる。
A体内の様々なシステムが不具合、故障を起こす。
B不具合、故障を知らせるために「症状」が発生。

これが病気の起こっている流れだと思いますが、病院は、ここでBの症状を薬で消します。
この3ステップから見えてきますが、「症状」は何らかの不調の警告サインです。

だから、警告サイン(症状)を消したって、何の解決にもなりません。

そして、@の体内の何らかのバランスが崩れているのは、菌やウィルス、怪我以外は、先ほどの植物ではないですが、何からのバランスが崩れたから起こります。

日光も水も肥料も植物にとって、必要不可欠な良いものです。
でも、これら、3つの良いものの「バランス」が崩れると悪いものになります。

病気の根本的な原因は、菌やウィルス、怪我など、はっきりと特定できない場合は、生活の中のいろいろな「バランス」が悪いから病気になるのです。
ついでにいうと、このバランスの崩れは人それぞれ。

なので、症状を病院の薬でなくしたところで、症状は所詮、本当の原因を知らせる警告音みたいなものなので、病院の薬は症状が辛い時は、一時的に使うのはOKですが、それを続けて根本的に治そうとするのは、かなり無理があると思います。
問題の先送りであって、解決にはなっていないのですね。

薬には実はちゃんと「一時的に症状を抑えるもので根本的に治すものではありません」というようなことが書いてありますが、病院の方でも徹底して、何回も通っていて、治らない人には「通っていても治らないよ」ということを徹底して説明するべきではないかと思います。

アトピーなどで病院に長年通っている人は、本当に薬なしでも治っているバランスのとれた体になっているか、一時、薬をやめてみて、確認したほうがいいのではないでしょうか?
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2017年05月18日

病院の治療を続けられない理由

いやー上目線で偉そうなタイトルですね。
なにも僕が病院の問題を偉そうに語ってやろうと言うつもりはありません。

今、漢方動画をやっているのですが、キュートな女の子にアシスタントをしてもらっています。
その子は、うちの漢方治療の患者さんでもあるので、アシスタント兼患者さん代表といった感じですが、この間、動画でアシスタントと話していて病院にとっては、重要ではないかという話題になりました。

僕と鍼灸の先生からアシスタントにある質問をしました。
その子は、もともとは、病院の治療を続けていたのですが、やめてうちの漢方相談に来ました。

僕自身は、そもそも、その場しのぎの対症療法の薬や個人の体質によって、どんな結果に出るかわからないホルモン剤で慢性病が治るエビデンスがないと考えています。

むしろ、病院の治療は、そんなエビデンスをもった治療なのに慢性病で病院に通っている患者さんの方が不思議だったりしたので、病院の治療を続けるという概念がありませんでした。

そんな考えだったので、今まで「通っていた病院を途中でやめる理由」というのを具体的に考えたこともありませんでした。

動画の中でいろいろと話していて「なぜ、通っていた病院をやめたのか」の話しになり、やめようと思うきっかけは何のか?を聞きました。

これは病院にまじめに通っていた患者さんの生の声なので、僕の主観ではありませんよ。

そうしたら、病院を「もう、やめた!」と思う瞬間というのは「診察で言い訳やごまかしっぽいことを始めた時」だそうです。

初回の時は、検査して、原因がわかったような顔をして、効きそうな薬を処方する。
最初は、何もわからないので、患者さんもワクワクと期待もあって、治療を始める。

2、3回目の通院になると、なんか前回と同じやり取りになり、処方される薬もおなじもの。体の状態もあまり変わらない。

アトピーの人なんて、もっと悲惨です。
ステロイドで一度、ピカーっときれいになって、しばらくしたら、また元どおりのガサガサの皮膚・・・再びステロイドでピカーっときれいになって、しばらくしたら、また元どおりのガサガサの皮膚・・・をループし始めます。

そうなると、最初からの治療の流れを見たら何も進んでいないけど、大丈夫なのかな?
と思い始めるようです。

それで、気になるので「なかなか、治療が進まないのはなぜですか?」的なことを聞けば、初回のテンションだだ下がりで、急に歯切れの悪い言い訳じみた、説明に変わるそうです。

それで、アウト!!
患者さんの中で終わるようです。

そう言われてみると、不妊治療の体外受精では「年齢が高いから、いろいろなホルモン剤を使って活性化しましょう!」的な感じで勢いよく説明され、結局、妊娠せず、おまけにホルモン剤の服用以降、基礎体温は悪くなり、胸焼け、吐き気、不眠になって「治療、大丈夫なのでしょうか?」って聞くと、いきなり「卵子の老化」や「年齢が高いから」など、本末転倒なことを言いだしたり。

アトピーのひどかった人が「いつまで、ステロイドを使わないと治らないですか?」って聞くと「治るまで一生使わないといけないよ」など。

「薬を一生使う」とか「老化」とか「ストレス」とか・・・
→「だったら、あなた(医者)、いらないじゃん」
みたいな話しをよく患者さんから聞いていました。

こんな有様でも、何ヶ月か治療を続けていたので、「何で何ヶ月も治療を続けていたの?」とアシスタントに聞くと、
「ほぼ、治った実感も、治りそうな感じもなかったけど、なんとなくの希望と期待にすがっていました」ということらしいです。

ということは3,4回目で早々と治療は失敗に終わってるってこと?と思いましたね。

治療が進んでいる実感がなく、なんとなく続けているのであれば、なんで2回目に「治療の見通しと見解」を質問しないの?と聞くと・・・

「治療の見通しと見解」のような重い質問でなく、ちょっとした質問をしても「的を得た答えが返ってこない」からだそうです。

「専門用語で意味不明」「質問していることと違うことに、すり替えて答えにしようとする」「じゃあ、大手術するの?」みたいな大げさで極端な答えなど。うちでもこんなことがありました。「ものもらいが眼科で治らない?
そして何よりも丁寧さのない態度。

こういった状況なので、質問しようとは思うけど、1度、医者との質疑の受け答えを経験すると、質問する気自体が失せてしまうそうです。

実は患者さんは治してもらってないから不満があるのではなさそうです。
治療が思わしくないと言い訳じみたり、説明をすり替えしたりする態度に不満というよりも不安と絶望的な頼りさなを感じるようですね。

なので、逆に治療がうまくいかなくなった時こそ、ビシーっと今までの治療方針とは違う治療方針を堂々と丁寧に説明すれば、問題は解決しそうですね。

「いや、検査はもういいよ!治療してくれ!」だって。


posted by 華陀 at 18:45| Comment(0) | TrackBack(0) | 病気を治す方法 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年05月12日

漢方治療を紹介したいが怪しがられる。

うちの店の患者さんから良く、「先生のお店を紹介したいのですが、どう説明したらいいのかわからない」と言われます。
非常にありがたいです。

そして、なんとか紹介してもらっても「あやしげでよくわからない」とか「効き目が遅い、効かなさそう」とかで、一蹴されることも多いようです。

家族間でさえ、そんな感じです。
漢方が、ある種の宗教みたいな感じに捉えられていることもあります。

例えば「漢方治療のみで治してやる!」っていうことで根治まで、がんばる人って、どんな人だと思いますか。

実は、こういった方々には、1つの共通点があります。
「病院や医者、病院の薬が嫌い」というのも、ありますが、それよりも、もっと大きな思いを持って、漢方治療を続けられる方が、いらっしゃいます。

それは・・・

「何箇所もの病院で思うような結果を得られなかった人」
「何箇所のもの病院で曖昧な対応しかされなかった人」

要は、いろいろな病院に何箇所、行っても治らなかった人です。
はい、僕もその1人です。それで、漢方の道に入ったとも言えます。

アトピーでステロイドを塗り続けた人が皮膚科の医者に「いつになったらステロイドなしで再発しなくなるのですか?」という質問をしたら「ステロイドなんて一生、塗り続けないといけない」と答えられたり。

不妊症でホルモン剤を飲んでいた人が「ホルモン剤を飲んでからの方が月経リズムがおかしくなっているのですが、なぜですか?」と質問すると「卵子の老化です」といきなり、歯切れの悪い老化論を持ち出してきたり。

僕の場合は、もっとストレートで40℃オーバーの高熱、幻覚、全身の激痛(数値的には関節リウマチの痛みのある人の27倍)、検査数値のほとんどが異常値となり、死にかけた時に医者が「原因不明です。治し方もわかりません」と言われたり。

この場合は、ある意味、親切でいい医者です。
モゴモゴ、ごまかさずに「治せません!」って言ってくれましたから。

もう一つ、事故で人差し指の関節が60℃以上曲がらなくなった時に、これも診察のしょっぱなから「一生、治りません!」って言われました。その前に「なんで、こんなになるまで放ってたの?」と言われたのですが、「ここに来るまで5件の病院(専門の大病院含む)に行きました」と説明したのに、もはや日本語も通じない・・・と悲しくなりました。
(両方ともに漢方と鍼灸で治っています)

「病院なんて、大して治してくれるところじゃない」
ということを自分の体でもって、知っている人は、漢方薬を根気よく続けて、根治までがんばっておられます。
(この場合の漢方薬の治療は、病名でマニュアル的に適当に処方している漢方薬ではなく、ちゃんと証(体質)をみて治療するケース)

それでも「いえ、病院でも治ります」という、絶大な病院ファンな人もいます。
でも、それは大きな勘違いがあります。

そもそも、病院で処方したり、処置することには、即効性があります。
西洋医学は対症療法なので、すぐに効いたり、良くなってきたりするからです。

しかし、西洋医学の場合は、薬の効果時間が切れたりするとまた、再発します。
あくまで一時的な効果なのです。

だから、その場だけ、治るか、治らないかで見れば、病院は治せます。一時的には。
しかし、一生、薬に頼る、器具に頼る、それが治ったことになるでしょうか?
それは治療ではなく一時的な「処置」です。

この一時的な処置をダラダラと続けていれば、いつか治ると信じている人がいます。
また、なぜか、不思議なのですが、薬は一時しのぎである対症療法という効果やADME(吸収・分布・代謝・排泄)という薬の効果のある成分は最後には排泄されるというエビデンスを知りながら、薬を長期間、出し続ける医者がいます。

科学的に一時しのぎで効かせると証明されているもので、慢性病をどうやって治すのか?僕は、そのメカニズムがわかりません。
昔に西洋医学の天才である医者の師匠に、このことを聞いたら、「対症療法の薬で根本的に治るエビデンスなんてあるわけないじゃん!」ってアッサリ言われました。

ちょっと、話が逸れ気味になりましたが、僕が自分でこんなことを書くのも宣伝みたいで変ですが、漢方を信じていない人に漢方治療に取り組んでもらおうと思ったら、説得ではなく、何軒か、病院に行ってもらえばいいのです。

ただ、漠然と病院に行くと対症療法は、その場は、いい感じの効果が一時的に出ますので、何も考えずに病院に通うと「通っているとそれなりに、調子いい」と麻薬漬け患者みたいになっちゃうので、

「根本的に治るまで、どれくらいの見通しか?」
「どういう風に治療して根本治療につながっていくと考えているのか?」
この2点を医者に聞いてもらうようにしてください。

ポイントは「根本治療」です。

この場合、「根本治療なんてできない」と開き直るケースが多いので、
「対症療法の治療はどれくらいの期間、続けるべきか?エビデンスとともに教えてください」これも聞いた方がいいです。
エビデンスは医者自体が「エビデンスが必要だ!!!」と言っておられますので。

ついでに、こういう質問をすると「治るかどうかなんて保証もできないし、誰にも分からない」と話をすり替えてきます。
そうしたら、
「根本治療を保証してもらいたいわけではないです。クレームをつけるつもりもないです。先生の知識と経験からの独自の見解を治療方針として、お聞きしたいだけ、信用し納得して治療したいだけです」と言ってください。

【病院に行く】→【ちゃんと質問をする】

これをすると「西洋医学って意外と何も治せないんだな」となって、その時に「漢方」っていう手もあるよ。とお話いただければと思います。

この時に気をつけていただきたいのは、個人の「証」(体質)分析をせず、東洋医学的な診断を出さない漢方処方は、これまた、対症療法みたいになりかねないのでお気をつけください。

もちろん、医者から明確な返事がなくても病院に通い続けて、根本的に治れば、それはそれでいいと思います。

ちなみに、うちの家族は、病院に行くたびに、この質問をしますが、毎回、互いに無言になり、未だ、明確な見解をいただいたことがありません・・・


posted by 華陀 at 19:44| Comment(0) | TrackBack(0) | 漢方ってなんだろう? | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年04月26日

東京漢方相談会のお知らせ

お店の宣伝になります。

まごころ漢方では3ヶ月に1度、定期的に東京で漢方相談会を行っています。
関東方面の方で漢方相談をご希望の方がいらっしゃいましたら、ぜひご連絡ください。
東北や関東甲信越方面からもお越しいただいています。

ご相談当日は漢方薬はお渡しできません。ご相談のみです。
漢方治療や漢方薬の事だけでなく現在の病院の治療のことや薬などの疑問。
飲まれている健康食品のことなど、
気になることは、なんでもご相談ください。
相談は無料です。事前の完全予約制です。

僕自身、元々、話好きなので、お気軽にお申し込みいただけたらと思います。

【日時】
・2017年 05/27(土) 11:10〜19:00(最終受付18:00)
・2017年 05/28(日) 10:00〜19:00(最終受付18:00)
・2017年 05/29(月) 14:30〜16:30(最終受付15:30) 
※いずれかのご希望の時間帯をお知らせください。相談時間は最長で50分位です。
場所:浜松町(詳しい場所は連絡をいただいた方にメールにてご連絡します)

これから、うちのネット漢方相談を検討されている方で、
なおかつ直接会っての相談希望の場合は、
別途、漢方相談会の予約をこちらからご連絡ください。

予約はコチラから。

ネットでのご相談はコチラから。


お待ちしております。
※予約は一杯になり次第締め切ります。連絡を頂いた際には、
すでに予約がとれない状況もありますがご了承ください。
posted by 華陀 at 19:08| Comment(0) | TrackBack(0) | 漢方日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする